保小中連携・地域連携
【小・中合同学校保健委員会】
7月1日(金)、鹿北小学校図工室にて、学校歯科医の小林先生、鹿北市民センターの西牟田保健師をはじめ、多数の保護者の皆様にご出席いただき、鹿北小・中合同学校保健委員会が開催されました。今回は、スクールカウンセラーの塚原恵先生に、「子どもたちの心の健康について考えよう」との内容で講話をしていただきました。
講話の主な内容は次の通りです。子どもと接する時など参考にされて下さい。
1 子どもの心が不安定な時どのように対応すればよいのか ※熊本地震などで不安定な時
(1)子どもと話す時(接する時)の8つのポイント
① 会話をする。
② 子どもたちが知ってることでも聞いてみる。
③ 事実と異なる情報を優しく訂正する。 ※デマ等に振り回されないように
④ 子どもの質問に率直に答える。
⑤ テレビやラジオなどの情報に触れる時間を制限する。 ※地震被害の情報など
⑥ 困っている人たちの援助を考え実行する。
⑦ 良いお手本になる。 ※親が意図的に適度に楽しむことも大切。
⑧ 我慢強く接する。 ※不安定な時にまとわりついてきた時など
(2)落ち着いて子どもたちを安心させる
① 話しによく耳を傾け、怖い気持ちを理解する。 ※共感する
② 反応は自然なものとして理解する。 ※急性ストレス反応などは自然なもの
③ 友だちと違う反応が起きても人それぞれ違うことを理科する。
④ 起きている反応は少しずつ良くなることを理解しておく。
2 中1ギャップ
(1)中1ギャップ・・・小学校から中学1年生に進級した際の心理や学問・
文化的なギャップとそれによるショックのこと
① 学級担任制から教科担任制 ※先生に対する距離感が違う
② 勉強のスピードと量
③ 先輩・後輩という関係の出現 ※今まで○○ちゃんが○○先輩に
④ 成績の順位が出る ※良かれ悪しかれ現実を直視する
⑤ 校則が変わる ※細かいきまり
(2)中1ギャップのサイン
① 宿題を出さなくなる。
② 朝ごはんを食べなくなる
③ 部屋に引きこもるようになる など
3 自己肯定感
(1)自己肯定感・・・自分を肯定する感覚。「自分は大切な存在だ」と感じる心の感覚
(2)ほめられた時の反応
① 自己肯定感が高い・・・素直に喜ぶ。相手に感謝する。
② 自己肯定感が低い・・・素直に喜べない。嫌味かなと思う。
何かの目的でおだてていると思う。
(3)怒られた時に反応
① 自己肯定感が高い・・・ミスを素直に認める。自分を高める意見として歓迎。
あまり落ち込まない
② 自己肯定感が低い・・・自分はだめだと思う。嫌われていると思う。逆ギレする。
必要以上に落ち込む。
(4)愛着の問題
① 愛着・・・幼児期までの子どもと養育者側にできる情緒的な結びつき
② 愛着の形成・・・生後2歳ぐらいまでに形成される。しかし、形成されなかった場合
でも修復は可能。親と一緒に寝たり、だっこしたりする。自分が愛
されている、大切にされているということを態度やメッセージで伝
える。自分は大切な存在なんだと思える。
4 生活リズムと心の安定
(1)三大ホルモン
① セロトニン(幸せホルモン) ※これが多いほど幸せを感じる
② ドーパミン(快楽や報酬) ※これが少ないとモチベーションが下がる
③ ノルアドレナリン(怒りのホルモン ※多いと怒りが爆発
※ ドーパミンとノルアドレナリンの調節を行うのがセロトニン
(2)セロトニンや成長ホルモン
① 夜11時から深夜2時までの間寝ていると分泌される。※メンタルの成長にも
影響
② 朝早い時間に朝日を浴びると分泌される。 ※カーテンを開けた時のまぶしさ
③ 朝食が材料となる。 ※バナナ、大豆、牛乳など
※ 基本的生活習慣の確立が大切塚原先生、たいへん参考となるお話ありがとうございました。