学校生活

学校生活

「やらなければならないことに気付く」2学期に

35日間の夏休みが終わり、いよいよ2学期が始まりました。しかし、現在新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、県に適用されている「まん延防止等重点措置」が9月12日に延長。予断を許さない状況にあります。そのため、2学期の始業式は急きょオンラインで行うことになり、多目的ホールと生徒たちがいる教室をつなぐリモート形式で実施しました。
 式の中で、「充実した夏休みでしたか」と尋ねてみました。すると嬉しいことに、ほとんどの生徒が手を挙げ、「一日必ず家庭学習をやる」「地域の人に挨拶をする」「節度ある行動をとる(SNS・ゲームは時間を決めルールを守る)」「家の手伝いをする」の四つの項目についても、各学年約7割~8割の生徒が『できた』と答えてくれました。また、講話の中では次の話をしました。夏休みは東京2020オリンピックが開催されましたが、どんなことが印象に残りましたか。私が小さ いときに見たオリンピックに比べると、選手同士の仲がとてもよく、国は違ってもとてもフレンドリーに なったなあという印象を受けました。昔は、ライバル関係が見ていても分かり、選手のあいだにも目に見 えない壁が感じられました。しかし今回のオリンピックでは、スポーツには国境はない、人種、民族の壁や隔たりはないのだということを選手の方々から教えられた気がします。
 また、本校出身の福島由紀選手の頑張りを通して、感動や喜びを味わわせていただきました。みなさんも知っているとおり、ペアを組む廣田彩花選手がオリンピック直前の6月に右膝の前十字靱帯断裂の大けがを負いました。普通なら歩けない、日常の生活もできず、ましてや試合ができるはずがないという状況でした。それでも予選リーグを勝ち抜き、準々決勝まで進んたことは奇跡です。
 熊日新聞は、『泣いたよフクヒロ』と見出しを付け、準々決勝での戦いを次のようにたたえていました。

「・・・それでも、第1ゲームを奪った。福島は廣田の前に立ちはだかり、打ってこいとばかりにシャトルを跳ね返した。無観客だったのが惜しい。それでも懸命のプレーを続けるフクヒロに、関係者や報道陣の目線はくぎ付けになった。回りの記者も目頭を押さえていた。「すごかったですね」。フクヒロは世界ランキング1位のすごみを、きっちり示してみせた。敗れてこそ分かる強さある。・・・・」

「敗れてこそ分かる強さ」って何だろう。福島先輩の強さってどういうところだろう。福島選手は坂本中学校の誇りです。フクヒロペアから学んだことを、ぜひ自分の頑張りにかえてください。坂中生であることに誇りをもって、2学期も活躍してくれることを期待しています。感謝の心と心を伝える笑顔。そして挑戦。2学期は、授業をはじめ、生徒会活動、部活動、体験活動など、いろいろなことに挑戦し、その中から「自分のやりたいこと」「自分のできること」を発見してください。そして更に、自分が将来やらなければならないことに気付くことができればすばらしいと思います。

各学年を代表して古閑美羽さん(1年)、山下煌心さん(2年)、皆吉浩太さん(3年)が、夏休み頑張ったことや2学期の抱負を発表してくれました。古閑さんは陸上を頑張っており、「練習はきついけど、努力するからこそ力が付く」の言葉が印象的でした。山下さんは、「勉強を最後まで継続させたい。積極的に発表したい。」、皆吉さんは、「夏休みは計画的に頑張れた。テストでは昔の自分を超えたい。」と力強く発表してくれました。

リモート始業式

 

陸上部 通信陸上競技大会に出場!

7月17日18日に、えがお健康スタジアムで中学校通信陸上競技熊本県大会が開催されました。陸上部にとって中体連ともいえる最後の大会。出場した9名中7名がベストタイムを記録する実りある大会となりました。唯一の3年生寺川遥輝さん(写真左)は今年5月に長距離から短距離に変更。始めて13秒の壁を破る12.96秒を出し有終の美を飾りました。来月31日の八代中体連大会に向けて陸上部が中心となって盛り上げてくれることを期待しています。

ストレスマネジメント教育実施

豪雨災害から1年がたちました。災害時のことを思い出したりして心身に影響が出ている生徒はいませんが、7月12日には、学年ごとにストレスマネジメント教育の授業を行いました。ストレスマネジメントとは、ストレスに対処し、ストレスと上手に付き合っていくための方法や考え方のことです。講師は、昨年度からお世話になっている白鳥SC。学んだストレスについての正しい知識や対処方法を、今後のセルフケアに生かしてほしいと思います。

JICA海外協力隊訓練生講話会

7月2日にJICA訓練生による講話会を行いました。JICAとは、開発途上の国や地域などに海外協力隊を派遣し国際協力を行う機関です。現在、隊員は新型コロナウイルスの影響で現地に行けず、訓練生として全国の自治体で災害地域の復興や地域振興の支援活動に当たっています。
 坂本町には、阪本竜也さん(大阪府堺市出身)、原千津香さん(佐賀県唐津市出身)、古野公大さん(福岡県北九州市出身)が派遣されており、農作業の手伝いや特産品ホームページの作成など町の復興のために頑張っておられます。その3人をお招きし、国際理解や海外協力隊員になる動機などについて話をしていただきました。

 講話会では、ゲームを取り入れながら、世界で使用されている言語が約7000語あるにもかかわらず、中国語、スペイン語、英語等の一部の言語が大多数を占めていること。そのことが世界の貧困問題につながっていることなど、分かりやすく教えていただきました。また、私たちがよく耳にするSDGs(持続可能な開発目標)についても話
されました。SDGsとは、2030年までに達成するために17の目標が設定されていて、その1番目が「貧困問題の解消」であることも分かりました。中には図書館にあるSDGsコーナーの本に関心を持っている生徒もいて、子供たちにとって世界に目を向け、国際問題を理解するよい機会となりました。

なお、阪本さんはマラウイ、原さんはガーナ、古野さんは、東ティモールに派遣されるとのことです。ご活躍をお祈りします。

頑張れ 福島由紀先輩(フクヒロペア)!!

いよいよ東京2020オリンピックが開幕します。本校出身の福島由紀選手(フクヒロペア)が出場するバドミントン女子ダブルスは7月24日(土)から始まります。オリンピックに出場するだけでも大変な偉業。福島先輩のオリンピック出場は、私たちの誇りであり生徒たちにとって励みになる出来事です。
 福島選手の中学時代を知る中3時担任の石本武久先生(現 千丁小教頭)に当時の様子についてお尋ねすると、次のようなお話をいただきました。
 「九州中体連大会シングルス優勝など輝かしい成績を残しているにもかかわらず、自慢するところがひとつもなく、友だちとの和を大切にしていました。」
 「夜バドの練習で帰宅は午後10時過ぎになっていたと思いますが、授業中居眠りすることは全くなく、
提出物の期日を守り、英単語テストは何度も満点をとっていました。」
 「進路選択の時、はるばる青森から来校され熱心にスカウトされましたが、自ら青森に行き、自分の目で確かめて青森山田高校への進学を決めました。それが彼女の運命の分かれ道だったと思います。」
 また、福島選手自身が中3の頃、クラスメイトに伝えたメッセージの中には、八代中体連大会の団体戦で負けたことを振り返り、「負けたのも悔しかったけど、自分たちのプレーができなかったことが一番悔しかった。試合には負けてしまったけど、その試合の途中、みんなの心が一つになっていたのが分かりました。・・・これまでにない気持ちになりました。これは今まで本当に本当に一生懸命やってきたからこそ分かる気持ちだと思います。・・・坂中生として生活するのも7か月です。その間、三年生のみんなにも下級生のみんなにも本当に一生懸命するということを伝えられたらいいです。」と綴っていたそうです。シングルスでは全国レベルで数々の実績を残していたにもかかわらず、負けた八代の大会でチームメイトと共に戦った最後の試合から学んだことを発表しています。オリンピックは、そうした努力やこころを学ぶ貴重な機会です。選手がオリンピックに出場できた背景にも目を向け、これからの生き方に役立ててほしいと思います。

全校生徒で応援旗を作製しました。それぞれでデザインを考え「頑張ってください」の気持ちを込めて作製しました。坂本中に入る登り口に立てました。