保小中連携・地域連携

2016年6月の記事一覧

【運営委員会開催】※校種間連携


 6月21日(火)、17時00分より、運営委員会を行いました。今回は以下のことについて協議しました。
 (1) 目指す生徒像について ※原案をもとに検討
 (2) 実態調査(アンケート)項目の検討 
      ※推進委員会で作成した原案をもとに検討
 (3) 次回(7月15日)の研究授業の視点について
 (4) まとめ 作守順子コーディネーターより
 目指す生徒像とアンケート項目については、ほぼ決定し、アンケートは7月に実施することとなりました。
 研究授業の視点は、
  ① ユニバーサルデザインの授業
  ② 合理的配慮
  ③ めあてとまとめの連動及び振り返りの徹底
 特に、学び合いの場面を授業の中に設定し、この学び合いについての振り返りをしていくことを確認しました。
 作守先生からは、具体的なものができつつある。最終目的地である、生徒像もはっきりしてきた。その最終目的地を見つめつつ、次の目的地である7月15日を目指していこう。この研究のために子どもがいるのではなく、子どものためにこの研究があることを忘れないでほしい、との言葉をいただきました。
 (運営委員会の参加者は、コーディネーターの作守順子先生、小中学校の校長・教務主任・研究主任)

【小中合同学校運営協議会開催】

 6月10日(金)19時30分より、小中合同学校運営協議会を小学校の会議室で開催しました。鹿北小・中学校の教育活動に参画していただき、ありがとうございます。強みや課題を共有し、児童・生徒がしっかり育つ教育環境を共に創っていきたいと考えています。よろしくお願い致します。
(1)会順
 ① 開会
 ② 学校長あいさつ(鹿北小・鹿北中)
 ③ 委嘱状交付
 ④ 協議
    学校運営協議会の役割と組織
    年間活動計画
    学校教育目標及び運営方針の説明と承認
 ⑤ 意見交換
 ⑥ 閉会

(2)組織について
 会長、副会長、書記を次の方々にお願いすることとなりました。よろしくお願い致します。
   ・会長   齋藤 順孝 様
   ・副会長  中川 和夫 様
   ・副会長  竹熊 榮子 様
   ・書記   北原 チヅ 様

(3)意見交換
・地域の各種スポーツ大会に小中学生が参加できないか。
・地域の諸団体との協働活動はできないか(消防団とともに非常ベル設置状況確認など)
・小さな親切運動の町となった時の「理念」等の共有を図る。
・運営協議会の活動をもっと地域に広げていことが大切である。
  (校長が区長会に参加し学校の取組や方向性を説明するなど)
・地域の方々とどのように「思い」を共有するのか。
・地域の諸団体、グループとの連携をつくっていく。そして、学校教育への参加を呼びかける。また、小中学生が地域の行事等に積極的に参加し、地域の方々との交流を図る。
・町の方々の思いをどうすれば知ることができるのか。また、地域での小中学生のようすについて、地域の方々からお話をうかがうことができれば、良さや課題が見えてくる。
・学校便りを、様々な施設に配布する。生徒が配布できると話をするきっかけとなる。
・小学校の運動会を中学校グラウンドで行ってはどうか。町のグラウンドは広すぎるのではないか。
・近い将来、小中合同の運動会(体育大会)を行ってはどうか。
  ※上記のようなご意見をいただきました。

【小中連携授業研究会】


 6月8日(水)、小・中学校の教職員が参加して、英語の研究授業が行われました。今回の授業では、ユニバーサルデザインの授業と合理的配慮について提案を行いました。
 授業での達成感や充実感をすべての生徒が感じることができるよう鹿北小・中学校ではインクルーシブ教育システムの構築に取り組んでいます。参観した先生が、授業のヒントを何か1つでも持ち帰り、自分の授業に取り入れていくことが大切となります。また、授業を通して新たな可能性を探ることができれば、児童・生徒の学力向上につなげることができると考えています。
 (インクルーシブのインクルードとは、「包み込む」という意味です。だれもが授業に参加でき、授業の中で孤立することなく、達成感を感じることができることが大切です。)

〈授業のようす〉




〈ユニバーサルデザインの提案〉
 活動の見通し(本時の流れ)を黒板に明示する。
 活動時間の経過、残りの時間を視覚で確認できる。
 英語用の座席をつくり、わからない時に隣の人からアドバイスをもらえる。
 その他にも、前面黒板の上に掲示をせず、授業への集中力を高めるなど、いくつかの工夫が見られました。




〈合理的配慮〉
  平成28年4月1日より、「障害者差別解消法」が施行されました。この法律の中に、「行政機関は、その事務又は事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない」とあります。(第三章七条) ※行政機関には、公立学校も含まれます。
 
 簡単に言えば、「合理的配慮」は、障がいを持つ人々に対して必要な環境整備などの配慮を行うということです。
 今回の授業での合理的配慮について紹介します。
◇ デジタルワイヤレス補聴支援システムの活用
◇ パソコンテイク
◇ ペア学習、グループ学習
◇ 黒板を軽くたたき音を鳴らし、黒板に注目させる
◇ 付箋紙にメモをとり、教科連絡ノートにはる。
◇ 穴埋め、写し書き、オリジナルスキットづくりの3段階のワークシート
◇ 絵入りワークシートと動詞句カードの連動  など

難聴の生徒へのデジタルワイヤレス補聴援助システム(ロジャー)の使用

 パソコンテイクでロジャーでも聞き取りにくい会話文を文字で提示

〈授業研究会〉
 授業後に、小・中学校の先生で研究会を行いました。
 質疑では、以下のような質問がありました。
  ・タブレットの活用状況について
  ・合理的配慮による生徒の変容は
  ・支援学級の生徒への具体的な配慮は
 分科会ごとの協議では、ユニバーサルデザインの授業や合理的配慮について、それぞれの実践を出し合い発表しました。
  ・授業のパターン化やタイムタイマーの使用
  ・書画カメラの使用
  ・言葉だけでなく、文字での説明
  ・具体物を使っての説明
  ・ワークシートの工夫
  ・板書の文字数をノートのマス数に合わせる
  ・デジタル教科書の画面を配布
  ・カード学習
  ・体育のハードルの板として新聞紙を使用
  ・穴あきの紙で、読む場所だけを見ることができるように
  ・穴に入るように書く
  ・解答を選べる



 
 研究会では、なかまづくりを行い、支持的風土をつくることこそが、合理的配慮になるのではないかとの意見も出されました。
 また、特別支援教育コーディネーターからは、ユニバーサルデザインの授業がすべての児童・生徒のためであり、それは、支援が必要な生徒にとってもとても効果がある。合理的配慮は、障がいをもった児童・生徒のためであるが、その配慮は実はすべての児童・生徒にとっての配慮につながっているとの話があり、参加者全員がうなずいていました。
 最後に作守順子先生(研究推進コーディネーター)よりまとめをしていただきました。その中で子どもたちへの合理的配慮、UDの授業は、必ず学力向上とともに子どもの自尊感情涵養につながる。子ども同士が助け合えるような工夫を授業に取り入れていくこと、そして、子どもが「わかりません」とか「助けてほしい」と言えるような環境を整えていくことが何より大切である。その言葉が言えることが一人ひとりの自立につながるとのお話をしていただきました。
 これから私たち教職員が、どのような授業をつくっていくのかがが勝負です。実践を積み重ね、その実践を交流させることで、児童・生徒の生き生きとした表情がたくさん見られるように、研究・研修を重ねていきます。