湯浦中ブログ

2020年10月の記事一覧

【進路決定に向けて2】021031

 以前は推薦入試を受ける生徒の提出書類の中に「中学校生活で一度も生徒指導を受けたことのないこと」の証明書があった学校もありました。ここまで求められるのかと思いましたが、確かに基本的には地元の学校に進む中学校と違い、高校は入学者数の減少など存続にかかわることですね。

 特に、前期選抜や推薦入試を考えている皆さんは、中学校の名前を背負って受験します。志望校が欲しがる生徒かどうか、自分を見つめ直してみましょう。特に「推薦」は、この人物については出身中学校長が責任を持ちます。という意味だということをお忘れなく。

 今年度はコロナ禍のため、他校の生徒と接して刺激を受ける機会が失われてきました。学級の仲間から受ける刺激だけの人もいることでしょう。しかし、

 卒業アルバムの休み時間の風景には誰かしら勉強している生徒の姿が映りこんでいる学校がありました。

「英語が一番簡単ですよ。だって3年間で勉強した教科書の厚さはたったこれだけ。他の教科は小学校からの9年間分の厚さなんですよ。」と言う生徒がいました。その前向きな考え方に驚きました。

 テレビはすべて録画してコマーシャルを飛ばし2倍速で観て、勉強の時間は確保。友達に話を合わせることができる生徒もいました。

 いける学校がないと泣きながら勉強した生徒がいました。

 高校に入ってすぐに部活動で活躍しようと、今も走り続け、鍛えている生徒がいます。

 入試会場ではそんな人たちが隣に座っています。

 

【進路決定に向けて1】021030

 3年生の学年だより「凡事徹底」に私の進路講話のことを載せてありました。いくつかの話をしましたがこんな内容です。

 緊張感を高めて残り5か月の学校生活を送らせることが目的ですから。私からは厳しい話だけします。

 3年担任をしていた時に、三者面談で「〇〇高校に合格できるでしょうか?」と聞かれることが良くありました。私の回答は「過去のデータからは合格の可能性が高い(厳しい)ですが、実際は受験してみないと分かりません。」です。なぜなら、合否を決めるのは私達ではなく高校の側だからです。面談の後、気合を入れ直して一気に伸びる生徒もいます。

 ただ、当日、腹痛・頭痛・歯痛などで実力がでないことがあるかもしれません。

 高校の教室には時計がないため、腕時計を忘れて、試験の残り時間が分からなかったという生徒もいました。

 学校に上履きを忘れ、動物スリッパで入試会場に入った生徒がいました。

 高校の正門集合を確認したのに、中学校の正門に待っていた生徒もいました。何とか入試にはギリギリ間に合いましたが、ドキドキしてしまい実力が発揮できませんでした。

 数学がとてもできたのに、なぜか入試では2×3=8とやってしまい、大問10点をまるまる落として不合格となった知り合いがいます。

 高校から「ぜひ、受けさせてください。」と言われたにもかかわらず、不合格となった生徒も少なくありません。考えると当たり前ですが「受けさせてください。」は「合格させます。」ではありません。

 何度も「この生徒が欲しい」と来られたけれども、成績を確認して、あきらめて帰られたこともありました。

 このように合格の可能性が高いというだけであって、受験してみないとわかりません。

 

【打たせ船体験】021029

 

今日は3年生が「打たせ船体験」を行いました。「体育のソフトボールで釣竿を持つ腕があがらない。」と言いながらも大漁、大漁。楽しい一日を過ごすことができました。

【知行合一】021028

 私の座右の銘は「知行合一(ちこうごういつ)」です。これは、陽明学(孔子の生きた『春秋戦国』時代から1900年ほど後の『明』の時代に王陽明がおこした学問)の命題の一つで、簡単には「知識は行動と一致してこそ意味がある、本当の知識は実践をともなわなければならない」というような意味で、論語の為政第二「子貢問君子、子曰、先行其言、而後從之」

 孔子に、弁が立つ弟子の子貢が、「君子とはどんな人ですか?」と問うと、「普段からあなたが話していることを先に実行しなさい、その後から言葉が出てくる(まずすることをして、言いたいことがあればその後で言う)ような人が君子です。」と答えた。という故事がもとになっています。

 王陽明は、知って行わないのは、未だ知らないことと同じであることを主張し、知っている以上は必ず行いにあらわれると説きました。この考えは、江戸時代初期の陽明学者である中江藤樹が有名で、1837年に大阪で乱を起こした大塩平八郎も私塾「洗心洞」で門弟に陽明学を教えた陽明学者でした。

 明治維新で活躍した久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文などが学んだ私塾「松下村塾」にも「知行合一」の掛け軸がありました。安政6年(1859年)の旧暦の今日は、松陰の命日です。(H)