校長ブログ「秘密の部屋」

2019年7月の記事一覧

【個性を磨こう】010706

 ウルトラマンのデザインをしたのは、彫刻家の成田亨(なりたとおる)氏。「ベムラー」という名称から企画がスタートして、ガルーダの意匠を取り入れたデザインが提案されました。そこから無駄を削り、広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像にも似たアルカイックスマイル(無表情の中で口角を上げ、 微笑みを浮かべた表情)をたたえたデザインが完成しました。

 カラー放送が始まるため、ブルーバック合成で透き通って見えないように、色は銀色と赤になりました。この段階では口が見えています。口が動く設定でしたが、口周りにしわが寄ってしまい、Bタイプ、Cタイプでは固定した口に変わっています。成田氏は、全体のバランスを崩すという視点から、カラータイマーを付けることには最後まで反対したそうです。

 「個性」と「表現」という言葉があります。大きな円が1つと、中に小さな円が2つ、縦線が1本で描けるウルトラマン。大きな円が1つと、中に小さな円が2つ、斜めの線が2本で描ける仮面ライダー。

 あらゆる無駄をそぎ落とし、最小限の線で分かるヒーローの「個性」。後の角がついたウルトラマン、顔にライダーと書かれたデザインの仮面ライダー。それは、全力で個性を磨いてきた者たちが、他と自分を差別化するための「表現」でしかありません。あくまでも「個性」を基盤として作り上げたものです。

 「みんなちがって、みんないい」どこに行っても通用する、自分だけの輝く「個性」を磨きましょう。(H)

 

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【みんなちがって、みんないい】010705

 学校教育目標の「潤い」と「輝き」をあふれさせるには、硬く言うと「基本的人権を大切にする心」。柔らかく言うと「自分を大切にするように、人も大切にする心」、「人の良さに気付き、素直に認めることができる心」をもつことが第一だと考えています。

 ヒトの遺伝子の情報は印刷して本にすると26万2000ページほどになるそうですが、一人一人違うのは500ページほど。99.9%は同じだそうです。「違い」はそれぞれの「個性」に当たる部分、0.1%の「違い」を取り除くと、田浦中生、先生方全員が全く同じ姿かたち、考え、行動になってしまいます。

 小学校3年生では、金子みすゞさんの『わたしと小鳥とすずと』を学習します。

わたしが両手をひろげても、お空はちっともとべないが、

とべる小鳥はわたしのように、 地面(じべた)をはやくは走れない。

わたしがからだをゆすっても、きれいな音はでないけど、

あの鳴るすずはわたしのように たくさんのうたは知らないよ。

すずと、小鳥と、それからわたし、みんなちがって、みんないい。

「自分を大切にするように、人も大切にする心」、「相手の良さに気付き、素直に認めることができる心」始まりは「みんなちがって、みんないい」です。(H)

 

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【メダカはメダカ】010704

 先日、学校薬剤師の徳田先生がメダカをもらっていかれました。最初は卵から無事に孵るのか、大きく育つのかと心配していました。今はエサはやっていますが自主性に任せた育て方をしており、タライの世界ですくすく、のびのび育っています。大きいものは7ミリ程度にはなりました。たぶん、全校生徒数よりも多くのメダカがいるはずです。

 2年1組のメダカも元気に育っています。土・日の2日間見なかっただけで、急に大きくなったと聞きました。たぶん気のせいです。私が出張の時は、2年1組のメダカ係がエサを与えてくれています。お礼に、私が土・日に学校に来たときは教室にエサやりに行っています。

 先日、田浦小2年生の代表児童2人が、山本先生と学校探検のお礼に来ました。学校探検の時は「早く中学生になりたい。」と言いながら帰ったのこと。一所懸命に書いてくれた一人一人のお礼のカードが嬉しいです。ある量販店に行った時も、「中学校の校長先生だ。」と言いながら近寄って挨拶をしてくれました。

 2人は帰りにメダカを覗いて行きました。「メダカがいっぱいいる!」「すごい!」「みんなカエルになったらどうするんですか。」

 途中からイメージがオタマジャクシにすり替わっていたようです。(H)

 

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【大雨】010703

 テレビでは停滞する梅雨前線の影響で、「熊本でも降り始めからの雨量が300ミリを超えている所があり、今後、大きな災害につながる恐れがあること。」「土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒すること。」また、「ちょうど大潮にあたり、朝と夜の満潮と大雨が重なると、河口付近で浸水の恐れがあること。」などが繰り返し報道されています。スマホの「NHKニュース防災」のアプリには次々に情報が入ってきます。

 町内の防災行政無線からは、大雨警報発表に伴う15か所の避難所開設のお知らせが繰り返し流されています。11時前には警戒レベル3「避難準備」が発令されました。

 町教育委員会からの児童・生徒の保護者への確実な引き渡しの指示を受け、中学校に兄姉がいる児童は、小学校の先生に道を挟んだ中学校まで引率してもらい、小中学校合同で引き渡しを行いました。混雑した時間帯もありましたが、保護者のご協力により、スムーズに引き渡しができました。

 「前も雨の時も大丈夫だった。」、「川も改修されているし、57年の田浦水害のようなことはないだろう。」など、正常性バイアスが逃げ遅れにつながります。自分の命は自分で守るが基本です。(H)

 

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【プール開き】010702

 先週は、小学生も参加しての芦北町の海開きの様子が新聞で紹介されていましたが、今日は本校もプール開きでした。雨も今日は中休みで蒸し暑く、水泳の授業には丁度良かったようです。

 「学校における水泳事故防止必携(独立行政法人日本スポーツ振興センター)」によると、H24~28の水泳の障害事故は、飛び込み13件、泳いでいて10件、転倒2件、衝突1件、その他3件の合計29件発生しているそうです。つまり、飛び込み、衝突、転倒を防ぐことができれば半数以上の事故は防ぐことができるという計算になります。

 昔は水泳と言えば飛び込みの「腹打ち」がいつもの風景でしたが、事故が続いたため、ずいぶん前から学校のプールの飛び込み台は撤去されています。授業では競技用の深いプール以外での飛び込みの指導もしていませんので、事故リスクはずいぶん減っているかとは思いますが、常に危険はそこにあります。

 私は中学校のプールでの飛び込みが苦手でした。当時は小学校にプールがなく、小学生は中学校のプールで授業があっていたので、日によって水位を小学生に合わせてありました。最初の授業で飛び込んだ時、プールの底で鼻をこすりました。

 クラスマッチのリレーの時も飛び込まず非難されましたが、そういう理由です。(H)

 

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