校長ブログ「秘密の部屋」

2019年8月の記事一覧

【切符】010811

 先日の九州特活研で筑波大藤田教授が、中・高の勉強について「列車の切符のようになっている。」という話をされました。高校・大学といった「目的地」に到着すると、切符は捨てて(回収されて)いるという意味です。

 私は教師の道を選択したので、授業、特別活動、部活動、先生方の話、人間関係の悩みや解決方法など学校での学びがそのまま仕事に生かされ、「勉強」はさらにお金(小・中・高・大の学び)が追加できるICカードのようになっていますが、このような職業はごく少数です。

 講演の中で私たちに「立方体を2つ重ねたような形の体積を求めなさい、但し3つ以上の方法で考えなさいという指示をしたとします。ある子どもが、『2つ考えたけど、両方とも答えが同じだったので、これ以外の方法を考えても無駄だと思います。』と言ってきました。先生はその子どもに何と返されますか。」という問いかけがありました。

 「またいらんこつば言う。」、「だけん、でけんとたい。」、「お前は何でん、すーぐあきらめて。」、「入試に出っとぞ。」でしょうか。私たちが「切符」にするような指導をしてしまっているかもしれません。では、どんな話をすればよいのでしょう。

 世の中には正解は一つでも、時間、効率、予算など複雑な要素が絡みA案がだめなら、B案。それでもだめならC案、さらにD案というような場面が多くありますね。(H)

 

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【本日休業】010810

 先日、テレビを見ていると薩摩川内市にある某ドライブインが紹介されました。ちゃんぽん入りホルモン定食が有名だと言うことで、国道3号線から水引ICへ入るところにも大きな看板が立っています。

 妻はお盆も法事以外は仕事が続くので、休みの今日は鹿児島方面に行き、その帰りに寄ってみようということになりました。水俣と鹿児島間も阿久根ICから薩摩川内市水引ICを除けば高速道路が開通しているため、2時間強あれば到着します。

 鹿児島中央駅は複合商業駅ビルになっていますが、妻の仕事と同業種のため、お店を見て回り、昼過ぎまでそこで過ごし、かき氷の有名店で「白熊」を食べてという一日でした。

 駅近くの駐車場から電車通りに出て、高速道路まで向かおうとしましたが、電車通りを横切る大きな道路に時差式信号がなく、右折に戸惑いました。

 帰途につき、ドライブインの前を通ると「本日休業」の掛札が。土曜日なのにと思いましたが、妻によると「お盆休みは運輸関係が休みに入ることが多いからでは。」とのこと。そういえば行きも帰りも大型トラックの台数が少なかったなとように思います。

 帰宅して、ネットを見ていると「本日はホルモンが完売しましたので、夜の営業を休みます」とのこと。テレビの影響が大きかったのかもしれません。(H)

 

 

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【チョムリアップ・スオ】010809

 執行部の5人と、カンボジアに学校を造るための募金を竹﨑一成芦北町国際交流協会会長(芦北町長)へお渡ししてきました。平成9年頃、内戦で疲弊したカンボジアに学校を造ろうという募金活動が佐敷小学校で始まったと聞いています。佐敷小では児童がコメやタマネギを作ったり、バザーを開いて得た益金を学校を造る活動に寄付をしています。田浦中でも、体育大会や文化祭の時などに募金活動を行っています。

 平成13年に、最初の学校が南部のシアヌークビル市に造られてから現在5校。最初は300万円台だった建設費も、現在は1000万円を超えるそうです。来年か再来年には目標金額が集まり、6校目を造ることができるのではないかというお話でした。

 町長・副町長・教育長他たくさんの方が入られての贈呈式に、生徒会長のKさんも挨拶ではさすがに手がプルプル。「入学式や卒業式の式辞とは比べられないくらいの緊張でした。」そうです。

 生徒会スローガン「田浦中PRIDE」の「E」は「笑顔」。町長のお話を聞き、カンボジアの子どもたちに笑顔になって欲しいという願いがさらに強くなった贈呈式でした。(H)

 

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【全九州特別活動研究大会】010808

 この会場に来るのも先週から3回目です。今日は、熊本森都心プラザで全九州特別活動研究大会熊本大会が開催されました。私は生徒会活動分科会の助言者でした。

 雲仙市の中学校からは、「自転車並べ日本一、美しい学校にしようという生徒会の重点目標をもとにした国見中学校の自転車駐輪場の整頓」、「生活部の取組が、生徒の自発的な取組に発展した愛野中学校の靴置き場の整頓」、「観光地である自分たちの町を、自分たちできれいにするという生徒からの発信による小浜中学校のボランティア活動」、「研究指定を受けたこと契機とする南串中学校の交流活動」等が紹介されました。始まりはそれぞれですが、現在は生徒会が運営に関わる取組へと昇華されていることに感心しました。

 宮崎市の中学校からは、生徒会活動で育てたい「望ましい人間関係」、「自主的・実践的態度」を共通理解した上での実践が紹介されました。特に、喫緊の課題である「スマホ」についての市内5中学校の取組については興味深く聞かせていただきました。「スマホサミット」の取組の中で子どもたちが当事者意識を持ち、一所懸命考えている姿が目に浮かびました。

 実践報告を聞き、雲仙市、宮崎市のどの学校の取組もねらいが明確で、生徒の変容に確実につながっていました。育てたい資質・能力をそれぞれの学校の先生方が理解して取り組まれていることがポイントでした。

 19日に葦北水俣の特別活動担当の先生方で、今日の研究発表の内容を共有します。2学期からの取組に反映させたいと思います。負けとられんばい。(H)

 

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【 小・中学校生徒指導研究発表大会】010807

 今日は小川町で開かれた熊本県小・中学校生徒指導研究発表大会に、生徒指導主事のS先生と参加してきました。分科会は「特別活動との関わりを重視した生徒指導の充実〜気づき・考え・実行する学校生活を通して〜」という主題の牛深東中学校の発表に参加しました。今週はいろいろな研究会で特別活動について考える機会を得ています。特別活動の充実は子どもたちを、学校を変えるということに確信を持っています。

 講演は「凡事徹底 〜24時間をデザインする」と題した、宇城市教育長・大津高校サッカー部総監督の平岡和徳先生のお話でした。S先生は、「研究会に参加できて良かったです。勉強になりました。」と気持ちが高まっていました。S先生が感じたことを近々ブログに載せたいと思います。

 夜は、明日開かれる全九州特別活動研究大会の講師である、筑波大学の藤田晃之教授を囲んでの歓迎レセプションに参加しました。教授が高校時代に感じた勉強の目的についての疑問には同感でした。私も授業をするようになり、高校時代の思いもあって、最初の時間には「なぜ社会科を学ぶのか」について語るようにしていました。藤田教授には明日は「キャリア教育の要としての特別活動の在り方」と題しての講演をお願いしています。九州各県の代表の校長先生方とも特別活動について話しができ、とても有意義な会でした。(H)

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【台風8号】010806

 台風8号(フランシスコ)が葦北・水俣を通過しました。今日予定されていた多くの研修会などは事前に中止・延期が決まり、部活動も中止としていたため静かな一日でした。雨風の影響も少なく、生徒・職員からも被害の報告はありませんでした。一安心です。芦北町の防災無線で、昼から温泉などの施設を営業するという放送が流れました。私も午後からは。「千丁へ出張」です。語呂が良いなと話していると。国語科のH先生が「校長、県庁、出張」はどうですかとの一言。さすが、全学調で好結果を残させるだけのことはあります。

 昨日は出張の帰りに心配で実家に寄りましたが、母は「大丈夫やろ。」の一言。正常性バイアスがかかっています。次の台風も発生しています。油断しないように話しています。

 昨日の研究協議大会で、ある校長先生から「生徒には凧のようになって欲しい。」というお話がありました。これから世界に羽ばたく子どもたちだが、糸の根元は故郷につながっておいてほしい。という意味だそうです。学校の役割の大きさを痛感します。

 私自身、糸の根元は田浦にあると感じます。引っ張っているのは確実に母ですね。台風くらいでは吹き飛んで行きません。(H)

 

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【ゴールは自立】010805

 今日は熊本市で、熊本県校長会研究協議大会が開かれ、その分科会で「自己理解を促し、将来にわたって人としての生き方を深める生徒指導とキャリア教育の充実」と題して発表しました。

 学校の教育活動はややもすれば、前年踏襲となりがちです。そこで地域・学校の実態を踏まえて計画を精査し、キャリア教育の目標と基本方針に沿って進路指導の充実を図ることとしました。進路指導、学力充実、総合的な学習の時間、小中・中高連携、啓発活動、生活基盤の改善の6点から田浦中の取組を整理し、報告しました。

 毎年、入学式の式辞とPTA総会挨拶では、「中学校は義務教育最後の学校です。充実した人生を切り拓いていくための最低限の知識や技能、課題対応する能力、人や社会との関わり方を身に付けさせ、卒業後の自立につなげることが私たちと保護者の役割です。田浦中学校の一つ一つの取組は自立をゴールにしています。」という話をしており、生徒・職員にも機会あるごとに訴えています。

 中学・高校卒業後は、ほぼすべての生徒が他の地域へ進学・就職していきます。みんなを支えるのは、田浦小・中の9年間で培った仲間との絆。どんな困難を目の前にしても諦めず、仲間と力を合わせ、もがきながらでも乗り越えていく力です。(H)

 

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【じゃっとです】010804

 夏休みと言えども研究大会や研修会が続き、宿題に追われる毎日です。今は、九州特別活動研究大会の分科会のまとめを考えています。生徒からは「先生たちも宿題があっとですか!」と言われます。「大人の宿題の方が大変だけん、中学生のうちに宿題ばちゃぁんと出す練習ばしとかんば。」と返しています。

 大学生の時、熊本市周辺出身の同級生から指摘されたのが、上記の「ば」で打ち切る表現です。芦北方面では、「子どもは早よ寝らんば(いかんたい)」、「きつかばってん走らんば(強ならんぞ)」のように、()の中を言わず「ば」で打ち切ることが多いのですが、友達には違和感があったようです。

 初任校は菊池郡の西合志南中でしたが、生徒の言う「えじい(怖い)」がまったく何のことやら。人吉二中に転勤した時は、生徒から相づちの表現の「じゃ」について、中学生は「友達には“じゃ”、先輩には“じゃっです”、先生には“じゃっとです”」と使い分けていることを教えてもらいました。

 田浦中に赴任して5年、支援員のM先生のご指導のお陰で、流ちょうな田浦弁が戻ってきました。(H)

 

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【ランドセル】010803

 メダカの水槽がずいぶん濁っていたので清掃をしました。すだれを周囲に巻いて日陰もできました。春に生まれたメダカもすくすく育っています。ホテイアオイも大きく育ちました。2年1組の水槽は夏休みの間、職員室に引っ越しています。こちらもすくすく育っていますが、室内飼いのせいでしょうか色白です。

 Y先生が5歳の長女、Mちゃんを連れて来られました。田浦勤務になってから実家に連れて行く機会も増えたようです。じいちゃん、ばあちゃんは「せからしかけん連れて帰れ。」と言われるそうですが、かなり喜ばれていることと思います。

 5月の連休明けに、おじいちゃん、おばあちゃん、Y先生、Mちゃんの4人でランドセルを買いに行ったそうで、「Mちゃんのすきな、うすむらさきいろにした。」と、9月に届くのを楽しみにしていました。

 近くにいたM先生に聞いたところ、2年生の長男は黒、1年生の長女は水色のランドセルだそうです。小学校でも男の子は黒がほとんどだけど、女の子はいろいろだそうです。

 バドミントンの練習を終えたHさんが、Mちゃんを見て「かわいいですね。」というと、Y先生は「先生に似てかわいいですね。」と即、訂正させていました。指導力の高い先生です。(H)

 

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【研究協議会2日目】010802

 今日は研究協議会の2日目、「校内の特別支援教育の推進を目指した学校経営」、「特別支援教育の充実に向けた教職員の人材育成」、「関係機関との連携で進める特別支援教育」の3つの分科会で実践発表と研究協議が行われました。

 私のグループは熊本県から4名、東京都から2名でしたが、人材育成の取組について意見交換ができました。県内でも特別支援学級の担任に臨時的任用の先生が配置されている学校が少なくありません。学びを先生方への助言に生かしたいと思います。

 私見ですが、特別支援教育の経験と視点をもった先生が合格していけば、子どもたちにとって、学校にとって、プラス効果は大きいと考えています。選考考査に合格してくれることを強く願っています。

 熊本市内の移動は市電と産交バスで行いましたが、見ているとかなり多くの乗客が交通系ICカードで支払いをしています。私は「東京駅開業100周年記念Suica」を使っています。ちょっと自慢です。(H)

 

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