校長ブログ「秘密の部屋」

2019年3月の記事一覧

【東日本大震災】310311

 平成23年、当時の宮本勝彬水俣市長は、公式確認から55年を迎える水俣病の経験を踏まえて、水俣病被害者や水俣市民が差別や偏見を受け、風評被害による様々な影響があったこと、原発事故で起こっている問題は、水俣病と重なる部分が極めて多いことなど、震災による原子力発電所の事故を受け、避難者への差別や偏見をやめるよう呼び掛ける緊急メッセージを市のホームページに掲載されました。

 震災後、福島県出身の水俣一中の保護者の思いがきっかけとなって、福島県と水俣市の中学生の交流事業が始まり、数年に渡って継続されました。

 私は、平成25年11月に福島県で開かれた事前学習会に水俣市の教頭を代表して参加し、福島県の中学生に水俣二中の環境教育の取組について講話を行いました。

 前日に仙台空港に着きました。タクシーの運転手さんは「私は、今は他県からのお客さんに語ることで、やっと心を落ち着かせることができている。」と話されていました。

 閖上浜に着くと、他県在住の閖上地域出身の方に出会いました。やっとここに来る決意をしたそうです。「自分が知っている風景が何もない。」と涙を流されていました。

 帰熊の日は楽天イーグルス初優勝パレードでした。前日の懇親会で福島県のPTA役員さんは、スポーツが元気をくれるということを強く語られていました。(H)

 

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【第72回、平成最後の卒業式】310310

 第72回、平成最後の卒業証書授与式を挙行し、ご来賓・保護者の皆様、在校生、職員に見送られ、44名が本校を飛び立ちました。

 また、式の後には3学年PTA主催による茶話会が開かれ、卒業生・保護者・職員で3年間の思い出を語り合いました。

 卒業生の入学直後に熊本は大地震に見舞われました。田浦中も校舎や武道場のいたるところにヒビが入り、小中合同遠足は避難訓練に変更、色々な行事やイベントが中止または延期、体育大会の開催も危ぶまれました。生徒の中には避難所での生活を余儀なくされた人もいました。

 生徒の安否確認が日課でした。辛い時こそ、学校が笑顔の発信地になろう。そんな思いでスタートした3年間でした。生徒会スローガン「スマイリング 広げよう笑顔の輪」の取組はその集大成でした。卒業式でも態度や歌声で田浦中の良さを発信してくれました。ありがとう。

 これからの皆さんの活躍を先生たちみんなで応援しています。(H)

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【修了式・同窓会入会式】310309

 今日、3年生の修了式を行いました。1組代表のKさんと、2組代表のYさんに修了証を渡しました。明日はいよいよ卒業式です。

 3年前に、今度の新入生は『田浦中生のごたる(田浦中生らしい)』という話を誰かから聞きました。3年間でなるほどと言う場面が頻繁に見受けられました。私は、田浦中生らしさの一番ぴったりくる表現は、プラス表現の『かんなし(限度をしらない)』ではないかと考えています。なんもかんも『かんなし』頑張り、その姿を後輩に、保護者に、地域に見せ続けてくれました。友達を励まし、頑張りを認め、感謝する空気がありました。なるほど「田浦中生のごたる」3年生でした。

 修了式に引き続き、元山秀志会長、山田良介副会長、平賀博美副会長に来校いただき、同窓会入会式を行いました。あいさつの中で元山会長は、ソクラテスの「無知の知」の話をもとに「自分の無知を自覚することで、多くの学びにつながる。常に何かを学び続ける姿勢を持ち続けて欲しい。」と激励されました。また、同窓会からの記念品として印鑑をいただきました。

 卒業生からは記念品として卒業式・入学式の立て看板を贈っていただくことになりました。私の田浦中生時代の2学年上の先輩である竹林さん(サボテン工芸)にお願いしていましたが、未来への道を表す真っ赤な模様の入った素晴らしい立て看板が仕上がってきました。早速、写真を撮って待ち受けにしました。(H)

 

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【なんさまひんのゆー】310308

 3年生が中学校に登校するのも明日、明後日の2日間となりました。卒業式の練習と準備が続きます。さすがに歌声に気持ちが籠っています。3年生の練習の最後に突然、学年主任のY先生から「校長先生から一言」と頼まれました。一言なので「なんさまひんのゆー」とだけ伝えました。

 震災の時に一時的に田浦中に登校していたMくんから手紙が届きました。仲良く遊んだり話をしたりしたこと、授業を個別に教えてもらったことへの感謝、自分の進路のこと、進学先でも野球と勉強を頑張るという決意などが書かれていました。

 1年生の技術で本の紹介のプレゼンテーションを作成する授業を行いましたが、野球が好きなMくんは、松井秀喜氏の『僕には夢がある』という本について調べていたことを思い出します。3年生に手紙を紹介したところ、大きな拍手が起こりました。(H)

〇最後の授業:保健体育

〇最後の給食:あしきた牛カレー・シーザーサラダ・お祝いデザート・麦ごはん・牛乳

 

 

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【公立高校後期選抜2日目】310307

 今日は公立高校後期選抜の2日目でした。検査科目は社会・数学です。今日も朝から受検校を巡回しました。最初に向かった高校では、生徒の集合の様子を見ることができましたが、昨日とは一転、どの学校の生徒もリラックスした雰囲気がありました。某中学校の生徒は声を出して『基本的人権』の復習をしていました。

 検査が終わり、会場から出てきた生徒に会いました。社会科の「フィリピン諸島やニュージーランドが位置している造山帯は」の問いに「アルプス・ヒマラヤ造山帯!」と自信をもって解答したようです。優しく微笑みかけました。過去の県学力調査にあったような歴史カードを使った問題もありました。予想通り『金栗四三』氏とオリンピックも登場していました。ドラマ『いだてん』は結構、他の歴史的事象も登場するので、見ている人はヒントになったかもしれません。

 『基本的人権』も見事、出題されていました。私も教員採用選考考査で、直前に見直していた『ニューディール政策』の論述が出題された経験があります。最後の粘りは大事ですね。1・2年生に向けてつぶやいてみました。(H)

 

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【公立高校後期選抜1日目】310306

 今日は公立高校後期選抜の1日目でした。検査科目は国語・理科・英語です。朝から受検校を巡回しました。A高校では、引率のN先生になぜか昨日までとは違う風格を感じました。そうそう、今日はN先生の誕生日でした。30歳おめでとうございます。

 国語の漢字の読みは「鋭い」「濁った」、書きは「烏のムれ」「オウフク」の計4問でした。「一目瞭然です。」を「一目見ただけで(  )。」と言い換えなさい。と言う問いもありました。授業中の発表の場面で、相手に分かりやすい言葉を選択する場面の積み重ねが大事だなと思いました。私も、「書く」時は、漢字を頼りに意味が伝わるので、あえて漢字を使うこともありますが、「話す」時は、できるだけ平易になるよう心掛けています。

 古文では「ゆゑ」を現代仮名遣いに直して平仮名で書きなさいという問いがありました。人吉二中勤務の頃、生徒から「るぞっこラーメンっていう店はおいしいですよね。先生行ったことありますか?」と聞かれたことを思い出しました。「ゑぞっこ」は「えぞっこ」です。

 理科・英語も興味深い問題が多く出題されていました。古生物好きとしては、理科の「始祖鳥」が特に気になりました。

 嬉しいことに、ある学校で、人吉二中時代の生徒だったI先生に会いました。現在支援学校の先生としてとても活躍しており、研修等でも随分お世話になりました。ちなみに「るぞっこ」とは別の生徒です。(H)

 

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【自動車道開通】310305

 2日(土)に南九州西回り自動車道の津奈木IC~水俣ICが開通しました。熊本・水俣両市役所間の車での移動時間は1時間半を切るようになるそうです。3号線だけの頃は水俣・八代間の出張に同程度の時間を見込んでいましたので、移動がかなり楽になりました。

 私は津奈木ICから高速に乗っているのですが、自動車道開通にともなう通勤手当確認のため、私を含め3人の先生が水俣ICから自動車道利用で距離を再計測することになりました。私は自宅から逆方向に向かうため、距離は4km、時間にして5分ほど長くかかりました。2名の先生は金額が下がるようです。

 水俣ICの下り口は右折車線が2つありますが、3号線は1車線なので、すぐに合流しないといけません。初日は、慌てた隣の車が急に割り込んできました。運転に注意が必要です。みなさんもご用心を。(H)

 

 

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【人吉ひな祭りの旅】310304

 今日は振替休業日でしたので、数名で『人吉球磨は、ひな祭り』イベントに行ってきました。『青井阿蘇神社』を見学した後、『上村うなぎ屋』に向かいましたが、あいにく店休日でした。となりの『しらいしうなぎ屋』で昼食をとった後、『永国寺』に行き幽霊の掛け軸と幽霊が出た池を見学しました。ここは西南戦戦争の時、西郷隆盛の本陣にもなっています。もし、行かれることがあったら幽霊の顔を見た後、右肩に視線を移してみてください。そこに本当の顔が浮かび上がってきているそうです。

 続いて、古いものがいろいろ売ってある『むかしむかし』をしばらく覗いた後、『石野公園クラフトパーク』でひな人形の展示や造形物の見学をしました。創作意欲が湧いてきたという声も聞こえました。文化祭に先生方の展示スペースを設けられないかなと考えています。近くの『イオン』をしばらく散策して、お腹を減らして準備完了。『秋山製菓舗』で固めの生地と上品なあんこがおいしい温泉饅頭を購入、山うにとうふの『五木屋本舗』では全種類を試食、『人吉温泉物産館』でも試食、最後に『ラッキーブランチ青井の杜店』でケーキと生絞りオレンジジュースをおやつにして帰途につきました。

 人吉は熊本、宮崎、鹿児島を陸路で結ぶ重要な土地。昔、三方向から来た人たちが泊まるための宿舎があったので人吉と呼ばれるようになったそうです。クイズみたいですが、意味が分かりましたか?(H)※このページのずっと下に解答あり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答:「舎」の文字を分解すると、「人」、「吉」

 

 

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【偽メール2】310303

 先日、『偽メール』のことをブログに書きましたが、「読んだ後に、その『偽メール』が入ったので削除した。」との反応がありました。お役に立ててうれしいです。

 日本政府が使用している『桐紋章』を入れて、公的機関を装った『架空請求のハガキ』が届いていると言うようなニュースも聞きました。公的機関からは、個人情報に関する内容がハガキで届くはずはないという認識が大事です。今は社会科や家庭科の授業でも消費者問題は詳しく扱っていますが、自分のところに届くと?となってしまうようです。そんな時は「あわてない、あわてない、ひと休み、ひと休み」、他の人にハガキやメールを見せて、疑ってみることです。

 最近は個人情報保護の目隠しシールを住所や口座番号、クレジットカード情報などの上に貼らせて送らせる、いかにもな『架空請求のハガキ』もあるようです。手口は巧妙化しています。身に覚えがないと少しでも感じたら警察や消費者センターへご相談を。(H)

 

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【大河内紙】310302

 昨日、某工業高校を卒業したMくんが田浦中に報告に来て、ホルダーに挟み込まれた高校の卒業証書を見せてくれました。昔のような筒ではないことが意外でした。将来、電子化され、メールで渡すなどと言うことはあるのでしょうか。Mくんは神戸の企業に就職が決まり、今月29日に実家を離れるそうです。ずっと神戸で暮らすことを考えているようです。お母さんには、大阪万博が楽しみですねと声を掛けておきました。

 ところで、芦北町立学校の卒業証書は、芦北町の北部に位置する銅山(かなやま)地区伝統の手漉き和紙『大河内紙』でつくられており、一枚一枚に個性があります。

 江戸時代からつくられていた『大河内紙』は昭和35年頃まで盛んにつくられていたそうですが、一時途絶え、子どもの頃に紙すきの技術を学んだ大河内紙保存会の皆さんが復活させました。強くて破れにくい上、防虫効果があり、障子紙や米の保存袋として重宝されてきた和紙で、焼酎『夢あしきた』の瓶のラベルにも使われています。

 Mくんのお爺さんも紙すきをされます。その紙を卒業証書に加工して、今回の中学校の卒業式でMくんの弟に授与します。もっと言うと、そこに書かれたH(校長)の母もMくんと同郷で、記名をしてもらった叔母の夫も同郷で…。『イイネ』を10個くらいつけて渡したくなります。(H)

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