2022年12月の記事一覧
新たな取り組みへ
私がちょうど31歳で3校目の学校に赴任したばかりの頃の話です。
担任していた女子生徒たちから次のような相談を受けました。
「女子の体操服を替えてもらえませんか。」
今から25年前になります。その当時の女子の体操服はブルマでした。ブルマをご存じではない保護者の皆様もいるかもしれませんね。生徒たちの意見としては、「恥ずかしいし、太ももの締め付けがきつい。また、ブルマではない学校もある。」ということで話してくれました。赴任してすぐ、そして、男性の教職員では私が一番年下ということもあり、すぐに提案していいのか一瞬迷いました。そして、生徒たちの思いを受け止め、学校の中心的な先生に相談しました。そのとき言われたのは、「衣料品組合などとの関係もあり難しい」「今のままでも特に問題はないのではないか」でした。賛同の声はありませんでした。一緒に赴任した教頭先生だけは「先生が新たな提案をしてみたら。」と言ってくれました。
他の学校の情報を手に入れ、町の衣料品組合に相談して費用を考えて、デザインをいくつか用意しました。そのとき支援してくれたのが保護者の皆さんでした。生徒たちの気持ちを一番近くで聞いていて、学級委員の保護者の皆さんやいろんな人たちの賛同の声が大きかったです。校長先生に相談し、職員会議を経て、次の年から女子の体操服はハーフ(クォーター)パンツに替わりました。こうやって書くとスムーズなようですが、その当時の学校は新しい取り組みを実現するには相当の労力が必要でした。
学級担任としていろんなことに取り組んでいましたが、学校全体に関わる変革は初めてでした。変えていくのには相当の力が必要ですが、丁寧に取り組んでいけばどうにかなると感じました。何より生徒たちが「体操服が替わってよかった」といってくれたのはうれしかったですね。
なぜ、今回このようなことを書いたのかと言いますと、生徒会を中心に生徒の上履きをスリッパに替えることについてのアンケートの準備を進めています。機能性や履き心地、様々な面から上履きをスリッパに変更している学校が増えています。また、保護者の方からの要望もあっています。昨日、町の衣料品組合などに相談し、近いうちにスリッパの見本が届きます。金額は1520円です。生徒たちの意見などを参考に検討したいと思います。保護者の皆さんのご意見もどうぞ聞かせてください。
詳細は校長ブログでお知らせします。
また、各学校で進めている制服の見直しについても今後検討していきたいと思っています。