二中ブログ

【一生分】070819

 子どもは小さいころに一生分の親孝行をするといいます。

 人吉二中に赴任した時は私も25歳でした。土曜日は半ドン(午前中で授業が終わる)の時代です。独身の先生も多かったので、みんなで昼ご飯を食べに行き、その後夕方まで部活をして、夜は温泉に入った後、誰かの家に集まってご飯を食べてしゃべって過ごすというような楽しい生活でした。日曜日も当然のように練習で丸一日の休みは盆正月とテスト前だけでした。

 27歳の時に長男が誕生しました。妻は土日が勤務の会社でしたので、育休が終わってからは金曜日の夜に田浦の実家に預けに行き、土曜日の部活が終わってから田浦で子どもと過ごし、日曜日は人吉で部活、終わったらまた田浦に迎えに行くという生活でした。ご自身は子育てに関わってこなかったのでしょう。土日は子どもをみている男性職員がいるという発想が管理職にないのが不思議でした。部員と保護者の皆さんは理解して、いつも感謝の言葉をいただいていたのでありがたかったです。

 人吉二中で7年間を過ごし、人吉三中に異動した5月に妻の転勤が急に決まりました。最初は妻と2人の息子は水俣に引っ越し、私は単身赴任をしたのですが、毎晩9時頃にかかってくる長男からの「おとうさん、なんでかえってきないの。」の電話に、「わかった、今から帰るよ。」と水俣に向かう生活が続きました。着いた頃には、5歳と2歳の息子は寝ています。

 そこで、私も5月から水俣に引っ越し、片道70分の道を通うことにしましたが、長男は早起きをして、毎朝5時半に出発する私を必ず見送ってくれていました。二生分、三生分の親孝行をしてもらいました。子どもに対して怒り心頭になった時は昔を思い出すと良いですね。