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くりかえし

 くりかえし
        米田啓祐

きのうも朝おきてふくをきた
さむさにふるえながら
きょうも朝おきてふくをきる
つめたさにふるえながら
めんどうだから
ずっとふくをきたままでいたいって?

きのうもやった教室のそうじ
消しゴムのかすまではきあつめて
きょうもやる教室そうじ
すみの方までぞうきんでふいて
めんどうだから
一週間まとめてやりたいって?

くりかえし くりかえし
まいにちまいにちのくりかえし
おなじようなことのくりかえし
心をこめてくりかえそう
楽しくなるまでくりかえそう
自分がかわるまでくりかえそう

 米田啓祐氏は、昭和14年に兵庫県に生まれ、赴任した学校で「いのちの教育」の実践者である東井義雄先生と出会い、深く感銘を受けます。両氏は

「本物は続く。続けると本物になる」

「させられる仕事からする仕事に変わるとき、
苦しみは喜びに変わり、生きがいに眼を輝かせる」
という金言を残されました。

 物事の神髄に目を向け、苦しくとも自ら求めて行動すること。やるべきことを、毎日、自ら喜びをもってあたり前にくりかえすこと。その継続の先に、描く理想や生きがいが待っている。
 二人の先駆者は、そんなことを示されているのでしょう。

「そうじは答案です。授業のあり方が、生活指導のあり方が、一点の誤差もなく正確に表れてくる。」という言葉も残されています。
 子ども達とともに「くりかえすこと」の意味を考えていきたいと思います。