第34回清流祭 ~百花繚乱~
10月7日(日)第34回清流祭が鹿北中体育館にて開催されました。今年のテーマは「百花繚乱」~自分の壁を乗り越えて、みんなで輝くこの瞬間~です。一人一人の個性の輝きを大切にしようとの思いが込められています。様々な表現を通して、中学生の今の思いを伝えてくれました。成長を実感した一日となりました。
◯オープニング
「どうせ私なんか」じゃいいことないよ。一人一人みんないいところがある。一人一人の良さを輝かせること、それが百花繚乱。清流祭テーマを的確に劇で表現してくれました。
◯吹奏楽部発表
演奏を通して音楽の楽しさを伝えてくれました。吹奏楽部は町のさまざまな所で演奏交流会を行なっています。そして、今日は、体育館にいる人みんなを笑顔にしてくれました。飛び入りの生徒も楽しそうでした。温かい雰囲気と元気になる演奏ありがとうございました。大谷先生も天草から駆けつけてくださり、一緒に踊ってくださいました。再会できて嬉しかったです。
◯英語暗唱
あんな風に英語で話せたら楽しいだろうなあと思いした。英語を話せたら、もっと自分の世界が広がると思います。11月には、西牟田さん、鬼塚君がオーストラリアに行きます。英語を学び、オーストラリアの文化に触れてくることと思います。帰ってきたらみんなにたくさんのことを伝えてくれることを楽しみにしています。
◯人権作文
1年生の発表は、事件や事故が多くの人の人生を変えてしまう。ルールを守ることの大切さを伝えてくれました。毎日たくさんの事件事故が起きています。私たちはそのことに慣れてしまっていることにあらためて気づかせてくれました。事件・事故の裏にある人の悲しみや悔しさを見つめさせてくれました。
2年生の発表は、CMで流れるある外国の人の生活から、自分の生活の中での当たり前はけっして当たり前ではないこと。自分に何ができるのかを考えたり感じたことを伝えてくれました。誰もが立ち止まることない、ほんのちょっとしたところで立ち止まり、そこから自分を見つめていく、そんな感性の豊かさを感じました。
3年生の発表は、自分の家族を見つめ、人を傷つける言葉は許せないという強い思いを伝えてくれました。家族の深い愛情の中で生きていることへの感謝とともに、人は誰かに幸せを与えることができる。誰にでも人権があることを力強く伝えてくれました。
1年生の劇 「私たちの鹿北町〜過去と現在、そして未来〜」
鹿北の伝統産業である紙すきと養蚕について体験を通して感じたことや学んだことをもとに発表しました。鹿北町の過去と未来にタイムスリップするという発想が素晴らしかったです。そして、見事に当時の人々の思いを表現してくれました。また、未来の鹿北町では、養蚕が医療に役立ち、人の命を救う大切な役割を持つことを表現し、養蚕の可能性を伝えてくれました。蚕を育てることで命の大切さを感じたとの言葉も印象に残りました。
2年生の劇 「少年兵とぼく」
発表をどうするのか、学級での話し合いからすでに劇は始まっていました。そして「くらしといのち」をテーマとして決めていく過程に2年生の成長を感じました。戦争をどう表現するのか試行錯誤しながら創りあげた劇は、戦争の悲惨さと命の尊さを見事に伝えてくれました。今回の学びを12月の修学旅行につなげていくことと思います。職場体験についてのスライド発表では、働くことの意義、喜び、苦労など聞き取ったことや感じたことが簡潔にまとめられていました。
展示発表
体育館後方には、書道、絵画、総合的な学習の時間での学び、家庭科作品、支援学級生徒の作品、鹿北絵画クラブの皆さまの作品など様々な表現活動による成果が展示されていました。完成させるまでの大変さや創意工夫が一つ一つの作品から感じられました。そして、出来上がった作品からは作者の温もりが伝わってきました。
合唱祭
1年生「マイバラード」
アカペラでの合唱。とても難しいことにチャレンジしました。歌詞の中に、「なかまがここにいるよ、いつも君を見ている。助け合って生きていこう」とありました。1年生の思いがこの歌詞に込められていると思いました。
2年生「風をみつけて」
やればできる18人の生徒たち。18人18色。2年生の元気の良さが感じられる合唱でした。「踏み出してみよう風を感じて」「羽ばたいてみよう風を感じて」、これからの鹿北中学校を引っ張っていく意気込みが感じられる2年生の合唱でした。
3年生「YELL」
3年生らしい選曲。3年生にしかできない選曲。語りかけるように、時には力強く、3年生の思いをストレートに表現しました。「さよならは悲しい言葉じゃない。それぞれの夢へと僕らをつなぐエール」、5ヶ月後の卒業式。「一人一つの道を選んだ」卒業生が、どんな思いでこの曲を歌うのだろうか、そんなことを思いながら聞いていました。
全校合唱
「しあわせ運べるように」の歌と手話。鹿北中の新たな伝統となってきました。熊本城が元の姿に戻るまで歌い継いでいく。そして、熊本地震を忘れることなく、多くの人に元気になっていただきたい、そんな思いが伝わってきました。
「山のいぶき」は、鹿北の自然の豊かさ、その豊かな自然の中で大海原を目指す清流が目に浮かんできます。清流の一滴である鹿北中生の未来の可能性を感じさせてくれる歌声が体育館に響きました。
3年生の劇 ぼくたちの家族日記
普段あまり意識しない家族。その家族に焦点を当て、自立に向けて一つの区切りを迎えようとしている3年生が、劇を通して家族への感謝の気持ちを伝えました。ありふれた日常の場面を切り取り、表に出てきた感情の奥にある本当の気持ちを見つめていく。すると、今まで気づかなかった家族への思いに気づかされる。目頭が熱くなり、鼻の奥がジーンとしました。
圧倒的な表現力で会場の空気をつかんだ3年生。さすがです。やはり今年も3年生が、1・2年生の前に大きな壁となって存在感を見せつけてくれました。超えられない壁のような3年生を、どう超えればよいのか、そんな思いを下級生にいだかせることが、鹿北中の清流祭での伝統となっています。3年生からの強烈なメッセージを受け取った1・2年生。どんなチャレンジが始まるのか楽しみです。
ご来賓の皆さま、保護者の皆さま、本日は清流祭にお越しいただきありがとうございました。今後とも、中学生の成長を温かく見守っていただきますよう、よろしくお願いいたします。