白みはじめた空と電柱の思い出
大雨の被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
熊本地震の前震の時、私は益城町の自宅に帰宅中でした。
学校のことや生徒、職員、それぞれのご家族やの安否が心配でしたが、私は自宅や避難した実家の両親のことがあり、益城の自宅に留まり、不安の中夜を明かしました。
その間、電話やメール等で、校長先生はじめ他の職員と連絡を取り合って、大変お世話になりました。
学校では、グラウンドいっぱいの車が避難してこられ、町当局の方と協力して避難所を開設したということでした。
夜が明けるころに、とにかく今日は勤務先の学校に向かおうと玄関を出た私は、ある光景を目にして驚きました。
家の前の道路の電柱に人が登っていたのです。
電力会社の方でしょうか、停電の復旧作業をされているようでした。
白みはじめた空と、電柱の上で一心に作業されている方の姿を見て、
この方は、いつから作業に取り組んでおられるのだろうか、昨夜は寝られたのだろうか、と疲れた目をこすりながら思いました。
突然の災害の衝撃と不安で疲れていた私の心に、何か小さな灯がともったような気がしました。
私もこの社会の中で、自分の持ち場で、自分のできる仕事を精一杯やらねばと思った朝でした。
昨日、本校区でも、道路の通行の安全のために作業されている方を何か所でも会いました。
また、作業の痕跡があり、そのおかげで通行できるようになっている場所がいくつもありました。
目立たなくとも、社会の安全な生活のために尽力されている皆さんに、心から感謝したいと思います。
以前ご紹介しました、コロナに負けないためにたたかっている人々に贈る歌声です。