ブログ

はやぶさ2 の「行ってきます」と「永遠なれ!」

今ではテレビのリモコンは当たり前の話で、

むしろ「チャンネルを回す」などというと、「?」となりそうです。

私が子どもの頃初めて触れたテレビのリモコンは、

たしか「ズバコン」という商品名でした。

ズバコンをテレビに向けて操作すると、丸いチャンネルがカチャ、カチャと回るというものでした。

すぐ壊れそうな仕組みでしたが、「リモコンってすごいな」と思った覚えがあります。

 

また、同じく子どもの頃のあこがれのおもちゃといえば、

ラジコンカーで、私は買ってもらえませんでしたが、

持っている友達のところに行くと、赤いスポーツカーのラジコンを

順番に少し触らせてもらえて、嬉しかった思い出があります。

 

そんなリモコンやラジコン、最近でいえばドローンなどもありますが、

それらとは比べものにならないほどの遠隔操作なのでしょうか?

詳しいことはよく分からないのですが、

とにかくはやぶさ2はすごい技術の結晶には違いありません。

 

昨日は、小惑星探査機はやぶさ2が6年50億キロの旅を終え、

小惑星「リュウグウ」の砂などが入っているとみられるカプセルを地球に送り届けた

というニュースで持ちきりでした。

深夜のテレビか何かを見て、涙が出たという人もいるようです。

 

はやぶさ2の科学的な業績や、天文学的な意義は至る所で触れられていますので、

私は印象に残った言葉を2つご紹介します。

 

はやぶさ2が見た地球 JAXAが公開「最後に『行ってきます』と手を振り行った」

というニュースでは、はやぶさ2が見たという地球の姿が掲載されていました。

ー小惑星探査機「はやぶさ2」が地球の上空約8万キロから撮影した地球の画像。右上に南極が、上端に南米西岸が写っている=2020年12月6日午前6時半撮影(JAXAなど提供)

 

写真の様子も感慨深いですが、私はこの記事の中のコメントが印象に残りました。


ー会見で津田雄一・プロジェクトマネジャーは「最後に『行ってきます』と日本を見つめて手を振りながら出て行った」としみじみと話した。

 

「最後に『行ってきます』と日本を見つめて手を振りながら出て行った」!

津田さんという方のはやぶさ2への愛情があふれるようなコメントですね。

しかし、「行ってきます」とは。どこへ?

帰ってきたばかりと思っていた私がよく読むと

朝日新聞に説明がありました。

「はやぶさ2本体はカプセルを切り離した後、地球に衝突する軌道から離れ、新たな探査の旅へ出た。

次に目指すのは地球と火星の間を回る直径30メートルほどの小さな小惑星で、

さらに100億キロを飛んで2031年に到着する見通しだ」

これにもびっくり。カプセルを地球に落としていったら、

そのまま100億キロ向こうまでまた旅立ったのですか!

もう私のズバコンやラジコンカーでは想像がつかないことです。

 

また、もう1つ印象に残ったのは、

宇宙ステーションにいる野口聡一さんのツイッターのコメントです。


たった今 はやぶさ2 の勇姿を ISS から目視しましたー 

地球に向けて高度をグングン下げてくる光を約5分見つめてました。

位置情報を指示してくれた JAXA つくば管制センターありがとう。

はやぶさ2 そして はやぶさ よ永遠なれ!

 

50億キロの旅をしてきた探査機を、宇宙ステーションから見る野口さん、

21世紀の宇宙だなぁという感じですね。

「はやぶさ2 そして はやぶさ よ永遠なれ!」というエールも

同じ宇宙でミッションを遂行している気持ちが伝わります。

 

野口さんの乗るISSから撮影した動画もありました。

とてもきれいな一筋の光です。

「はやぶさ2」勇姿を撮影 野口さん搭乗のISSから(2020年12月6日)

 

人類の、日本の科学の力、努力、思いに触れたニュースでした。