プロ野球の選手
私の小学校の2学年上に、Tさんという男の子がいました。
私の同級に妹さんがいましたが、特段、tさんと親しかったわけではありません。
しかし、私の小学校(当時は学年4クラスありました)で、彼を知らない子は、おそらくいませんでした。
それは、Tさんがとてつもなく足が速かったからです。
小学校の小さいトラックではありましたが、運動会の最後のリレーで、たしか4組のチームでレースがあったと記憶しています。
しかし、本来盛り上がるはずのリレーも、あまり盛り上がらないものでした。
それは、たぶん、全校児童が、「どっちにしろ、最後はT君のチームが勝つだろう」と思っていたからではないかと思います。
案の定、Tさんが4位でアンカーとしてバトンを受けた時、トップを走る他のチームのアンカーは、半周近く先を走っていたと思いますが、あれよあれよと言う間にTさんは追い上げて、ゴールする時は全員を抜き去って、トップでゴールインしました。
応援していた4年生の私は「やっぱりなー」「そうだよね」みたいな会話を友達とした記憶があります。
そのTさんは中学校でさらに身長も高くなり、たしかバスケット部だったと思うのですが、女子にもモテモテでした。
私はあんまり知らない女子から、「あなた、T君の家を知っているのでしょう。このチョコレートを届けてきて」と頼まれたこともあります。
時が経ち、Tさんは中学を卒業すると、なぜか県外の高校に進学すると聞きました。
そして、次にTさんの姿を見たのは、甲子園の高校野球中継でした。
Tさんは、縦縞のユニフォームを着ていました。
東海大相模という高校で、4番を打っておられました。
その時3番を打っていたのが、原辰徳選手、現在の巨人軍監督でした。
原さんはジャイアンツに進み、Tさんは当時の日本ハムに進まれて、活躍されました。後に巨人にトレードされ、引退後には、巨人の二軍か何かのコーチもされたと思います。
何が言いたいのかというと、「ああ、あんなに運動能力のある、すごい、誰も敵わないような人がプロ野球選手になるんだなあ」と思っているということです。
今日からプロ野球が開幕します。
すごい人たちばっかりが集まって野球をされます。