校長ブログ「秘密の部屋」

【亥(シシ)年】310103

昔、実家には猟犬がたくさんいた。とにかくたくさんとしか言いようがない。

 冬は猪猟の季節。私の親父の血が騒ぐ。普段はあっちが痛いこっちが痛いと言っては仕事をサボるのに、猟にだけは皆勤賞。病気もいつの間にやら自然治癒、山道を10㎞近く歩き回って平気な顔をしていた。

 アゴの骨・切り取った尻尾・剥製、冷凍庫の中はシシ肉だらけ。猟期は全く仕事に行かず、妻子の苦情をものともせず、わが道を歩んだ80余年。            

 働かないことで実害を受けていた子どもの頃は、とにかく猟に行くことが嫌だったのだが。息子も年をとって、ネタにする余裕もできた。しかし、最後まで本人には妻子に迷惑をかけているという自覚がなかった。

  息子たちを実家に連れて帰ると、獲物をさばく(解体する)ところを見せたり、川釣りや虫取り、鳥撃ちに連れて行ったり・・・。本にかじりついてしまった父親からはできない経験をいつもさせてもらい、目をキラキラさせて「じいちゃん大好き!」と言っていた。

 野生のじいさんはきっと今も夢の中で山を駆け回っている。(H)