校長ブログ「秘密の部屋」

【父の日】010616

 今から45年ほど前のことですが、父の日が来るたびに思い出していたため、今でも鮮明に記憶に残っています。

 小学校低学年だった私は、父の日のプレゼントに、父の好きなタバコをあげることにしました。

 隣の店に、朝から一人で父がいつも吸っている『ミニスター』を買いに行きました。(誤解が無いように言うと、当時は子どもがお使いで親のタバコを買いに行ける時代でした。)

 息子からのプレゼントに「ありがとう」とうれしそうな顔。そして、思いがけない一言、「これば一本吸ったらタバコは止むっね。」

 目の前でその中の一本に火を点け時間をかけて吸い、その後、横広の『ミニスター』の箱を大事そうにしまい込みました。

 私は「せっかくあげたのに何で?」と思いました。それ以降、父は一度もタバコを口にしませんでした。

 冬場は毎日猪猟三昧。妻、子には本当に困った父でしたが、こんなところが「達ちゃん」の良さだと思います。(H)