校長ブログ「秘密の部屋」

【スタート地点】020224

 私は背が高いと言われることが多いのですが、世界で平均身長が一番高いオランダの男性の平均身長は184cm、女性は171cm。私は平均より少し低いくらいです。

 食事をとるための道具は大きく分けると箸で食べる、ナイフやフォーク、スプーンで食べる、手で食べるの3つあります。割合は箸30%、ナイフやフォーク30%、手40%。私たちにとって当たり前だと思っていることが、当たり前ではない。よくある話です。

 田浦中では当たり前だったことが、外に出ると少数派。違うのは自分だけという立場に置かれることがあります。しかし、「違う」ということは、1+1=5といったテストの解答のように「間違っている」「おかしい」ということなのでしょうか。

 ヒトの遺伝子の情報は印刷して本にすると26万2000ページほどになるそうですが、一人一人違うのは500ページほど。99.9%は同じである。国語の教科書3年分の中の1ページだけ「違う」と言うレベル。「違い」はそれぞれの「個性」に当たる部分、0.1%の「違い」を取り除くと、工業生産品になってします。

 生徒は小学3年生の時に金子みすゞさんの『わたしと小鳥とすずと』を勉強しています。

 わたしが両手をひろげても、お空はちっともとべないが、

 とべる小鳥はわたしのように、 地面(じべた)をはやくは走れない。

 わたしがからだをゆすっても、きれいな音はでないけど、

 あの鳴るすずはわたしのように たくさんのうたは知らないよ。

 すずと、小鳥と、それからわたし、みんなちがって、みんないい。

 「自分を大切にするように、人も大切にする心」、「相手の良さに気付き、素直に認めることができる心」、人権を大切にする「潤いと輝きにあふれる」田浦中学校のスタート地点は「みんなちがって、みんないい」です。(H)