【猫のいる暮らし1/5】011226
「猫のいる暮らし」と題して5日間連載します。毎朝9時更新です。猫好きの方も犬好きの方も、一緒に暮らしている、いままで暮らした猫や犬、他の動物のことを思いながら毎日読んでいただくとありがたいです。
勝手に家の中に入ってくるし、引っ掻くし。呼んでも来ないし。実家でも猫を飼っていた頃があったそうですが、あまり記憶として残っていません。
6年前に猫と暮らすようになり、猫について完全に私の中でリフレーミングがされました。身の回りは猫グッズだらけです。特に黒猫と白黒のハチワレの猫グッズがたくさんあります。長男からも「お父さんは、猫はそんなに好きじゃない。と言っていたのにね。」と言われます。記憶にございません。
長男が大学3年生の頃、猫を引き取って良いかという電話を掛けてきました。実は、我が家では猫を飼う予定はありませんでしたが、高校生の頃に田浦から高校に通っていた長男が、八代に住むいとこが拾ってきた、生まれたばかりの子猫を数日で亡くしたという経験をしていたため、飼いたいという気持ちが分かり認めることにしました。
仕事を終えて長男のアパートに行くと真っ黒な子猫がいました。その姿から「おはぎ」と名付け、その日のうちに水俣に連れ帰り一緒に暮らし始めました。
半年ほど経った頃でしょうか。シャム猫とタヌキが混ざったような白と茶色のとても汚れた子猫が迷い込んできました。ノミだらけで捨て猫のようです。「おはぎ」で猫と暮らすハードルが下がったので、お風呂に入れきれいにして、病院に連れて行き、「こむぎ」と名付けて暮らし始めました。
猫が寄りつきやすい環境になったのでしょうか。同じ頃、白黒の模様の野良猫が家に遊びに来るようになりました。牛みたいな模様だったので、我が家では「うしちゃん」と呼んでいました。しばらくして、小柄な八チワレの野良猫も見かけるようになりました。「うしちゃん」に似ていたので、「こうしちゃん」と呼びました。
次男が高3の5月頃、家を訪ねてくる「こうしちゃん」のおなかが大きくなっていることに気づきました。次男が箱を用意し、その中で3匹の赤ちゃんを産みました。野良猫ですが放置はできないので、子育てができるようなスペースを作り、長毛のハチワレを「ふわり」、短毛のハチワレを「こうしちゃん」にそっくりな子猫なので「こうしのこ」から「ここちゃん」、黒猫を「くろちゃん」ととりあえず呼ぶようにしました。
しばらくすると走り回れるまで成長しており、人が近づくと警戒してダッシュで逃げていました。その中で、「ふわり」は自分から足下に寄ってくる人懐っこい性格でした。
ある日、次男が「こうし」と3匹の中で一番小さい「くろちゃん」が亡くなっていることに気づきました。泣きながら一人で埋葬したそうです。すでに家には「おはぎ」と「こむぎ」の2匹がいるため無理かと思いましたが、我が家を選んで寄ってきたのだと思い、残された「ふわり」と「ここちゃん」も一緒に暮らすことにしました。
「ふわり」は前からいたような顔で生活を始めましたが、「ここちゃん」は警戒して馴染むまで時間がかかりました。3人と4匹の暮らしが始まりました。(H)