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2020年8月の記事一覧

勝つために準備する意欲

 「勝つ意欲」はたいして重要ではない。

そんなものは、誰でも持ちあわせている。

重要なのは、「勝つために準備する意欲」である。

 

昨日見つけて、心に残った言葉です。

これは、米国大学男子バスケットボールのコーチ、ボビー・ナイトの言葉だそうです。

たしかに、誰でも勝ちたい、勝ちたいという気持ちはあっても、

勝つために準備したい、準備したいと思う人は少ないかも知れません。

 

結果を残すための準備と言って、思い浮かぶのは、大リーグで活躍したイチロー選手です。

「ファンの方はなかなか見られないと思うが、毎日試合に臨むにあたっての準備、試合中に打席に入るための準備をあそこまで徹底されているのは、イチローさんしか見たことがない」(ヤンキースでチームメイトだった田中将大選手の話)

ということも言われています。

 

股割のようなストレッチや「初動負荷トレーニング」など、練習方法はもちろんのこと、

マリナーズ時代に毎朝カレーを食べていたという話など、

その生活ぶりや練習熱心さも多くの本などで紹介されていますので、皆さんご存知のことも多いかと思います。

 

私が感心していたのは、睡眠時間を毎日8時間取っていることです。

ある調査では、日本人の平均睡眠時間は7時間14分ですが、アスリート110人は平均して8時間4分睡眠を取っているそうです。

これはケガをしない身体の状態を作るためだそうです。

 

また、道具を大事にするのも、心の整理持ち方の点でも、プレーへの準備でしょう。

イチロー選手は、毎試合後のロッカールームで、チームメートがビールを飲んだりしている中に、黙々とグローブを時間をかけて磨いていたそうです。

また、バットは除湿剤の入ったジェラルミンケースに入れて持ち運んだそうですし、バットを横にして置くときは、

グローブを芝生の上に広げてその上にバットを置き、

ボールをとらえるヘッドの部分はグローブの中に大事に包み込むようにして置いていたそうです。

 

また、イチロー選手のバット製作を長く手がけていた担当者の久保田さんによると、オリックス時代にはこんなこともあったそうです。

「イチローさんは一度だけバットを地面に投げつけてしまったことがあるそうです。

するとオリックス担当のミズノの社員から『申し訳なかった。久保田さんにお詫びを伝えておいて欲しい』と言っていたと聞きました。

そこまで大切にされていたのかと嬉しくなりました」

 

さらに、遠征先のホテルの部屋の照明が自分には暗いので、明るい電球に替えておいてほしいとお願いもしていたそうです。
イチロー選手は「視力はボールを見るためだけに、老化しないように温存しておきたい」と言って、

極力、活字もテレビも見ず、メールなども妻の弓子さんが口頭で伝えていたという話もあります。

 

『イチロー思考』(東邦出版刊)の著者で臨床スポーツ心理学者・児玉光雄氏は、
「イチロー選手は昔から本番の試合よりも、それまでにいかに準備したかということを大事にしています。

終始一貫、自分の決めたことをきっちりとこなすことが成果を出すカギであると信じてやり続けたのです」

 と言われています。

 

十分に睡眠を取る規則正しい生活、

愛用する道具を大切にすること、

健康はもちろん、その中でも眼を大切にすること、

そして、自分で決めたことをやり続ける意志の強さ。

野球を仕事にしているプロ野球選手と、私たちでは同じようにはいかないかもしれませんが、

勝つため、結果を残すために「準備する意欲」という点では、

見習うべき点もあるのではないでしょうか。

 

誰でも「自分自身のルーティン」をつくる自由があるのですから。

参考記事… 

イチロー「驚異のルーティーン」に学ぶ

イチローのルーティンの内容とは? これを知ればあなたもイチローに!? ...

体育大会結団式での話

結団式の日が来ました。

いよいよだと張り切っている人、きついだろうなと不安な人と様々な気持ちだと思います。

今年度の体育大会をどうするか話し合う中で、

本校の体育大会は、生徒の皆さんが「なりたい自分になる」「なくてはならない人になる」ために

欠かせない大事な学校行事と考えました。

そして、たとえ時間がなくても、暑くても、東中生ならきっと素晴らしい体育大会にできると考え、

このような日程で実施することとしました。

 

体育大会に向けて、2つのことをお願いしたいと思います。

1つめは、「気づき・考え・実行する」ということです。

人から言われてから行動していたのでは、体育大会は完成しません。

いつもにも増して「気づき・考え・実行する」ことが大事です。

 

2つめは、「全校で一致団結する」ということです。

今から大会当日までの4週間、

自分のことより、団のこと、学校全体のことを優先して行動してください。

そのために、今から4週間は

他人の悪口や陰口を言わない、不平不満を言わないでください。

もめていたり、傷つけ合っている暇はありません。

気づきがあったら、その気づきに合わせて、プラスの言葉を言ってください。

たとえば、

「集中できてないよ」にプラスして「あと1回、気合いを入れてやろう」と言うことです。

そのことで体育大会のレベルが高まっていきます。

 

「気づき・考え・実行する」

「悪口や不満を言わずに、一致団結する」

この2つの行動をとって、4週間後の体育大会が終わったときに、

自分がどんな気持ちになるか、試してみてください。

期待しています。

大きいカブトムシはなぜ大きいか

「昆虫すごいぜ!」からスズムシのことなどを考えていましたら、

次のような記事を目にしました。

カブトムシの「大きさ」あんなにも差が出る理由 (2020年08月22日 東洋経済オンライン)

カブトムシといえば、私も早朝にラジオ体操に行く前に友だちと夢中になって探したものものです。

この記事によると

「カブトムシといえば、とくに体が大きくて立派なものが人気です。

でも、ときどき、とても体の小さなカブトムシも見かけます。

じつは、このカブトムシは、大きなカブトムシより後に生まれたから小さいわけではないのです。

この小さなカブトムシには、どんなにエサをたくさん与えても、体が大きくなることはありません。

成虫になってしまうと、その後、どれだけエサをたくさん食べても、もう大きくなることはないのです。」


では、どうして体の大きなカブトムシと小さなカブトムシがいるかというと、生まれつきの何かの理由とかではなく、

「幼虫の時期の意味が隠されている」というのです。

 

昆虫の成虫は羽を持っているのに、幼虫はまったく違った姿をしています。

美しいチョウも、幼虫の頃はイモムシ、トンボは水の中でヤゴとして生活し、セミも土の中で長く過ごしますね。

「幼虫の時期の意味」とはなんでしょう。記事は続きます。


「カブトムシの体の大きさは、幼虫のときに食べたエサの量で決まるのです。

とにかく、幼虫であるうちに、たくさん食べることが大切です。

エサをたくさん食べた幼虫が、大きく成長し、大きなカブトムシとなります。

からだが大きいことは、成虫になって樹液をめぐって争うときなどに、圧倒的に有利です。
しっかりとした幼虫時代を過ごしたものだけが、しっかりとした成虫になることができるのです。」

これを中学生に当てはめるのは少々乱暴かもしれませんが、

中学生をまだ「幼虫」にたとえると、

今のうちに心の栄養をたくさん取ることが、

やがて「成虫」(社会人)となって羽ばたく時の差になるのかなと思いました。

 

猛暑が続いていますが、授業が始まり、体育大会に向けた取組も軌道に乗ってきました。

今年は特に大変なことも多いかと思いますが、

積極的にいろいろなことを経験して、

心の栄養を蓄えましょう。

 

大和田常務「昆虫すごいぜ!」からの…スズムシの話

昨日のドラマ「半沢直樹」の関連で、

劇中に登場する、大和田常務さんをご存知でしょうか。

「顔芸」とも言われる、豊かな?表情で、ドラマを盛り上げていますね。

 

その大和田常務さんを演じている、香川照之さんは、東大出身でユニークな方のようですが、

ボクシングや昆虫が大好きだそうです。

彼が出演される、Eテレの「昆虫すごいぜ!」という番組も何度か見たことがあります。

昆虫に関する知識もすごいですが、なんといってもその熱意がすごいですね。

語り口や昆虫を探して捕まえる時の「熱」が、とにかく笑ってしまうぐらいすごくて、

うらやましくなるほどです。

 

 

私は昆虫はどちらかというと苦手ですが、

それでも小学生の頃にスズムシを飼育するのが流行っていて、私も飼っていたことがありました。

晩夏から秋にかけて、夜になると、リーン、リーンという鳴き声が、

蚊帳をつった(!)部屋に響いて、涼やかだった思い出があります。

 

50年経った現在では、熱帯夜続きで、熱中症予防のために

朝までエアコンが切れませんが、昔は窓からの夜風と虫の鳴き声で

涼が取れたのでした。

 

皆さんもスズムシの涼やかな鳴き声で、暑さを少しでも和らげてください。

(虫の話は明日につづく)

 

その人の自信と誇りは「  」でわかる

始業式で話したことのつづきです。

 

先日のドラマ「半沢直樹」第5話で、このようなセリフがありました。


半沢「倒産する会社は、社外の人にあいさつをしなくなっていく。

会社に対する自信と誇りがなくなるからだ」

「しかし、ここは違う。

従業員もみんな自分たちの仕事にプライドを持っている。

それは大きな強みだ」

ビデオクリップ→半沢直樹 その人の自信と誇りは「あいさつ」でわかる(2020/8/21)

社員が自分の会社や仕事に自信や誇りを持っていない会社からは、決して良い仕事は生まれないからでしょう。

生徒の皆さんも、

東中生としての「自信と誇り」を、
一人一人の「あいさつ」で表現してくれることを期待します。