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2020年11月の記事一覧

二択の選択ではないほうが

野球の試合で、

9回表を終わって、1-0で勝っているチームが、

9回裏の守備で、ノーアウト満塁のピンチ。

そこでそのチームの監督さんが

「この試合、8回までで終わったことにしよう」と言い出しても、

誰もそうしようとは言わないのではないでしょうか。

いや、急に豪雨が降って、8回コールドゲームになることはあるのでしょうか。

 

そんな感じを受ける海の向こうの大統領選挙です。

昨日の朝日新聞デジタルに、

(後藤正文の朝からロック)「二択の選択」って危ない

というコラムが載っていました。

一部、引用します。

 

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クイズや試験の場合は、選択式の問題のほうが易しい。

二択なら幸運だと感じるだろう。

けれども、人生において二択の選択を迫られるような場面では、

岐路に立たされている可能性が高いように思う。

社会問題や政治に関しても同じことが言えるのではないか。

問題の解決に向けた選択肢はなるべく多いほうがいい。

例えば、アメリカ大統領選挙が予備選挙を重ねるのは、

候補者を様々な政策や社会問題に関係させて、

選択に複雑さを持たせるための知恵だと感じる。

*****

 

一国のリーダーを選ぶための制度の知恵なのでしょうが。

選挙が無事、公正に終わることを願います。

 

さて、混乱する大国の様子を見ながら、

私たちの日常でも、

A案かB案(またはA案じゃないならなんでもいい!)か だけでなく。

改善したA’案、B’案や折衷したC案なども考える視野の広さや余裕が必要かなと思いました。

007は二度死ぬ

 

英国の人気俳優ジェームズ・ボンドさんの、

いや、ショーン・コネリーさんの訃報が先日伝えられました。

 

彼の一番の出世作と言われるのは、「007」シリーズですね。

デンデレンデンデデン、デンデレンデンデデン で始まるあの映画です。

 

私は映画007では、日本を舞台にした「007は二度死ぬ」を以前見たことがありました。

富士山の地下に秘密基地があったり、

忍者が出てきたりしたのを覚えています。

ボンドと私の好きな丹波哲郎さんが、堂々と渡り合っていました。

 

さて、007以外でも、ショーン・コネリーさんの生前の出演作について、

いろいろと話題になっていたりします。

晩年に渋い好演を見せた秀作がたくさんあるそうです。

 

先日、「噂供養」という言葉を知りました。

「亡くなった人がああだったこうだったと語ること、

今はあの世でこうしているだろうと話しあうこと。

それこそが何よりの供養」


ということだそうです。

俳優さんなどは、亡くなってからも永く語り草になることも多いでしょうね。

高倉健さんや渡哲也さんもそうです。

一方、このような言葉も聞きました。

 

「人はあなたが言ったことも、
あなたがしたことも忘れてしまう。
だけど、あなたに対して抱いた感情を忘れることはない」


マヤ・アンジェロウさんという、米国の作家の言葉だそうです。

この「あなたに対して抱いた感情」がいいものだったらいいですが、

そうでなかったら、草葉の陰で申し訳ない思いをしそうです。

 

また、「人は二度死ぬ。

一度目は身体が滅んだとき。

二度目は、人々から忘れ去れたとき」

とも言われますね。 

よくないことで覚えてもらっているのも悲しいですが、

誰からも忘れ去られるのも、時の流れとはいえ寂しいでしょう。

 

私も残る人生、大切にせねばと思ったりします。

「恩送り」ということ

昨日の朝日新聞デジタルに、このような見出しが載っていました。

 

褒章の尾畠春夫さん「あと50年生きてボランティアを」

 

尾畠さんとは、「スーパーボランティア」として話題になった、

被災地でボランティアに励む大分県の方です。

記事から引用します。

 

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赤いねじりはちまきにオレンジのシャツ姿。

全国各地の災害現場に駆けつけ、被災者と一緒になって復旧作業に当たる様子が多くの人を勇気づける。

「スーパーボランティア」と呼ばれる尾畠春夫さん(81)=大分県日出(ひじ)町=が秋の褒章で緑綬褒章を受章した。

 

信条は、対価・物品・飲食を求めないこと、自己責任、自己完結。

2018年8月、山口県周防大島町で3日間行方不明になった2歳男児を発見した時は、

男児の祖父から風呂を勧められたが丁重に断った。

「スーパーボランティア」ともてはやされても「こんなの取り上げる方がおかしい」。

今回の受章も「当たり前のことをさせてもらっているだけ」とそっけない。

*****

 

尾畠さんのことは、皆さんもテレビなどの報道でもご覧になったことがあるのではないでしょうか。

Abema timesでは、尾畠さんの次の言葉が紹介されていました。

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「当たり前のことをしてるだけ、

人としてみんなから教えてもらったり、

優しくしてくれたりして、今現在があるからな。

じゃから、してくれた人だけに返すんじゃなくて、

なんかこう、不特定多数でな、

広く自分が出来ることを恩返しさせてもらったらいいかなと思って」。

*****

 

私はこの「不特定多数」への恩返しということを聞いて、

ある言葉を思い出しました。

 

英語で「Pay it forward」という言葉があります。

同じ題名の映画もあります。

「Pay it forward」とは、日本語だと「恩送り」というほどの意味です。

「他の人から受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送る・渡していく」ということです。

「見返りを求めずに困った人を助ける」ことは尊いです。

一人一人がそのような「恩送り」の気持ちを持ったら、世の中はすてきになるでしょうね。

 

ちなみに、数年前、本校の人権集会で、生徒たちに見てもらった

「恩送り」の動画がありますので、リンクを貼っておきます。

よかったらご覧ください。

 

さて、尾畠さんの記事の最後がまた、いいです。

*****

ボランティアの指導で学校にも招かれる。

「口数は少なく、手数は多く」

「人に優しく、自分に厳しく」

「明日は我が身。どこで災害が起こるか分かりません」。

総合学習の時間、中学生たちに大声で土囊(どのう)づくりを指導しながら、ボランティアの心得や人生訓を織り交ぜて和ませる。

「何歳までボランティアを続けるつもりですか」。

生徒からの質問に笑顔で答えた。「あと50年生きてボランティアしようと思っています。

夢は大きいほどいい」

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生徒の皆さん、いかがですか。

デートの日の天気予報が外れた話

タレントの関根勤さんと片岡鶴太郎が、

NHKのラジオ深夜便という番組で対談しておられました。

何事もポジティブに考えるたちだという関根さんが、

若いときに彼女とデートした話をされていました。

 

*****

19歳の時、

天気予報が雨だったので、

傘を持って1日デートして。

それで最後の喫茶店で.

(彼女が)「あぁ傘持ってきて損しちゃった」と言うので、

「あーそうなんだー。

でもさぁ、デートが晴れてよかったねって言う風な展開にはならない?」

と言ったら、

「だってかったるいんだもん」て言うから、

この人の考えには僕がついていけないなと。

一事が万事、将来何かあったときに

そういうマイナスな思考でお話しされたら、

俺はついていけないなぁと思って、

それから連絡をしなくなったの。

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なるほど、同じ天気予報が外れても、

愚痴っぽくとらえてしまうのと、

機嫌良く考えるのでは、

やっぱり違うなぁと思いました。

 

天気予報が雨だから、傘を持って行くのと、

コロナの警戒レベル2だから、

マスクをして生活するというのは、

全く違う話とは思えません。

 

マスクしてて、かったるい、損したとは思いませんが、いかがでしょうか。

感染が食い止められて事なきを得られたら、

これで済んでよかったな、と思え日が来るのではないでしょうか。

 

「あれは何という動物か?」

英国人のキャプテン・クックが

エンデバー号での航海の果てに

その新大陸に降り立ったのは、

1770年、42歳の時でした。

後にオーストラリアと呼ばれることになる新大陸には、

ヨーロッパ人が見たこともない、

奇想天外な動物がいました。

その動物は、手は短く、脚は大きく

そして何といってもクックが仰天したのは、

お腹にポケットを持ち、

そこに子どもを入れて移動していたのです。

そんな動物が草原をぴょんぴょんと跳ね回っている光景に

目を見張ったクックは、

先住民アボリジニの一人に

「あれは何という動物か?」と尋ねました。

すると、その先住民は

キョトンとして

「カンガルー」と答えました。

クックは英国本国に帰ると、

この珍しい動物カンガルーのことを

自慢げに報告したそうです。

 

当時はまだ、誰も知りませんでした。

「カンガルー」とは、

先住民の言葉で

「私は知らない」という意味だったことを。

 

この話は、UFOで地球に飛来した謎のエイリアンと

なんとかして会話しようとするSF映画「メッセージ」に出てきた話でした。

このように、コミュニケーションとは難しいものですね。