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2020年11月の記事一覧

ムーミン谷のかわいい少女

「忙しい、忙しいって言う人いるじゃない。

きっと頑張ってるわねって褒めてほしいのよ。

だからこう言ってあげたほうがいいわ。

時間の使い方が下手ねって」

 

これは、ある有名な人の名言(?)です。

ううむ、それを言われては立つ瀬がない、という感じですね。

 

さて、この言葉を残したその有名な人は誰かというと、

リトル・ミイ

という人です。

どこの国の人かというと、おそらくスウェーデンの人です。

「おそらく」というのは、この人は架空のキャラクターだからです。

 

その人とは、

e.スポンジワイプ ムーミン リトルミイ

トーベ・ヤンソンさんの物語「ムーミン」シリーズに登場するこの少女?です。

「ムーミン」といえば、カバかなんか分からない、不思議な妖精?たちの物語ですね。

 

松任谷由実の全楽曲424曲が配信開始! Spotifyの人気プレイリストのカバーをユーミンがジャック | ART&CULTURE | FASHION  HEADLINE

(これは、「ユーミン」)

 

「ムーミン」は、私の小さい頃は日曜の夕方6時から、

「サザエさん」の前に放送されていました。

♪ねえ ムーミン こっちむいて

という主題歌を聴くと必ず眠くなっていたのと、

次週の予告編をムーミン・パパが担当していて、

最後に必ず「ムン・パッパ」と言って締めくくっていたのを覚えています。

楽しいムーミン一家(Moomin)のネタバレ解説まとめ | RENOTE [リノート]

 

さて、このリトル・ミイさんは、

ちょっと変わり者で頑固、毒舌家とも思えますが、

大人もハッとするような言葉をたくさん残しています。

 

「みてるわよ、あなたがしていること。

あのね、神様じゃないわよ。もうひとりのあなたがよ。

もうひとりのあなたがあなたをみているのよ。

見放されないようにね。嫌われないようにね」

 

「迷わないことが強さじゃなくて、

怖がらないことが強さじゃなくて、

泣かないことが強さじゃなくて、

本当の強さってどんなことがあっても前をむけることでしょ」

 

「努力は人を大きくするわよ。

けど苦労は人をダメにするわよね」

 

「あなたに足りないものと余計なもの、ひとつずつ言うわね。

足りないもの、努力ね。

余計なもの、無意味な時間、見栄、さぼり癖、食べ過ぎ」

 

「失敗を怖がらない。

バカね、全く逆よ。

怖がらなきゃいけないに決まってるじゃない。

そうしないからいつも同じ失敗を繰り返すのよ」

 

「甘えてんじゃないわよ。

その人の価値がわかるのは、上手くいっているときじゃないわ。

いろんなことが上手くいかない苦しい時に何ができるかよ」

 

6月3日は日本のムーミンの日でした

いかがでしょうか。厳しいところもありますよね。

ズバリ言うわよっ!という感じですね。

しかし、もしも友達が、こんなちょっと言いにくいようなことを、直接言ってくれるのなら、

なんかいい友達のような気もします。

 

熊本市で行われているという「ムーミン」の展覧会の案内を目にして、

このようなことを考えたのでした。

ムーミン展 熊本市近代美術館

ラジオを聴いていますか「大学受験ラジオ講座」

昨日のラジオのお話のつながりで、今日は「大学受験ラジオ講座」のことを書かせていただきす。

高校の時、私はあまりにも成績が悪く、

ある日、これはどうにかしないと、いくらなんでもまずいと気づきました。

しかし、お金もないし、塾や予備校には行けませんでしたので、困ってしましましたが、

旺文社の大学受験ラジオ講座というものがあるのを知り、

「よし、これだ!」と聴講(!)することとしました。

毎月のテキストは、7〜800円ぐらいじゃなかったでしょうか。

この予算で一流の予備校の先生の講座が聴けるなんて、世の中にこんないい方法があるのかと思いました。

各教科の参考書を買うよりずっと経済的です。早速本屋でテキストを購入してきました。

(写真は実物とは違います)

 

ラジオ講座なので、もちろんラジオで先生の話を聴くのですが、

いざ始めようとして、私は一つの問題点に気がつきました。

それは、その講座の放送時間が、早朝の5時過ぎからなのです。

当時の私は早起きが苦手で、

毎朝バタバタして高校に滑り込んだり、滑り込み損なったりの生活でしたので、

テキストを購入した後にこのことを知って、ハタと困りました。

でも、ここであきらめたら、テキスト代がムダになるので、

仕方ない、明日から朝5時に起きようということにしました。

 

すると、何ということでしょう。

全く起きることができません。

目覚まし時計をかけていても、全然気づきません。

当時は「ラジカセ」の出始めた頃で、タイマー録音する機械を私は持っていませんでした。

困ってしまいましたが、それならばとダイヤル式のタイマーをラジオにつないで、

5時になったらラジオのスイッチが入るようにして寝ましたが、

講座の先生の話が、かえって夜明け前のまどろみに効果的で、安らかに眠れてしまう有様でした。

だいたい、学校の勉強がほとんどわかっていないのですから、

テキストの問題をやっただけでは、まったくわかりません。

ラジオ講座のお話を聴かないとラチが開かないのです。

(写真は実物とは違います)

 

さて、どうしたものかと考えた私は、

朝5時などと中途半端に早起きしようとするのが、いけないのではないかと考えました。

もっと早く起きてはどうか、

いや、夜中から寝なければいいのではないか、

と考えたのです。

 

そこで取った作戦は、

夜中の3時に起きて、そのままずうっと起きていようという名案でした。

なぜ3時かというと、

当時人気のあったラジオ番組

「オールナイトニッポン」の第2部が毎日午前3時から放送されていたのです。(第1部は午前1時から)

それが聴ける、と思えば、辛い早起き?も楽しくなるのではないかと思ったのです。

 

そこで、夜は9時ごろに無理矢理眠って、

夜中の3時に起き、ラジオをつけるという生活を始めました。

これは大正解で、生活リズムの改革に成功し、

ラジオ講座も毎日聴くようになりました。

 

しかし、どちらかというと、ラジオ講座より

オールナイトニッポンを聴くのが主な目的となっていた感がありました。

特に、水曜深夜(木曜の未明)の松山千春さんの時は楽しみにしていましたね。

ちなみに、その日の第1部は、タモリさんの担当でしたので、

3時前に起きて、ラジオを聴いていたりしました。

松山千春さんの放送の最後には、毎回松山さんがハガキを読みながら終わるのですが、

そのバックに

「大空と大地の中で」が流れ、

いい感じで毎回終わっていました。

 

しかし、なぜかラジオ講座は5時15分ごろからの放送だったので、

オールナイトニッポンが終わってラジオ講座が始まる、その間の15分をガマンできずに、

うとうと眠ってしまうことも多々、

自分はいったい何のために何をやっているのか、よくわからなくなることもありました。

 

今となっては、その講座の効果が本当にあったのかは定かではありませんが、

「自分で自分のルーティンを作る楽しみ」を知った時代でした。


 

 

 

ラジオを聴いていますか(脳を鍛える)

先日、このような記事を読みました。

いい人間関係をつくるために重要な「7つの能力」。鍛えるにはこれをして!

この記事では、「いい人間関係をつくるための力はこうやってつけるとよい」として、次の7つにまとめてありました。

 

詳しくはこの記事のリンクをご覧いただくとして、

私はこの1番目に示してある

ー理解力を鍛えるには「集中してラジオを聴く」

ということに興味を持ちました。

 

この項目を引用してみます。

*****

【1】「理解力」を鍛えるには「集中してラジオを聴く」
人間関係構築のベースとなるのは、やはり「相手の話をきちんと理解する」という能力でしょう。

自分が話をし、そこから楽しいコミュニケーションが生まれれば、

人は相手に対して信頼感や安心感を抱くからです。

理解力を鍛えるために、ぜひラジオを聴いてみてください。

脳科学者で医師の加藤俊徳氏が行なった実験では、

被験者にラジオを1日2時間×1ヶ月聴き続けてもらうと、

脳の聴覚系脳番地(※耳から入った情報を言葉として認識する機能を担う)が成長することが判明。

そして、この聴覚系脳番地は、言葉の意味をとらえる理解系脳番地と深く関係しています。

つまり、ラジオを聴いて聴覚系脳番地を鍛えることは、相手の話の理解を深める出発点になるのです。

*****

この頃の子どもたちい散見される課題として、

「他人の話をじっと集中して聞くことが苦手」ということがあると考えます。

これは、本校も例外ではありません。

 

特に授業では、今も「先生や友達の話を聴いて理解する」ことなしには成立しません。

どんなにオンライン授業が行われるようになっても、

その「話を聴いて理解する」力の重要性は変わらないばかりか、

いっそう大きくなってくるのではないでしょうか。

 

私自身、高校時代は深夜放送のDJや、夕方の「小沢昭一的こころ」を好きで聴いていたことがありますし、

通勤時には決まったラジオ番組を聴く習慣もありました。

そういえば、最近はラジオを聴く機会が減ったなと思います。

そう思い立って、podcastで文化放送のラジオ番組「武田鉄矢の今朝の三枚おろし」をときどき聴いたりしているところです(ちょっとおじさんくさい番組ですが)。

4月15日 武田鉄矢・今朝の三枚おろし - 武田鉄矢・今朝の三枚おろし | Lyssna här | Poddtoppen.se

生徒の皆さんも、Youtubeなどを目にする時間はあるかもしれませんが、

時には静かにラジオの話に耳を傾けることも、

「聴覚系脳番地を鍛える」ことになるかと思いました。

 

ちなみに、NHKの「らじるらじる」というアプリを使えば、

スマホでAMもFMも、そして聞き逃した番組も無料で聴くことができます。

ネットラジオというのだそうです。

昔「ラジオ基礎英語」などを聴いて長続きしなかった私としては、便利になったなと思いました。

→ NHKラジオ らじる らじる

らじる☆らじる NHKネットラジオ | ラジオ, カード, ネット

成層圏から帰ってきた気球

私が小学校卒業の時の記憶です。

タイムカプセルが流行り出していて、私たち児童は、

「自分たちも卒業記念にタイムカプセルを校庭のどこかに埋めよう」

という相談をしていました。

しかし、先生からストップがかかりました。

その理由は、

「ここ(小学校のあるところ)は新幹線が通る予定なので、

小学校もその時は引っ越しになります。

タイムカプセルを埋めたら、掘り起こせなくなりますよ」

当時は、あの田中角栄首相の「日本列島改造論」が一世を風靡していた時代でしたので、

「へー、そういうことか」と思いました。

先生は「しかも裏の山にはトンネルが通るのです」とも言われ、

これにも「へー、すごいね」とか言っていたのを思い出します。

実際に新幹線が開通したのは、その時から39年後。

たしかに裏の山にはトンネルが貫通しましたが、私の小学校は元の場所にそのまま現存しています。

これは実際のそのトンネルの様子です。

 

なぜ、このような話をしているかというと、

旧飯田工業高校(現飯田OIDE長姫高校)のある高校生たちが研究課題の一環で飛ばした気球が

成層圏を旅してきて、無事帰還したというニュースを見たからです。

 

*****

成層圏から奇跡の帰還「思い描いていた映像が撮れた」長野県の高校生の気球 8年ぶりに発見

宇宙から地球を撮影しようと、長野県飯田市の高校生がカメラやスマートフォンを積んだ気球を飛ばしたのは8年前。

行方不明になっていた気球が埼玉県で発見され、

連絡を受けた当時の生徒たちが母校に集まり再生すると「思い描いていた映像」が撮影されていました。

*****

 

なんともロマンのある話ですね。

「小惑星探査機はやぶさ」の話を聞くと、涙が出てくるという先生が本校にいるのですが、

気球でもちゃんと使命を果たして帰ってきたのですね。

カメラやスマホはどんな旅をしてきたのでしょう。

 

*****

気球の映像はどんどん上空に上がっていき、富士山の姿を捉えています。

そして、離陸からおよそ2時間半後。気球は上空およそ3万2000メートルの成層圏に到達。

丸みを帯びた地球の姿がはっきりと映し出されていました。

清水草太さんは

「一番高いところまで到達したところが、きれいに撮れていたので、

あれが思い描いていた撮りたいという映像になっていたのですごい」

と話します。

元生徒たちは成層圏からの映像に興奮を隠さず、8年越しの研究課題達成を喜びました。

*****

 

ニュース映像では、卒業生たちが集まり、8年ぶりに再会した少し汚れて傷だらけになった箱を開け、
「懐かしい!すげー。スマホだ、無事だ」という声が上がっている様子が映っています。

 

嬉しい同窓会になったことでしょう。

今日も宇宙ネタになりましたが、

小学生の頃を思い出し、

タイムカプセルを埋めてたら、中から何が出てきただろうなどと、

昔のことに思いを馳せた休日でした。

君も宇宙飛行士になれる2

昨日の授業参観、学年懇談会お世話になりました。

3年生の授業では、面接試験の練習が行われていました。

私は、ペアや3人での役割練習をしているところを少しだけ参観しましたが、

みんな少しとまどいながら、楽しそうに取り組んでいました。

11月も早いものでもう半分を過ぎ、これから進路選択、受験対策の季節になっていくのだなと実感しました。

 

さて、昨日この欄で宇宙飛行士の選抜試験についてお話ししましたが、

ニュースでその話題に触れたものがあったので、読んでみました。

日本にたった7人…現役飛行士に聞いた!“13年ぶりの募集“で注目集まる「宇宙飛行士」になるには?

カンテレ「報道ランナー」

 

13年ぶりに日本人宇宙飛行士が募集されるのですが、

前回最後の試験で合格し、2016年に4か月間、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在された、

JAXA宇宙飛行士の大西卓哉さん(44歳 元全日空のパイロットで、民間パイロットとしては初の飛行士)のインタビューが掲載されていました。

 

まず、転職して宇宙飛行士になった理由について大西さんは、こう言われています。

「小さいときから宇宙が好きで、行きたいと思っていたが、本当に行けるとは思っていなかった。

13年前に募集していると知って、ほんの少しでも可能性があるならと応募した」

宇宙飛行士になるのは子どもの頃からの夢だったそうで、

「パイロットの仕事と宇宙飛行士の仕事は共通点が多くて、

パイロットとして学んだこととか、蓄積した経験が宇宙飛行士の選抜試験で自分を助けてくれた。

自分はラッキーだったと思っている」

 と語られています。

(ただし、給料はパイロットの頃よりずいぶん下がったそうです。ちなみに宇宙に行ってもボーナスとかはもらえないそうですよ)

 

さて、宇宙飛行士選抜試験についても少し掘り下げてありました。

宇宙飛行士になるには「どんな能力」が必要なのでしょう。

 

大西さんが採用された時の2008年の募集要項では、

●日本国籍 ●大卒以上(自然科学系) ●訓練時に必要な泳力

●英語能力 ●教養(美しい日本語・異文化への造詣)

●10年以上JAXAに勤務可能 

…などが条件として示されていて、

試験では963名の応募に対し、合格が3名と、倍率は320倍以上だったそうです。

 

*****
――Q:英語は大事ですか?

【大西さん】

「国際宇宙ステーションでの仕事は全て英語、

訓練もアメリカとロシアで行われるので、英語とロシア語が必要。

ある程度の基本的な英語力は必要になってくる」


――Q:教養は? 「美しい日本語」というのは、関西弁はダメですか?

【大西さん】

「日本人が宇宙に行く機会は限られているので、貴重な機会を頂いた身としては、

自分が見てきたこと、感じたことをいかに分かりやすく一般の方に紹介できるかは大事な能力」

 *****

と語っておられます。

 

また、前回「まっ白なジグソーパズル」を紹介しましたが、こんな厳しい試験もあるそうです。

 

*****

最終選抜者10人への課題で「10時間で千羽の折り鶴を作れ」

ということは…【1人当たり、4時間で100羽】

――Q:どんなことが求められる試験?

【大西さん】

「実は、課題を出されるときに何を見ているかは受験者には一切知らされない。

この時も、『鶴を折りなさい』という指示だけがきた。

自分の中で、これが宇宙空間での作業でどんな作業に似ているのか、

例えば、閉鎖的な宇宙ステーションで単純作業をずっと長い時間やるときの様子を見ているんだろうなとか想像しながらやる。

僕の場合は、時間に追われて、仕事、折り方が雑にならないようにとか、

最初と最後で後半に疲れがたまって来ても折るペースが落ちないように考えながら課題に取り組んだ」

 

――Q:相談したり協力したりした?

【大西さん】

「ここで集まっていた10人はライバルだが、同じ夢を追いかける仲間の意識が強かった。早く折れる人にコツを聞いたりしていた」


――Q:大西さんは何羽折れた?

【大西さん】

「最初1時間くらいで10羽しかおれなかったので、最終的に80羽いったかいかなかったか。10人で1000羽もいけなかったです」

*****

 

科学の専門知識もですが、

コミュニケーション能力、根気、集中力やグループで協力する姿勢が必要なのかもしれませんね。

 

さて、記事によると、

13年ぶりに宇宙飛行士を募集するのは、

2024年までに月、2030年代に火星へ、有人探査を目指すという

「アルテミス計画」のためだそうです。

もちろん、大西さんも参加したいという気持ちをもっておられて、

日本人として最初に月に降り立つことになるかもしれませんね。

そのときは、かぐや姫と、得意な英語やロシア語ではなく、

日本語で「いとをかし」とお話をしてきてほしいものです。

校長室ブログ かぐや姫現わる