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2020年10月の記事一覧

ボディランゲージが人を作る

 昨日に続いて、今日もTEDの中でも有名なプレゼンからご紹介します。


TED日本語 - エイミー・カディ: ボディランゲージが人を作る

心理学者・エイミー・カディさんのプレゼンです。

 

 (21'03'' 日本語訳の字幕が見やすく、英語の勉強にもなります)

以下は、TEDのホームページの説明です。

*****
ボディランゲージは、人が私たちをどう見るかに影響します。

しかし、私たち自身にも影響を与えるかもしれないのです。

社会心理学者のエイミー・カディは

「パワー・ポージング」(自信のある姿勢をとること、たとえ自信がないときでも)が

脳内のテストステロンとコルチゾールのレベルに作用し、

成功するチャンスに強い影響を与えることもあることを見せてくれます。

*****

カディさんは、たった2分、パワーポーズ(自信満々っぽい姿勢)をとることで、

人生が変わり得る、ということを科学的に説明しています。

パワーのある人は、スペースをいっぱい使って、腕をあげたりしてからだを広げ、自分を大きく見せる姿勢をとります。

パワーのない人、自信のない人は、反対に背中を丸めたり、うつむいたりして、からだを小さくします。

これは動物でも人間でも同じだそうです。

陸上競技のレースでも、

1位でゴールインする人は、多くの人が両手を上げてゴールしますね。

これは、他人がそうしているところを見たことがなくても、

ほとんどの人がそうするものだそうです。

不思議な感じがしますね。



そこで、彼女は、もし自信のない生徒にわざと自信があるように振る舞ってもらったら、

もっと授業に参加するだろうか、という疑問を持ちました。

そして、「ふりをすること」で結果が変わるのか実験をしました。

 

「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しくなるのだ」

という言葉を聞いたことがおありでしょうか。

それが単に気持ちのことだけでなく、

「パワー」についても同じことが言えるのか調べてみたというのです。

 

被験者にパワーポーズと、パワーのないポーズを2分間ずつとってもらうと、

リスクに対する耐性(ギャンブルをする気持ち)も大きく差が出たし、

脳内の化学物質の分泌が変わり、より自信を持てたそうです。

 

その場を切り抜けるために「ふり」をするのではなく、

その「ふり」が本物になるまで続けてほしいということです。

彼女はこう言われます。

「小さなことが大きな変化を起こします。

今度何か、ストレスのある場面にのぞむとき、

エレベーターやトイレの中や個室で、パワーポーズをとってください。

そして、ぜひほかの人にこのことを伝えてください。

すごく簡単です。

リソースや、技術、ステータスがない人にもっとも役立ちます。

必要なのは自分の体と1人になれる2分間だけ。

それが、人生を大きく変えます」
 

プレゼンの後半では、自分自身の過去の辛い体験を通して、

このボディ・ランゲージの大切さについて話されています。

よかったらご覧になってください。

 

ストレスは友達

ストレスは、ない方がいいですね。

私もそう思います。

しかし、ケリー・マクゴニガルさん(スタンフォード大学・心理学者)によると、

ストレスを友達に変えることができるそうです。

 このプレゼンテーションで、彼女が語っています。

TED日本語 - ケリー・マクゴニガル: ストレスと友達になる方法

 

(14'28'' 日本語訳が見やすい字幕で付いています)

 

このプレゼンでは、まずある調査研究について語られます。

それは、「前の年に強いストレスを経験した」と回答した人たちのグループで、

ストレスが健康に「害を及ぼすと信じていた人」の死亡リスクは、

ストレスが健康に「害を及ぼさないと考えた人」より、43%も高かったというものです。

 

また、強いストレスを経験しても、

「ストレスが無害だと思う人」の死亡リスクは高まるどころか、

ストレスがほとんどなかったグループとともに、参加者の中で最も低い死亡率でした。

この研究から、死を早める原因は、ストレスではなく、

「ストレスが体に悪いと信じること」だと分かったというのです。

「気は持ちよう」と言いますが、ストレスの有無ではなく、考え方次第なのでしょうか。

 

続いて、このような実験も紹介されます。

ストレス下の緊張感、ストレスに対する身体の反応について、

マイナスに考えずに、

「これは、体に活力を与え、与えられた挑戦に立ち向かえるように、身体と精神が準備をしているのだ」

と考えたらどうなるか、というものです。

例えば高鳴る心臓の鼓動は、「次に始まる行動に備えて準備をしている」のだし、

呼吸が速くなっても、「脳に、より多くの酸素を送り込んでいる」と思うように訓練したのです。

このように「ストレス反応は能力を発揮できる助けだ」と、とらえるようになった人は、

ストレスや不安が少なくなり、自信を持てるようになったそうです。

 

また、驚いたことに、ストレスに対する身体的反応も変わったそうです。

一般にストレス反応では、心拍数が増えて血管は収縮し、常にこんな状態でいるのは健康によくありません。

しかし「ストレスは新たな事態に対して有用だ」と教えられると、

血管はリラックスしたままになったそうです。

心拍数は高くなりましたが、血管が柔軟な状態であれば健康状態です。

「喜びや勇気を感じながら新たな挑戦に立ち向かう高揚した状態」に似ているということです。

 

このプレゼンの中で、マクゴニガルさんはこのように話を続けています。

 

「今後は、あなたの心臓がストレスで高鳴ったら、

自分の身体と心が新たな挑戦に立ち向かうために、自分を助けていると言い聞かせてください。

このような見方をすれば、

ストレス反応は、人生で避けることができない新たな挑戦、

新たな環境への適応などに成功するために必要な緊張感だと分かってきます。」

 

私はこの話を聞いて、少し腑に落ちるところがありました。

私はどうも、時間に余裕があって、のんびりしているときの方が調子が悪く、

忙しくて、ちょっと難題を抱えたぐらいの時の方が、体調がいいのです。

なぜかは分かりませんが、

長年の生活でそうなってしまったのかなと思います。

 

また、プレゼンを終えた後、マクゴニガルさんに司会者が質問をしています。

「ストレスに対する見方が、寿命の長さに、ごれ程までに関わっているとは驚きました。

こんな場合にはどうアドバイスされますか?

もし誰かが生き方の選択をするとして、

ストレスの多い仕事とストレスのない仕事と

どちらを選ぶかで、何か違いがあるでしょうか?

ある意味では、自分でやれると信じてる限り

ストレスのある仕事を選ぶのも賢明な事でしょうか」

 

この質問に明確に答えた彼女の言葉がかっこいいです。

「はっきり言える事は、

意義ある事を求める方が、ただ不快感をを避けようとするより、

健康には良いということです。

これが一番いい決め方です。

そして、人生の意味が見い出せるものを追求して、

そこで経験するストレスに対応できると、自分を信じる事です」

 

いいですね。

このマクゴニガルさんのプレゼンは、

内容はもちろん、話し方も素晴らしく説得力のあるもので、参考になると思いますので、

興味のある方は一度ご覧になってはどうでしょうか。

プロの自転車屋さんの話から

先日、このような投稿を読みました。

 

*****

自転車屋さんでブレーキ調整してもらうのに¥1,300払ったんだけど

作業自体は5分で終わって、

一瞬5分でこの値段か……と思った

*****

 

たしかに、私でも高いと思うかもしれませんね。

側で見ていたら、簡単そうに見えたかもしれませんから。

しかし、文章はこう続きます。

 

***** 

けど、よく考えたら

「自分が知識と技術を身につけて

道具を手に入れて

手を汚しながら作業するのにかかる時間」

をたったこれだけの値段で

5分に短縮できたんだと思うと感激した。

*****

 

この投稿を目にして、私も

プロの人に対して、お客さんが払う対価

というものの意味に、考えさせられました。

 

ちょっとニュアンスは違いますが、

自動車の定期点検などでも、

点検シートに項目がずらりとあって、

「異常なし」「異常なし」が並んでいることがあります。

私などはしみったれているので、

「なんだ、どうもないってことが分かっただけだな」

と安くはない点検費用に対して、

あっけなく(物足りなく?)思ってしまうことがありましたが、

自動車の細部まで見て

安全を診断してくれる専門家の技能は、

きっと高い水準でしょう。

 

人の仕事の見える部分はそう大きくなくても、

そこに至るまでに水面下に蓄積された技能や経験などは、

分厚いものがあるのでしょう。

仕事を裏打ちする努力もあったはずです。

 

自分は毎日仕事をしていますが、

他の人にないプロの技術って何かあるかなと考えてみました。

 

「プロ」ということについて少し考えた休日でした。

 

NHK プロフェッショナル 仕事の流儀

SF映画の話

一昨日は十五夜、

昨夜は十六夜というのでしょうか。

写真は、宇土半島を帰宅中に見た昨夜のお月様です。

 

帰宅すると、テレビで映画「E,T,」が放送されていました。

この映画にもきれいなお月様が出てくるようですね。

懐かしい映画ですが、私はいまだに見たことはありません。

もう少し早く帰り着けば見られたかなとも思ったことでした。

 

 

さて、私はあまりSF映画は見ないのですが、

見たSF映画の中で衝撃的だったのは、

「猿の惑星」でした。

1968年の古い映画なので、皆さんご存知ないかもしれませんが、

有名な映画だと思います。

私の記憶では、中学生の時にテレビの「月曜ロードショー」で、

お茶の間で見たのでした。

CMをはさみながら2時間ほど放映されますので、

生来注意力のない私は、

宿題をしたり、マンガを読んだりしながら、

横目でちらちら見ていたと思います。

しかし、たしか「コーネリアス」という猿の名前が珍しかったのが印象的?でした。

そして、なんといってもラストシーンには、びっくりして、

家族といっしょに

「え〜」「あらー」と言ったのを覚えています。

 

 

他にSF映画といえば……とちょっと考えてみて、すぐ思い浮かんだのは、

「オデッセイ」

という2015年のマット・デイモン主演の映画です。

簡単に言えば、

無人島に漂着した有名な物語「ロビンソン・クルーソー」の火星版です。

(原題は The Martian  火星の人)

予期せぬ事故がきっかけで、

死んだと思われたマットさんが実は生存していて、

火星に置き去りにされてしまった。

さあ、今日からどうやって一人で生活しよう、という話です。

 

この映画の好きなところは、

主人公ののんき?とも言えるポジティブさと、

世界中の科学の知恵を結集して、

彼を救おうとする人たちの姿です。

彼を救う作戦遂行のために動き出す場面で、

デヴィッド・ボウイの「Starman」という曲が流れるところがいいです。

この曲は「あれ、オズの魔法使いの歌かな?」と思うくらい、

「虹の向こうに」という曲に似ていますが、

なんか無邪気で夢のあるような曲で、

この映画のストーリーによく合っております。

そこが好きで、iTunes でこの映画を購入したぐらいです。

 

「死中に活」とはこの映画のことでしょうね。

のんきさとポジティブさとあきらめないことを教えてくれるSF映画です。

 

 

 

桜は何を語る

ニュースでもあっていましたが、

あちこちで桜の開花が報告されているようですね。

本校のバス発着場そばの桜並木も

かわいい花を付けています。

昨日の朝の桜の木です。

実は向こうに小ーさく赤い彼岸花も見えます。

よく見ると…

桜の花が咲いていますね。

 

登校中の生徒にそのことを話すと、

今週初めには生徒たちは気付いていたそうです。

何でだろうね、と聞くと、

「台風が行った後だから」と答えるので、

私はまさかそんなことがあるのかなと思っていましたが、

専門家の方の話では、どうもそれが正解のようです。

何も知らなかった私はびっくりしました。

昨日の熊日新聞の記事でも、そう書いてありました。

調べてみると、2年前の記事ですが

ウェザーニュースにわかりやすい記事がありました。

「塩害や強風による落葉が原因」

今年度の入学式で桜の花のことはお話しし、

前にもこの欄で触れましたが、

【2020/5/26】校長室ブログ 葉桜の気持ち

自然のメカニズムとは不思議なものです。

今咲いていても、桜は来春にもちゃんと花開くそうです。

体育大会が終わり、秋風とともに半年咲いた桜の花、

頑張っている本校生徒へのご褒美のようでもありました。