2020年6月の記事一覧
「箸よく盤水を回す」
先日、2年生の朝の会で、杉本先生がイエローハットの創業者、鍵山秀三郎さんのお話をされていました。
たった一人からトイレ掃除の大切さを身をもって示し続けてこられた方です。
今日はその鍵山さんの文章を紹介します。
「箸(はし)よく盤水(ばんすい)を回す」という言葉にまつわるお話です。
……「箸よく盤水を回す」
酒井大岳(だいがく)先生から教わった貴重な言葉です。
意味は、小さな努力も続けると、大きな力になる。
決してあきらめてはいけない、という訓えです。
もう少し詳しく説明します。
「盤水」とは盤(丸い皿、たらい) のなかの水のこと。
最初、箸一本で盤水を回しても著しか回りません。
ところが、その箸を根気よく熱心に回し続けていますと、周囲の水が少しずつ回るようになります。
さらにあきらめずに回し続けますと、一段と輪が広がります。
そして最後には、盤水全部が大きな渦(うず)になって回るようになります。
この言葉を知ったとき、私は救われるような気持ちになり、感動しました。
過去四十年以上の間、私もこの言葉とまったく同じような、はかない、虚しい努力をしてきたからです。
私の場合、箸どころか爪楊枝(つまようじ)を回すようなスタートでした。
その努力の甲斐あって、四十年以上たって、大きな渦になってきました。
同じように、たらいに水一滴を垂らしても、見た目に何の変化もありません。
しかし、一滴分の水は確実に増えます。
たとえ、増えたことを確認できなくても、私は努力してきました。
たらいが、プールだったとしても同じ。
根気のいる努力ではありましたが、自分の信念を固めるのに大いに役立ちました。……
先日の「ファーストペンギン」に続いて、まずは一人の行動から始まる、という勇気づけられる文章です。
サッカー元日本代表 長谷部誠選手に学ぶ
昨日のスポーツニュースで、
「サッカー元日本代表MF長谷部誠選手が、アジア人におけるブンデスリーガ最多出場記録を更新」
と伝えられました。
長谷部さんは、熊本地震の直後、ちょうど4年前の今日、6月9日に、私の前任校を訪問してくださり、
小・中学生といっしょにサッカーを楽しんでいただき、とても元気づけられました。
とにかく、「いい人オーラ」とでも言うのでしょうか、長く日本代表の主将を務めておられるスター選手なのに、
サッカー部の先輩のような感じで、気さくに振る舞っておられたのが印象に残っています。
「熊本はインターハイで訪れた思い出の地です」とおっしゃっていました。
ドイツのチームでも監督さんから信頼を得て、活躍されていることを嬉しく思います。
↓写真は、中学生とサッカーをしてくださっているところです。
当時、長谷部さんの著書「心を整える」などから印象に残った言葉をメモしていましたので、いくつかご紹介します。
自分が発する言葉というのは、自分自身に語りかけているところがある。
口にした言葉は自分の耳を通じて、自分の心に届く。
愚痴だけでなく、負の言葉はすべて、現状をとらえる力を鈍らせてしまい、自分で自分の心を乱してしまう。
心を正しく整えるためにも。愚痴は必要ない。
さぼっていたら、運なんて来るわけがない。
普段からやるべきことに取り組み万全の準備をしていれば、運が巡ってきたときにつかむことができる。
サッカーチームに限らず、リーダーとかキャプテンがよく見える時というのは、常に周りがそうしてくれているんだと思うようにしています。
だから、僕がもし、そういうキャプテンとして見られているならば、それはやはり周りのチームメイトのおかげかなと思いますね。
時間に遅れるのは、どこかに甘さがあり、本気で取り組んでいないという証拠だ。
きつい言い方をすれば、まわりに対する尊敬の念が薄い、と思われても仕方ない。
感謝する能力は、意識次第でいくらでも伸ばせるし、それに感謝は自分のためでもある。
もし、自分が感謝の気持ちを忘れなければ、まわりがどんどん自分にポジティブなエネルギーをくれるはずだ。
これらの言葉から、サッカーはもちろん、一人の人として生活する姿勢に身が引き締まるような思いがします。
写真は、サッカー部のキャプテンと握手してくださったところです。
今後のますますのご活躍をお祈りします。
ユニセフのHPです。当日の様子の動画もあります。↓
「やる気」の研究
学校再開から本校も活気が出て、気合いが入ってきたこの頃です。
さて、臨時休校中の生徒たちの日記やヘルスカードに、「やる気が出ません」とか「やる気を出さなければ」などというフレーズが見られたようです。その後、どうでしょうか。
今日は「やる気」の話です。
以前に、あるIT企業の社長さんのインタビュー記事で読んだことです。
入社1年目のある社員が社内研修で、
「こんな仕事を任されてモチベーションが上がり、その後こんなことでモチベーションが下がり...」
と自身のモチベーションの変遷を発表したそうです。その社長さんはがまんして最後まで聞いたそうですが、最後に
「給料をもらって仕事をしている自覚がないのか」
と尋ねたそうです。すると、びっくりした当の1年目の社員は、後で泣いていたそうです。…
これは、給料をもらっているのに、モチベーション(やる気)が上がった、下がったというのは失格。やるべきことをちゃんとやって当たり前ではないか、甘えてはいないか?という社長さんの思いなのでしょう。
私はこの話を読んで、「仕事をして給料をもらう」ということは厳しいものなんだなと、今更ながらに思ったところです。
さて、テレビでもお見かけする茂木健一郎さんという脳科学者の方に、「やる気は必要ない」というエッセイがあります。
茂木さんは「どうしたらやる気がでますか」という質問を受けたときには、「やる気は必要ありません!」「やる気がでないのを、言い訳にしないでください!」と答えるそうです。少し引用します。
……もちろん、「夢」はあった方がいい。「目標」もあるにこしたことがない。しかし、日々の仕事、営みにおいては、「やる気」は必要ない。むしろ、淡々と、フラットに、アップもダウンもなく、続けていく方が良い。(中略)
毎朝起きて、今日もまた淡々と作業をする。その過程で、「やる気」という、特別なものは必要ない。むしろ、常に、「今、ここ」に没入して目の前のことをこなしていくのであって、それ以上でも、それ以下でもない。
逆に言えば「やる気」がでないという人は、それをやらないことの言い訳にしているにすぎない。
たしかに、一流スポーツ選手の練習風景を思い浮かべてみると、いつも目をキラキラさせているという印象ではなく、やるべきことを淡々と、粛々とやっている印象です。(たとえば、イチロー選手)
最後に精神科医の斎藤茂太さんの言葉をご紹介します。題して「グズをなおせば人生はうまくいく」。
……そもそも「やりたくない」気持ちが、後になって「やりたい」気持ちに変わるわけではないのだから、 時間があるうちにすぐにやってしまったほうが、 いつまでも「早くやらなくては」 という気持ちを引きずるより、 じつはずっと楽なのである。 ……
では、今日も「やる気」など気にせずに、目の前のことに取り組みましょう。
↓茂木さんの「アハ!体験」の本です。
風にそよぐグラス
明日から、部活動も短時間ですが練習を始めます。
学校再開をして、先週は生徒たちも少し疲れがたまってきたようでしたが、明日からはどうでしょう。
今日は少しリラックスする話です。
「風にそよぐグラス」をご存じでしょうか。
数年前に家族旅行で箱根を訪れたときに、箱根の森美術館に立ち寄りました。
そこで目にとまったのが、「風にそよぐグラス」です。
実物は、ガラスケースに入って展示されていましたが、その横でモニターに映っていたグラスの、
まさに「風にそよぐ」様子に驚いて、しばらくその場を離れられませんでした。
このグラスは、脚?の部分が細くて、まさに優雅に風にそよぐのですが、折れない強さも持ち合わせているのです。
昨今のコロナ対応や自粛やらでストレスがたまっていましたが、
久しぶりにこのグラスのことを思い出し、動画を眺めていると、気持ちが安らぎました。
百聞は一見にしかず、よかったらご覧ください。
一隻の船は東へ、 もう一隻は西へ
先日、授業の様子を見て回っていましたら、
3年生の道徳で、小多先生と宮﨑先生が教科書の最初のページの授業をされていました。
「かけがえのない君 どう生きる」という詩です。
前を見よ!
豊穣たる海
はるかかなたに地平線が見える
そして、その向こうに 君が目指す何かがある
で始まる、1年間の道徳の授業開きにふさわしい詩を扱った授業でした。
作者の押谷由夫さんは文部科学省で教育課程科教科書調査官をされていた先生です。
3年生たちの真剣な授業を見ながら思い出した、好きな詩があります。
一隻の船は東へ、 もう一隻は西へ行く、 同じ風を受けて。
進路を決めるのは 風ではない、 帆の向きである。
人の行く手も 海を吹く風に似ている。
人生の航海で その行く末を決めるのは、 なぎでもなければ、嵐でもない、
心の持ち方である。
エラ・ウィーラー・ウィルコックスさんというアメリカの詩人の
『The Winds of Fate』(運命の風)という詩の一節です。
同じ港で同じ風を受けているのに、東へ旅立つ帆船もあれば、西へ向かう帆船もあります。
環境や条件は同じでも、帆のかけ方、心の持ち方で到着地点は変わる、という詩です。
今日も前向きに帆をかけて出帆したいものです。
★★牛深東中文化発表会のお知らせ★★
10/12(日)に以下の通り、牛深東中学校文化発表会を開催します。
保護者の皆様、地域の皆様、多くの皆様のご参観をお待ちしています。
〈発表会プログラム〉
「天のかけ橋」リーフレット
天草地域特別支援連携協議会より天草地域の特別支援教育推進についての理解・啓発のためのリーフレット「天のかけ橋」が配付されております。ご一読いただけると幸いです。
★6月は食育月間です。
6月の「給食だより」に「食育月間」や「食育」について掲載されています。
「給食だより」をぜひご覧ください。
★天草市消費者生活センターからの注意喚起です
ご一読ください。
★天草市教育委員会より
「天草市における
『学校部活動の地域移行』
に関する進捗状況について」のお知らせがありました。
資料を添付しておりますので、ご一読ください。
Let’s go to the library!!
【展示】だれかに教えたくなるイグ・ノーベル賞&ノーベル賞【募集】
廊下の展示コーナーに、[だれかに教えたくなるイグ・ノーベル賞&ノーベル賞]コーナーを作りました。
イグ・ノーベル賞、ノーベル賞に関する本を置いています。
(展示中の本も借りられます)
【募集中】もし、だれかに教えたくなる研究を見つけたら、備え付けの用紙に記入して、みんなに共有してみませんか?
放送で紹介したのは、「集中していると目の前をゴリラが横切っても気付かないことがあると証明した研究」でしたが、
今日『わらって、考える!イグ・ノーベル賞ずかん』(古澤輝由/監修、ほるぷ出版)をふと開いたページに載っていた研究は…
「10代の若者に、どれくらい鼻くそをほじるか聞いてみた研究」
でした。
研究結果は…76ページをご覧ください。
みなさんも、気になる受賞研究を見つけたら、ぜひ教えてください。
【おいしそう…】特集コーナー
芸術の秋、スポーツの秋、そして…
食欲の秋ですね。
現在の特集コーナーは【おいしそう…】コーナーにしています。
ここで本を眺めてみなさんお腹をならしていってください。
(気になる本はぜひ借りてみてね)
【今週のくまTOMO】ごみ / 鳥
3月16日のくまTOMOの記事から、
「健康へのえいきょう心配 プラスチックごみ」
「KUMAMOTOとりさんぽ 県農業公園 春の合志市を散策」
をピックアップして関連図書を集めました。
鳥の本は、眺めるだけでも楽しいです。
『366日の誕生鳥辞典』は、その鳥にまつわる伝承や由来を元に誕生鳥が制定してあり、自分の誕生日の誕生鳥はどんな鳥か調べたり、自分と似ているところはあるか想像してみたりして楽しめる本です。
御所浦のイベントにあわせて…
御所浦の、恐竜の島博物館で一周年記念イベントが3月15日にあるそうですね。
現在、図書室前の廊下には、
イベントにいらっしゃる小林快次さんの著書
・『ぼくは恐竜探険家!』
・『恐竜時代』、
小林さんも監修者の一人である『NHKスペシャル恐竜超世界IN JAPAN』
と、そのた恐竜関連の本を並べて置いています。
気になる方はぜひ借りてみてください。
「アスクレピオスの杖」
校長先生から紹介された、「アスクレピオスの杖」のお話について振り返ってみたい方、
図書室にある『世界の神々大図鑑』(グラフィオ/編集、金の星社)をご覧ください。
NDC 164 (神話、神話学)
※現在は特集コーナーに置いています。
【くまTOMO】不登校/いじめ
今回のくまTOMOの中から、
「不登校34万人 増加続く」
「いじめも過去最多」
の記事に注目して、関連する本を集めました。
気になる本があったら、ぜひ借りてみてください。
※冬休み特別貸出中!一人5冊まで借りることができます。(返却は1月10日まで)
【くまTOMO】世界遺産/走り方
今回のくまTOMOの中から、下記の記事に注目して、関連本を集めました。
・「親子走り方教室」
・ナスカの地上絵
左側に走り方の本、陸上関連の本、右半分には世界遺産の本を置いています。
☆パラパラとめくってみたり眺めてみたりして、気になる本があったらぜひ借りてみてください。
【くまTOMO】氷
今回のくまTOMOから、「氷の不思議」の記事に関係する本を集めています。
氷に関する本。
『空想科学読本』には、氷を操るキャラクターを科学的に解説しているページがあります。
氷のキャラクター、みなさんは誰が思いつきますか?
【くまTOMO】猫島(湯島)/ノーベル賞
今回のくまTOMOから、湯島の記事とノーベル賞の記事に注目して、関連する本を集めています。
湯島に関する本は、熊本日日新聞社が発行した『猫島ありのまま』がありました。
ノーベル賞に関する本は、ノーベルさんのこと、ノーベル賞を受賞した人々の本を集めて置いています。
(ここの本ももちろん借りることができます)
コラボ給食
今週の給食は、図書とコラボしたメニューでしたね。
火曜日の給食で紹介された『食堂かたつむり』と、
水曜日の給食で紹介された「めぐろのさんま」が読める『落語ものがたり事典』
を廊下の特集コーナーに集めました。
また、「ごはん」に関するお話がたくさん載っている、『つやつやごはん』も一緒に置いています。
物語と食をいっしょに楽しみましょう。
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