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2020年5月の記事一覧

数字の美しさとは

「博士の愛した数式」という小川洋子さんの小説は、中高生におすすめの本として紹介されることも多く、映画にもなっていますので、皆さんご存知かもしれません。

↓クリックすると本の紹介が見られます。

博士の愛した数式 

その物語の中で、数学や数字の美しさについてたくさん語られます。わたしは数学は苦手なので、よくわかりませんが、数学が好きな方の中には本当に数字が大好きという方がいらっしゃいます。

わたしの知り合いの数学の先生は、プロ野球選手の打数、安打数、打率のベスト100の一覧表を飽きずにながめたり、駅伝競走の区間ごとのタイムと順位の一覧表を楽しそうに読み取っていらっしゃいました。「数字が並んでいるのを見てるとワクワクする」と言いながら。

さて、以下は将棋の谷川浩司九段がお弟子さんに出題されるという問題です。

電卓かメモとえんぴつを片手に、考えてみてください。

「…12345679は魅力的な数で、9をかけると(      )になります。なぜこうなるかは、電卓より筆算のほうが理屈が分かります。8が抜けているのが鍵です」

(      )にはどんな数字が入るでしょう。

数学が専門の森教頭先生(将棋も強いそうです)に聞いてみると、「×9を×(10-1)にすると簡単に計算できますね」と教えてくださいました。???

 また、谷川九段によると、「18をかければ(      )が並び、27をかければ(      )が並びます」ということです。

×8も美しい答えになるそうですし、 98765432に9をかけるのも楽しいそうです。

生徒の皆さん、数学の課題の学習の合間に、数字の美しさを楽しんでみてはどうでしょう。

あなたの台所

 滝沢カレンさんという、モデルさん?タレントさん?をテレビでご覧になったことがおありでしょうか。どこか、不思議な言語感覚で話をされる方です。

ネットの書評欄で、『カレンの台所』という、いわゆる料理本が紹介されていました。

滝沢カレンさん「カレンの台所」インタビュー この本は楽しませてもらっている食材たちへの恩返し

インスタグラムに投稿した料理を中心に、全30メニューが掲載されているそうです。たとえば


「冷たい何も知らない鶏肉」
「お醤油を全員に気付かれるくらいの量」


いかがですか。すごい表現ですね。レシピがこのようにユニークな表現で書かれていて、人気を集めているそうです。


さて、昨日のこの欄で、給食のお話をして、「ご家族で調理にチャレンジしてみては…家族の話題も増えそうです」とお話ししました。
すると、朝日新聞の投書欄で偶然「今日も料理 笑顔うれしい」という滋賀県の16歳の高校生・佐原凜空(りく)さんの文章を見つけました。
 
「母から誘われたのがきっかけで、お昼ご飯作りを手伝っている。正直、最初はちょっとめんどくさく思っていたが、手伝ってみると意外に楽しかった」と始まります。
「ある日、だし巻き卵を作ることになった」筆者は卵一つ割るのにも手を汚して思うように割れず、苦戦します。
しかし、「出来上がっただし巻き卵を祖父と祖母にあげるとすごく喜んでくれた」お父さんも驚きながら嬉しそうです。
「手伝い始めたばっかりで、作ったメニューも多くない。けれど、一つひとつ教えてもらいながら料理を作るのが、なんだかうれしくて」
「できることが増えるってやっぱりいいなと実感した。そして何よりも自分が作った料理をうれしそうに食べてくれる家族がいる」
休校中の家庭生活で、いい気づきをしたんだなとほ微笑ましく読みました。
そして、最後に「だからぼくは今日も作る」とありました。

 
私はばくぜんと、「りく」さんという、日頃台所に立たない女子高校生の作文かと思いながら読み進めていたのでしたが、男子の体験と知って、なおさら微笑ましく思ったところでした。


ここまで読んでくれて、料理にチャレンジしてみようと思い立った生徒のみなさん、滝沢さんの本も楽しく読めて、参考になるかもしれませんよ。

↓クリックすると本の紹介が見られます。

カレンの台所 

給食の話

大手食品メーカー日清食品の最終利益が最高になったそうです。外出自粛により、カップめんの売り上げが大幅に伸びたためということです。

カップめんというと、「カップヌードル」が発売されたのは、私が小学校高学年の頃だったと思います。その手軽さとおいしさに、びくりしたのを覚えています。特に、あの小さなエビ?の味は魅力的でした。それ以降、子ども時代から学生時代、独身時代とインスタントラーメンにもずいぶんお世話になりました。しかし、もう中高年もいいところなので、最近はセーブしているところです。

特に現在、一人暮らし中ですので、給食の食べられないこの期間、食生活に苦労しています。ご家庭でも子どもたちの食事には、免疫力を高める面からも、日ごろにも増して気をつけられているのではないでしょうか。

給食といえば、ネット記事で「今と昔じゃこんなに違う!?親世代&現代っ子の給食ランキング」が紹介されていました。

(小学生の)親世代の給食人気ランキングは、第1位「揚げパン」第2位「カレーライス」第3位「ソフト麺」でした。

現代っ子の給食人気ランキングでは、第1位「鶏のから揚げ」第2位「ハンバーグ」第3位「カレーライス」そして、第4位「オムライス」第5位「スパゲティ」と続くそうです。

私は親世代よりもっと上の世代ですが、ベスト3はまさにこの3つでピッタリ同じでした。特に揚げパンは、きな粉がまぶしてあれば最高です。これは他の先生たちにも聞いてみましたが、同意見のようです。

しかし、ソフト麺については、今の生徒たちは知らないかもしれません。

クックパッド ソフト麺

また、カレーライスは世代を超えて強いですね。本校生徒も、月一回のカレーライスの給食は楽しみにしているようです。いつだったか、何か学校行事の振替休日の献立がカレーライスなのを知った生徒が、本気で残念がって話しているのを耳にしたことがあります。

保護者の皆さんはの給食の思い出は、いかがでしょうか。

ところで、わが牛深給食センターの給食はとてもおいしいです。

地産地消、天草、牛深らしい工夫されたメニューも多くて、いつも楽しみにしています。「給食が恋しいなぁ」と思っていた昨今ですが、昨日、給食センターの宿輪(しゅくわ)先生から「学校給食レシピ集」が届けられましたと、西田先生が教えてくれました。

次の七つの取っておきのメニューについて、レシピが紹介されています。

①ピザトースト ②南関あげ丼 ③マーボーカレー ④海そうサラダ ⑤かみかみサラダ ⑥大豆とちりめんの甘辛あげ ⑦びっくり目玉焼きゼリー

私のイチオシは、⑤かみかみサラダ です。さきいかの味がよく出ておいしいですよ。ただ、レシピを見て、白ワインが入っていたのを知ってびっくり(私はアルコールは一滴も飲めませんので)!隠し味が効いているのでしょうね。

家庭科の調理の学習を兼ねて、生徒の皆さんも学校給食のメニューにチャレンジしてみませんか?保護者の皆さんもいっしょにいかがですか。給食の今と昔について、家族の話題も増えそうです。

くわしくはこちらから→学校給食レシピ集.pdf

 

「コロナ気をつけて」ある投書から

先日、この欄で、「医療従事者の方に感謝と応援のエールを送りましょう」というサイトについて、ご紹介しました。

保護者の皆さんの中にも、医療機関、介護福祉機関はもとより、お客様への対応をされる店舗にお勤めの方も多いと思います。

5/11(月)付けの朝日新聞に、次のような読者の投書が掲載されていました。少し長くなりますが、引用させていただきます。

 

 (声)接客中「コロナ気をつけて」に涙

会社員 中地絵美(神奈川県)

 先日、職場で泣きました。お客様に「コロナに気をつけてね」と言われたからです。

 4月7日に緊急事態宣言が出ましたが、私はスーパーで働いているので、リモートワークはできません。会社はお客様と従業員の感染防止のためにできることはしています。それでも家には病気の母がおり、不安は尽きません。

 商品の購入個数の制限や間隔を空けてレジに並ぶことなどをお客様にお願いするようになりました。不満や怒りをぶつけられたり、レシートを指でつまんで、ポイッとされたりすることが少なくありません。そんな時は「まだコロナに感染していないし、仕事があるだけ幸せだと思わなければいけない」と自分に言い聞かせてきました。

 年配の女性が帰りがけにかけてくれたこの言葉は、あいさつのようなものだったかもしれません。でも私はとても救われました。思わず「ありがとうございます!」と言いましたが、それでは言い尽くせませんでした。

 

感染防止や先行きも見えない状況など、ストレスや辛いことも多い中で、日夜働いてくれている方々のおかげで、私たちの暮らしは支えられています。

ごく身近なところからでも、感謝や応援の気持ちは伝えられるものですね。

また、生徒の皆さんは、休校中の皆さんを支えてくださっている家族の皆さんに、感謝の言葉を忘れずに贈ってほしいと思います。

 

海外からは、あの正体不明の芸術家バンクシーの話題もありました。

バンクシー、医療従事者に感謝する新作…英の病院に看護師人形で遊ぶ少年の絵

オンライン朗読会

昨日に続いて、オンライン会議の話題のつづきです。といっても、会議ではなく、アプリZOOMを使った朗読劇のお話です。

私はドラマ「古畑任三郎」が大好きでして、以前に国語の実力テストの問題文に原作を採用したほどです。

5月6日、その「古畑任三郎」や映画「ステキな金縛り」などの作者三谷幸喜さん作のコメディー舞台「12人の優しい日本人」の朗読会が、YouTubeで生配信されました。

「12人の優しい日本人」〈ストーリー〉一般市民から無作為に選ばれた12人の陪審員。名前や職業、年齢もわからない初対面同士がある事件の審議を始める。被告が有罪か無罪かを決める結論は全員の意見が一致したうえで出すという条件のもと、陪審員たちは多数決をとり「無罪」で一致。審議は早くも終わったかに見えたのだが、陪審員のひとりが無罪の根拠を問いただし始めたことから大混乱!(2005年のWOWWOWのホームぺージから)

私は後でアーカイブを見たのですが、西村まさ彦さんや吉田羊さんなど、おもな登場人物12人が、前半約90分、後半約60分ずっと、ZOOMの12分割された画面で映し出され朗読劇をするという、面白いものでした。

12人の年齢、性別、職業がバラバラな人たちが繰り広げる、会話だけが中心の劇ですが、推理小説のようなトリック?や気の利いたギャグ、時には考えさせられる言葉もあり、2時間半があっという間でした。(「古畑任三郎」が好きな方にはおすすめ)

改めて、人の発言の背景には、性格や価値観、人生経験などいろいろなものがあるのだろうなと思いました。

本校生徒ならもっと「傾聴・同意」ができるだろうな、とも思いました。

また、ZOOMなどの活用方法の新しい一面も知ることができ、ほんとうに「コロナ後」の世界は変わっていくのだろうなとも思ったところです。

調べてみると、この企画は、陪審員6号で出演もされている近藤芳正さんが、生の演劇の面白さを見てほしいと発案され、三谷さんの快諾を得て実現したそうです。

また、前後編あわせてリアルタイムで2万8000人が視聴したそうです。まだ5月末までご覧になれるということです。

下にリンクを設けましたが、長編ですので、再生される際はご注意ください。