君も宇宙飛行士になれる2
昨日の授業参観、学年懇談会お世話になりました。
3年生の授業では、面接試験の練習が行われていました。
私は、ペアや3人での役割練習をしているところを少しだけ参観しましたが、
みんな少しとまどいながら、楽しそうに取り組んでいました。
11月も早いものでもう半分を過ぎ、これから進路選択、受験対策の季節になっていくのだなと実感しました。
さて、昨日この欄で宇宙飛行士の選抜試験についてお話ししましたが、
ニュースでその話題に触れたものがあったので、読んでみました。
日本にたった7人…現役飛行士に聞いた!“13年ぶりの募集“で注目集まる「宇宙飛行士」になるには?
13年ぶりに日本人宇宙飛行士が募集されるのですが、
前回最後の試験で合格し、2016年に4か月間、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在された、
JAXA宇宙飛行士の大西卓哉さん(44歳 元全日空のパイロットで、民間パイロットとしては初の飛行士)のインタビューが掲載されていました。
まず、転職して宇宙飛行士になった理由について大西さんは、こう言われています。
「小さいときから宇宙が好きで、行きたいと思っていたが、本当に行けるとは思っていなかった。
13年前に募集していると知って、ほんの少しでも可能性があるならと応募した」
宇宙飛行士になるのは子どもの頃からの夢だったそうで、
「パイロットの仕事と宇宙飛行士の仕事は共通点が多くて、
パイロットとして学んだこととか、蓄積した経験が宇宙飛行士の選抜試験で自分を助けてくれた。
自分はラッキーだったと思っている」
と語られています。
(ただし、給料はパイロットの頃よりずいぶん下がったそうです。ちなみに宇宙に行ってもボーナスとかはもらえないそうですよ)
さて、宇宙飛行士選抜試験についても少し掘り下げてありました。
宇宙飛行士になるには「どんな能力」が必要なのでしょう。
大西さんが採用された時の2008年の募集要項では、
●日本国籍 ●大卒以上(自然科学系) ●訓練時に必要な泳力
●英語能力 ●教養(美しい日本語・異文化への造詣)
●10年以上JAXAに勤務可能
…などが条件として示されていて、
試験では963名の応募に対し、合格が3名と、倍率は320倍以上だったそうです。
*****
――Q:英語は大事ですか?
【大西さん】
「国際宇宙ステーションでの仕事は全て英語、
訓練もアメリカとロシアで行われるので、英語とロシア語が必要。
ある程度の基本的な英語力は必要になってくる」
――Q:教養は? 「美しい日本語」というのは、関西弁はダメですか?
【大西さん】
「日本人が宇宙に行く機会は限られているので、貴重な機会を頂いた身としては、
自分が見てきたこと、感じたことをいかに分かりやすく一般の方に紹介できるかは大事な能力」
*****
と語っておられます。
また、前回「まっ白なジグソーパズル」を紹介しましたが、こんな厳しい試験もあるそうです。
*****
最終選抜者10人への課題で「10時間で千羽の折り鶴を作れ」
ということは…【1人当たり、4時間で100羽】
――Q:どんなことが求められる試験?
【大西さん】
「実は、課題を出されるときに何を見ているかは受験者には一切知らされない。
この時も、『鶴を折りなさい』という指示だけがきた。
自分の中で、これが宇宙空間での作業でどんな作業に似ているのか、
例えば、閉鎖的な宇宙ステーションで単純作業をずっと長い時間やるときの様子を見ているんだろうなとか想像しながらやる。
僕の場合は、時間に追われて、仕事、折り方が雑にならないようにとか、
最初と最後で後半に疲れがたまって来ても折るペースが落ちないように考えながら課題に取り組んだ」
――Q:相談したり協力したりした?
【大西さん】
「ここで集まっていた10人はライバルだが、同じ夢を追いかける仲間の意識が強かった。早く折れる人にコツを聞いたりしていた」
――Q:大西さんは何羽折れた?
【大西さん】
「最初1時間くらいで10羽しかおれなかったので、最終的に80羽いったかいかなかったか。10人で1000羽もいけなかったです」
*****
科学の専門知識もですが、
コミュニケーション能力、根気、集中力やグループで協力する姿勢が必要なのかもしれませんね。
さて、記事によると、
13年ぶりに宇宙飛行士を募集するのは、
2024年までに月、2030年代に火星へ、有人探査を目指すという
「アルテミス計画」のためだそうです。
もちろん、大西さんも参加したいという気持ちをもっておられて、
日本人として最初に月に降り立つことになるかもしれませんね。
そのときは、かぐや姫と、得意な英語やロシア語ではなく、
日本語で「いとをかし」とお話をしてきてほしいものです。