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NHK「7年ごとの記録」を見て

「7年ごとの記録 35歳になりました」

 年末にNHKで放送されたドキュメンタリー番組です。

ご覧になった方もいらっしゃるでしょうが、とにかく深く考えさせられた番組でした。

 

NHKオンデマンドのHPから引用します。

……1992年、バブル経済の名残が残る日本各地で始まった7歳の子どもたちの取材。

その後、14歳、21歳、28歳と7年ごとに訪れ、家族や生活、そして将来の夢について話を聞いてきた。

長期シリーズ第5弾「35歳」。

英国BBCが同じような番組を制作しているそうですが、日本版のこの番組もとてもよかったです。

取材・制作には、当の出演者(普通の子供たちです。歌舞伎の尾上松也さんを除けば)の理解と協力をはじめ、スタッフの努力が不可欠だったと思います。

 

35才になって社会で活躍する人、子育てをしている人、夢を追い続けている人、悩んでいる人など、様々な人たちの現実が描かれていました。

(たとえば私が覚えているだけですが)

子育て中の雑誌編集者

沖縄の基地のある町で育った人

中国で生まれ育って東京に移り住んだ人

韓国にルーツを持ちプロ野球選手の夢を追った人

亡父の遺志を継いでいる歌舞伎役者

祖父と祖父の故郷・北方領土を見つめながら育った人

小さい頃から習い事に追われながら目標のCAになった人

宮城県の農業後継者

佐賀県の窯元の後継者

離島で育ち早く島を出たいと語っていた人……

など様々でした。

 

インタビューや取材で描き出されているものは、


無邪気な思い

思春期の思い

社会に出る希望や悩み

社会に出て味わう苦労

結婚のしあわせや子育て

人生を振り返る余裕

大切なものを見つける

歳を重ねた家族のこと

夢の実現と挫折

人生の思いの変化……

 

等々これも様々で、とてもここで言い尽くせるものではありません。

 

一人のエピソードを紹介すると、上記の「小さい頃から習い事に追われながら目標のCAになった人」は、

7歳のインタビューで、毎日いくつもの習い事をして忙しいことを話していました。

今ほしいものは、という質問に

「もう一人の自分がほしい」と言っていました。

なぜかというと、

「もう一人の自分に宿題をしてもらって、自分はその間に友達と遊びたい」

というようなことを、あどけない笑顔で答えていました。

その女性が努力を重ねて、夢だったCAになって活躍する28歳の時の様子が紹介されているのですが、

35歳の今回の取材では、CAを辞めて、子育てに専念されていました。

インタビューに答えて、

「30歳の時、お正月にフライトが入って、また今年も家族と一緒に過ごせないな、

と気づいて、急に辞めたいと思った」

という意味のことを言っていました。

7歳の時のあどけない笑顔と、母親になった今の笑顔とを見て、

私は

「夢」「努力」「家族」

と、いろいろなことを考えさせられました。

 

私は35歳どころか、もっと年上ですが、この番組を見て、

自分の幼少期、少年期、青年期と振り返ってみる機会になりました。

 

もし再放送など機会があれば、ぜひご家族で見られることをおすすめします。

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