家政夫のナギサさんからの「人は見たいものしか見ようとしない」
できるところだけじゃなくて、できないところも見てあげてください。 (ナギサさん)
9月8日付けの朝日新聞「折々のことば」に、こんな言葉が紹介されていました。
テレビドラマ「私の家政夫ナギサさん」3話の中でのセリフだそうです。
家政夫ナギサさんが、主人公のメイさん(娘)に大きな期待をかけているお母さんに、
言ったセリフだそうです。
お母さんが「あなたは何でもできる」と娘に夢を託し、「娘もそれに懸命に応えてきた」というメイさんのきつさに気づいて言った言葉とのことです。
なるほど、人を見る時、ある一つの見方に囚われてしまっては、
なかなか本質を見て取ることは難しいのかもしれません。
このコラムの筆者は
「人は見たいものしか見ようとしない」
とコラムを締めくくっています。
一方、私が先生たちによくお話ししているのは、
「子どもたちのできないところを指摘するよりも、
できているところを認めて、そこを増やしていきましょう」
ということです。
「人は見たいものしか見ようとしない」のだとしたら、
意図的に「できているところ、いいところを見てやろう」と努めてはどうでしょう。
たとえば授業中に、20分経って集中が切れてしまってから叱るよりも、
18分経過した頃に、
「集中してるね。いいぞ、その調子」と認めて褒めようという、
「先手必笑」の精神です。
また、「ぐずぐずしない」と注意することも時に必要でしょうが、
「慎重にやってるね。こうやると少し速くできるよ」
と、プラスの言葉でリフレーミング(とらえ直し)して、
そのうえで、どうしたらいいのか、プラスのアドバイスができたらいいなと思います。
かく言う私自身もなかなかそういうことはできずにいますが、
もっともっと前向きに生徒たちを見守っていきたいと思います。