言葉の温度
6/27(土)のYahoo!ニュースで
「ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は26日、新型コロナウイルスの感染が広がっている間は公共の場でマスクを着用するよう命じた判決を不服として控訴した。」
という記事がありました。
欧米で人前や街中でマスクをする習慣がないのは、口元の表情等が見えないと感情が読めずコミュニケーションがないからとか、不審者に見えるからとか、言われていました。
それでも、このごろのニュース等では、欧米でもマスクをしている人を多く見かけるようになりました。
なのに、この大統領はなぜ、裁判所を相手取ってまでマスクをしないのでしょう?
さて、今日は「言葉の温度」についてのお話です。
(同タイトルの韓流ドラマがあるそうですが、今日は私たちが日頃使っている言葉についてのお話です。)
以下、フリーアナウンサーの馬場典子さんの著書『言葉の温度 話し方のプロが大切にしているたった1つのこと』(あさ出版)の書評「アナウンサーが教える、状況に応じた伝え方のコツ」を参考にしています。
馬場さんは、「言葉には“温度”があります」と主張しています。
以下、書評からの引用です。
……(馬場さんは)“言葉の温度”は話し手の“心そのもの”。温もりのある言葉が相手の心に寄り添うように、熱い言葉が相手の心に火をつけるように、こちらの心が相手に届き、言葉が相手に伝わるというのです。一方、冷たい言葉は相手の胸に突き刺さってしまうものでもあります。……
「ふわふわことば」「ちくちくことば」など、言葉と人権・人間関係や言語環境に関する教材等もありますが、「温度」というたとえを使われているのが、とてもわかりやすく感じられました。
また、馬場さんはこう書かれています。
「温度は心の表れ。のはずですが、心だけでは、相手に届くときには冷めてしまって、きちんと伝わらない……なんてこともあります。
言葉の温度は、心を素(もと)にしながら、声のトーンや大きさ・話し方や聞き方・言葉遣い・ニュアンス・間・表情など、コミュニケーションの“総合力”なのです。」
私も反省して、「言葉が相手に届くときには冷めてしまった」ということにならないようにしたいと思います。
ここで冒頭のマスクのことにかえりますが、
いくらマスクをしているからといっても(もごもご何を言っているかわからないのは論外ですが)、
声のトーンや眼などマスクで隠れていない部分の表情で、温度を伝えられるようにしたいと思ったところです。