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「絶対押すなよ!」心理的リアクタンス

お笑い芸人が「押すなよ、押すなよ、絶対押すなよ」と言ったら、

押して熱湯に落としたくなりますね。

 

このテレビ番組が終わったら、宿題をしようと思っていたところに

母親から「早く宿題をやりなさい」と言われたら、

その途端に宿題をやる気がなくなったことがありますね。

 

これは、みんなへそ曲がりふだったり、あまのじゃくだっったりするからではなく

「心理的リアクタンス」というものだそうです。

【科学で解明】なぜダチョウ倶楽部は「押すなよ!」と言うのか?

 

以下、世界と日本のUX | BLOG 心理的リアクタンス からの引用です。

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自分から進んで宿題をやろうとしていたが、自分の行動を他人に決められたことで

「選択の自由が奪われた」と感じ、反発する態度を取ってしまう「心理的リアクタンス」の例である。

例え、相手の指示と自分の予定していた行動が同一のものでも、

また、例え相手の指示に従うほうがメリットが多くても、心理的リアクタンスは生じる。

反発して宿題しようというやる気を失った例

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また、「なぜ、そんな行動をするのか」という理由を少し詳しく見てみました。

心理的リアクタンス(やっちゃだめの反動):行動経済学とデザイン22

によると、

「自己効力感=自分のことは自分で決めたい」という本能から来ているそうです。

「他人からダメといわれ続けると、自己効力感を脅かされてストレスとなります。

それに抗うためには意思を示して命令に屈しない態度を示すため、命令と逆の反応が出る」

ということです。

 

本校でも 自己効力感を大切にしたいと考えています。

前述の 世界と日本のUX | BLOG 心理的リアクタンス には、

勉強のやる気を奪わないためには、「勉強しなさい」と命令(指示)するのではなく、

自分のペースで勉強を進めていることを認め「勉強は順調?」などと質問することで、

そのペースについて質問しているだけなので、自由を阻害したと感じさせない、

というヒントもありました。

 

また、「余計な心理的リアクタンスを与えない」ためには、一般的にどういった点に気をつけるといいかというと、

「自由を奪っていると感じさせないこと」が重要。

「選択肢を与え、その中から求めている答えを相手自身に選択させる」とよい、とありました。

 

こういったことは、コーチングなどでもしばしば強調されますし、

生徒指導などでも、「自己決定力」は大切だと言われています。

 

さて、本校でも3年生の路について決定していく「三者相談」が行われました。

3年生全員が自分で「納得した」進路選択をして、

自己効力感を保ちながら進んでいってほしいと思います。

 

これは、本校生徒が東小や久玉保育園で

読み聞かせをしていた楽しい絵本です。