プランド・ハップンスタンス
今日は、「プランド・ハップンスタンス」という考えについてお話しします。
(以下 「プランド・ハップンスタンスとは?偶然がキャリアを作る新しい理論」 を参考にしました)
「プランド・ハップンスタンス」とは、
1999年にスタンフォード大学のクランボルツ教授(教育学・心理学)によって生み出された考え方です。
クランボルツは、
「個人のキャリアは、予期しない偶然の出来事によってその8割が形成される」
と提唱しました。
つまり、「キャリアは偶然の出来事によって左右されることが多く、
これらの偶然をプラスの方向に考えることで、
キャリアアップにつなげることができる」という考え方です。
「すべての出来事に意味がある」と考えるのです。
すると、出会う人や自分の経験全てを
客観的に、そしてプラスに受け取ることができるというのです。
ここが、昨日ふれた、森信三さんの
「人間は一生のうちに逢うべき人には必ず逢える」という考えに、
通じているように思えます。 →校長室ブログ 逢うべき人には必ず逢える
また、成功した体験だけでなく、失敗した体験からも
謙虚に学ぶ姿勢をもつことが大切になると言います。
その経験をした時はそう思えなくても、
振り返ると「あの経験があったから今の自分がある」と思えることがあると指摘するのです。
この部分は、先日ふれたスティーブ・ジョブズの
「connecting the dots」と似た捉え方です。→校長室ブログ connecting the dots
今までは「やりたいこと」から逆算的に目標を設定する、という考えが多かったと思います。
しかし、小学生が今後就く職業の半分はなくなるといわれてい予測不能な現在では、
将来やりたいことが必ずできる保証はありません。
まだ働いたことのない学生や若年者に将来のやりたいことを尋ねても、
思い浮かばない人も多いでしょう。
プランド・ハップンスタンスは、
「まず現在の仕事や置かれている状況を全力で頑張ること、
それが将来の可能性を拡げてくれる」という考え方です。
この点が、「将来のやりたいことがなかなか見つからない」
という若い人たちに、注目されているようです。
また、プランド・ハップンスタンスでは、
「偶然をステップアップの機会に変える」ためには、次の5つが必要だと言います。
1 好奇心:たえず新しい学習の機会を模索し続けること
2 持続性:失敗に屈せず、努力し続けること
3 楽観性:新しい機会は必ず実現する、ポジティブに考えること
4 柔軟性:こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
5 冒険心:結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと
こう挙げていくと、
この5つができる人は、前向きに自己実現ができていきそうに思えます。
生徒の皆さんも、いや、大人のわれわれも、
この「プランド・ハップンスタンス」を参考にしてみてはどうでしょう。
(引用 キャリアプランはいらない。プランド・ハップンスタンス )