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校長室ブログ 今日の東天

ピーマンを先に

皆さんは食事をするとき、

好きなものから食べますか、それとも比較的苦手なものから食べますか。

私は苦手なものから食べて、好きなものは取っておく派です。

 

しかし、苦手な部屋の片付けは、後回しにつぐ後回しにしてしまいます。

そうすると、ますますおっくうになってきて、悲惨な状況になるというタイプです。

 

そんななか(?)次の記事を目にしました。

行動科学に基づく人生訓。「苦痛」の先払いをすると、長期的により幸せになれる

これによると、

パックの旅行は、「旅行代金を先に一括で支払ってしまえば(苦痛)、

あとの部分は、ポジティブな経験、オプショナルツアー、パーティーといったことだけ」になるので、

人々が心置きなく楽しめるのだそうです。

また、「専門的サービスを提供する仕事の人は、クライアントと話をするとき、

悪い知らせを先に伝え、良い知らせで終えるとよい」そうです。

先日見た映画でも

「諸君に伝えなくてはならない、いい知らせと悪い知らせがある」と草刈正雄さんが言っていました。

かっこいいので、今度私もこの言い方を使ってみようと思います。

 

さらに、記事から引用してみます。

 *****
日常的な1日には、面倒だったり、苦痛だったりする作業(請求書の支払いなど)があると思います。

そして、良いこと(友達から心のこもったメールをもらうなど)もあるでしょう。

もし昼休みにメールを読んで、仕事から帰宅した後に支払いをしたら、

その1日は、良いことの後にイヤなことがあったと記憶されるでしょう。

それではいけないのです。

一方、1日の早い時間に苦痛をまとめるようにすれば

(たとえば、出勤前に支払いをして、友達からのメールを昼休みに読むようにすれば)、

その1日は、イヤなことの後に良いことがあったと記憶されます。

そのほうが幸福感が感じられるはずです。

脳は、時とともに経験が好転するパターンを好むからです。

この原理は、1日を通して、さまざまなことに応用可能です。

プロジェクト、家の掃除、宿題などに取り組むときは、一番嫌いな作業から手をつけましょう。

それが済んでしまえば、あとは好転するばかりで、最後の満足感も高くなります。

*****

生徒の皆さんも、家庭学習では苦手な◯◯の宿題を後回しにせず、手を付けてみましょう。

その後に得意な◯◯の学習をやれば、

明日の授業を楽しみにして、にっこりして眠りにつくことができるでしょう。

 

ちなみに私は、嫌いなピーマンをいつも最初に食べていたら、

いつのまにか大好物になってしまいました。

そういうこともあるようです。

 

朝の郵便受け

今日は「ちょっといい話」をご紹介してみます。

少し前になりますが、

朝日新聞で見つけたお話です。

 

*****

朝の郵便受け、お巡りさんから届くカード 77歳の宝物

(朝日新聞2020年10月10日)

前夜の大雨のなごりか、暗い空から雨粒がぱらぱらと落ちてきていた。

朝6時過ぎ。松井峯子さん(77)は古い一軒家の引き戸を開けて門まで歩き、郵便受けをのぞきこんだ。

朝刊の下に、いつものように紙が1枚あった。

にじんだボールペンの字で「どしゃ降りですわ」と書かれていた。

警察官が巡回したことを知らせるパトロールカード。

そうね、昨晩は雨音がひどかった。それでも来てくれたのね。

少し湿った紙を見つめ、笑みがこぼれた。

名古屋市中川区の松井さん宅にカードが届き始めたのは昨年12月。

朝起きると、勝手口の窓ガラスの鍵穴あたりが割られていた。

15年近い一人暮らしで初めての経験だった。

警察に届けると、細身の警察官がやってきた。

岡井陽一巡査長(46)は「今夜から巡回しますね」と笑顔で話した。

翌朝、郵便受けにカードが入っていた。

2、3回で終わるかと思ったが、年が明けても3日に1回のペースで続いた。

カードが届くのはいつも未明らしく、その様子を松井さんは見たことがない。

でも紙には丸っこい字で、いつも一言添えてある。

正月は「あけましておめでとうございます」。雪が降った日は「寒かったですね~」。

半日、テーブルの上に置いておく。

食事や片付けのとき、目に入ると口角が上がった。

2人の娘が結婚して家を出てから、一日中誰とも話さないことも珍しくない。

いつの間にか、カードの日が待ち遠しくなっていた。

それは6月1日のことだった。

カードに「ちなみに本日誕生日です」とあった。

お礼を兼ねてお祝いをしよう。

交番にチョコレートとおせんべいを持って行ったが、岡井さんはいなかった。

書き置きを残すことにした。

「お誕生日おめでとうございます。私も今月77歳になります」

 

数日後、封筒がポストに届いていた。

開けると、金色でハッピーバースデーと書かれたカード。

いつもの字で添えられていた。

「誕生日と喜寿、おめでとうございます。元気でよろしくお願いしますよ!」

体が一瞬、固まった後、急にぽかぽかしだした。

ここ数年、誕生日を祝ってくれるのは近くに住むめいだけだ。

他人に祝われるなんて、何年ぶりだろう。カードをまとめてある箱の上に飾った。

遊びに来ためいには自慢した。

「これはね、私の宝物なの」

ためたパトロールカードはそろそろ100枚になる。

あふれそうだから、新しい箱を探さなくちゃ。(山本知佳)

*****

 

私も一人暮らしなので、自粛生活の時や休日など、誰とも会話を交わさないことがあります。

LINEやInstagramなど、SNSでのコミュニケーションが多くなってきましたが、

それだけに、朝の郵便受けと手書きのカードを介した、心の交流を読んで、

温かい気持ちになりました。

カマラ・ハリスさんの演説

やっと米大統領選挙が決着しそうになってきました。

いつまでも「投了」しない現大統領さんの言うことはさておき、

私は時期・女性副大統領候補のカマラ・ハリスさんの演説に感銘を受けました。

 

(朝日新聞デジタル「最後にはならない」女性初の副大統領、ハリス氏の歩み)
https://www.asahi.com/sp/articles/ASNC95T8GNC9UHBI01H.html 

 以下引用です。

*****

7日夜、バイデン氏が勝利宣言したデラウェア州ウィルミントンの演説会場で、

ひときわ大きな歓声を集めたのが、主役に先立って演説したハリス氏だった。

「民主主義は状態ではなく、行動である」。 

ハリス氏は、公民権運動を指導した故ジョン・ルイス下院議員の言葉を引用しつつ、

「今回の選挙では米国の民主主義、魂が問われた。世界が見守る中で、あなた方は米国の新しい日を導いた」

「皆さんは票を投じて明確なメッセージを送った。希望、結束、品位、科学(への信頼)、そして真実を選んだ」と、ほほえみを浮かべながらテンポ良く話した。

*****

 

いいですね。

現大統領さんの、プロレスラーのマイクパフォーマンスのような話とは、ずいぶん違う気がします。

一番いいのは、ここのところです。

 

*****
「私は女性として最初の副大統領になるだろうが、最後にはならない。

なぜなら今夜、ここは可能性の国であるということを、全ての少女が目の当たりにしたからだ」と発言。

会場から大歓声が上がり、目に涙を浮かべる女性もいた。

***** 

 

いいですね。

これこそが民主主義の国、アメリカン・ドリームの国のリーダーが言うような

かっこいいセリフですね。

他所の国の選挙の話ですが、私は少し安堵しました。

 

バイデンさんの勝利宣言でも、さすが紳士的にスマートに語りかけていましたね。

ところで、皆さん、この言葉はどうでしょう。

「赤い(共和党の)州も青い(民主党の)州も関係なく、米国を見る。

それが国民だ。そしてそれが、我々の政権のあり方だ」

分断でなく、団結をと語りかけているところですが、

これをよく考えると、

「米国の大統領は米国全体を見る」と言っているようなもので、

「アジもサンマもなく、魚全体を売る。

それが魚屋のあり方だ」

と言っているのと大差ないかもしれません。

逆に言うと、そんな当たり前のことをわざわざ言わなくてはならないのが、

今の米国ということでしょうか。

3年生の皆さんは公民で選挙や民主主義についても学習すると思いますが、

どう思いますか。

 

「カマラ」とはインドの言葉で、

「ハスの花」という意味だそうです。

混沌としたどろ沼の中でも、花を咲かせてほしいものです。

ちなみに、演説の

「私は女性として最初の副大統領になるだろうが、最後にはならない。

なぜなら今夜、ここは可能性の国であるということを、全ての少女が目の当たりにしたからだ」

の部分の英語原文をを調べてみました。

 

But while I may be the first woman in this office, I will not be the last,

Because every little girl, watching tonight sees that this is a country of possibilities.

 

宮﨑先生とブレフニ先生に聞いたら、中学生でも学習している単語・文法のようです。

生徒の皆さん、読んでみてください。

この動画の8:00ぐらいのところで見れます。

シンデレラ・フィット

日曜日の朝、コーヒーを飲みながら

「サンデー・モーニング」を見ていましたが、

相変わらずトランプさんが投了しない話と学術会議の話ばかりのようだったので、

チャンネルを回してみました。

(本当は現代のテレビのチャンネルは回せませんが)

すると、3人の女性がおしゃべりをされている番組があっていました。

お気に入りの「日曜美術館」が始まるまで、まだ時間があったので、

ちょっと見てみました。

すると、

真ん中に座っている磯野貴理子さんが

こんな話をされていました。

 

*****

服を買いに行って、ある服を合わせてみたら、

丈もサイズもびっくりするぐらいピッタリで、

すごいーと思っていたら、

店員さんが

「ピッタリですね。

シンデレラ・フィットですねー」

と言うんです。

「シンデレラ・フィット」という言葉を

知らなかったので聞き返すと、

ガラスの靴がシンデレラにピッタリ合ったことから、

アパレルなどで、服のサイズがピッタリ合うことを

そういうのだそうです。

*****

 

話を聞いていた松居直美さんも言われていましたが、

「シンデレラ・フィット」とは

最近は、収納する際に、空いたスペースに、

片付けたいモノが奇跡のように、ピッタリ収まることを、

おしゃれに言うことが多いそうです。

 

しかし、私は言葉の感覚として、

うまい言い方があるものだと朝から感心しました。

 

そういえば、前日の土曜の夜の番組では、

『人生がときめく片づけの魔法』の近藤麻理恵さんが授業?をしておられました。

面倒くさい「片づけ」に「ときめく」ことを結びつけた近藤さんは、

たいしたものだなぁと思います。

「片づけ」がとてもポジティブで価値のある行為になりました。

賢いものの見方もいろいろあるものです。

マンガで読む人生がときめく片づけの魔法 

 

そこで私は久しぶりに

単身赴任のアパートの部屋を整理してみました。

 

さて、磯野さんは、その「シンデレラ」という言葉に感動して、

もちろんその服もたいへん気に入って、

色違いのまで含めて2着買ってきたそうです。

しかし、あいにく夏物なので、来年まで着る機会はないそうで、 

「来年まで絶対太れない。

だって、『シンデレラ・フィット』だから」

と気合を入れて、おっしゃってました。

楽しいお話でした。

 

ど力のつぼ 補足

昨日の作文「ど力のつぼ」いかがだったでしょうか。

今日もそのつづきで、少し補足?をします。

 

夢を叶えるためには努力が必要です。

それはわかっていても、継続するのは難しいですね。

「あきらめずに努力すれば、夢は叶う!」

とよく目にしますが、

それは、夢を叶えた人、成功した人、金メダリストなどに聞くから

そう答えるのであって、

実際頑張り通すのは難しいです。

 

まず、ど力のつぼは、中を見ることができません。

だから、つぼの中に今どれくらい「ど力」がたまっているのかわかりません。

これはきついですね。

半分くらいたまっているかもしれないし、

案外あと少しでいっぱいになるかもしれない。

逆に「えーっ、まだこんだけなの?」というぐらいしか、たまってないかもしれません。

ゴールも進捗状況もわからないと、すぐあきらめてしまいそうです。

(体重計に乗らないで毎日ダイエットをする人の気持ち!!)

 

ど力のつぼの貯金を信じられるだけの、成功体験があると、

それがパワーになって、努力を注いで貯めていくことができるかもしれません。

その点、この作文に登場するお母さんは、

子どもさん(筆者)の小さい頃からど力のつぼの話をしてこられて、

いい家庭教育をされているなあと思います。

 

また、このつぼは、その人やその時によって、大きさが決まっていないようです。

いつも同じ大きさで、「50時間勉強したら100点取れる」

と最初から分かっていたら、どんなに楽でしょう。

「計算は得意ですぐできるようになるのに、漢字は覚えきれないなあ、つまんないなあ」とか、

「あの人はすぐできるようになるのに、私はなんでダメなんだ」とか、

グチったり、ひがんだりしそうです。

そこを乗り越えるのは、たいへんですが、それだけに素晴らしいことでしょう。

 

みなさんのど力のつばは何のつぼでしょうか。

きっと素敵なつぼでしょう。

きっと、私にも「ど力のつぼ」があるのでしょう。

ちょっとよくわからないけど。

ど力のつぼ

今日は、私の大好きな作文をご紹介します。

これはある小学1年生の児童の作文です。
(出典:朝日作文コンクール「子どもを変えた親の一言」作文25選 明治図書)

いろいろなところで取り上げられていますので、ご存知の方も多いかと思いますが、

よかったらお読みください。

 

  ど力のつぼ

「お母さん、ど力のつぼのはなし、またして。」

「ウンいいよ。こんどはなあに。」

「さかあがり」

「あらあらまだいっぱいになっていなかったのね。ずいぶん大きいね。」

と、いいながら、お母さんはいすをひいて、わたしのまえにすわりました。

そして、もうなん回もしてくれた、ど力のつぼのはなしをまたゆっくりとはじめました。

それはこんなはなしです。

 

人がなにかはじめようとか、いままでできなかったことをやろうと思ったとき、かみさまからど力のつぼをもらいます。

そのつぼは、いろいろな大きさがあって、人によって、ときには大きいのやら小さいのやらいろいろあります。

そしてそのつぼは、この人の目には見えないのです。

でも、その人がつぼの中にいっしょうけんめい「ど力」を入れていくと、それがすこしずつたまっていつか「ど力」があふれるとき、つぼの大きさがわかる、というのです。

だからやすまずにつぼの中にど力を入れていけば、いつか、かならずできるときがくるのです。

 

わたしは、このはなしが大すきです。

ようちえんのときはじめてお母さんからききました。

そのときは、よこばしごのれんしゅうをしているときでした。

それからも、一りん車や、てつぼうのまえまわり、とびばこ、竹うま。なんでもがんばってやっているとき、お母さんにたのんで、このおはなしをしてもらいます。

くじけそうになったときでも、このはなしをきいていると、心の中に大きなつぼが見えてくるような気がします。

そして、わたしの「ど力」がもうすこしであふれそうに見えるのです。

だから、またがんばる気もちになれます。

 お母さんのいうとおり、こんどのさかあがりのつぼは、ずい分大きいみたいです。

さかあがりをはじめてから、もう二回もこのはなしを、してもらいました。

でも、こんどこそ、あとすこしで、あふれそうな気がします。

だから、あしたからまたがんばろうと思います。

お母さんは、

「つぼが大きいとたいへんだけど、中みがいっぱいあるから、あなたのためになるのよ」

といってくれるけど、こんどかみさまにもらうときは、もうすこし小さいつぼがいいなあとおもいます。

 

私はこの作文を読むと、笑顔になるし、勇気がわきます。

特に最後の

「こんどかみさまにもらうときは、もうすこし小さいつぼがいいなあとおもいます。」

という文はかわいいですね!

疲れたときには、また読んでみようと思います。

東中の新語・流行語大賞は

昨日、「現代用語の基礎知識 選 2020ユーキャン新語・流行語大賞」

にノミネートされた言葉が発表されていました。

次の30語でした。

 

1.愛の不時着/第4次韓流ブーム
2.新しい生活様式/ニューノーマル
3.あつ森
4.アベノマスク
5.アマビエ
6.ウーバーイーツ
7.AI超え
8.エッセンシャルワーカー
9.おうち時間/ステイホーム
10.オンライン◯◯
11.顔芸/恩返し
12.カゴパク
13.鬼滅の刃
14.クラスター
15.香水
16.GoToキャンペーン
17.3密(三つの密)
18.自粛警察
19.Zoom映え
20.総合的、俯瞰的
21.ソーシャルディスタンス
22.ソロキャンプ
23.テレワーク/ワーケーション
24.時を戻そう(ぺこぱ)
25.NiziU(ニジュー)
26.濃厚接触者
27.BLM(BlackLivesMatter)運動
28.PCR検査
29.フワちゃん
30.まぁねぇ~(ぼる塾)

コロナ関連の言葉が多くなっているのは、仕方ないかと思います。

25と30は私は知らない言葉です。いったい何のことでしょう?

 

さて、東中版の「新語・流行語大賞」候補10個をノミネートしてみました。

1.東継皆進

2.全員遊び

3.あまび笑さま

4.AMABEAST

5.グッジョブ・カード

6.NIE

7.味岡旗・天信旗

8.チャレンジウィーク

9.気づき・考え・実行する

10.気張れ牛深! 笑顔大切!

 

どれが大賞にふさわしいでしょうか。

やはりまずは「1.東継皆進」に1票でしょう。

「10.気張れ牛深! 笑顔大切!」もいいですね。

投票を実際にやったら、こちらも大接戦でしょう。

来年はもっと明るい言葉がどんどん流行するといいなと思います。

二択の選択ではないほうが

野球の試合で、

9回表を終わって、1-0で勝っているチームが、

9回裏の守備で、ノーアウト満塁のピンチ。

そこでそのチームの監督さんが

「この試合、8回までで終わったことにしよう」と言い出しても、

誰もそうしようとは言わないのではないでしょうか。

いや、急に豪雨が降って、8回コールドゲームになることはあるのでしょうか。

 

そんな感じを受ける海の向こうの大統領選挙です。

昨日の朝日新聞デジタルに、

(後藤正文の朝からロック)「二択の選択」って危ない

というコラムが載っていました。

一部、引用します。

 

*****
クイズや試験の場合は、選択式の問題のほうが易しい。

二択なら幸運だと感じるだろう。

けれども、人生において二択の選択を迫られるような場面では、

岐路に立たされている可能性が高いように思う。

社会問題や政治に関しても同じことが言えるのではないか。

問題の解決に向けた選択肢はなるべく多いほうがいい。

例えば、アメリカ大統領選挙が予備選挙を重ねるのは、

候補者を様々な政策や社会問題に関係させて、

選択に複雑さを持たせるための知恵だと感じる。

*****

 

一国のリーダーを選ぶための制度の知恵なのでしょうが。

選挙が無事、公正に終わることを願います。

 

さて、混乱する大国の様子を見ながら、

私たちの日常でも、

A案かB案(またはA案じゃないならなんでもいい!)か だけでなく。

改善したA’案、B’案や折衷したC案なども考える視野の広さや余裕が必要かなと思いました。

007は二度死ぬ

 

英国の人気俳優ジェームズ・ボンドさんの、

いや、ショーン・コネリーさんの訃報が先日伝えられました。

 

彼の一番の出世作と言われるのは、「007」シリーズですね。

デンデレンデンデデン、デンデレンデンデデン で始まるあの映画です。

 

私は映画007では、日本を舞台にした「007は二度死ぬ」を以前見たことがありました。

富士山の地下に秘密基地があったり、

忍者が出てきたりしたのを覚えています。

ボンドと私の好きな丹波哲郎さんが、堂々と渡り合っていました。

 

さて、007以外でも、ショーン・コネリーさんの生前の出演作について、

いろいろと話題になっていたりします。

晩年に渋い好演を見せた秀作がたくさんあるそうです。

 

先日、「噂供養」という言葉を知りました。

「亡くなった人がああだったこうだったと語ること、

今はあの世でこうしているだろうと話しあうこと。

それこそが何よりの供養」


ということだそうです。

俳優さんなどは、亡くなってからも永く語り草になることも多いでしょうね。

高倉健さんや渡哲也さんもそうです。

一方、このような言葉も聞きました。

 

「人はあなたが言ったことも、
あなたがしたことも忘れてしまう。
だけど、あなたに対して抱いた感情を忘れることはない」


マヤ・アンジェロウさんという、米国の作家の言葉だそうです。

この「あなたに対して抱いた感情」がいいものだったらいいですが、

そうでなかったら、草葉の陰で申し訳ない思いをしそうです。

 

また、「人は二度死ぬ。

一度目は身体が滅んだとき。

二度目は、人々から忘れ去れたとき」

とも言われますね。 

よくないことで覚えてもらっているのも悲しいですが、

誰からも忘れ去られるのも、時の流れとはいえ寂しいでしょう。

 

私も残る人生、大切にせねばと思ったりします。

「恩送り」ということ

昨日の朝日新聞デジタルに、このような見出しが載っていました。

 

褒章の尾畠春夫さん「あと50年生きてボランティアを」

 

尾畠さんとは、「スーパーボランティア」として話題になった、

被災地でボランティアに励む大分県の方です。

記事から引用します。

 

*****

赤いねじりはちまきにオレンジのシャツ姿。

全国各地の災害現場に駆けつけ、被災者と一緒になって復旧作業に当たる様子が多くの人を勇気づける。

「スーパーボランティア」と呼ばれる尾畠春夫さん(81)=大分県日出(ひじ)町=が秋の褒章で緑綬褒章を受章した。

 

信条は、対価・物品・飲食を求めないこと、自己責任、自己完結。

2018年8月、山口県周防大島町で3日間行方不明になった2歳男児を発見した時は、

男児の祖父から風呂を勧められたが丁重に断った。

「スーパーボランティア」ともてはやされても「こんなの取り上げる方がおかしい」。

今回の受章も「当たり前のことをさせてもらっているだけ」とそっけない。

*****

 

尾畠さんのことは、皆さんもテレビなどの報道でもご覧になったことがあるのではないでしょうか。

Abema timesでは、尾畠さんの次の言葉が紹介されていました。

*****

「当たり前のことをしてるだけ、

人としてみんなから教えてもらったり、

優しくしてくれたりして、今現在があるからな。

じゃから、してくれた人だけに返すんじゃなくて、

なんかこう、不特定多数でな、

広く自分が出来ることを恩返しさせてもらったらいいかなと思って」。

*****

 

私はこの「不特定多数」への恩返しということを聞いて、

ある言葉を思い出しました。

 

英語で「Pay it forward」という言葉があります。

同じ題名の映画もあります。

「Pay it forward」とは、日本語だと「恩送り」というほどの意味です。

「他の人から受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送る・渡していく」ということです。

「見返りを求めずに困った人を助ける」ことは尊いです。

一人一人がそのような「恩送り」の気持ちを持ったら、世の中はすてきになるでしょうね。

 

ちなみに、数年前、本校の人権集会で、生徒たちに見てもらった

「恩送り」の動画がありますので、リンクを貼っておきます。

よかったらご覧ください。

 

さて、尾畠さんの記事の最後がまた、いいです。

*****

ボランティアの指導で学校にも招かれる。

「口数は少なく、手数は多く」

「人に優しく、自分に厳しく」

「明日は我が身。どこで災害が起こるか分かりません」。

総合学習の時間、中学生たちに大声で土囊(どのう)づくりを指導しながら、ボランティアの心得や人生訓を織り交ぜて和ませる。

「何歳までボランティアを続けるつもりですか」。

生徒からの質問に笑顔で答えた。「あと50年生きてボランティアしようと思っています。

夢は大きいほどいい」

*****

生徒の皆さん、いかがですか。

デートの日の天気予報が外れた話

タレントの関根勤さんと片岡鶴太郎が、

NHKのラジオ深夜便という番組で対談しておられました。

何事もポジティブに考えるたちだという関根さんが、

若いときに彼女とデートした話をされていました。

 

*****

19歳の時、

天気予報が雨だったので、

傘を持って1日デートして。

それで最後の喫茶店で.

(彼女が)「あぁ傘持ってきて損しちゃった」と言うので、

「あーそうなんだー。

でもさぁ、デートが晴れてよかったねって言う風な展開にはならない?」

と言ったら、

「だってかったるいんだもん」て言うから、

この人の考えには僕がついていけないなと。

一事が万事、将来何かあったときに

そういうマイナスな思考でお話しされたら、

俺はついていけないなぁと思って、

それから連絡をしなくなったの。

*****

 

なるほど、同じ天気予報が外れても、

愚痴っぽくとらえてしまうのと、

機嫌良く考えるのでは、

やっぱり違うなぁと思いました。

 

天気予報が雨だから、傘を持って行くのと、

コロナの警戒レベル2だから、

マスクをして生活するというのは、

全く違う話とは思えません。

 

マスクしてて、かったるい、損したとは思いませんが、いかがでしょうか。

感染が食い止められて事なきを得られたら、

これで済んでよかったな、と思え日が来るのではないでしょうか。

 

「あれは何という動物か?」

英国人のキャプテン・クックが

エンデバー号での航海の果てに

その新大陸に降り立ったのは、

1770年、42歳の時でした。

後にオーストラリアと呼ばれることになる新大陸には、

ヨーロッパ人が見たこともない、

奇想天外な動物がいました。

その動物は、手は短く、脚は大きく

そして何といってもクックが仰天したのは、

お腹にポケットを持ち、

そこに子どもを入れて移動していたのです。

そんな動物が草原をぴょんぴょんと跳ね回っている光景に

目を見張ったクックは、

先住民アボリジニの一人に

「あれは何という動物か?」と尋ねました。

すると、その先住民は

キョトンとして

「カンガルー」と答えました。

クックは英国本国に帰ると、

この珍しい動物カンガルーのことを

自慢げに報告したそうです。

 

当時はまだ、誰も知りませんでした。

「カンガルー」とは、

先住民の言葉で

「私は知らない」という意味だったことを。

 

この話は、UFOで地球に飛来した謎のエイリアンと

なんとかして会話しようとするSF映画「メッセージ」に出てきた話でした。

このように、コミュニケーションとは難しいものですね。

 

コショウ会社、業績回復の秘策

コショウと言えば、

豚バラには塩コショウ、ステーキにはブラック・ペッパー

だご汁にはゆず胡椒。

いいですね。

 

さて、何の話かと思えば、

食卓用のコショウ(小瓶に入ったもの)を販売している、

ある会社の業績がひどく不振になったそうです。

売り上げを伸ばし、赤字を解消しなくては会社のピンチです。

そこで、この会社の人はある秘策を思いつき、実行しました。

すると、

何ということでしょう!

あっという間に売り上げは増え、みるみるうちに赤字は解消されたそうです。

 

さて、このコショウ会社の秘策とは何だったのでしょう??

皆さん、ちょっと考えてみてください。

 

 

正解は

 

コショウの瓶の

コショウの出る小さな穴を

ほんの少し大きくしたというのです。

各家庭でほんの少しずつコショウをかける量が増え、

コショウの消費量が増えて、

売り上げが上がったそうです。

 

なあんだ、そんなことか、という答ですが、

「ちょっとインチキっぽい商法だな」と思われますでしょうか。

私は、ちょっとピリッとして、にこっとする、いいアイデアのように思えます。

結局、各家庭で料理をおいしく食べることができれば、いいですよね。

 

今日は、こんな粋なアイデアが何かないかなと思いながら、過ごしています。

あなたならどうする「日本のごみ箱をもっと増やして!」②

(つづき)

昨日の記事「日本のごみ箱をもっと増やして」という新聞投書を資料とした、

1年生での道徳の授業のつづきです。

授業では、投書を読んで、生徒たちにまず自分の意見・理由を書いてもらいました。

河本さんはこの時点で

「まだ使えるものもすぐ捨ててしまいゴミの量が増える」

「ごみ収集車で集める人がたいへん」

「ごみ箱がなかったら家に持ち帰って捨てればいい」

「ごみ箱をたくさん置くと日本のきれいな景色に、ごみ箱が目立ってしまう」

など、いくつもの多角的な視点から意見をメモしていて、びっくりしました。

そして、フリーにお互いの意見を交流しました。

その後、ミニ・ホワイトボードに意見を書いて、黒板に掲示しました。

「ごみ箱を増やす」に賛成の理由では、

「ポイ捨てがなくなるから」が多かったようです。

また、反対の理由では、

「ポイ捨ては人の意識による」という理由に集約できました。

私は「ごみ箱が増えたら、ポイ捨てがなくなるって本当でしょうか」

と全体に投げかけてみました。

 

次に、道徳の教科書に載っている賛成・反対の3つの意見を読みました。

Aは「観光名所や公園には設置して」という、投書への賛成意見です。

Bは「ごみ箱の完全撤去を希望します」という反対意見です。

ごみは「各自が責任をもって処分すべきではないでしょうか」という強気の意見でした。

Cは「街にごみ箱がないと落胆せずに、ごみを持ち帰ることも考えてはどうでしょうか」、

ごみ箱が少なくて戸惑う外国人観光客には「環境を守るために持ち帰りましょう」と

伝えていきましょう、という意見でした。

 

ここまで交流したり、黒板に張られたホワイトボードを見たり、

A~Cの意見を読んだりして、

最後の自分の結論をもう一度まとめてもらいました。

 

はじめの考えからすると、みんな考える視点が広がり、感心しました。

いくつかの意見を抜粋して紹介します。

 

賛成「意見Bの自分の出したゴミは自己責任で、という意見は少し共感しました。

しかし、私たちの学校でも、マスクをごみ箱に捨てるなど、呼びかけてもなおりません。

ならば、観光客のためにも、ごみ箱を増やした方がいいと思います」(生嶋くん)

自分の身近な問題と関連させて考えていますね。

 

反対「ごみを、そこらへんで簡単に捨てられるようになると、

街にポイ捨てをする人々の意識が弱まり、

よけいに環境が汚れるようになると思います」(冨永さん)

反対の人の代表的な意見です。

では、意識を高めるためには、できることはないのでしょうか。

大人でも頭を悩ます問題ですね。

そこまでは、今日は難しかったようですね。

 

最初は賛成でしたが後で反対に変わったという人も何人かいました。

そのうちの一人です。

「ごみ箱はたしかに、カラスなどがあさると衛生面でよくないし、

身体の不自由な方々のじゃまになります」(大田さん)

公徳心だけでなく、公共の福祉にも視点が広がってきました。

 

1時間の授業で、生徒の皆さんは、いろいろな視点で考え、

他の人の意見から何かを学んでいました。

 

授業の最後には、

公徳心、ルール、個人の意識と社会問題、環境問題などに関する最近の出来事から、

2つのニュースを紹介して、終わりました。

 

「じゃあ返します」買い物カゴ持ち去り急増…レジ袋有料化で被害相次ぎスーパー悲鳴

GoToイート悪用に飲食店悲鳴 「トリキの錬金術」!? で1000円分のポイントゲット…荒稼ぎ防止に条件見直しへ

社会の出来事にも関心をもって、自分なりに考える習慣がついてくれればと思います。

あなたならどうする「日本のごみ箱をもっと増やして!」①

昨日、1年生に道徳の授業をさせていただきました。

本校では、道徳教育推進教師の杉本先生の肝煎りで、

道徳の「ローテーション授業」が行われています。

全部の先生方は、他学年の道徳の授業を、ローテーションで行うという、

過酷な?システムです。

校長も例外ではなく、昨日1年生の教室におじゃましたところです。

 

「だれもが気持ちよく過ごせる社会を目指して」

というテーマでの授業でした。

皆さんも次の新聞投書を読んでみられてください。

 

*****

日本のごみ箱をもっと増やして

 

例えば、鼻をかんだとき。

テイクアウトのコーヒーを飲み干したとき。

ごみを捨てる場所を探しても近くになくて、落胆する。

街にごみ箱がないのだ。
日本ではあちこちで「ごみは自分で持ち帰ろう」といった看板やポスターを目にする。

しかし、草むらなど人目につかない場所には、捨てられたごみが多い。

人が少ない場所に放棄するのは、捨てることに多少の罪悪感があるからだろう。
短期留学で米国に行ったとき、ごみ箱の多さにおどろいた。

大学構内でも三十歩で次のごみ箱にたどり着く。

観光地でも地面に落ちたごみはなかった。

ごみ箱は錠やふたが付いており、ごみ収集車が常に巡回。

ごみ箱と周囲は、いつも清潔に保たれていた。
観光立国を推進する日本には、今後、さらに外国人観光客が訪れるだろう。

ごみ箱が常に周囲に存在する環境で育った人たちは、戸惑うのではないか。

ごみ処理はモラルに任せるという姿勢では限界がある。

より多くのごみ箱を設置してほしい。

*****

 

この文章を読んで、あなたはどう考えますか。

1年生には、

「私は、日本の街の中にもっとごみ箱を増やすことに(賛成・反対)です。」

という書き出しで、賛成か反対かの立場に立って、意見を書いてもらいました。

 

その結果は、明日のこの欄でご紹介します。

(つづく)

窓辺のポトスに学ぶ

自宅から持ってきたポトスが、

校長室の窓辺にあります。

家人が増やしているものを分けてもらったものです。

葉っぱの色がきれいで、大好きなのですが、

秋になったので、夏までほどには水はやらなくていいかなと

勝手に思い込み、水をやるのをサボっていました。

先日、給食の受入をしていただいている濱﨑さんに、

「校長先生、葉っぱがしおれているじゃないですか。かわいそうに」

と言われて初めて気づき、

慌てて水をたっぷりあげましたら、

すぐ元気になりました。

濱﨑さん、ありがとうございました。

 

さて、渡辺和子さんの

「置かれた場所で咲きなさい」という有名な本に、

書名にもなった有名になった言葉があります。

 

*****

置かれた場所で咲きなさい。
置かれたところこそが、今のあなたの居場所なのです。
時間の使い方は、そのままいのちの使い方です。
自らが咲く努力を忘れてはなりません。
雨の日、風の日、どうしても咲けないときは根を下へ下へと伸ばしましょう。

*****

 置かれた場所で咲きなさい 

最後の行「どうしても咲けないときは…」以下のフレーズは、

マラソンの高橋尚子さんが、コーチの小出監督から学んだ言葉としても

よく紹介されているようです。

私などは、もう高齢者なので、

「時間の使い方は、そのままいのちの使い方です。」

の部分など、どきっとします。

 

この「置かれた場所で咲きなさい」

について、マイナス思考で、現実を諦めたみたいに感じると言う人がいるそうです。

しかし、私はいい意味で

「現実をボヤいても仕方ないから、開き直って咲くぞ」

というように感じます。

諦めは消極的ですが、

開き直りは積極的です。

諦めは暗いけど、

開き直りははねかえす強さを感じます。

 

校長室のポトスの主人は、ぼやっとしていますが、

それも仕方ないと思ったのでしょうか、

ポトスは今日も頑張って(花は付けませんが)

光合成をして葉っぱを増やしてくれています。

本校の「全員遊び」の楽しさとすごさ

昨日の昼休みは、生徒会主催の「全員遊び」でした。

 

本校ではご承知のように、

東輪会という縦割り組織での活動を活発に行っています。

毎日の黙働掃除をはじめ、

レクレーションや学校行事に関する話合い活動をなどを行っています。

昨日の全員遊びは、

後迫生徒会長が立候補したときに、

全校生徒がよりいっそう親睦を深めるために、

開催を提唱していたものです。

 

コロナの影響で、今まで実施できませんでしたが、

やっと実現できました。

生徒会四役で話し合い、

全校生徒による「鬼ごっこ」をすることになりました。

お互いの接触を避けるために、各自が安全タスキを

タグラグビーのタグのように腰に着けて、タスキを取られないように逃げます。

withコロナの時代の鬼ごっこです。

一見、無邪気な遊びですが、

中学生の彼らは、この全員遊びの趣旨をよく理解していて、

全員楽しそうに参加し、時には全力で追いかけ、

時にはステップを踏んで鬼をかわし、

笑顔と歓声と悲鳴?があふれる楽しい時間になりました。

私は、東中生のこの仲の良さ、

また、学年を越えて仲良くしようという姿勢がいいなぁと思います。

 

優勢に終わったのは、元気な2年生だったようです。

2年生はチームプレーも駆使していました。

企画・実行してくれた生徒会四役の皆さんには、

私から感謝の「グッジョブ!カード」を差し上げました。

 

そして、さらにすごいなぁと感心するのは、

その鬼ごっこの終わった2分後には、

全校生徒がそれぞれ掃除の担当場所に整列していたことです。

汗びっしょりで、体育服が汗と泥で汚れてしまっていた生徒もいましたが、

みんな笑顔で、いつものように東輪会班長の指示を聞いて、

今日の黙働掃除の目当てを発表し合い、拍手をしていました。

そして、掃除を始めると、通りかかる私に会釈をする以外は、

黙々と「気づき・考え・実行する」掃除に取り組んでいました。

 

東中生の持っている力はすごいなと思います。

料理を取り分ける人、皿を重ねる人

食事会などの時に

料理を取り分けてくれる人は、

きっとさばけていて、明るく、気の利く人でしょうね。

リーダーシップのありそうな感じにも見えます。

その手元を他の人は期待感?をもって見つめるかもしれません。


しかし、みんなが食べ終わってホッとしている時に、

さりげなく皿などの食器をささっと重ねてくれる人も、

目立たないかもしれませんが、

よく気のつく人だと思います。


そのようなことに関連した出来事がありました。

先日の1年生のJRC防災教室でのことです。

 

講師の工藤さんに、赤十字及び青少年赤十字について講話をいただき、

竹下さんには、救急法の講習をしていただきました。

救急法では、三角巾のいろいろな使い方を

実際に手に取りながら教えていただきました。

三角巾を扱うのは、初めての生徒がほとんどで、

興味深そうに活動していました。


さて、その活動が終わった後、

竹下さんが

「誰か三角巾を集めてくれますか」

と言われました。


すると、一人の生徒がすぐに立ち上がって、

竹下さんから大きなビニール袋を受け取って

みんなのところを回り出しました。


他のみんなは、その中にきちんとたたんだ三角巾を入れていきました。

あっという間に、全員分の三角巾を集め終わりました。


小さな光景ですが、

その立ち上がった生徒の様子が

とてもかっこよかったですね。

次の日に、

あれは前から係として言ってあったの?

と尋ねてみましたが、

そういうことはなくて、

自分からその場ですすんで行動したのだそうです。


JRC委員の彼女は、三角巾の救急法もとても勉強になって楽しかった、と言っていました。


「気づき・考え・実行する」

子どもの姿はとてもかっこよく、

ある時は微笑ましく、

こちらの気持ちもスカッとするものです。

 

「何も言わないわよ」さわやかな会議について

今日は、昨日のさわやかな質問の話の続編です。

さわやかな会議についてです。

東洋経済オンラインの記事

 アマゾンで最高の会議は「一言も話さない」会議

 「意思決定の質と速さ」は事前準備で9割決まる

https://toyokeizai.net/articles/-/373330

を参考にしています。

 

皆さんご存知のアマゾンでは、

意思決定をするための会議では、

普通の会議とちょっと違う方法を取っているそうです。

 

以下引用*****

まず、目の前にある会議資料を各自で黙読するのです。

事前に資料をメールで送付した場合でも、

15分間くらい必ず読むための時間をとります。
そしてこのときに重要なのが、沈黙を保つこと。

一通り目を通してもらう間、質問は一切受け付けません。

 (中略)

15分経過したら、全員が資料の内容を一通り理解したという前提で

すぐに議論を始めて構わないのです。

(中略)

黙って資料を読み終えたところで、

「何か疑問点がありますか」と参加者に尋ね、

疑問や懸念がなければ、

沈黙のまま会議は「これでいきましょう」ということで終わりです。

*****

このように、アマゾンで考えられる最高の会議は、

「沈黙のままに終わる会議」なのだそうです。

疑問や懸念が何も出ずに、沈黙が続いた場合、

会議のメンバーは顔を見合わせて、

黙ったまま誰からともなく拍手をして、

解散するという話も聞きました。

 

いかがでしょうか。

さわやかですね!

かっこいいですね。coolですよね。

記事のタイトルにあるように

まさに「意思決定の質と速さ」は事前準備で9割決まる

事前準備のレベルの高さが、

仕事のレベルとスピードを決めるのだと思います。

 

簡単にはいかないでしょうが、

本校でも、このようなさわやかな会議をして、

拍手で会議を終わりたいと思いました。

 

アマゾンの会議についての元ネタはこの本に詳しいそうです。

amazonのすごい会議 ジェフ・ベゾスが生んだマネジメントの技法

 

「ずばりきくわよ」さわやかな質問について

昨日の朝日新聞デジタルに

 

「10秒で話して」米大統領選討論会、女性司会役に称賛

 

という見出しの記事がありました。

少し引用してみます。

 

*****

米大統領選に向け22日にあった、

共和党のトランプ大統領と

民主党のバイデン前副大統領による2回目のテレビ討論会は、

初回と打って変わって、議論がスムーズに進んだ。

相手候補の発言中にマイクのスイッチを切る措置と合わせ、

司会役だったNBCテレビのアンカー、クリステン・ウェルカー氏による

質問や進行が効果的だったと、称賛する声が上がった。

*****

 

では、どんな司会ぶりだったのでしょうか。

 

*****

両氏が自由に発言できる部分でも、

脱線しそうになるとウェルカー氏は

「10秒で話して」

「次の議題に移ります」などと進め、

発言の妨害は大幅に減った。

*****

 

いいですね。

ウェルカー氏は「質問を鋭く切り出し、議論を深めた」とも評価されています。

 

例えば、人種差別問題に関しては、

「どうして黒人の親たちが子どもを心配するか理解しているか」

バイデン氏の次男の過去の問題については、

「振り返れば、不適切か非倫理的だったと思うか」

と、端的に、短く答えざるを得ない鋭い質問をしたそうです。

他の記事でもあったのですが、

討論会の最後の質問は

「当選した場合、就任式で、自身に投票しなかった人に何と言うか」だったそうです。

これも候補者の姿勢を問う、さわやかな質問ですね。

 「ずばりきくわよ」ということですね。

(ちなみに、この質問に対して、

赤いネクタイの人は「彼はみんなの税金を上げようとしている」

青いネクタイの人は「『投票した人でも、反対した人でも、私は皆さんを代表する米国の大統領だ』と言うだろう」

と答えたそうです。)

 

 

ずばり質問するには、本質的な問題は何か、

頭の中が整理整頓されていなければ、できないでしょう。

まして、テレビの司会者であれば、

テレビの前の視聴者が何を知りたいのかも

把握しておかなくてはならないでしょう。 

 

上手な質問といえば、

私自身も、上手に質問をされているうちに、

答える中でこちらの頭が整理されていった、

という経験を何度もしました。

そのような上手な質問の手法は、

「コーチング」とも言われますね。

 

核心をつくさわやかな質問、

相手を目覚めさせるコーチングの質問

 

上手な質問をする力を身に付けたいものです。