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校長室ブログ 今日の東天

紐育の英国人とは

昨日のこの欄で、スマホの着信音のことに触れましたが、いろいろ反響がありました。


そこで?今日も着信音の話題ですが、

しばらく前までの着信音は、

ディズニーランドのスプラッシュ・マウンテンのテーマ曲、「ジッパ・ディー・ドゥー・ダー」にしていました。

元気のいい明るい曲です(CMや「バナナマンのせっかくグルメ」にも登場します)。


その次は、スティングというイギリスの歌手が歌う、「Englishman in New York」という曲にしました。直訳すると「ニューヨークのイギリス人」というタイトルで、何を言いたいのか、よくわかりませんね。


この曲は最初、あるお笑い芸人さんが「あるある言いたい〜」と歌うネタで替え歌として採用されていたのを見て知ったのでした。


元になる歌を何回か聴いているうちに、好んで聴くようになって、着信音にしてみたのですが、あまり知っている人はいないみたいでした。

 


その「Englishman in New York」のある一節が特に気に入っていて、どんな歌詞かというと、


 Be yourself,no matter what they say.


というフレーズです。


このフレーズが曲の最後に何回も繰り返しされるのですが、直訳すると


「誰が何と言おうと、自分らしくあることだ」

という意味のようです。

ここが気に入っています。


歌詞になると、日本語で「誰が何と言おうと」などとは、歌いにくそうですが、

英語で「no matter what they say」というと、メロディによく合うものです。


皆さんは、どうやって着信音を選んでいらっしゃいますか。

 

半沢直樹さん

「これ以上足を引っ張るようなら徹底的に戦います。やられたらやり返す、倍返しだ!!覚えておいていただこう」(平成25 年「半沢直樹」第8話から)

ドラマ「半沢直樹」の新シリーズが7年ぶりに始まりました。

私はこれを機に、スマホの着信音を半沢直樹のテーマにしてみました。

(以前に、白い巨塔のテーマにしたこともありました)

私は前シリーズの放送後から、池井戸潤さんの「ロスジェネの逆襲」「銀翼のイカロス」をはじめ半沢直樹シリーズはほぼ全部読みました。

どれも面白いですが、なんといっても、脳裏にテレビドラマのキャストのイメージとかが焼き付いていて、より面白味が増しています。

冒頭の流行語にもなった「倍返しだ」のセリフが人気を呼びました。


ただ、現実として私だったら、せいぜい「半返し」ぐらいしかできないと思いますので、

「やられたら…」ではなく、「やられそうなのに気づいたらなんとかしたい」ぐらいで行きたいと思います。

ロスジェネの逆襲  銀翼のイカロス  

サインはV

「巨人の星」というTVアニメをご存知でしょうか。

古い作品なので、生徒の皆さんは知らないかもしれません。

1970年前後に流行っていた、いわゆる「スポ根(スポーツ根性の略)もの」の代表作品です。

私は小学校低学年でしたが、毎回テレビにかじりついて見ていました。

ライバルとの対戦の場面では、瞳の中に炎がメラメラと燃え、投げる豪速球は楕円形になるほど唸りを上げて、「消える魔球」まで投げて、数球を投げるのに30分かかることもありました。

 

そのオープニングの主題歌に「思い込んだら 試練の道を ゆくが 男のど根性」という、

今ではちょっと気恥ずかしいような歌詞があります。

これを「重いコンダラ」とばっかり思っていた人がいて、

「野球部がグラウンドで引かされていた、重いローラーみたいなもののことだと思っていた」

という話を聞いたことがあります。

 

 

「スポ根」ブームの中では、いろいろなスポーツが題材となり、水泳、柔道、テニス、サッカー、ボウリングとたくさんの作品がありました。

その中でも、バレーボールが流行ったと思います。

よく覚えているのは、実写版の「サインはV」です。

実業団チーム「立木大和」を舞台とした女子バレーボールの物語でした。

東京オリンピックでの東洋の魔女の活躍以降、女子バレーはスポーツの花形でした。

世に言う「Vサイン」とは、このドラマから始まったのかなと思い、ちょっと調べていたら、

立木大和チームの鬼コーチのこんな言葉を見つけました。

 

……「俺の言う勝利とはスコアの話ではない。

いかにプレーしたか、いかに戦ったかだ、

Vサインの合言葉は、自分自身に勝つことだ」……

この動画の中にそのセリフが出てきます。

私はAKB 48の「365日の紙飛行機」という歌を思い出しました。

 

「何を」といった結果だけではなく「どうやって乗り越えたか」という過程が大切な気がします。

昨日の本校女子バレー部の繰り広げた熱戦を応援して、その思いが強くなりました。

 

藤井聡太くんの涙

高校3年生の藤井聡太くんが、将棋の棋聖というタイトルを獲得されました。

テレビ等でもたくさん報道されています。

その中で、小学校に入学する前ぐらいの小さい時に公開対局をした時のVTRがありました。

かわいい羽織袴姿ですが、負けてしまった藤井くんは、泣きじゃくっていました。

17歳の今は、負けて泣きじゃくることはないでしょうが、藤井くんの涙について、師匠の杉本八段が話をされているのが目に止まりましたので、引用させていただきます。


……(聞き手)――私が最初に会った時彼は負けて泣いていました。弟子になってからは泣いたことはあるんですか。
杉本 私に弟子入りしたのは小学4年生で、その頃には落ち着いてきて泣くことはありませんでした。
 研修会の指導では4枚落ちから飛車落ちまで指しましたが、弟子入りした後に多面指しですが平手で指したらいきなり負けちゃったんです。そしたら藤井は当然という顔をしてましてね(笑)。

 そうだ、1回だけ泣いたことがあります。学業に専念するため奨励会を辞める決断をした弟子がおりまして。最後に一門の研究会に彼がきたので誰と指したい?って聞いたら藤井と指したいってね。

私を指名すると思っていたんですけど(笑)、わかったと藤井と指させたんですが、対局中に彼が泣き出しちゃったんですよ。

とても将棋が好きな子でしたから気持ちは痛いほどわかります。

そうしたら藤井も泣き出しちゃってね。

藤井が泣くのを見たのはそれが最後です。……

 

この時の相手の方は、今も大学の将棋部で活躍されているそうです。

自分のことでなく、相手のことで泣いたのが最後だったというのが、いい話だなと思いました。

文春オンライン 藤井聡太七段の師匠・杉本八段が明かす“東海の師弟物語”「永瀬さんは名古屋の終電に詳しくなった(笑)」

また、同じインタビューで、杉本八段はこういう話もされています。

 

…… 杉本 藤井は育てやすい、手のかからない弟子だったですね。自らしっかりと学んでいくので、邪魔しなければいいだけかなと。師匠って結構邪魔しちゃうことがあるんですよね。良かれと思ったことが逆効果だったりとか。藤井は邪魔さえしなければ必ず強くなってくれると信じていましたから。

私も生徒たちの邪魔をしないようにしたいと思います。

 

反対のことを考える

校長室の壁には、こういったものが掛けてあります。

上下(南北)が反対になっている世界地図です。

校長室にはたくさんのお客さんがいらっしゃいますが、

あまり気にとめられる方はいないかも知れません。

しかし、私はこの地図は、日本から見た太平洋がより広く見える気がして、気に入っていています。

また、眺めていると頭の中がリフレッシュする気がします。

 「反対のことを考える」というのは、案外いいことなのかなと思います。

 

以前目にしたブログによると、

マザーテレサさんは、「愛の反対は憎しみではありません」と言われています。

では、愛の反対は何でしょうか。

マザーテレサさんの答は「無関心です」ということだそうです。

ボランティアとかチャリティとかに関して、考えさせられる言葉ですね。

 

また、ある大リーグの選手は「不可能の反対は可能ではない」と言ったそうです。

では、彼は何と言ったのでしょう。

答は「挑戦」です。

これはかっこいいですね。自分で不可能と思ってあきらめるなという、スポーツマンらしい言葉です。

 

「絶望」の反対語については、「希望」ではなく、あえて「ユーモア」だと言っている人もいるそうです。

これと似たことが私の好きなヴィクトール・フランクルの「夜と霧」という本にも出てきたと思います。

夜と霧 

ちょっと立ち止まって、反対のことを考えてみる、反対から見てみるのもいいのではないでしょうか。

引用元:伊藤文人作 「自転車逆走防止用さかさ絵 A」