校長室ブログ 今日の東天
ティントロティントロティロリロ
古い話ですが、ジョージ・ウィンストンというピアニストのある曲を、
国語の授業で教材にしたことがあります。

教師1年目で担当した中学3年生のクラスでの、
卒業前の最後の授業でした。
公立高校の入試直前の授業で、
生徒たちはちょっと拍子抜けしたかもしれません。
曲名を伏せて生徒たちに聴いてもらった後、
「この曲にタイトルをつけなさい。
そう考えた理由も書くこと」
という課題を示しました。
生徒から「もう1回聴かせてください」
とリクエストがあったので、
もう1回ラジカセ(!)をかけました。
生徒たちは結構集中して考えてくれました。
みんなの考えたタイトルに共通していたのは、
「失恋」とか、「哀しみ」とか、「思い出」
ということでした。
「思うようにいかなくて、もどかしい感じがする」
「一人ぼっちになって寂しい気持ちになる」
とかを理由に挙げていたと記憶しています。
「落ち葉が散っている景色が見える」という感想もあって、
これは想像力豊かな、なかなかのものです。
本当のタイトルは、
Longing/Love
直訳すると「憧れ/愛」 です。
以前、TVCMやニュースの中の天気予報のBGMでかかっていたりしました。
「ティントロティントロティロリロ」というサビ(?)のところは
聞き覚えのある方もいらっしゃるかもしれません。
アルバムのタイトルは、
autumn つまり「秋」ですが、
今ぐらいの季節になると聴きたくなります。

アントニオ猪木対ビル・ロビンソン戦(1975/12/11)に学ぶ
アントニオ猪木選手はプロレスラー人生の中で、数多くの試合をされたと思いますが、
私はそのうちの3つの試合から、多くを学びました。
今回はその3試合、1975年12月11日の対ビル・ロビンソン戦です。
この試合は、60分三本勝負で行われましたが、結果は引き分けです。
一本目はロビンソン選手が逆さ押さえ込みで先取し、
二本目を猪木選手が卍固めで取り返して、
三本目は時間切れドローとなりました。
こう書くと、どこにでもある試合のようでもありますが、
私は猪木選手の生涯におけるベストバウトだと思っているのです。
試合は、二人の技と技の応酬で進みますが、どちらも決め手を与えない、消耗戦となります。
ロビンソン選手のレスリングは、とてもクレバーで試合の盛り上がりとか、お互いの見せ場をつくるといった意思は全く見られず、
猪木選手の技を読んで先回りして完封していくような展開です。
それに対して、猪木選手はいわばロビンソン選手の土俵の上でも自分のスタイルを崩さず、攻め込んでいきます。
頭のいいプロレスと意地のプロレスの闘いのように見えます。
試合経過40分過ぎに、一瞬の隙をついてロビンソン選手が一本目を取り、
残り十数分、猪木選手はなんとか一本返そうと追い詰めますが、
ロビンソン選手は手強く、とうとう時間稼ぎさえし始めます。
やがて蔵前国技館全体がじりじりして、
ヒートアップしていく中、「残り5分」のアナウンスが会場に流れます。
あと一歩決めきれない猪木選手に焦りが見えた時、
ロビンソン選手がまだこんなにスタミナがあったのかというように、
得意のダブルアーム・スープレックスで猪木選手を投げ捨てます。
あらー、反撃もここまでかと思いますが、猪木選手はなんとか返します。
守勢に立ってしまい、もう時間がないとなった時に、
今度は猪木選手が一瞬の隙をついて、
卍固めをかけるのです。
最も猪木らしい技で、耐え続けたロビンソン選手も残り1分を切ったところで、ギブアップします。
試合自体はこの後、1分足らずの三本目も行われ、時間切れで決着はつかないまま、終わるのですが、
私にとってその最後の結果はあまり関係ありません。
試合当時、中学3年生だった私はこの二本目、
賢いプロレスに翻弄されながら、
最後まで諦めず、
自分の持ち技で向かっていく
猪木選手の意地に心を打たれました。
少々大げさですが、「誠実さ」とか「真摯さ」を感じるぐらいです。
猪木選手とロビンソン選手が闘ったのは、生涯この1試合だけでした。
私がこの試合から学んだものは、
最後まで諦めずに、なんとかしようと闘う
意地だったのです。
私の教職生活もタイムアップまで、意地をご覧いただきたいと思います。
これが中学生時代の私の愛読書です。今でも持っています。
昔話法廷 被告人は末っ子のこぶた
もう20年ほど前になりますが、
国語の授業で音声言語、すなわち「話す・聞く」授業がとても盛んに研究された時期がありました。
特に、欧米から輸入されたのであろう「ディベート」が、
賛成・反対などに分かれて論戦を行う、一種のゲームみたいなもので、とても新鮮でした。
それまでの日本の国語教室にはあまり登場しなかった活動だったからだと思います。
また、論理的な思考力や
相手の主張の論旨を聞き取って取って返す発言力などを育てる
という点でも注目されていました。
私もいろいろな実践に取り組みましたし、
ディベートのオーソリティである、花田修一先生をお茶の水大学附属中学校にお訪ねして、
厚かましく授業を参観させていただき、ご指導をいただいたのも、懐かしい思い出です。
そういったわけで、というのではありませんが、
法廷物、弁護士物のドラマや映画が好きで、よく見るようになりました。
最近では、アメリカのTVドラマの
「ブル」(これは、陪審員の心理を操作する法廷での駆け引きという、高度な法廷物)、

「グッド・ファイト」(これは、SNSを使った犯罪など極めて現代的な裁判とクセの強い弁護士たちの群像劇)

などがお勧めでしょうか。
さて、そんな私が最近見ているのが
子ども向けの番組で、
文字通り、昔話の登場人物が法廷で罪に問われるという法廷ドラマです。
例えば、「三匹のこぶた」裁判では、
こぶたがオオカミを煮えたぎった鍋に落として殺害したのは、
正当防衛か、計画的殺人かが争われます。
そして、判決は出ないまま終わります。
番組のキャッチコピーは
「判決の出ない異色法廷ドラマで、“ 考える力”を養う!」です。
大真面目な証言や反対尋問、「異議あり!」に少し笑いながらも、
ちょっと待てよと、考えさせられるようなミニ・ドラマです。
私のおすすめは「アリとキリギリス」裁判です。
ー被告人はアリ。
冬になり食べるものがなくなって、食糧を分けほしいと頼んできたキリギリスを見殺しにした。
アリは、保護責任者遺棄致死罪で有罪か?それとも無罪か?
(番組HPから)
私はこの件については、「カルネアデスの舟板」のルールが適用されるのではと思いますが、どうでしょう?
15分のドラマで、ホームページから誰でも視聴できます。
頭のリフレッシュに、一度、ご覧になってみてはいかがでしょう。
成果=知識X技能X考え方X意欲
先日の研修会で、
「熊本県教育庁 令和2年度(2020年度)小中学校評価者研修会」
(講師 産業能率大学総合研究所 北山勝英 氏)
について、五和中学校の大塚校長先生から復講がありました。
資料をもとに、とても勉強になる内容でしたが、
特に以下の部分に目を覚まされました。
それは、「成果はかけ算である」というものです。
つまり、成果は次の式で求められるということです。
成果=知識X技能X考え方X意欲
なるほど、成果が出てこないときに、何が原因なのか。
よく分からないことがあるのです。
しかし、成果の一つ一つの要素について考えると、
改善の糸口も見えるのかもしれません。
どうしたらいいか知らないのか?(知識)
やろうとしてもできないのか?(技能)
ものの考え方、目指す方向性が間違っているのか?(考え方)
そもそもやる気がない、あきらめているのか?(意欲)
そして、さらにこの中で、知識、技能、意欲は0~10であるが、
考え方はマイナスのこともある、というのです。
知識、技能、意欲は0の場合もあるので、せっかく他の要素がよくても、
一つの要素のせいで、成果が0、つまり水の泡にもなります。
しかし、考え方がマイナスだったら、成果はマイナス、
つまり、頑張って取り組んでも逆効果になるということになります。
考え方、とは
ポジティブな考え方、前向きな考え方、信用などですが、
そのマイナスといえば、
ネガティブな考え方、後ろ向きな考え方、不信感などでしょうか。
この考え方、思考のスタイル、もののとらえ方などが
本当に大切なんだなと思った次第です。
大塚校長先生、貴重な復講ありがとうございました。
(以前紹介した、ミツルさんの絵の別バージョンです)

はやぶさ2 の「行ってきます」と「永遠なれ!」
今ではテレビのリモコンは当たり前の話で、
むしろ「チャンネルを回す」などというと、「?」となりそうです。
私が子どもの頃初めて触れたテレビのリモコンは、
たしか「ズバコン」という商品名でした。
ズバコンをテレビに向けて操作すると、丸いチャンネルがカチャ、カチャと回るというものでした。
すぐ壊れそうな仕組みでしたが、「リモコンってすごいな」と思った覚えがあります。
また、同じく子どもの頃のあこがれのおもちゃといえば、
ラジコンカーで、私は買ってもらえませんでしたが、
持っている友達のところに行くと、赤いスポーツカーのラジコンを
順番に少し触らせてもらえて、嬉しかった思い出があります。
そんなリモコンやラジコン、最近でいえばドローンなどもありますが、
それらとは比べものにならないほどの遠隔操作なのでしょうか?
詳しいことはよく分からないのですが、
とにかくはやぶさ2はすごい技術の結晶には違いありません。
昨日は、小惑星探査機はやぶさ2が6年50億キロの旅を終え、
小惑星「リュウグウ」の砂などが入っているとみられるカプセルを地球に送り届けた
というニュースで持ちきりでした。
深夜のテレビか何かを見て、涙が出たという人もいるようです。
はやぶさ2の科学的な業績や、天文学的な意義は至る所で触れられていますので、
私は印象に残った言葉を2つご紹介します。
はやぶさ2が見た地球 JAXAが公開「最後に『行ってきます』と手を振り行った」
というニュースでは、はやぶさ2が見たという地球の姿が掲載されていました。
ー小惑星探査機「はやぶさ2」が地球の上空約8万キロから撮影した地球の画像。右上に南極が、上端に南米西岸が写っている=2020年12月6日午前6時半撮影(JAXAなど提供)
写真の様子も感慨深いですが、私はこの記事の中のコメントが印象に残りました。
ー会見で津田雄一・プロジェクトマネジャーは「最後に『行ってきます』と日本を見つめて手を振りながら出て行った」としみじみと話した。
「最後に『行ってきます』と日本を見つめて手を振りながら出て行った」!
津田さんという方のはやぶさ2への愛情があふれるようなコメントですね。
しかし、「行ってきます」とは。どこへ?
帰ってきたばかりと思っていた私がよく読むと
朝日新聞に説明がありました。
「はやぶさ2本体はカプセルを切り離した後、地球に衝突する軌道から離れ、新たな探査の旅へ出た。
次に目指すのは地球と火星の間を回る直径30メートルほどの小さな小惑星で、
さらに100億キロを飛んで2031年に到着する見通しだ」
これにもびっくり。カプセルを地球に落としていったら、
そのまま100億キロ向こうまでまた旅立ったのですか!
もう私のズバコンやラジコンカーでは想像がつかないことです。
また、もう1つ印象に残ったのは、
宇宙ステーションにいる野口聡一さんのツイッターのコメントです。
たった今 はやぶさ2 の勇姿を ISS から目視しましたー
地球に向けて高度をグングン下げてくる光を約5分見つめてました。
位置情報を指示してくれた JAXA つくば管制センターありがとう。
はやぶさ2 そして はやぶさ よ永遠なれ!
50億キロの旅をしてきた探査機を、宇宙ステーションから見る野口さん、
21世紀の宇宙だなぁという感じですね。
「はやぶさ2 そして はやぶさ よ永遠なれ!」というエールも
同じ宇宙でミッションを遂行している気持ちが伝わります。
野口さんの乗るISSから撮影した動画もありました。
とてもきれいな一筋の光です。
「はやぶさ2」勇姿を撮影 野口さん搭乗のISSから(2020年12月6日)
人類の、日本の科学の力、努力、思いに触れたニュースでした。
「絶対押すなよ!」心理的リアクタンス
お笑い芸人が「押すなよ、押すなよ、絶対押すなよ」と言ったら、
押して熱湯に落としたくなりますね。
このテレビ番組が終わったら、宿題をしようと思っていたところに
母親から「早く宿題をやりなさい」と言われたら、
その途端に宿題をやる気がなくなったことがありますね。
これは、みんなへそ曲がりふだったり、あまのじゃくだっったりするからではなく
「心理的リアクタンス」というものだそうです。
(【科学で解明】なぜダチョウ倶楽部は「押すなよ!」と言うのか? )
以下、世界と日本のUX | BLOG 心理的リアクタンス からの引用です。
*****
自分から進んで宿題をやろうとしていたが、自分の行動を他人に決められたことで
「選択の自由が奪われた」と感じ、反発する態度を取ってしまう「心理的リアクタンス」の例である。
例え、相手の指示と自分の予定していた行動が同一のものでも、
また、例え相手の指示に従うほうがメリットが多くても、心理的リアクタンスは生じる。

*****
また、「なぜ、そんな行動をするのか」という理由を少し詳しく見てみました。
心理的リアクタンス(やっちゃだめの反動):行動経済学とデザイン22
によると、
「自己効力感=自分のことは自分で決めたい」という本能から来ているそうです。
「他人からダメといわれ続けると、自己効力感を脅かされてストレスとなります。
それに抗うためには意思を示して命令に屈しない態度を示すため、命令と逆の反応が出る」
ということです。
本校でも 自己効力感を大切にしたいと考えています。
前述の 世界と日本のUX | BLOG 心理的リアクタンス には、
勉強のやる気を奪わないためには、「勉強しなさい」と命令(指示)するのではなく、
自分のペースで勉強を進めていることを認め「勉強は順調?」などと質問することで、
そのペースについて質問しているだけなので、自由を阻害したと感じさせない、
というヒントもありました。
また、「余計な心理的リアクタンスを与えない」ためには、一般的にどういった点に気をつけるといいかというと、
「自由を奪っていると感じさせないこと」が重要。
「選択肢を与え、その中から求めている答えを相手自身に選択させる」とよい、とありました。
こういったことは、コーチングなどでもしばしば強調されますし、
生徒指導などでも、「自己決定力」は大切だと言われています。
さて、本校でも3年生の路について決定していく「三者相談」が行われました。
3年生全員が自分で「納得した」進路選択をして、
自己効力感を保ちながら進んでいってほしいと思います。
これは、本校生徒が東小や久玉保育園で
読み聞かせをしていた楽しい絵本です。
NHK「サラメシ」に学ぶ
NHKの「サラメシ」という番組があります。
一般の方の昼食の様子を取材して、
中井貴一さんのナレーションとともにお送りする、といった番組です。
何曜日かの午後7時のニュースの後にやっているのを時々見ていましたが、
日曜の朝にも放送があっていました。
この番組、他の人のおいしそうなお昼ご飯を拝見する番組です。
お弁当や社員食堂や行きつけの外食屋さんのメニューなどを見るだけでも、
グルメ番組みたいでおもしろいです。
しかし、それ以上に興味があるのは、
昼食を挟んだ、人それぞれの仕事の内容、仕事っぷりや苦心談、
さらには職場の仲間や雰囲気、支えてくれる家族の方の様子など、
いろいろな見どころがあるのです。
今朝も、いろいろなお昼ご飯が出てきました。
その一つが、長野県のバス会社のバスガイドさんたちのお昼ごはんでした。
この春に高校を卒業して入社した方から、10年目ぐらいの方までが登場しておられました。
バスガイドさんというと、きれいな声で、歌も歌えて、もちろんいざというときは運転手さんをサポートしてバスの誘導などもしなくてはならないと思いますが、
なんといっても観光地の案内が私たちの旅の楽しみです。
そのためには、たくさんの知識が必要と思いますが、
(私が以前利用したバスでは、ガイドさんがCDのスイッチを入れて、案内はCDがしたことがありますが)
バスガイドさんたちの陰でのご苦労を初めて知りました。
このバスガイドの皆さんは、市販の一般的なガイドブック等をそのまま使ったり、覚えたりするのではなくて、
全部自分のノートにまとめ直しておられました。
そうすると、自分の頭の中にも整理されて、入りやすいのだというのです。
まるで受験勉強といっしょですね。
今年8年目という方のノートが紹介されていましたが、
なんと100冊に上るそうです。
100冊!
それはそうですね。
考えてみれば、長野県内や近辺の案内だけでなく、
他県へのバス旅行もあるでしょうし、東京など遠方へのバスツアーもあるので、
バスで案内する可能性のある場所すべてのノートを準備していったら、
100冊にはなるということですね。
ベテランの(といってもまだ20代半ばですが)先輩たちが勉強してノートを作っている姿を見て、
入社まもない後輩の方は、
「はぁ〜ってなりました。もっと(勉強しなくちゃいけない)かぁって」
と言われてました。
そのほかにも、ガイドさんたちにいろいろインビューがされていました。
コロナ禍による自粛で自宅待機になった時は、
「最初はやったーと思いました。好きなだけ寝れるぞって」
と笑顔で言われていました。
しかし、すぐにいつから仕事が始まるんだろうと不安になったりしたそうです。
「いつでも旅行に行けるという時代じゃないんだ、と思うようになりました。
この旅行をしたら、次はいつ旅行できるかはわからない。
そう思ったら、この旅行を精いっぱい楽しいものにしたいと思うようになりました」
そう言って、手書きのメッセージカードを作ったり、
個人用に配布する容器にアルコールをつぎ分け、「ありがとう」のシールを貼ったりしておられました。
大人数での旅行が難しいならと、バスガイドさんたちで話し合って、
オリジナルの女性一人旅のツアーの企画を社長さんに提案されたりもしておられました。
私からみれば若い、学校から社会に出て数年の方々が、一生懸命仕事に取り組んでおられる姿に元気をもらいました。
これまで、キャリア教育の一環で、NHKの「プロジェクトX」や「プロフェッショナル」を
授業で生徒たちに見せてきたことがありましたが、
この「サラメシ」も身近に感じられるキャリア教育の参考になるかなと思いました。
入社を機に一人暮らしを始めて、お弁当作りに挑戦しているという方が、
「ちょっと焦げちゃったんです。1回練習して、その時は上手にできたんですけど」と卵焼きを頬張る姿や
「食べるのが遅いので、お弁当箱は小さくしてます。
仕事先で遅くなって『居残り給食』みたいだねなんて言われちゃうので」
という方もいらっしゃり(横の方が「ゆっくりでいいよ」と声をかけていらっしゃいました)
微笑ましい光景でした。
私たち本校教員は、毎日牛深給食センターの皆さんが丹精込めて作ってくださる給食を
おいしくいただくことができて、幸せに思います。
写真は、日本列島味の旅「江戸両国のちゃんこ鍋」です。
「アンコンシャス・バイアス」について
外科医と息子
父親と息子が自動車事故に遭ってしまいました。
父親はその場で亡くなってしまい、
重傷を負った息子は救急車で病院に運び込まれました。
息子が手術室に運ばれ、
その病院で一番の腕利きの外科医が呼ばれました。
ところが、その外科医はその少年を見て言いました。
「息子!この少年は私の息子です」
この話をお読みになったことがある方も多いかと思います。
人権教育の研修などでもよく紹介されています。
私は初めてこの話を聞いたとき、違和感を感じました。
話がすんなり頭に入ってこなかったのです。
「この外科医は少年の母親だったのです」
という最後の一文を聞いて、なぁんだ、そうかと思いました。
知らないうちに「腕利きの外科医」と聞くと、男性をイメージしていたのに気づきました。
こういった知らず知らずの思い込みのことを
「アンコンシャス・バイアス」というのだそうです。
今朝、このような記事を見ました。(朝日新聞)
*****
「単身赴任=男」「お茶出し=女」 無意識の偏見
労働組合の中央組織・連合が、職場や日常生活での「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」について組合員など約5万人に尋ねたところ、何らかの形で「思いあたる」人が95%に上った。
性別や働き方などに対する思い込みの根強さが浮き彫りになった。
6~11月にネットで調査した。
「介護しながら働くのは難しいと思う」など20項目から、思い当たるものを幾つでも選んでもらった。
ジェンダー関連で最も多くの人が選んだのは、「『親が単身赴任中』というと父親を想像する」で66・3%。
「体力的にハードな仕事を女性に頼むのはかわいそうだと思う」は51・5%、
「お茶出し、受付対応、事務職、保育士というと女性を思い浮かべる」は39・2%だった。
「子どもが病気になったときは母親が休んだ方が良いと思う」は21・1%が選んだ。
*****
調査の概要はこちらで読めます→5万人を超える回答 アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み、偏見)診断:時事ドットコム
私自身も思い当たるところがありました。
些細な言動でも、無意識にバイアスがかかってしまっていることも多いと思ったことです。
先日も、ある生徒に「理科はがっばってるね」などとうっかり声をかけてしまい、
言った後で、理科「は」というのはよくなかったなと思って、言い直したことがありました。
先述の記事は、調査した担当者の方の次のコメントで締めくくられていました。
「これらの項目がアンコンシャス・バイアスだと気づくことで、決めつけや押しつけをせずに、多様性が尊重される社会や職場づくりにつなげていきたい」
まず「気づく」ことが大切だなと思いました。
本校の日常生活でも気をつけていきたいと思います。

(ドクターX ~外科医・大門未知子~ から)
「帳面消し」…方言の楽しみ
以前、県外に研修に行った時のことです。
「熊本から来たでごわす」と言っても、誰も笑ってくれませんでした。
九州以外の人からすれば、熊本弁も鹿児島弁もいっしょなのでしょう。

また、方言の自慢大会で好評だったのは、
「とっとっと」(取っているの)と
「すーすーす」(なんか冷気が入ってきて、若干肌寒い感じがするようだ)
でした。
これは、福岡の人も使っているようです。
ちょっと共通語に訳すのは難しいですね。
他県の人に感心されたのは「あとぜき」でした。
閉めることを「せく」という方言(関や堰が語源に関係しているのでしょうか)からきているのでしょうが、
「とてもマナーのやさを感じる、便利な言葉ですね」
と言ってもらいました。

また、ある広島の中学校を見学にお邪魔したら、ちょうど掃除の時間でした。
本校も黙働掃除に取り組んでいるので、
その中学校の生徒たちの熱心な掃除の取組を興味深く拝見しました。
その時案内していただいた校長先生が、
「いやー、懐かしいですな!」
とおっしゃって、
「何のことですか」とお尋ねしたら、
「いや、失礼。先生が先ほど、生徒たちの掃除の様子をご覧になって、
『隅々まで、はわいてますね』と言われたので、
学生時代、九州に住んでいた頃を思い出しました」
と笑っておっしゃいました。
なるほど、共通語では「はわく」とは言わず、
「掃く・はく」と言うのですね。

熊本地震の時も、報道番組などで、
「がまだす」(精を出す)
「でき(け)たしこ」(できることだけでいい)
などの熊本弁がポジティブな意味合いで紹介されていました。

そんな中で、今日のニュースで、意外な発見をしました。
「帳面消し」(表面的に一応やったように見せること)
が熊本だけの言葉らしいのです。
私は今までそう考えたこともありませんで、共通語だと思っていました。
記事によると、熊日では新聞の見出しにも使われるほど、県民に定着している言葉のようです。
改めて、方言には、方言でしか言い表せない、独特のニュアンスがあるものだと思いました。
「帳面消し」って共通語じゃないの? 実は方言 熊本県民に”衝撃”
ロードレース大会と雑節の豚汁の思い出
昨日の校内ロードレース大会は、穏やかな天候やPTA、地域の皆さんのご協力によって、
生徒たちも思い切り走ることができ、素晴らしい大会とすることができました。
皆さん、応援ありがとうございました。
さて、久玉ふれあいセンターで生徒たちのゴールを出迎えていると、
牛深図書館の坂田館長さんが応援にいらっしゃってくださいました。
「地域の方がたくさん沿道で応援していますね。
あかね苑では、入所者の皆さんがそろって応援されていましたよ」
と教えていただけました。
また、
「今年は、中学生の頑張る姿を直接見る機会が少なく、寂しく思っていましたが、
今日は応援ができてとてもよかったです。
ありがとうございました」
ともおっしゃっていただきました。
校長として、とてもありがたく思いました。
一昨年、昨年と、校内ロードレース大会では、
坂田さんの呼びかけで、
本の読み聞かせサークルしろやま文庫の皆さん、久玉婦人会の皆さんが、それにPTAのお母さん方も加わって、
さばの雑節でだしを取った豚汁やおにぎりを振る舞ってくださいました。
雑節やお米は、趣旨に賛同した保護者の方や久玉振興会から寄贈いただいたそうでした。
そのとき、坂田さんから生徒たちに直接おっしゃってくださったのは、
「中学校を卒業すると、牛深を離れていく子どもたちも少なくないと思います。
小学校の頃から本の読み聞かせを通じて成長を見てきた子どもたちに、
進路に向かって頑張ってほしいという激励のエールを込めて、つくりました」
ということでした。
前夜から久玉ふれあいセンターの調理室で準備をされた豚汁とおにぎり、漬物を
私たち職員もごちそうになりましたが、
牛深特産の雑節はとてもいい味が出て、とてもおいしかったのが忘れられません。
今年はコロナ禍の影響で、実施されませんでしたが、
坂田さんはじめ、皆さんの応援いただく姿や笑顔から、
地域の方が本校生徒を応援していただく気持ちは、今年も熱く伝わりました。
ほんとうにありがとうございました。
生徒、職員一同、コロナに負けずに頑張っていきたいと思います。
今後とも応援をどうぞよろしくお願いします。
ごちそうさまでした!「さば節」の豚汁(2018/12/21)
いただきます!おいしい雑節の豚汁とおにぎり(2019/11/24)
★★牛深東中文化発表会のお知らせ★★
10/12(日)に以下の通り、牛深東中学校文化発表会を開催します。
保護者の皆様、地域の皆様、多くの皆様のご参観をお待ちしています。
〈発表会プログラム〉
「天のかけ橋」リーフレット
天草地域特別支援連携協議会より天草地域の特別支援教育推進についての理解・啓発のためのリーフレット「天のかけ橋」が配付されております。ご一読いただけると幸いです。
★6月は食育月間です。
6月の「給食だより」に「食育月間」や「食育」について掲載されています。
「給食だより」をぜひご覧ください。
★天草市消費者生活センターからの注意喚起です
ご一読ください。
★天草市教育委員会より
「天草市における
『学校部活動の地域移行』
に関する進捗状況について」のお知らせがありました。
資料を添付しておりますので、ご一読ください。
Let’s go to the library!!
【展示】だれかに教えたくなるイグ・ノーベル賞&ノーベル賞【募集】
廊下の展示コーナーに、[だれかに教えたくなるイグ・ノーベル賞&ノーベル賞]コーナーを作りました。
イグ・ノーベル賞、ノーベル賞に関する本を置いています。
(展示中の本も借りられます)
【募集中】もし、だれかに教えたくなる研究を見つけたら、備え付けの用紙に記入して、みんなに共有してみませんか?
放送で紹介したのは、「集中していると目の前をゴリラが横切っても気付かないことがあると証明した研究」でしたが、
今日『わらって、考える!イグ・ノーベル賞ずかん』(古澤輝由/監修、ほるぷ出版)をふと開いたページに載っていた研究は…
「10代の若者に、どれくらい鼻くそをほじるか聞いてみた研究」
でした。
研究結果は…76ページをご覧ください。
みなさんも、気になる受賞研究を見つけたら、ぜひ教えてください。
【おいしそう…】特集コーナー
芸術の秋、スポーツの秋、そして…
食欲の秋ですね。
現在の特集コーナーは【おいしそう…】コーナーにしています。
ここで本を眺めてみなさんお腹をならしていってください。
(気になる本はぜひ借りてみてね)
【今週のくまTOMO】ごみ / 鳥
3月16日のくまTOMOの記事から、
「健康へのえいきょう心配 プラスチックごみ」
「KUMAMOTOとりさんぽ 県農業公園 春の合志市を散策」
をピックアップして関連図書を集めました。
鳥の本は、眺めるだけでも楽しいです。
『366日の誕生鳥辞典』は、その鳥にまつわる伝承や由来を元に誕生鳥が制定してあり、自分の誕生日の誕生鳥はどんな鳥か調べたり、自分と似ているところはあるか想像してみたりして楽しめる本です。
御所浦のイベントにあわせて…
御所浦の、恐竜の島博物館で一周年記念イベントが3月15日にあるそうですね。
現在、図書室前の廊下には、
イベントにいらっしゃる小林快次さんの著書
・『ぼくは恐竜探険家!』
・『恐竜時代』、
小林さんも監修者の一人である『NHKスペシャル恐竜超世界IN JAPAN』
と、そのた恐竜関連の本を並べて置いています。
気になる方はぜひ借りてみてください。
「アスクレピオスの杖」
校長先生から紹介された、「アスクレピオスの杖」のお話について振り返ってみたい方、
図書室にある『世界の神々大図鑑』(グラフィオ/編集、金の星社)をご覧ください。
NDC 164 (神話、神話学)
※現在は特集コーナーに置いています。
【くまTOMO】不登校/いじめ
今回のくまTOMOの中から、
「不登校34万人 増加続く」
「いじめも過去最多」
の記事に注目して、関連する本を集めました。
気になる本があったら、ぜひ借りてみてください。
※冬休み特別貸出中!一人5冊まで借りることができます。(返却は1月10日まで)
【くまTOMO】世界遺産/走り方
今回のくまTOMOの中から、下記の記事に注目して、関連本を集めました。
・「親子走り方教室」
・ナスカの地上絵
左側に走り方の本、陸上関連の本、右半分には世界遺産の本を置いています。
☆パラパラとめくってみたり眺めてみたりして、気になる本があったらぜひ借りてみてください。
【くまTOMO】氷
今回のくまTOMOから、「氷の不思議」の記事に関係する本を集めています。
氷に関する本。
『空想科学読本』には、氷を操るキャラクターを科学的に解説しているページがあります。
氷のキャラクター、みなさんは誰が思いつきますか?
【くまTOMO】猫島(湯島)/ノーベル賞
今回のくまTOMOから、湯島の記事とノーベル賞の記事に注目して、関連する本を集めています。
湯島に関する本は、熊本日日新聞社が発行した『猫島ありのまま』がありました。
ノーベル賞に関する本は、ノーベルさんのこと、ノーベル賞を受賞した人々の本を集めて置いています。
(ここの本ももちろん借りることができます)
コラボ給食
今週の給食は、図書とコラボしたメニューでしたね。
火曜日の給食で紹介された『食堂かたつむり』と、
水曜日の給食で紹介された「めぐろのさんま」が読める『落語ものがたり事典』
を廊下の特集コーナーに集めました。
また、「ごはん」に関するお話がたくさん載っている、『つやつやごはん』も一緒に置いています。
物語と食をいっしょに楽しみましょう。
熊本県教育情報システム
登録機関
管理責任者 校長 森 健一
運用担当者 唐田 尚子
住所:天草市久玉町2364番地
電話:0969-72-3214
since 2017.4.10
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