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校長室ブログ 今日の東天

穴あき雲 Every cloud has a silver lining.

昨日のこの欄でふれた「火球」に続いて、

また空の不思議な現象がニュースになっていました。

 

雲にポッカリ“謎の穴”関東から九州で目撃(2020年11月30日放送「news every.」より)

 

「穴あき雲」と言われる雲で、

上記の動画のニュースでも言われていますが、

雲の一部が凍り始めて、穴みたいになるようです。

以下はNHKニュースからの引用です。

生徒の皆さん、理科の勉強と思って読んでみてください。

*****

午前8時ごろ千葉市若葉区で撮影された写真では、

雲の合間に大きな穴があいたようになっています。

撮影した60代の女性は

「初めて見る雲でとても驚いた。

同じような穴が見える範囲だけでも2、3個あった」

と話していました。

また、四国の上空でも撮影され、

高松市で午前7時半ごろに撮影された写真では、

空一面に広がった薄い雲の中に

大きな穴のようなものが見られました。

こうした現象について、

気象庁気象研究所の荒木健太郎研究官は、

秋から冬への変わり目に発生しやすい

「穴あき雲」と呼ばれる雲だといいます。

上空高いところにあるうろこ雲は水滴でできていて、

そこに氷の粒が発生すると、

その粒に周りの水蒸気が付着します。

さらにそこに水蒸気が集まっていき

うろこ雲の水滴が蒸発するため、

穴の空いたような雲ができるということです。

荒木研究官は

「きょうは各地にうろこ雲が広がったことが『穴あき雲』の原因とみられる。

同じ時間帯に各地で見られるのは、珍しい」と話しています。

*****

 

UFOが落ちてきた穴に見える!

という話もあります。

気象学的には決して珍しいものではないとのことですが、

私は初めて知りましたし、実際に見たことはありません。

「火球」と同様、日本各地で見えたことは、

偶然でもないような、不思議なことにも思えます。

 

以前、この欄で

Every cloud has a silver lining. という西洋のことわざについてふれました。

【2020/10/16】校長室ブログ この場合の銀の裏地は?

「どの雲にも銀の裏地がついている」という意味から転じて、

「どんなによくない状況でも、何かよい面がある」

「物事を楽観的に考えよう」ということを示すことわざです。

 

「コロナ禍に負けないで」という、

天からのメッセージ、啓示かもしれないですね。

今日は校内ロードレース大会です。

東中生の元気な力走を期待しています。

 

星(火球)に願いを

「火球」というのだそうです。

11/29(日)未明、西日本の夜空に大きな流れ星が現れ、

ニュース映像では、地上に届く直前にひときわ大きく燃え上がって、火の玉のように見えました。

 

SF映画で宇宙怪獣が地球に落ちてくる場面のようではないですか?

私には、そうとしか見えません。

 あるいは

 

ところで、

「流れ星が消えるまでに願い事を3回唱えると、願い事が叶う」

という、ロマンのある言い伝えをご存知でしょう。

(MICAさんも、プラス+のことを口にするときっと叶う、と言われていました)

なぜ、願い事が叶うのか?と聞かれたある人が、

「それは、とっさに3回も言えるような願い事なら、

その人が日頃からいつも心に留めて叶うように努力していることだから、

そのうち実現するのではないかな」

という意味のことを言われていました。

「願えば、叶う」ということかもしれませんね。

 

今回、西日本各地で見られた火球は、「疫病退散」の吉兆ならいいなという気もします。

When You Wish Upon A Star 【ピノキオ】 - YouTube

映画「ピノキオ」の「星に願いを」。

ビリー・ジョエルの歌で訳詞付きです。英語の勉強にもなるので、聴いてみましょう。

 

テセウスの船と本校の伝統

「テセウスの船」という思考実験があります。

今年の初め頃、同じタイトルの竹内涼真さんのドラマがあっていましたが、

竹内涼真主演|ドラマ『テセウスの船』Blu-ray&DVD BOXが7月22日発売 - TOWER RECORDS ONLINE

今日お話しするのは、パラドックスの方です。

パラドックスというと、

「逆説、ジレンマ。間違っているように見えるが、実は正しいこと、またその逆で正しいように見えるが、正しいと認識されないこと」と辞書に載っています。

(たとえば「私は嘘つきである」という人は、本当のことを言っているのかどうか分からなくなります。)

わかりにくいですが、まあ、ちょっと難しい、なぞなぞかとんちのようなものと思ってください。

 

その「テセウスの船」という思考実験は、次のようなものです。

 

*****

テセウスの船はパラドックスの一つであり、テセウスのパラドックスとも呼ばれる。

ある物体において、それを構成するパーツが全て置き換えられたとき、

過去のそれと現在のそれは「同じそれ」だと言えるのか否か、という問題(同一性の問題)をさす。(ウィキペディアによる)

*****

少しわかりやすく言うと、
テセウスさんが乗っていた船があって、

人々は、その船の古くなった部品や壊れた箇所を新しいものと交換しながら長く使っていました。
その交換や修理などを繰り返しているうちに、

元々船に使われていたすべての部品が新しいものに替わってしましました。

つまり、テセウスが乗っていた頃の船とは、すべての部品が入れ替わってしまいました。

さて、この船は元の「テセウスの船」と言えるかどうかという話です。

(私の考えた類題:創業以来30年、継ぎ足し、継ぎ足しで使っているおでん屋のだしは、創業時のものと同じといえるのか??)

 

人間の細胞も約60兆個あり、数か月で入れ替わってしまうという話もありますね。

すべての細胞が入れ替わったとしたら、

1年後の自分ははたして元の自分といっしょの人間だと言えるのでしょうか?

 

「テセウスの船」の話では、置き換えた古い部品をリサイクルして、

もう一隻の船を作ったら、そっちこそ「テセウスの船」ではないか?

という指摘もあり、では、それまでの元の船が「テセウスの船」でなければ、

何なんだろう?と、ちょっと訳が分からなくなってきます。

テセウスの船」ってなに?脳を刺激する思考実験やパラドックスまとめ | Cosmic[コズミック]

なぜこんなお話をしているかというと、

体育大会、文化発表会を終え、

(もちろん、今年度は新型コロナウィルスの影響で、様々な変更等がありましたが)

本校の伝統というものも、中身が変わって新しくなっていると感じたからです。

これまでの「東中ブランド」に加えて、

コロナに負けない「気づき・考え・実行する」生徒たちの力を実感しています。

 

12月には、校内ロードレース大会、生徒会選挙が待っています。

本校の伝統のさらなる進化を期待しています。

100点満点

昨日は令和2年度の文化発表会でした。

オープニングから、

生徒たちの総合的な学習や音楽の授業の学び、

吹奏楽部の練習の成果を

たくさんの皆さんにご覧いただく貴重な機会を実現することができました。

ご来場、ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。

 
文化発表会を行いました(2020/11/28)

 

後半は、MICAさんの

特別授業「100点満点」

をみんなで受けました。

 

(写真提供 熊本日日新聞 谷川さん)

 

予定の50分をオーバーして、

アンコールを含めて70分の熱血!授業でした。

美しい歌声はもちろん、楽しいお話もありましたし、

マネージャーでプロの司会もされている木村さんのものまね芸?などもあり、

あっという間のひとときでした。

 

また、アーティストとしての夢実現や、コロナ禍の中で働いていることの大変さなど、

日頃聞くことのできない、貴重なお話も語られて、

生徒たちはもちろん、

私たち大人にもとても心に響くものがありました。

 

私は、MICAさんが、ある障害者施設との出会いから創られたという、

この「100点満点」という曲に、特に心を打たれました。

(CDを2枚購入しました音楽)

 

本校で静かに取り組んでいる、

「グッジョブ!カード」の趣旨と

共通するところもあるなぁと思いました。

 

今回の文化発表会は、200点だったなぁと思っています。

改めて、私たちのために元気をいただいた

MICAさん、関係者の皆さんに心からお礼を申し上げたいと思います。

ほんとうにありがとうございました。

 

 100点満点

 

どうして泣いてるの

こっちへおいで

誰もあなたのこと

叱ったりしないから

たくさん泣いたら

優しい笑顔で

あなたの名前を教えて

さあ もうお友達

今日は何食べよう

今日は何して遊ぼう

生きてるって何よりも

一番幸せなこと

今日はいくつ

あなたを思い

笑顔になることあったから

 


本当の僕を見て

いいとこも悪いとこも

誰かと比べるんじゃなく

目の前の僕を見て

君のいいとこ

100知ってる

誰だっていいとこ

100持ってる

今日は何個

見つけられたかな

まだ知らない

君のいいとこ探しに行こう

生きてるって

それだけで100点

辛くても心痛めても

そう100点満点


うまくいかない時のおまじない

こっそり君にだけ

教えてあげるから

空を見上げて

大きく深呼吸

ぴんとした姿で

ありがとうって叫ぶんだ

それだけで100点満点

 

小さな花瓶

今日は、私が以前指導していた生徒さんの作文を紹介します。

ちょうど今頃の季節に書かれた作文でした。

 

   小さな花瓶  村上未希子

 私が通学のため利用するバス停には小さな花瓶があります。そして、その花瓶の花が枯れることはありません。

 私は街中から少しはなれた海辺の町に住んでいます。ですから、朝のバス停はとても静かです。私がバス停に立っていると毎日リアカーに花を乗せて歩く花売りのおばさんと顔を合わせています。毎日のように顔を合わせていたので、私と彼女は言葉を交わすようになっていました。

 ある日、私がいつものようにバス停に立っていたら、彼女は小さな花瓶をバス停の横の柱にくくりつけました。そしてリアカーから一本のキレイな花をとりその中に入れました。

「どうしたんですか?」とたずねると、

「朝からこんな静かなバス停でバスをまつのはさびしいでしょう?一本でも花があれば明るい気持ちになれるじゃない」

と言われました。

 私はその日の朝、とても気持ちがさわやかになったのをおぼえています。

 その日以来私は彼女とよく話をするようになりました。彼女と話していると今まで気付けなかった彼女の仕事のつらさを感じました。決して仕事がきついと彼女が言ったわけではありません。しかし、赤ぎれやしもやけにふくれた手を見ると冬に水をあつかうこの仕事のつらさを痛感せずにはいられませんでした。私は小さい頃、花屋になるのが夢でしたから、いっそうショックでした。

 けれど、彼女は決してグチもこぼさず、暑い夏も寒い冬も朝早くから重いリアカーを引いて花を売りに出かけるのです。

 そんな彼女は、自分だけでなく他人のこともおもいやる心をしっかりと持っているのです。季節の花を毎朝一本ずつ入れていく彼女の姿は実にまぶしいものです。私は毎朝、心を洗われる気持ちでその姿を見ています。

 つい先日のことですが、彼女の小さな花瓶に彼女の入れていない一本の小さな花がありました。だれかが、彼女のやさしい心に感動して花を置いていったのです。残念ながらその日は彼女に会えなかったのですが、きっと彼女も喜んだと思います。静かな朝の小さなバス停の横に咲く彼女のやさしい親切の花は、それを見る人々にも親切のあたたかさをふりまいているんだなと思います。

 今朝の花瓶には、うすいピンクをしたやさしいコスモスが揺れています。今日もまた、私はさわやかな気持ちでバスの中の席に座ります。

(第23回全日本「小さな親切」作文コンクール 優秀賞受賞作品)

 

先日、自宅の資料の整理をしていたら、たまたま見つけたものです。

ちょっと手を止めて久しぶりに読んでみましたら、温かい気持ちになりました。

本校生徒の皆さんにも、毎日スクールバスで通学している人がたくさんいるので、

少し気持ちが分かってもらえるかな、と思って掲載しました。

(これは深海のバス停です)

 

 

「神の手」について

あなたはサッカー中体連の決勝戦のピッチにいます。

この試合で勝つために、3年間きつい練習にも耐えてきました。

 

スコアは0-0、緊迫した展開が続いています。

今、あなたは相手ゴールへドリブルで攻め上がり、パスをした後

もう一度ボールをもらおうと走り込みます。

しかし、味方のパスは、相手ディフェンスにカットされてしまいます。

プレー失敗かと思いましたが、次の瞬間、

カットされたボールがフワッとあなたの前方に上がっているではありませんか。

あなたは迷わず加速し、ボールに向かってジャンプします。

相手のゴールキーパーが慌てて、パンチングしようとジャンプしてくるのが見えます。

あなたとゴールキーパーは、空中で競り合います。

そして、あなたは、ゴールキーパーがボールを弾くより一瞬早く、ボールに触ることができました。

ボールは、誰もいないゴールに吸い込まれていきました。

ベンチをはじめ会場は大きな歓声に包まれました。

 

しかし、ボールに触ったのは、あなたの左手だったのです。

この時、あなたならどうしますか。

 

お気づきのように、

このエピソードは、

サッカーW杯1986年メキシコ大会

準々決勝イングランド対アルゼンチン戦で、アルゼンチン代表のマラドーナ選手が先制点を奪った時の様子です。

 

イングランドの選手は、ハンドをアピールしますが、

審判はゴールを認めました。

映像には、マラドーナ選手が手でボールをはたく様子がはっきり認められますが、試合はそのままアルゼンチンのリードで進められました。

そして、その4分後に、マラドーナ選手はドリブルで5人を次々と抜きさり、追加点をもたらします。

 

サッカーでは有名な出来事ですが、皆さんこのエピソードをどう思われますか。

私の道徳授業はほとんど「あなたならどうしますか」というタイトルなのですが、この話も教材にしてみたい話です。

 (以下の引用はいずれもウィキペディアから)

 

ーマラドーナは試合後のインタビューでこのプレーについて聞かれると、

「ただ神の手が触れた」と表現した。

 

この発言から「神の手」は伝説となったようです。

 

ーのちに、マラドーナは自伝においてハンドだったことを認め、

母国のテレビ番組では

「早く来て自分を抱き締めないと、審判が得点を認めないぞ」

とチームメイトに呼びかけたという裏話を明かしている。

 

私はサッカーのことはよくわかりませんが、

「5人抜き」の様子を見ると、マラドーナ選手はむろん上手なのでしょうが、

次々と抜かれていくイングランドの選手たちは、少し集中力を欠いて、

あれよあれよと抜かれているようにも見えます。

明らかに、直前の誤審が選手たちの心理に影響しているように思えます。

 

マラドーナさんは後年の雑誌インタビューでは罪の意識を否定し、こう語っているそうです。

 

ーワールドカップで勝てるなら手だって使うさ。審判が認めれば、それでゴールだ。

 

一方、当時イングランドの監督だったボビー・ロブソンさんは、こう語っています。

 

ーあれは誤審以外の何ものでもない。誤審はあり得ることで仕方がない。

 

そしてこう続けています。

 

ーだが私が許せないのは、それを神の手などと呼ぶ者の欺瞞だ。

 

私自身は、ロブソン監督に1票です。

中体連大会のために、生徒たちがどんなに努力してきたかを、

誰よりも知っていても、生徒たちがどんなに勝ちたいかをよくわかっていても、

生徒たちにはこう尋ねると思います。

 

「反則をしたのは、誰よりも自分がよくわかっている。

なのにガッツ・ポーズをして、勝利をつかんだとしても、

その勝利にどんな意味があるのか」

 

W杯と中体連では、訳が違うと言われるかもしれませんが、

「部活をするのは、何のためか」ということを考えるための問いです。

 

マラドーナさんが亡くなられました。

彼は私と同級生です。

もちろん、学校は違いますが。

 

人とは仕草である

先日この欄で紹介した、「武田鉄矢の今朝の三枚おろし」というラジオ番組で、

武田さんが話していた話です。

 

青山真治さんという映画監督の「映画論」の本にあった話で、

「人は仕草である」

というものです。

つまり、映画の登場人物の人物像は、

映画俳優が演じる顔の表情とか、セリフとかではなく、

「仕草」で印象に残るというのです。

 

どういうことかというと、

名優と言われる人たちは、

必ず決め手となる得意な仕草を持っているというのです。

ストーリー上あまり必要がなくても、

その決め手となる仕草(私はこれを決め仕草と呼ぶことにします)をして、

登場人物あるいはその俳優さんの持ち味を出し、

見る人の印象に強く残るという説です。

 

いくつか例が挙げられていました。

ジョン・ウェインは、物を投げるような仕草が得意。

だから、彼が演じる西部劇のヒーローは、絶対ハンカチなどは持たず、

(そもそも西部劇でハンカチを使っている人をあまり見かけませんが)

手を洗ったら、物を投げるような動作で、水を振り払うのだそうです。

そして、それが彼の演じる人物の男っぽさをかっこよく象徴するのだそうです。

差別主義者だった…知られざる名優ジョン・ウェインの実像|日刊ゲンダイDIGITAL

 

また、イングリッド・バーグマンという美女は、

一本の映画の中で必ず一度は、めまいを起こして倒れかかるそうです。

ちょっと可憐な、か弱い感じのキャラクターなのでしょうか、それが彼女の決め仕草のようです。

 クラシック女優の生き方に学ぶ②イングリッド・バーグマン

 

さらに、クラウディア・カルディナーレという、こちらの美女は、髪をかき上げるのが得意技だそうです。

なるほど、髪の長い、活発そうな方ですね。

 

 

こういうことを聴いていると、

日本の俳優さんなども、そんな決め仕草があるのではないでしょうか。

 

石原裕次郎さんは、もとはアクション俳優だったと思いますが、

私が「太陽にほえろ!」という刑事ドラマで見ていた頃(高校生ぐらいの頃)は、

もうちょっと太っていて、

マカロニ刑事(ショーケン)やジーパン刑事(松田優作)のように、

犯人を追って街中を走るシーンはムリだったのでしょう。

警察署の自席の後ろの窓のブラインド越しに、目を細めて外を見るのが

決め仕草だったように思います。

(今思えば、警察署の窓から毎週毎週、何が見えたというのでしょう?)

ブラインドちらっを再現可!『西部警察』の石原裕次郎が可動式フィギュアに! - ライブドアニュース

高倉健さんは、あまりセリフ回しが上手ではなかったので、

セリフの少ない役をやり出したら、

それが功を奏して、人気が出たという話を聞いたことがあります。

高倉さんの演じる寡黙な男性は、

必ず不器用そうに口ごもるような場面があって、

見る人は健さんが言いたいけど言えないことを勝手に想像して、

健さんの気持ちになりきるということではないでしょうか。

黙っていることが健さんの決め仕草と言っていいのかもしれません。

高倉健「いい風に吹かれたい」 » bunanomori

 

このように考えてみると、

映画やドラマの登場人物を見る際に、

その演じている俳優さんの決め仕草はどんなのかな、と思いながら見るのも面白そうです。

(たとえば、木村拓哉さんの決め仕草は、どんな仕草でしょう?)

 

つまりは、モノマネされやすい人は、それだけ印象に残る、得意な仕草を持っていることに行き着きます。

私は、決め仕草は必要ないかも知れませんが、

せかせか動くと落ち着きのないのが露呈しますし、

悠然としているつもりでも、他人からはだらだらしているように見えるかもしれません。

これ以上、へんな仕草やふるまいで恥をかかないようにしたいと思います。

ムーミン谷のかわいい少女

「忙しい、忙しいって言う人いるじゃない。

きっと頑張ってるわねって褒めてほしいのよ。

だからこう言ってあげたほうがいいわ。

時間の使い方が下手ねって」

 

これは、ある有名な人の名言(?)です。

ううむ、それを言われては立つ瀬がない、という感じですね。

 

さて、この言葉を残したその有名な人は誰かというと、

リトル・ミイ

という人です。

どこの国の人かというと、おそらくスウェーデンの人です。

「おそらく」というのは、この人は架空のキャラクターだからです。

 

その人とは、

e.スポンジワイプ ムーミン リトルミイ

トーベ・ヤンソンさんの物語「ムーミン」シリーズに登場するこの少女?です。

「ムーミン」といえば、カバかなんか分からない、不思議な妖精?たちの物語ですね。

 

松任谷由実の全楽曲424曲が配信開始! Spotifyの人気プレイリストのカバーをユーミンがジャック | ART&CULTURE | FASHION  HEADLINE

(これは、「ユーミン」)

 

「ムーミン」は、私の小さい頃は日曜の夕方6時から、

「サザエさん」の前に放送されていました。

♪ねえ ムーミン こっちむいて

という主題歌を聴くと必ず眠くなっていたのと、

次週の予告編をムーミン・パパが担当していて、

最後に必ず「ムン・パッパ」と言って締めくくっていたのを覚えています。

楽しいムーミン一家(Moomin)のネタバレ解説まとめ | RENOTE [リノート]

 

さて、このリトル・ミイさんは、

ちょっと変わり者で頑固、毒舌家とも思えますが、

大人もハッとするような言葉をたくさん残しています。

 

「みてるわよ、あなたがしていること。

あのね、神様じゃないわよ。もうひとりのあなたがよ。

もうひとりのあなたがあなたをみているのよ。

見放されないようにね。嫌われないようにね」

 

「迷わないことが強さじゃなくて、

怖がらないことが強さじゃなくて、

泣かないことが強さじゃなくて、

本当の強さってどんなことがあっても前をむけることでしょ」

 

「努力は人を大きくするわよ。

けど苦労は人をダメにするわよね」

 

「あなたに足りないものと余計なもの、ひとつずつ言うわね。

足りないもの、努力ね。

余計なもの、無意味な時間、見栄、さぼり癖、食べ過ぎ」

 

「失敗を怖がらない。

バカね、全く逆よ。

怖がらなきゃいけないに決まってるじゃない。

そうしないからいつも同じ失敗を繰り返すのよ」

 

「甘えてんじゃないわよ。

その人の価値がわかるのは、上手くいっているときじゃないわ。

いろんなことが上手くいかない苦しい時に何ができるかよ」

 

6月3日は日本のムーミンの日でした

いかがでしょうか。厳しいところもありますよね。

ズバリ言うわよっ!という感じですね。

しかし、もしも友達が、こんなちょっと言いにくいようなことを、直接言ってくれるのなら、

なんかいい友達のような気もします。

 

熊本市で行われているという「ムーミン」の展覧会の案内を目にして、

このようなことを考えたのでした。

ムーミン展 熊本市近代美術館

ラジオを聴いていますか「大学受験ラジオ講座」

昨日のラジオのお話のつながりで、今日は「大学受験ラジオ講座」のことを書かせていただきす。

高校の時、私はあまりにも成績が悪く、

ある日、これはどうにかしないと、いくらなんでもまずいと気づきました。

しかし、お金もないし、塾や予備校には行けませんでしたので、困ってしましましたが、

旺文社の大学受験ラジオ講座というものがあるのを知り、

「よし、これだ!」と聴講(!)することとしました。

毎月のテキストは、7〜800円ぐらいじゃなかったでしょうか。

この予算で一流の予備校の先生の講座が聴けるなんて、世の中にこんないい方法があるのかと思いました。

各教科の参考書を買うよりずっと経済的です。早速本屋でテキストを購入してきました。

(写真は実物とは違います)

 

ラジオ講座なので、もちろんラジオで先生の話を聴くのですが、

いざ始めようとして、私は一つの問題点に気がつきました。

それは、その講座の放送時間が、早朝の5時過ぎからなのです。

当時の私は早起きが苦手で、

毎朝バタバタして高校に滑り込んだり、滑り込み損なったりの生活でしたので、

テキストを購入した後にこのことを知って、ハタと困りました。

でも、ここであきらめたら、テキスト代がムダになるので、

仕方ない、明日から朝5時に起きようということにしました。

 

すると、何ということでしょう。

全く起きることができません。

目覚まし時計をかけていても、全然気づきません。

当時は「ラジカセ」の出始めた頃で、タイマー録音する機械を私は持っていませんでした。

困ってしまいましたが、それならばとダイヤル式のタイマーをラジオにつないで、

5時になったらラジオのスイッチが入るようにして寝ましたが、

講座の先生の話が、かえって夜明け前のまどろみに効果的で、安らかに眠れてしまう有様でした。

だいたい、学校の勉強がほとんどわかっていないのですから、

テキストの問題をやっただけでは、まったくわかりません。

ラジオ講座のお話を聴かないとラチが開かないのです。

(写真は実物とは違います)

 

さて、どうしたものかと考えた私は、

朝5時などと中途半端に早起きしようとするのが、いけないのではないかと考えました。

もっと早く起きてはどうか、

いや、夜中から寝なければいいのではないか、

と考えたのです。

 

そこで取った作戦は、

夜中の3時に起きて、そのままずうっと起きていようという名案でした。

なぜ3時かというと、

当時人気のあったラジオ番組

「オールナイトニッポン」の第2部が毎日午前3時から放送されていたのです。(第1部は午前1時から)

それが聴ける、と思えば、辛い早起き?も楽しくなるのではないかと思ったのです。

 

そこで、夜は9時ごろに無理矢理眠って、

夜中の3時に起き、ラジオをつけるという生活を始めました。

これは大正解で、生活リズムの改革に成功し、

ラジオ講座も毎日聴くようになりました。

 

しかし、どちらかというと、ラジオ講座より

オールナイトニッポンを聴くのが主な目的となっていた感がありました。

特に、水曜深夜(木曜の未明)の松山千春さんの時は楽しみにしていましたね。

ちなみに、その日の第1部は、タモリさんの担当でしたので、

3時前に起きて、ラジオを聴いていたりしました。

松山千春さんの放送の最後には、毎回松山さんがハガキを読みながら終わるのですが、

そのバックに

「大空と大地の中で」が流れ、

いい感じで毎回終わっていました。

 

しかし、なぜかラジオ講座は5時15分ごろからの放送だったので、

オールナイトニッポンが終わってラジオ講座が始まる、その間の15分をガマンできずに、

うとうと眠ってしまうことも多々、

自分はいったい何のために何をやっているのか、よくわからなくなることもありました。

 

今となっては、その講座の効果が本当にあったのかは定かではありませんが、

「自分で自分のルーティンを作る楽しみ」を知った時代でした。


 

 

 

ラジオを聴いていますか(脳を鍛える)

先日、このような記事を読みました。

いい人間関係をつくるために重要な「7つの能力」。鍛えるにはこれをして!

この記事では、「いい人間関係をつくるための力はこうやってつけるとよい」として、次の7つにまとめてありました。

 

詳しくはこの記事のリンクをご覧いただくとして、

私はこの1番目に示してある

ー理解力を鍛えるには「集中してラジオを聴く」

ということに興味を持ちました。

 

この項目を引用してみます。

*****

【1】「理解力」を鍛えるには「集中してラジオを聴く」
人間関係構築のベースとなるのは、やはり「相手の話をきちんと理解する」という能力でしょう。

自分が話をし、そこから楽しいコミュニケーションが生まれれば、

人は相手に対して信頼感や安心感を抱くからです。

理解力を鍛えるために、ぜひラジオを聴いてみてください。

脳科学者で医師の加藤俊徳氏が行なった実験では、

被験者にラジオを1日2時間×1ヶ月聴き続けてもらうと、

脳の聴覚系脳番地(※耳から入った情報を言葉として認識する機能を担う)が成長することが判明。

そして、この聴覚系脳番地は、言葉の意味をとらえる理解系脳番地と深く関係しています。

つまり、ラジオを聴いて聴覚系脳番地を鍛えることは、相手の話の理解を深める出発点になるのです。

*****

この頃の子どもたちい散見される課題として、

「他人の話をじっと集中して聞くことが苦手」ということがあると考えます。

これは、本校も例外ではありません。

 

特に授業では、今も「先生や友達の話を聴いて理解する」ことなしには成立しません。

どんなにオンライン授業が行われるようになっても、

その「話を聴いて理解する」力の重要性は変わらないばかりか、

いっそう大きくなってくるのではないでしょうか。

 

私自身、高校時代は深夜放送のDJや、夕方の「小沢昭一的こころ」を好きで聴いていたことがありますし、

通勤時には決まったラジオ番組を聴く習慣もありました。

そういえば、最近はラジオを聴く機会が減ったなと思います。

そう思い立って、podcastで文化放送のラジオ番組「武田鉄矢の今朝の三枚おろし」をときどき聴いたりしているところです(ちょっとおじさんくさい番組ですが)。

4月15日 武田鉄矢・今朝の三枚おろし - 武田鉄矢・今朝の三枚おろし | Lyssna här | Poddtoppen.se

生徒の皆さんも、Youtubeなどを目にする時間はあるかもしれませんが、

時には静かにラジオの話に耳を傾けることも、

「聴覚系脳番地を鍛える」ことになるかと思いました。

 

ちなみに、NHKの「らじるらじる」というアプリを使えば、

スマホでAMもFMも、そして聞き逃した番組も無料で聴くことができます。

ネットラジオというのだそうです。

昔「ラジオ基礎英語」などを聴いて長続きしなかった私としては、便利になったなと思いました。

→ NHKラジオ らじる らじる

らじる☆らじる NHKネットラジオ | ラジオ, カード, ネット

成層圏から帰ってきた気球

私が小学校卒業の時の記憶です。

タイムカプセルが流行り出していて、私たち児童は、

「自分たちも卒業記念にタイムカプセルを校庭のどこかに埋めよう」

という相談をしていました。

しかし、先生からストップがかかりました。

その理由は、

「ここ(小学校のあるところ)は新幹線が通る予定なので、

小学校もその時は引っ越しになります。

タイムカプセルを埋めたら、掘り起こせなくなりますよ」

当時は、あの田中角栄首相の「日本列島改造論」が一世を風靡していた時代でしたので、

「へー、そういうことか」と思いました。

先生は「しかも裏の山にはトンネルが通るのです」とも言われ、

これにも「へー、すごいね」とか言っていたのを思い出します。

実際に新幹線が開通したのは、その時から39年後。

たしかに裏の山にはトンネルが貫通しましたが、私の小学校は元の場所にそのまま現存しています。

これは実際のそのトンネルの様子です。

 

なぜ、このような話をしているかというと、

旧飯田工業高校(現飯田OIDE長姫高校)のある高校生たちが研究課題の一環で飛ばした気球が

成層圏を旅してきて、無事帰還したというニュースを見たからです。

 

*****

成層圏から奇跡の帰還「思い描いていた映像が撮れた」長野県の高校生の気球 8年ぶりに発見

宇宙から地球を撮影しようと、長野県飯田市の高校生がカメラやスマートフォンを積んだ気球を飛ばしたのは8年前。

行方不明になっていた気球が埼玉県で発見され、

連絡を受けた当時の生徒たちが母校に集まり再生すると「思い描いていた映像」が撮影されていました。

*****

 

なんともロマンのある話ですね。

「小惑星探査機はやぶさ」の話を聞くと、涙が出てくるという先生が本校にいるのですが、

気球でもちゃんと使命を果たして帰ってきたのですね。

カメラやスマホはどんな旅をしてきたのでしょう。

 

*****

気球の映像はどんどん上空に上がっていき、富士山の姿を捉えています。

そして、離陸からおよそ2時間半後。気球は上空およそ3万2000メートルの成層圏に到達。

丸みを帯びた地球の姿がはっきりと映し出されていました。

清水草太さんは

「一番高いところまで到達したところが、きれいに撮れていたので、

あれが思い描いていた撮りたいという映像になっていたのですごい」

と話します。

元生徒たちは成層圏からの映像に興奮を隠さず、8年越しの研究課題達成を喜びました。

*****

 

ニュース映像では、卒業生たちが集まり、8年ぶりに再会した少し汚れて傷だらけになった箱を開け、
「懐かしい!すげー。スマホだ、無事だ」という声が上がっている様子が映っています。

 

嬉しい同窓会になったことでしょう。

今日も宇宙ネタになりましたが、

小学生の頃を思い出し、

タイムカプセルを埋めてたら、中から何が出てきただろうなどと、

昔のことに思いを馳せた休日でした。

君も宇宙飛行士になれる2

昨日の授業参観、学年懇談会お世話になりました。

3年生の授業では、面接試験の練習が行われていました。

私は、ペアや3人での役割練習をしているところを少しだけ参観しましたが、

みんな少しとまどいながら、楽しそうに取り組んでいました。

11月も早いものでもう半分を過ぎ、これから進路選択、受験対策の季節になっていくのだなと実感しました。

 

さて、昨日この欄で宇宙飛行士の選抜試験についてお話ししましたが、

ニュースでその話題に触れたものがあったので、読んでみました。

日本にたった7人…現役飛行士に聞いた!“13年ぶりの募集“で注目集まる「宇宙飛行士」になるには?

カンテレ「報道ランナー」

 

13年ぶりに日本人宇宙飛行士が募集されるのですが、

前回最後の試験で合格し、2016年に4か月間、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在された、

JAXA宇宙飛行士の大西卓哉さん(44歳 元全日空のパイロットで、民間パイロットとしては初の飛行士)のインタビューが掲載されていました。

 

まず、転職して宇宙飛行士になった理由について大西さんは、こう言われています。

「小さいときから宇宙が好きで、行きたいと思っていたが、本当に行けるとは思っていなかった。

13年前に募集していると知って、ほんの少しでも可能性があるならと応募した」

宇宙飛行士になるのは子どもの頃からの夢だったそうで、

「パイロットの仕事と宇宙飛行士の仕事は共通点が多くて、

パイロットとして学んだこととか、蓄積した経験が宇宙飛行士の選抜試験で自分を助けてくれた。

自分はラッキーだったと思っている」

 と語られています。

(ただし、給料はパイロットの頃よりずいぶん下がったそうです。ちなみに宇宙に行ってもボーナスとかはもらえないそうですよ)

 

さて、宇宙飛行士選抜試験についても少し掘り下げてありました。

宇宙飛行士になるには「どんな能力」が必要なのでしょう。

 

大西さんが採用された時の2008年の募集要項では、

●日本国籍 ●大卒以上(自然科学系) ●訓練時に必要な泳力

●英語能力 ●教養(美しい日本語・異文化への造詣)

●10年以上JAXAに勤務可能 

…などが条件として示されていて、

試験では963名の応募に対し、合格が3名と、倍率は320倍以上だったそうです。

 

*****
――Q:英語は大事ですか?

【大西さん】

「国際宇宙ステーションでの仕事は全て英語、

訓練もアメリカとロシアで行われるので、英語とロシア語が必要。

ある程度の基本的な英語力は必要になってくる」


――Q:教養は? 「美しい日本語」というのは、関西弁はダメですか?

【大西さん】

「日本人が宇宙に行く機会は限られているので、貴重な機会を頂いた身としては、

自分が見てきたこと、感じたことをいかに分かりやすく一般の方に紹介できるかは大事な能力」

 *****

と語っておられます。

 

また、前回「まっ白なジグソーパズル」を紹介しましたが、こんな厳しい試験もあるそうです。

 

*****

最終選抜者10人への課題で「10時間で千羽の折り鶴を作れ」

ということは…【1人当たり、4時間で100羽】

――Q:どんなことが求められる試験?

【大西さん】

「実は、課題を出されるときに何を見ているかは受験者には一切知らされない。

この時も、『鶴を折りなさい』という指示だけがきた。

自分の中で、これが宇宙空間での作業でどんな作業に似ているのか、

例えば、閉鎖的な宇宙ステーションで単純作業をずっと長い時間やるときの様子を見ているんだろうなとか想像しながらやる。

僕の場合は、時間に追われて、仕事、折り方が雑にならないようにとか、

最初と最後で後半に疲れがたまって来ても折るペースが落ちないように考えながら課題に取り組んだ」

 

――Q:相談したり協力したりした?

【大西さん】

「ここで集まっていた10人はライバルだが、同じ夢を追いかける仲間の意識が強かった。早く折れる人にコツを聞いたりしていた」


――Q:大西さんは何羽折れた?

【大西さん】

「最初1時間くらいで10羽しかおれなかったので、最終的に80羽いったかいかなかったか。10人で1000羽もいけなかったです」

*****

 

科学の専門知識もですが、

コミュニケーション能力、根気、集中力やグループで協力する姿勢が必要なのかもしれませんね。

 

さて、記事によると、

13年ぶりに宇宙飛行士を募集するのは、

2024年までに月、2030年代に火星へ、有人探査を目指すという

「アルテミス計画」のためだそうです。

もちろん、大西さんも参加したいという気持ちをもっておられて、

日本人として最初に月に降り立つことになるかもしれませんね。

そのときは、かぐや姫と、得意な英語やロシア語ではなく、

日本語で「いとをかし」とお話をしてきてほしいものです。

校長室ブログ かぐや姫現わる

君も宇宙飛行士になれる

昨日に続いて、クルードラゴンで宇宙ステージに乗り込んだ

宇宙飛行士、野口聡一さん関連の話題です。

 

クルードラゴンが飛び立った月曜日の夕方、

出張帰りに車のテレビで、こんなニュースを見ました。

 

野口聡一さん55歳が宇宙へ!なぜ日本人宇宙飛行士は“おじさん”ばかりなのか?

野口聡一さんは55歳。

いわゆる中年と呼ばれる年代ですが、日本人の現役宇宙飛行士はみんな40代~50代で、

平均年齢は51歳。他の国に比べて一番高いそうです。

スペースシャトルの時代が終わり、日本人宇宙飛行士の活躍の場が減るなどして、

現在、若い宇宙飛行士がいないという話題でした。

しかし、国際宇宙ステーション(ISS)に代わって、月面の探査がまた宇宙開発の課題となってきて、

2020年代の後半には、日本人宇宙飛行士が月に降り立つ可能性が出てきたということです。

また、「JAXAの職員60歳定年」というものもあって、

若い宇宙飛行士の育成が急務になっているそうです。

このような理由で、JAXAが13年ぶりに宇宙飛行士を新規募集するのだそうです。

このブログをお読みの生徒の皆さんも、宇宙飛行士を目指してみてはどうですか。

ということで、宇宙飛行士の選抜試験について調べてみると、

「どんな力をつければ宇宙飛行士になれるのかな?-宇宙飛行士候補者選抜試験に挑戦-」

というパンフレットを見つけました。

さて、どんな選抜試験をクリアすれば、宇宙飛行士になれるのでしょうか?

紹介されている問題の例を一つ引用してみましょう。

知る人ぞ知る「まっ白なジグソーパズル」です。

 

*****

模様も色もないまっ白なジグソーパズル──集中力と忍耐力を試される
正しく配置すると美しい絵や写真ができあが るジグソーパズルは、

集中力や忍耐力を必要と するものの、楽しい遊びです。

でも、色や模様 がなかったら?

このパズルは手がかりが極端に少ないので、 難度は模様つきに比べぐんと高くなります。

長期滞在適性検査で、まっ白な 144 ピース のジグソーパズルが出題されたことがあります。

制限時間3時間でしたが、完成した人は一 人もいなかったそうです。

これを行うときは、40 ~ 60 ピース程度の 簡単なものを選びましょう。

市販のものを手に 入れることができます。

最寄りの玩具店などで 見つからないときは、ネット通販でも手に入れ ることができます。

*****

どうでしょう。私は気が短いので元々ジグソーパズルは苦手で、

その上、手がかりやゴールの見えない「まっ白なジグソーパズル」では、

手も足も出ないのではないかと思います。

しかし、出来心で104ピースの「まっ白なジグソーパズル」を注文してしまいました。

チャレンジしてみたい人は、校長室に来てみてください。

 

また、宇宙飛行士選抜試験に興味のある人には、この本もおすすめです。

ドキュメンタリーとして、とてもおもしろいですよ。

ドキュメント宇宙飛行士選抜試験 

アオサ、雑節 宇宙の旅

ここ数日、宇宙のニュースが報道されました。

野口聡一宇宙飛行士さんの久しぶりの宇宙への旅のニュースです。

野口さんといえば、アニメ「宇宙兄弟」の中で

「3次元アリ」の話をされている場面をこのブログで以前、紹介しました。

 校長室ブログ 三次元アリの話(「宇宙兄弟」から)

 

さて、野口さんたちが搭乗した.アメリカの民間企業スペースXの新型宇宙船「クルードラゴン」は、

日本時間17日午後1時すぎ、国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングに成功したのだそうです。

 

これは、ドッキング直前のクルードラゴンから見た国際宇宙ステーションです。(NASAテレビから)

 

また、これは国際宇宙ステーションへのドッキングを前に、新型宇宙船クルードラゴンの内部でパネルを操作するクルーたちです。(NASAテレビから)

 

きれいなタッチパネルですね。

私のイメージでは、宇宙船内はたくさんのボタンやレバーだらけの印象ですので、かっこいいなぁと思います。

狭苦しくない感じがしますね。

今回の宇宙旅行で、

民間企業による宇宙旅行が本格的に始まるのだと思われます。

 スペースXの方が

「NASAはわれわれの大切な顧客だ」

と言われていて、へー、そんなものかと思いました。

 

さて、今回のニュースに関連して、宇宙食も話題になっていました。

ローソンの宇宙用のからあげクンを、若田さんがお食べになるということです。

ローソンが3年9か月かけたプロジェクトで完成させたものだそうです。

普通のからあげクンと果たしてどう味が違うのでしょうか?

近くのローソンでも売り出されたら、一度は食べてみたいものです。

 

また、カップ焼きそばUFOも食べられるとのことでした。

野口さんは、B級グルメのファンらしいです。

さて、そんな中で、地方のある高校が作ったサバ缶も宇宙食として採用されたそうです。

 

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高校生のサバ缶宇宙へ 「思い続ければ夢かなう」―野口さんも「楽しみ」・福井

福井県立若狭高校(同県小浜市)が開発したサバの缶詰が近く、

野口聡一さん(55)が長期滞在する予定の国際宇宙ステーション(ISS)に届けられる。

「うちの缶詰を宇宙に飛ばせるのでは」。

そんな生徒の声から始まった宇宙食への挑戦。

野口さんはISS滞在中に味わう予定で

「大変楽しみにしており、しっかり賞味したい」と話している。

*****

 

記事によると、サバの産地福井県のある高校の若い小坂先生が、

生徒たちと、不振になった地元産業を活性化しようと思い立ち、研究を開始。

20年近くをかけて認可され、今回宇宙の旅にお供することになったそうです。

記事はこのように締めくくられていました。

 

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小坂さんは「思い続けていれば、夢はかなう」と喜びをかみしめる。

卒業生の大道風歌さんは

「多くの人の思いが込められたサバ缶が打ち上がるのはうれしい。

宇宙での味の感想を早く聞きたい」

と期待を寄せている。

*****

 

日本の地方のチカラ。元気の出る話題ですね。

以前、本校卒業生の先輩が牛深高校でアオサの研究をして、

新しい名産品「青春巻(あおまき)」を開発されて、話題になりました。

牛深のアオサや雑節も宇宙で食べられるようになると、夢が広がるでしょうね。

 

山浦くん「NIEカメラマン講座」の感想

先日の「NIEカメラマン講座」の感想を、

当日謝辞も述べた学習図書委員長の山浦くんがまとめてくれました。

本人の了解を得て、紹介します。

とてもよい学びができたように思えます。

 

  新聞記事にこめられた思い 

 

僕たちの学校で「NIEカメラマン講座」がありました。

現役の新聞記者の方の日ごろの苦労、取材の裏話、記事にこめた思いなどを直接聞くことができました。

まず印象に残ったのは、「伝わる写真」とは何かということです。

「伝わる写真」は、人の表情が写っていることと情報が多く写っている方がよいということを初めて知りました。

たしかに、普通の写真と新聞の写真を比べてみると、みんな表情がよく、それでいて「今」「どこで」「何をしているか」が写真を見るだけでよくわかります。

これほどの情報量と人の表情を1枚の写真にまとめている新聞のカメラマンの方の技術には、感心しました。

また、記事になった写真の例として、サッカーの試合の写真も見せてもらいましたが、スポーツは動きがあるので、失敗も少なからずあるそうです。

しかし、記者の方は「失敗しても撮り続ける」とおっしゃっていました。

これは、仕事への責任感から来るものだと思いました。

「失敗を悔いていても意味がない、次につなげないと良いものは撮れない」ということだと思いました。

一方で、地震の被災地での取材の話を聞いたときは、心が痛みました。

仕事として、被災地の写真は撮らなければいけない。

しかし、災害で心も体も傷ついているのに、写真を撮らせてほしいというのは気が引ける。

その葛藤と苦悩の中、写真を撮らなければいけない記者の方の気持ちは、この講座を受けなければ、知ることはできなかったと思いました。

1枚の写真がどれだけ重く、思いのこもったものなのかがよくわかりました。

新聞の一つの記事には基本、1枚の写真しか載っていません。

しかし、写真の中にある思いやかくされた技術を知ることができてよかったです。

これからは、写真を撮っている人、記事を書いている人の視点に立って、新聞を読んでみようと思いました。

NIEカメラマン講座(2020/11/12)

五七五七七 短歌の楽しみ

一人暮らし 雨の夜には 早く寝る ゆっくり眠る 雨と一緒に 松田わこ

 

朝日新聞では、毎週日曜日の朝刊の「歌壇」「俳壇」のページで、

一般読者の投稿した短歌や俳句が紹介されます。

冒頭の一首は、11月15日(日)に掲載されていた短歌の一つです。

作者の松田さんは、姉妹でよく「歌壇」に登場される方で、

この春に大学進学されて、一人暮らしを始められたそうです。

私も一人暮らしなので(!)その気持ちがよく分かるような一首でした。

 

さて、短歌といえば、11月7日(土)の「世界で一番受けたい授業」では、

「サラダ記念日」で有名な歌人の俵万智先生が恋愛短歌を紹介して、授業されました。

俵さんは私とほぼ同年代で、この歌集でデビューされたときは、びっくりしたのを覚えています。

 サラダ記念日 俵万智歌集

たとえば、

 

君と食む 三百円の あなごずし そのおいしさを 恋とこそ知れ

 

言い訳も 嘘もあなたの 声ならば しばらく聞いて いようしばらく

 

などの「幸せになれる短歌」、いかがでしょうか。

 

思いきり 見つめることの 言い訳の 小道具となる 日もあるカメラ

 

これは、スマホのカメラかも知れません。

 

トーストを 二枚焼こうと して気づく 今日から一人 ぶんの朝食

 

これは、昼食でも夕食でもないことから、特別な人との別れが暗示されるという解説でした。

 

また、上の句(五七五)に続く下の句(七七)を想像させる問題も出題されました。

 

もう二度と 来ないと思う 君の部屋

の下の句はなんでしょう?


正解は

 

もう二度と 来ないと思う 君の部屋 腐らせないでね ミルク、玉ねぎ

 

でした。リアリティがすごいですね。

 

出演者がつくってきた「大好きな?へのラブレター」の発表もありました。

 

優勝は佐藤栞里さんの

 

いつもなら 八本すする うどんさえ 隣が気になり すするは三本

 

若い女性の庶民的な気持ちの歌ですね。

 

また、コンクールで入賞した10代の恋愛短歌の紹介もありました。

 

確率を 習った後の 席替えで 計算してる 君の隣を

 

声聞けば 心臓の音 うるさくて 届け届くな 隣の君に

 

中高校生の作品でしょう。青春だなあという感じですね。

 

出演者の「甘酸っぱい青春」をテーマにした短歌も発表されました。

優勝は間宮祥太朗さんの

 

改札の あちらとこちらで 察し合う 戻らぬ初夏の 千歳船橋

 

ちょっと不振だったデートの後の、改札口での別れの光景だと言っておられました。

「千歳船橋」という駅の名前が、七音で調子もいいし、リアリティがあって、昔のフォークソングみたいです。

 

私だったら、

 

国道の あちらとこちらで 察し合う 戻らぬ秋の 久玉バス停

これはいかがでしょうか。

 

中学生の皆さんにも、短歌で気持ちや思い出を残すことの楽しさを

知ってもらいたいと思ったところです。

白鳥の湖と老バレリーナ

 

作家の高橋源一郎さんがラジオで語られていたので知ったのですが、

数分の短い動画がSNSの上で中で大きな話題になっているそうです。

 

その動画では、年老いた女性が車椅子に座っています。 

彼女はアルツハイマー症を発症して記憶を失い、車椅子の生活をしています。

撮影された場所は、スペインの介護施設です。

アルツハイマー病患者の生活向上のために音楽を活用しているスペインの慈善団体「Asociacion Musica para Despertar」が公開した動画だそうです。

 

さて、その女性マルタさんは、傍らの男性に促され、

じっとヘッドフォンの音楽に聞き入ります。

やがて、マルタさんは曲に合わせて右手をゆっくりと動かし始めます。

 

スペイン生まれのマルタさんは、キューバに渡り、バレエと出会ったそうです。

ニューヨークの華やかな舞台で踊っていたのは1967年。

もう50年以上も前のことになります。

 

目を閉じたマルタさんに、白鳥の湖の記憶がよみがえったのでしょうか。

ニューヨークで踊っていた現役時代のように、

車椅子の上で、しなやかに美しく両方の手と腕を使って舞い始めます。

 

マルタさんが今できる踊りは、上半身だけの踊りです。

指はまっすぐには伸ばせず、少し震える様子も見られます。

しかし、その踊りは、若き日の頃と同じように美しく感じられます。

このBBCの動画には、当時マルタさんが踊っていた姿と思われる

白黒の写真も収められています。

踊るうちに、表情のなかったマルタさんにも、わずかに変化があったようにも見えます。

今、彼女がその視線の先に見つめているものは、何でしょうか。

どんな光景が見えているのかなと思います。

 

この撮影の日からしばらくして、マルタさんはその生涯を閉じたそうです。

 

この動画を見て、

マルタさんの踊りから、人は何を受け取るのでしょう。

 

それは、数十年も前の踊りの記憶を思い出させた、音楽の理屈を超えた素晴らしい力かもしれません。

あるいは、音楽によって揺り動かされた、バレリーナとしての修練と活躍の証かもしれません。彼女は一生バレリーナなのです。

 

高橋源一郎さんは、こう語っておられました。

「仮に記憶がなくとも彼女の体は全て覚えていた。

クモが紡いだ糸もカイコの作った繭も、

それを作ったクモやカイコがいなくなっても残るように。

切り倒された古い樹の年輪に、その樹が過ごした時間が刻まれているように。

そこに行けば全て思い出すことができるもの、

自分が何者であるかを教えてくれるもの、

そんなものや場所があればいいですね」

 

私は、どんな人でも、たとえ年老いても、病に倒れても、

人の歩んできた人生の軌跡は、尊いものだと感じました。

 

小柴さんのテスト問題

ノーベル物理学賞を受賞されたことで知られる、小柴昌俊さんの訃報が報じられていました。

 

小柴さんは一時、中学校で教鞭を取られていたそうです。

その時のテスト問題で、

「この世に摩擦というものがなくなったらどうなるか。記せ」

という問題を出されたそうです。

さて、正解はなんでしょう?

生徒の皆さんは、テストが終わったばかりですが、

ちょっと考えてみてください。

正解は、この欄の最後にお知らせします。

 

さて、小柴さんの功績はというと、

 

*****

小柴さんは岐阜県の神岡鉱山の地下に観測施設「カミオカンデ」を設置し、1987年重い星が一生を終える時に起こす大爆発・超新星爆発によって放出された「ニュートリノ」と呼ばれる物質を構成する最も基本的な粒子をとらえることに成功しました。

NHKニュースから

*****

 

改めて読んでみても、私には、何のことやら全く理解できません。

詳しく知りたい生徒の皆さんは、理科の橋口先生に聞いてみましょう。

 

しかし、小柴さんも、もともと物理がとても得意だったというわけではなく、

「たまたま大学受験のとき、小柴は物理ができない、というウワサを耳にして、一念発起(笑)。

猛勉強の末、東大の物理学科へ進学しました」

とご自身で講演などで話されています。

ここにも、「ピーマンを先に」の精神で道を開かれた方がいらっしゃいました。

 

さて、1987年2月下旬、銀河系のすぐ隣で超新星が爆発して、地球まで飛んできたニュートリノを、

小柴さんは、カミオカンデで見事に観測したとのことですが、

その時、小柴さんは翌月に定年を控えた60歳だったようです。

同年輩である私には、少し元気の出る話です。

 

また、小柴さんの語録には、次のようなものがありました。

「『夢の卵』を常に三つか四つ、自分の中で温めておく。

そしてチャンスが訪れた時にそれをつかむ準備をしておく」

「親や先生がいくら『あなたが本当にやりたいことは何なの』と聞いても、

本人がどんなに本を読んでも、そんなものは見つからない。

いろんなことを試してみて、その中で実感を得て、自分の力で見つけていくしかない」

「自分が何に向いているのか、何が好きなのか、見つけるのは優しくない。

それでも何とか見つけ出さなければいけない。

良くないのは、見つける努力をしないでフワフワ生きていること」

 

3年生の皆さんは、三者面談が近づいていますが、参考になる言葉ではないでしょうか。

 

では、ここで冒頭のテスト問題の正解です。


正解は「白紙答案」だそうです。

その理由は

「摩擦がなければ、鉛筆の先が滑って紙に字は書けないから」

とても愉快な理科の先生だったようですね。

 

進んで損をしたほうがいい② (萩本欽一さん)

(つづき)

昨日の萩本欽一さんの話のつづきです。

*****

僕の場合、なにか事を興(おこ)すときは

必ず損から入ります

これを覚えたのは、高校時代でした

高校の三年間は

いくつものアルバイトをしてたんですが

いちばんうれしい思いをしたのは

京橋の洋食屋さん

なにがうれしいかって食べ物屋さんですから

食材があまると

アルバイトにも食事を出してくれたんです

ここでアルバイトをしたのは

高校二年の夏休み

僕と同時にあと二人

学生が雇われたんですが

女主人はまず僕を見てこう聞きました

「仕事は3つあるの。

キャベツを切ったりカツを揚げる仕事

配達、皿洗い。どれにする?」

迷わず言いましたよ

「僕、皿洗いにします」

ほんとはカツを揚げたかったけど

だれでもこれを選びそうでしょ

だからあとの二人と険悪にならないよう

いちばん人がやりたくない

皿洗いを選んだんです

店の主人にいいとこ見せよう

という気持ちもちょっとはありましたけどね

で、皿洗いを始めたら、鍋底がみんな真っ黒

店にあるタワシじゃぜんぜん落ちないの

自分から選んだ仕事だったから、これを

どうにか落としてピッカピカにしたくてね

自分で20円だして金属のタワシまで買って

いつもお皿と鍋をきれいにしてました

このバイトは夏休みいっぱいの約束で

最後の日に

バイト仲間3人で帰ろうとしていたら

「萩本君、ちょっと」

って店主が奥から僕を呼びとめました

行ってみたら、こう言われたんです

「萩本君、よかったら卒業するまで

 うちで働いてくれないかい?」

ちゃんと僕のこと見ててくれたんだ

って思いましたね

自分から損したり、一生懸命やってれば

やっぱりだれか見ててくれるんだって

やけにうれしかったな

自慢話みたいでいやだけど、でも

「損から入って一生懸命やろう」

ってこのとき思ったのね

どんなちっちゃなことでも

損から入るといいですよ

人のために自分の時間や知恵やお金を使うと「睡眠時間が減る」とか「頭が痛い」

「心が痛い」「ふところが寒い」などなど

いろいろな不都合があると思うのね

でも、それぐらいは我慢しちゃうと

あとで運になります

損のままで終わる人生ってないんです

*****

【深イイ】萩本欽一「損して得を取れ!」下積み時代の教え

 

「損から入って一生懸命やろう」

そのくらいの気持ちで吹っ切れて取り組む気持ち、

目先のことで一喜一憂したり、クヨクヨしたりするより、大切なのかもしれませんね。

進んで損をしたほうがいい①(萩本欽一さん)

昨日のこの欄は、

「ピーマンから先に」

というお話でした。

嫌なこと、避けたいことから先に手を付けてみよう、というような内容でした。

 

そのことを書いていて、思い出したお話をご紹介します。

コメディアンの萩本欽一さんの

「進んで損をしたほうがいい」といった内容の話を、ネット記事から孫引きしています。

 

ダメなときほど運はたまる 

引用:萩本欽一著

『ダメなときほど運はたまる』廣済堂新書 から

*****
ほとんどの人は「損をしたくない」

と思って生きていますよね

だけど、そういう生き方をしていると

自分でも気がつかないうちにずるくなったり

意地悪になったりしやすいと思うの

だって今の世の中がそうでしょ?

みんなで得しましょう

損をしたい人は勝手に苦労してなさい

っていう仕組みになってますよね

幸運もお金も

人のあいだをぐるぐる回ってるんだから

すべての人が一緒に得をするなんて

ありえないんですよ

幸せになりたいと思うなら

進んで損をしたほうがいいの

人とつき合うときは

率先して損な役回りをすると

だれかが幸運を持ってきてくれます

自分のために損をしてくれた人がいたら

うれしくなるでしょ

だから人間関係が円滑になるし

一緒に仕事をするときも

信頼関係が早く結べるんです

かといってなにか見返りを求めて損をしたり

相手にとって負担になるような

極端なことをしちゃダメ

このあたりはバランスを考えて行動しないと運にならない

*****

(つづく)

ピーマンを先に

皆さんは食事をするとき、

好きなものから食べますか、それとも比較的苦手なものから食べますか。

私は苦手なものから食べて、好きなものは取っておく派です。

 

しかし、苦手な部屋の片付けは、後回しにつぐ後回しにしてしまいます。

そうすると、ますますおっくうになってきて、悲惨な状況になるというタイプです。

 

そんななか(?)次の記事を目にしました。

行動科学に基づく人生訓。「苦痛」の先払いをすると、長期的により幸せになれる

これによると、

パックの旅行は、「旅行代金を先に一括で支払ってしまえば(苦痛)、

あとの部分は、ポジティブな経験、オプショナルツアー、パーティーといったことだけ」になるので、

人々が心置きなく楽しめるのだそうです。

また、「専門的サービスを提供する仕事の人は、クライアントと話をするとき、

悪い知らせを先に伝え、良い知らせで終えるとよい」そうです。

先日見た映画でも

「諸君に伝えなくてはならない、いい知らせと悪い知らせがある」と草刈正雄さんが言っていました。

かっこいいので、今度私もこの言い方を使ってみようと思います。

 

さらに、記事から引用してみます。

 *****
日常的な1日には、面倒だったり、苦痛だったりする作業(請求書の支払いなど)があると思います。

そして、良いこと(友達から心のこもったメールをもらうなど)もあるでしょう。

もし昼休みにメールを読んで、仕事から帰宅した後に支払いをしたら、

その1日は、良いことの後にイヤなことがあったと記憶されるでしょう。

それではいけないのです。

一方、1日の早い時間に苦痛をまとめるようにすれば

(たとえば、出勤前に支払いをして、友達からのメールを昼休みに読むようにすれば)、

その1日は、イヤなことの後に良いことがあったと記憶されます。

そのほうが幸福感が感じられるはずです。

脳は、時とともに経験が好転するパターンを好むからです。

この原理は、1日を通して、さまざまなことに応用可能です。

プロジェクト、家の掃除、宿題などに取り組むときは、一番嫌いな作業から手をつけましょう。

それが済んでしまえば、あとは好転するばかりで、最後の満足感も高くなります。

*****

生徒の皆さんも、家庭学習では苦手な◯◯の宿題を後回しにせず、手を付けてみましょう。

その後に得意な◯◯の学習をやれば、

明日の授業を楽しみにして、にっこりして眠りにつくことができるでしょう。

 

ちなみに私は、嫌いなピーマンをいつも最初に食べていたら、

いつのまにか大好物になってしまいました。

そういうこともあるようです。

 

朝の郵便受け

今日は「ちょっといい話」をご紹介してみます。

少し前になりますが、

朝日新聞で見つけたお話です。

 

*****

朝の郵便受け、お巡りさんから届くカード 77歳の宝物

(朝日新聞2020年10月10日)

前夜の大雨のなごりか、暗い空から雨粒がぱらぱらと落ちてきていた。

朝6時過ぎ。松井峯子さん(77)は古い一軒家の引き戸を開けて門まで歩き、郵便受けをのぞきこんだ。

朝刊の下に、いつものように紙が1枚あった。

にじんだボールペンの字で「どしゃ降りですわ」と書かれていた。

警察官が巡回したことを知らせるパトロールカード。

そうね、昨晩は雨音がひどかった。それでも来てくれたのね。

少し湿った紙を見つめ、笑みがこぼれた。

名古屋市中川区の松井さん宅にカードが届き始めたのは昨年12月。

朝起きると、勝手口の窓ガラスの鍵穴あたりが割られていた。

15年近い一人暮らしで初めての経験だった。

警察に届けると、細身の警察官がやってきた。

岡井陽一巡査長(46)は「今夜から巡回しますね」と笑顔で話した。

翌朝、郵便受けにカードが入っていた。

2、3回で終わるかと思ったが、年が明けても3日に1回のペースで続いた。

カードが届くのはいつも未明らしく、その様子を松井さんは見たことがない。

でも紙には丸っこい字で、いつも一言添えてある。

正月は「あけましておめでとうございます」。雪が降った日は「寒かったですね~」。

半日、テーブルの上に置いておく。

食事や片付けのとき、目に入ると口角が上がった。

2人の娘が結婚して家を出てから、一日中誰とも話さないことも珍しくない。

いつの間にか、カードの日が待ち遠しくなっていた。

それは6月1日のことだった。

カードに「ちなみに本日誕生日です」とあった。

お礼を兼ねてお祝いをしよう。

交番にチョコレートとおせんべいを持って行ったが、岡井さんはいなかった。

書き置きを残すことにした。

「お誕生日おめでとうございます。私も今月77歳になります」

 

数日後、封筒がポストに届いていた。

開けると、金色でハッピーバースデーと書かれたカード。

いつもの字で添えられていた。

「誕生日と喜寿、おめでとうございます。元気でよろしくお願いしますよ!」

体が一瞬、固まった後、急にぽかぽかしだした。

ここ数年、誕生日を祝ってくれるのは近くに住むめいだけだ。

他人に祝われるなんて、何年ぶりだろう。カードをまとめてある箱の上に飾った。

遊びに来ためいには自慢した。

「これはね、私の宝物なの」

ためたパトロールカードはそろそろ100枚になる。

あふれそうだから、新しい箱を探さなくちゃ。(山本知佳)

*****

 

私も一人暮らしなので、自粛生活の時や休日など、誰とも会話を交わさないことがあります。

LINEやInstagramなど、SNSでのコミュニケーションが多くなってきましたが、

それだけに、朝の郵便受けと手書きのカードを介した、心の交流を読んで、

温かい気持ちになりました。

カマラ・ハリスさんの演説

やっと米大統領選挙が決着しそうになってきました。

いつまでも「投了」しない現大統領さんの言うことはさておき、

私は時期・女性副大統領候補のカマラ・ハリスさんの演説に感銘を受けました。

 

(朝日新聞デジタル「最後にはならない」女性初の副大統領、ハリス氏の歩み)
https://www.asahi.com/sp/articles/ASNC95T8GNC9UHBI01H.html 

 以下引用です。

*****

7日夜、バイデン氏が勝利宣言したデラウェア州ウィルミントンの演説会場で、

ひときわ大きな歓声を集めたのが、主役に先立って演説したハリス氏だった。

「民主主義は状態ではなく、行動である」。 

ハリス氏は、公民権運動を指導した故ジョン・ルイス下院議員の言葉を引用しつつ、

「今回の選挙では米国の民主主義、魂が問われた。世界が見守る中で、あなた方は米国の新しい日を導いた」

「皆さんは票を投じて明確なメッセージを送った。希望、結束、品位、科学(への信頼)、そして真実を選んだ」と、ほほえみを浮かべながらテンポ良く話した。

*****

 

いいですね。

現大統領さんの、プロレスラーのマイクパフォーマンスのような話とは、ずいぶん違う気がします。

一番いいのは、ここのところです。

 

*****
「私は女性として最初の副大統領になるだろうが、最後にはならない。

なぜなら今夜、ここは可能性の国であるということを、全ての少女が目の当たりにしたからだ」と発言。

会場から大歓声が上がり、目に涙を浮かべる女性もいた。

***** 

 

いいですね。

これこそが民主主義の国、アメリカン・ドリームの国のリーダーが言うような

かっこいいセリフですね。

他所の国の選挙の話ですが、私は少し安堵しました。

 

バイデンさんの勝利宣言でも、さすが紳士的にスマートに語りかけていましたね。

ところで、皆さん、この言葉はどうでしょう。

「赤い(共和党の)州も青い(民主党の)州も関係なく、米国を見る。

それが国民だ。そしてそれが、我々の政権のあり方だ」

分断でなく、団結をと語りかけているところですが、

これをよく考えると、

「米国の大統領は米国全体を見る」と言っているようなもので、

「アジもサンマもなく、魚全体を売る。

それが魚屋のあり方だ」

と言っているのと大差ないかもしれません。

逆に言うと、そんな当たり前のことをわざわざ言わなくてはならないのが、

今の米国ということでしょうか。

3年生の皆さんは公民で選挙や民主主義についても学習すると思いますが、

どう思いますか。

 

「カマラ」とはインドの言葉で、

「ハスの花」という意味だそうです。

混沌としたどろ沼の中でも、花を咲かせてほしいものです。

ちなみに、演説の

「私は女性として最初の副大統領になるだろうが、最後にはならない。

なぜなら今夜、ここは可能性の国であるということを、全ての少女が目の当たりにしたからだ」

の部分の英語原文をを調べてみました。

 

But while I may be the first woman in this office, I will not be the last,

Because every little girl, watching tonight sees that this is a country of possibilities.

 

宮﨑先生とブレフニ先生に聞いたら、中学生でも学習している単語・文法のようです。

生徒の皆さん、読んでみてください。

この動画の8:00ぐらいのところで見れます。

シンデレラ・フィット

日曜日の朝、コーヒーを飲みながら

「サンデー・モーニング」を見ていましたが、

相変わらずトランプさんが投了しない話と学術会議の話ばかりのようだったので、

チャンネルを回してみました。

(本当は現代のテレビのチャンネルは回せませんが)

すると、3人の女性がおしゃべりをされている番組があっていました。

お気に入りの「日曜美術館」が始まるまで、まだ時間があったので、

ちょっと見てみました。

すると、

真ん中に座っている磯野貴理子さんが

こんな話をされていました。

 

*****

服を買いに行って、ある服を合わせてみたら、

丈もサイズもびっくりするぐらいピッタリで、

すごいーと思っていたら、

店員さんが

「ピッタリですね。

シンデレラ・フィットですねー」

と言うんです。

「シンデレラ・フィット」という言葉を

知らなかったので聞き返すと、

ガラスの靴がシンデレラにピッタリ合ったことから、

アパレルなどで、服のサイズがピッタリ合うことを

そういうのだそうです。

*****

 

話を聞いていた松居直美さんも言われていましたが、

「シンデレラ・フィット」とは

最近は、収納する際に、空いたスペースに、

片付けたいモノが奇跡のように、ピッタリ収まることを、

おしゃれに言うことが多いそうです。

 

しかし、私は言葉の感覚として、

うまい言い方があるものだと朝から感心しました。

 

そういえば、前日の土曜の夜の番組では、

『人生がときめく片づけの魔法』の近藤麻理恵さんが授業?をしておられました。

面倒くさい「片づけ」に「ときめく」ことを結びつけた近藤さんは、

たいしたものだなぁと思います。

「片づけ」がとてもポジティブで価値のある行為になりました。

賢いものの見方もいろいろあるものです。

マンガで読む人生がときめく片づけの魔法 

 

そこで私は久しぶりに

単身赴任のアパートの部屋を整理してみました。

 

さて、磯野さんは、その「シンデレラ」という言葉に感動して、

もちろんその服もたいへん気に入って、

色違いのまで含めて2着買ってきたそうです。

しかし、あいにく夏物なので、来年まで着る機会はないそうで、 

「来年まで絶対太れない。

だって、『シンデレラ・フィット』だから」

と気合を入れて、おっしゃってました。

楽しいお話でした。

 

ど力のつぼ 補足

昨日の作文「ど力のつぼ」いかがだったでしょうか。

今日もそのつづきで、少し補足?をします。

 

夢を叶えるためには努力が必要です。

それはわかっていても、継続するのは難しいですね。

「あきらめずに努力すれば、夢は叶う!」

とよく目にしますが、

それは、夢を叶えた人、成功した人、金メダリストなどに聞くから

そう答えるのであって、

実際頑張り通すのは難しいです。

 

まず、ど力のつぼは、中を見ることができません。

だから、つぼの中に今どれくらい「ど力」がたまっているのかわかりません。

これはきついですね。

半分くらいたまっているかもしれないし、

案外あと少しでいっぱいになるかもしれない。

逆に「えーっ、まだこんだけなの?」というぐらいしか、たまってないかもしれません。

ゴールも進捗状況もわからないと、すぐあきらめてしまいそうです。

(体重計に乗らないで毎日ダイエットをする人の気持ち!!)

 

ど力のつぼの貯金を信じられるだけの、成功体験があると、

それがパワーになって、努力を注いで貯めていくことができるかもしれません。

その点、この作文に登場するお母さんは、

子どもさん(筆者)の小さい頃からど力のつぼの話をしてこられて、

いい家庭教育をされているなあと思います。

 

また、このつぼは、その人やその時によって、大きさが決まっていないようです。

いつも同じ大きさで、「50時間勉強したら100点取れる」

と最初から分かっていたら、どんなに楽でしょう。

「計算は得意ですぐできるようになるのに、漢字は覚えきれないなあ、つまんないなあ」とか、

「あの人はすぐできるようになるのに、私はなんでダメなんだ」とか、

グチったり、ひがんだりしそうです。

そこを乗り越えるのは、たいへんですが、それだけに素晴らしいことでしょう。

 

みなさんのど力のつばは何のつぼでしょうか。

きっと素敵なつぼでしょう。

きっと、私にも「ど力のつぼ」があるのでしょう。

ちょっとよくわからないけど。

ど力のつぼ

今日は、私の大好きな作文をご紹介します。

これはある小学1年生の児童の作文です。
(出典:朝日作文コンクール「子どもを変えた親の一言」作文25選 明治図書)

いろいろなところで取り上げられていますので、ご存知の方も多いかと思いますが、

よかったらお読みください。

 

  ど力のつぼ

「お母さん、ど力のつぼのはなし、またして。」

「ウンいいよ。こんどはなあに。」

「さかあがり」

「あらあらまだいっぱいになっていなかったのね。ずいぶん大きいね。」

と、いいながら、お母さんはいすをひいて、わたしのまえにすわりました。

そして、もうなん回もしてくれた、ど力のつぼのはなしをまたゆっくりとはじめました。

それはこんなはなしです。

 

人がなにかはじめようとか、いままでできなかったことをやろうと思ったとき、かみさまからど力のつぼをもらいます。

そのつぼは、いろいろな大きさがあって、人によって、ときには大きいのやら小さいのやらいろいろあります。

そしてそのつぼは、この人の目には見えないのです。

でも、その人がつぼの中にいっしょうけんめい「ど力」を入れていくと、それがすこしずつたまっていつか「ど力」があふれるとき、つぼの大きさがわかる、というのです。

だからやすまずにつぼの中にど力を入れていけば、いつか、かならずできるときがくるのです。

 

わたしは、このはなしが大すきです。

ようちえんのときはじめてお母さんからききました。

そのときは、よこばしごのれんしゅうをしているときでした。

それからも、一りん車や、てつぼうのまえまわり、とびばこ、竹うま。なんでもがんばってやっているとき、お母さんにたのんで、このおはなしをしてもらいます。

くじけそうになったときでも、このはなしをきいていると、心の中に大きなつぼが見えてくるような気がします。

そして、わたしの「ど力」がもうすこしであふれそうに見えるのです。

だから、またがんばる気もちになれます。

 お母さんのいうとおり、こんどのさかあがりのつぼは、ずい分大きいみたいです。

さかあがりをはじめてから、もう二回もこのはなしを、してもらいました。

でも、こんどこそ、あとすこしで、あふれそうな気がします。

だから、あしたからまたがんばろうと思います。

お母さんは、

「つぼが大きいとたいへんだけど、中みがいっぱいあるから、あなたのためになるのよ」

といってくれるけど、こんどかみさまにもらうときは、もうすこし小さいつぼがいいなあとおもいます。

 

私はこの作文を読むと、笑顔になるし、勇気がわきます。

特に最後の

「こんどかみさまにもらうときは、もうすこし小さいつぼがいいなあとおもいます。」

という文はかわいいですね!

疲れたときには、また読んでみようと思います。

東中の新語・流行語大賞は

昨日、「現代用語の基礎知識 選 2020ユーキャン新語・流行語大賞」

にノミネートされた言葉が発表されていました。

次の30語でした。

 

1.愛の不時着/第4次韓流ブーム
2.新しい生活様式/ニューノーマル
3.あつ森
4.アベノマスク
5.アマビエ
6.ウーバーイーツ
7.AI超え
8.エッセンシャルワーカー
9.おうち時間/ステイホーム
10.オンライン◯◯
11.顔芸/恩返し
12.カゴパク
13.鬼滅の刃
14.クラスター
15.香水
16.GoToキャンペーン
17.3密(三つの密)
18.自粛警察
19.Zoom映え
20.総合的、俯瞰的
21.ソーシャルディスタンス
22.ソロキャンプ
23.テレワーク/ワーケーション
24.時を戻そう(ぺこぱ)
25.NiziU(ニジュー)
26.濃厚接触者
27.BLM(BlackLivesMatter)運動
28.PCR検査
29.フワちゃん
30.まぁねぇ~(ぼる塾)

コロナ関連の言葉が多くなっているのは、仕方ないかと思います。

25と30は私は知らない言葉です。いったい何のことでしょう?

 

さて、東中版の「新語・流行語大賞」候補10個をノミネートしてみました。

1.東継皆進

2.全員遊び

3.あまび笑さま

4.AMABEAST

5.グッジョブ・カード

6.NIE

7.味岡旗・天信旗

8.チャレンジウィーク

9.気づき・考え・実行する

10.気張れ牛深! 笑顔大切!

 

どれが大賞にふさわしいでしょうか。

やはりまずは「1.東継皆進」に1票でしょう。

「10.気張れ牛深! 笑顔大切!」もいいですね。

投票を実際にやったら、こちらも大接戦でしょう。

来年はもっと明るい言葉がどんどん流行するといいなと思います。

二択の選択ではないほうが

野球の試合で、

9回表を終わって、1-0で勝っているチームが、

9回裏の守備で、ノーアウト満塁のピンチ。

そこでそのチームの監督さんが

「この試合、8回までで終わったことにしよう」と言い出しても、

誰もそうしようとは言わないのではないでしょうか。

いや、急に豪雨が降って、8回コールドゲームになることはあるのでしょうか。

 

そんな感じを受ける海の向こうの大統領選挙です。

昨日の朝日新聞デジタルに、

(後藤正文の朝からロック)「二択の選択」って危ない

というコラムが載っていました。

一部、引用します。

 

*****
クイズや試験の場合は、選択式の問題のほうが易しい。

二択なら幸運だと感じるだろう。

けれども、人生において二択の選択を迫られるような場面では、

岐路に立たされている可能性が高いように思う。

社会問題や政治に関しても同じことが言えるのではないか。

問題の解決に向けた選択肢はなるべく多いほうがいい。

例えば、アメリカ大統領選挙が予備選挙を重ねるのは、

候補者を様々な政策や社会問題に関係させて、

選択に複雑さを持たせるための知恵だと感じる。

*****

 

一国のリーダーを選ぶための制度の知恵なのでしょうが。

選挙が無事、公正に終わることを願います。

 

さて、混乱する大国の様子を見ながら、

私たちの日常でも、

A案かB案(またはA案じゃないならなんでもいい!)か だけでなく。

改善したA’案、B’案や折衷したC案なども考える視野の広さや余裕が必要かなと思いました。

007は二度死ぬ

 

英国の人気俳優ジェームズ・ボンドさんの、

いや、ショーン・コネリーさんの訃報が先日伝えられました。

 

彼の一番の出世作と言われるのは、「007」シリーズですね。

デンデレンデンデデン、デンデレンデンデデン で始まるあの映画です。

 

私は映画007では、日本を舞台にした「007は二度死ぬ」を以前見たことがありました。

富士山の地下に秘密基地があったり、

忍者が出てきたりしたのを覚えています。

ボンドと私の好きな丹波哲郎さんが、堂々と渡り合っていました。

 

さて、007以外でも、ショーン・コネリーさんの生前の出演作について、

いろいろと話題になっていたりします。

晩年に渋い好演を見せた秀作がたくさんあるそうです。

 

先日、「噂供養」という言葉を知りました。

「亡くなった人がああだったこうだったと語ること、

今はあの世でこうしているだろうと話しあうこと。

それこそが何よりの供養」


ということだそうです。

俳優さんなどは、亡くなってからも永く語り草になることも多いでしょうね。

高倉健さんや渡哲也さんもそうです。

一方、このような言葉も聞きました。

 

「人はあなたが言ったことも、
あなたがしたことも忘れてしまう。
だけど、あなたに対して抱いた感情を忘れることはない」


マヤ・アンジェロウさんという、米国の作家の言葉だそうです。

この「あなたに対して抱いた感情」がいいものだったらいいですが、

そうでなかったら、草葉の陰で申し訳ない思いをしそうです。

 

また、「人は二度死ぬ。

一度目は身体が滅んだとき。

二度目は、人々から忘れ去れたとき」

とも言われますね。 

よくないことで覚えてもらっているのも悲しいですが、

誰からも忘れ去られるのも、時の流れとはいえ寂しいでしょう。

 

私も残る人生、大切にせねばと思ったりします。

「恩送り」ということ

昨日の朝日新聞デジタルに、このような見出しが載っていました。

 

褒章の尾畠春夫さん「あと50年生きてボランティアを」

 

尾畠さんとは、「スーパーボランティア」として話題になった、

被災地でボランティアに励む大分県の方です。

記事から引用します。

 

*****

赤いねじりはちまきにオレンジのシャツ姿。

全国各地の災害現場に駆けつけ、被災者と一緒になって復旧作業に当たる様子が多くの人を勇気づける。

「スーパーボランティア」と呼ばれる尾畠春夫さん(81)=大分県日出(ひじ)町=が秋の褒章で緑綬褒章を受章した。

 

信条は、対価・物品・飲食を求めないこと、自己責任、自己完結。

2018年8月、山口県周防大島町で3日間行方不明になった2歳男児を発見した時は、

男児の祖父から風呂を勧められたが丁重に断った。

「スーパーボランティア」ともてはやされても「こんなの取り上げる方がおかしい」。

今回の受章も「当たり前のことをさせてもらっているだけ」とそっけない。

*****

 

尾畠さんのことは、皆さんもテレビなどの報道でもご覧になったことがあるのではないでしょうか。

Abema timesでは、尾畠さんの次の言葉が紹介されていました。

*****

「当たり前のことをしてるだけ、

人としてみんなから教えてもらったり、

優しくしてくれたりして、今現在があるからな。

じゃから、してくれた人だけに返すんじゃなくて、

なんかこう、不特定多数でな、

広く自分が出来ることを恩返しさせてもらったらいいかなと思って」。

*****

 

私はこの「不特定多数」への恩返しということを聞いて、

ある言葉を思い出しました。

 

英語で「Pay it forward」という言葉があります。

同じ題名の映画もあります。

「Pay it forward」とは、日本語だと「恩送り」というほどの意味です。

「他の人から受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送る・渡していく」ということです。

「見返りを求めずに困った人を助ける」ことは尊いです。

一人一人がそのような「恩送り」の気持ちを持ったら、世の中はすてきになるでしょうね。

 

ちなみに、数年前、本校の人権集会で、生徒たちに見てもらった

「恩送り」の動画がありますので、リンクを貼っておきます。

よかったらご覧ください。

 

さて、尾畠さんの記事の最後がまた、いいです。

*****

ボランティアの指導で学校にも招かれる。

「口数は少なく、手数は多く」

「人に優しく、自分に厳しく」

「明日は我が身。どこで災害が起こるか分かりません」。

総合学習の時間、中学生たちに大声で土囊(どのう)づくりを指導しながら、ボランティアの心得や人生訓を織り交ぜて和ませる。

「何歳までボランティアを続けるつもりですか」。

生徒からの質問に笑顔で答えた。「あと50年生きてボランティアしようと思っています。

夢は大きいほどいい」

*****

生徒の皆さん、いかがですか。

デートの日の天気予報が外れた話

タレントの関根勤さんと片岡鶴太郎が、

NHKのラジオ深夜便という番組で対談しておられました。

何事もポジティブに考えるたちだという関根さんが、

若いときに彼女とデートした話をされていました。

 

*****

19歳の時、

天気予報が雨だったので、

傘を持って1日デートして。

それで最後の喫茶店で.

(彼女が)「あぁ傘持ってきて損しちゃった」と言うので、

「あーそうなんだー。

でもさぁ、デートが晴れてよかったねって言う風な展開にはならない?」

と言ったら、

「だってかったるいんだもん」て言うから、

この人の考えには僕がついていけないなと。

一事が万事、将来何かあったときに

そういうマイナスな思考でお話しされたら、

俺はついていけないなぁと思って、

それから連絡をしなくなったの。

*****

 

なるほど、同じ天気予報が外れても、

愚痴っぽくとらえてしまうのと、

機嫌良く考えるのでは、

やっぱり違うなぁと思いました。

 

天気予報が雨だから、傘を持って行くのと、

コロナの警戒レベル2だから、

マスクをして生活するというのは、

全く違う話とは思えません。

 

マスクしてて、かったるい、損したとは思いませんが、いかがでしょうか。

感染が食い止められて事なきを得られたら、

これで済んでよかったな、と思え日が来るのではないでしょうか。

 

「あれは何という動物か?」

英国人のキャプテン・クックが

エンデバー号での航海の果てに

その新大陸に降り立ったのは、

1770年、42歳の時でした。

後にオーストラリアと呼ばれることになる新大陸には、

ヨーロッパ人が見たこともない、

奇想天外な動物がいました。

その動物は、手は短く、脚は大きく

そして何といってもクックが仰天したのは、

お腹にポケットを持ち、

そこに子どもを入れて移動していたのです。

そんな動物が草原をぴょんぴょんと跳ね回っている光景に

目を見張ったクックは、

先住民アボリジニの一人に

「あれは何という動物か?」と尋ねました。

すると、その先住民は

キョトンとして

「カンガルー」と答えました。

クックは英国本国に帰ると、

この珍しい動物カンガルーのことを

自慢げに報告したそうです。

 

当時はまだ、誰も知りませんでした。

「カンガルー」とは、

先住民の言葉で

「私は知らない」という意味だったことを。

 

この話は、UFOで地球に飛来した謎のエイリアンと

なんとかして会話しようとするSF映画「メッセージ」に出てきた話でした。

このように、コミュニケーションとは難しいものですね。

 

コショウ会社、業績回復の秘策

コショウと言えば、

豚バラには塩コショウ、ステーキにはブラック・ペッパー

だご汁にはゆず胡椒。

いいですね。

 

さて、何の話かと思えば、

食卓用のコショウ(小瓶に入ったもの)を販売している、

ある会社の業績がひどく不振になったそうです。

売り上げを伸ばし、赤字を解消しなくては会社のピンチです。

そこで、この会社の人はある秘策を思いつき、実行しました。

すると、

何ということでしょう!

あっという間に売り上げは増え、みるみるうちに赤字は解消されたそうです。

 

さて、このコショウ会社の秘策とは何だったのでしょう??

皆さん、ちょっと考えてみてください。

 

 

正解は

 

コショウの瓶の

コショウの出る小さな穴を

ほんの少し大きくしたというのです。

各家庭でほんの少しずつコショウをかける量が増え、

コショウの消費量が増えて、

売り上げが上がったそうです。

 

なあんだ、そんなことか、という答ですが、

「ちょっとインチキっぽい商法だな」と思われますでしょうか。

私は、ちょっとピリッとして、にこっとする、いいアイデアのように思えます。

結局、各家庭で料理をおいしく食べることができれば、いいですよね。

 

今日は、こんな粋なアイデアが何かないかなと思いながら、過ごしています。

あなたならどうする「日本のごみ箱をもっと増やして!」②

(つづき)

昨日の記事「日本のごみ箱をもっと増やして」という新聞投書を資料とした、

1年生での道徳の授業のつづきです。

授業では、投書を読んで、生徒たちにまず自分の意見・理由を書いてもらいました。

河本さんはこの時点で

「まだ使えるものもすぐ捨ててしまいゴミの量が増える」

「ごみ収集車で集める人がたいへん」

「ごみ箱がなかったら家に持ち帰って捨てればいい」

「ごみ箱をたくさん置くと日本のきれいな景色に、ごみ箱が目立ってしまう」

など、いくつもの多角的な視点から意見をメモしていて、びっくりしました。

そして、フリーにお互いの意見を交流しました。

その後、ミニ・ホワイトボードに意見を書いて、黒板に掲示しました。

「ごみ箱を増やす」に賛成の理由では、

「ポイ捨てがなくなるから」が多かったようです。

また、反対の理由では、

「ポイ捨ては人の意識による」という理由に集約できました。

私は「ごみ箱が増えたら、ポイ捨てがなくなるって本当でしょうか」

と全体に投げかけてみました。

 

次に、道徳の教科書に載っている賛成・反対の3つの意見を読みました。

Aは「観光名所や公園には設置して」という、投書への賛成意見です。

Bは「ごみ箱の完全撤去を希望します」という反対意見です。

ごみは「各自が責任をもって処分すべきではないでしょうか」という強気の意見でした。

Cは「街にごみ箱がないと落胆せずに、ごみを持ち帰ることも考えてはどうでしょうか」、

ごみ箱が少なくて戸惑う外国人観光客には「環境を守るために持ち帰りましょう」と

伝えていきましょう、という意見でした。

 

ここまで交流したり、黒板に張られたホワイトボードを見たり、

A~Cの意見を読んだりして、

最後の自分の結論をもう一度まとめてもらいました。

 

はじめの考えからすると、みんな考える視点が広がり、感心しました。

いくつかの意見を抜粋して紹介します。

 

賛成「意見Bの自分の出したゴミは自己責任で、という意見は少し共感しました。

しかし、私たちの学校でも、マスクをごみ箱に捨てるなど、呼びかけてもなおりません。

ならば、観光客のためにも、ごみ箱を増やした方がいいと思います」(生嶋くん)

自分の身近な問題と関連させて考えていますね。

 

反対「ごみを、そこらへんで簡単に捨てられるようになると、

街にポイ捨てをする人々の意識が弱まり、

よけいに環境が汚れるようになると思います」(冨永さん)

反対の人の代表的な意見です。

では、意識を高めるためには、できることはないのでしょうか。

大人でも頭を悩ます問題ですね。

そこまでは、今日は難しかったようですね。

 

最初は賛成でしたが後で反対に変わったという人も何人かいました。

そのうちの一人です。

「ごみ箱はたしかに、カラスなどがあさると衛生面でよくないし、

身体の不自由な方々のじゃまになります」(大田さん)

公徳心だけでなく、公共の福祉にも視点が広がってきました。

 

1時間の授業で、生徒の皆さんは、いろいろな視点で考え、

他の人の意見から何かを学んでいました。

 

授業の最後には、

公徳心、ルール、個人の意識と社会問題、環境問題などに関する最近の出来事から、

2つのニュースを紹介して、終わりました。

 

「じゃあ返します」買い物カゴ持ち去り急増…レジ袋有料化で被害相次ぎスーパー悲鳴

GoToイート悪用に飲食店悲鳴 「トリキの錬金術」!? で1000円分のポイントゲット…荒稼ぎ防止に条件見直しへ

社会の出来事にも関心をもって、自分なりに考える習慣がついてくれればと思います。

あなたならどうする「日本のごみ箱をもっと増やして!」①

昨日、1年生に道徳の授業をさせていただきました。

本校では、道徳教育推進教師の杉本先生の肝煎りで、

道徳の「ローテーション授業」が行われています。

全部の先生方は、他学年の道徳の授業を、ローテーションで行うという、

過酷な?システムです。

校長も例外ではなく、昨日1年生の教室におじゃましたところです。

 

「だれもが気持ちよく過ごせる社会を目指して」

というテーマでの授業でした。

皆さんも次の新聞投書を読んでみられてください。

 

*****

日本のごみ箱をもっと増やして

 

例えば、鼻をかんだとき。

テイクアウトのコーヒーを飲み干したとき。

ごみを捨てる場所を探しても近くになくて、落胆する。

街にごみ箱がないのだ。
日本ではあちこちで「ごみは自分で持ち帰ろう」といった看板やポスターを目にする。

しかし、草むらなど人目につかない場所には、捨てられたごみが多い。

人が少ない場所に放棄するのは、捨てることに多少の罪悪感があるからだろう。
短期留学で米国に行ったとき、ごみ箱の多さにおどろいた。

大学構内でも三十歩で次のごみ箱にたどり着く。

観光地でも地面に落ちたごみはなかった。

ごみ箱は錠やふたが付いており、ごみ収集車が常に巡回。

ごみ箱と周囲は、いつも清潔に保たれていた。
観光立国を推進する日本には、今後、さらに外国人観光客が訪れるだろう。

ごみ箱が常に周囲に存在する環境で育った人たちは、戸惑うのではないか。

ごみ処理はモラルに任せるという姿勢では限界がある。

より多くのごみ箱を設置してほしい。

*****

 

この文章を読んで、あなたはどう考えますか。

1年生には、

「私は、日本の街の中にもっとごみ箱を増やすことに(賛成・反対)です。」

という書き出しで、賛成か反対かの立場に立って、意見を書いてもらいました。

 

その結果は、明日のこの欄でご紹介します。

(つづく)

窓辺のポトスに学ぶ

自宅から持ってきたポトスが、

校長室の窓辺にあります。

家人が増やしているものを分けてもらったものです。

葉っぱの色がきれいで、大好きなのですが、

秋になったので、夏までほどには水はやらなくていいかなと

勝手に思い込み、水をやるのをサボっていました。

先日、給食の受入をしていただいている濱﨑さんに、

「校長先生、葉っぱがしおれているじゃないですか。かわいそうに」

と言われて初めて気づき、

慌てて水をたっぷりあげましたら、

すぐ元気になりました。

濱﨑さん、ありがとうございました。

 

さて、渡辺和子さんの

「置かれた場所で咲きなさい」という有名な本に、

書名にもなった有名になった言葉があります。

 

*****

置かれた場所で咲きなさい。
置かれたところこそが、今のあなたの居場所なのです。
時間の使い方は、そのままいのちの使い方です。
自らが咲く努力を忘れてはなりません。
雨の日、風の日、どうしても咲けないときは根を下へ下へと伸ばしましょう。

*****

 置かれた場所で咲きなさい 

最後の行「どうしても咲けないときは…」以下のフレーズは、

マラソンの高橋尚子さんが、コーチの小出監督から学んだ言葉としても

よく紹介されているようです。

私などは、もう高齢者なので、

「時間の使い方は、そのままいのちの使い方です。」

の部分など、どきっとします。

 

この「置かれた場所で咲きなさい」

について、マイナス思考で、現実を諦めたみたいに感じると言う人がいるそうです。

しかし、私はいい意味で

「現実をボヤいても仕方ないから、開き直って咲くぞ」

というように感じます。

諦めは消極的ですが、

開き直りは積極的です。

諦めは暗いけど、

開き直りははねかえす強さを感じます。

 

校長室のポトスの主人は、ぼやっとしていますが、

それも仕方ないと思ったのでしょうか、

ポトスは今日も頑張って(花は付けませんが)

光合成をして葉っぱを増やしてくれています。

本校の「全員遊び」の楽しさとすごさ

昨日の昼休みは、生徒会主催の「全員遊び」でした。

 

本校ではご承知のように、

東輪会という縦割り組織での活動を活発に行っています。

毎日の黙働掃除をはじめ、

レクレーションや学校行事に関する話合い活動をなどを行っています。

昨日の全員遊びは、

後迫生徒会長が立候補したときに、

全校生徒がよりいっそう親睦を深めるために、

開催を提唱していたものです。

 

コロナの影響で、今まで実施できませんでしたが、

やっと実現できました。

生徒会四役で話し合い、

全校生徒による「鬼ごっこ」をすることになりました。

お互いの接触を避けるために、各自が安全タスキを

タグラグビーのタグのように腰に着けて、タスキを取られないように逃げます。

withコロナの時代の鬼ごっこです。

一見、無邪気な遊びですが、

中学生の彼らは、この全員遊びの趣旨をよく理解していて、

全員楽しそうに参加し、時には全力で追いかけ、

時にはステップを踏んで鬼をかわし、

笑顔と歓声と悲鳴?があふれる楽しい時間になりました。

私は、東中生のこの仲の良さ、

また、学年を越えて仲良くしようという姿勢がいいなぁと思います。

 

優勢に終わったのは、元気な2年生だったようです。

2年生はチームプレーも駆使していました。

企画・実行してくれた生徒会四役の皆さんには、

私から感謝の「グッジョブ!カード」を差し上げました。

 

そして、さらにすごいなぁと感心するのは、

その鬼ごっこの終わった2分後には、

全校生徒がそれぞれ掃除の担当場所に整列していたことです。

汗びっしょりで、体育服が汗と泥で汚れてしまっていた生徒もいましたが、

みんな笑顔で、いつものように東輪会班長の指示を聞いて、

今日の黙働掃除の目当てを発表し合い、拍手をしていました。

そして、掃除を始めると、通りかかる私に会釈をする以外は、

黙々と「気づき・考え・実行する」掃除に取り組んでいました。

 

東中生の持っている力はすごいなと思います。

料理を取り分ける人、皿を重ねる人

食事会などの時に

料理を取り分けてくれる人は、

きっとさばけていて、明るく、気の利く人でしょうね。

リーダーシップのありそうな感じにも見えます。

その手元を他の人は期待感?をもって見つめるかもしれません。


しかし、みんなが食べ終わってホッとしている時に、

さりげなく皿などの食器をささっと重ねてくれる人も、

目立たないかもしれませんが、

よく気のつく人だと思います。


そのようなことに関連した出来事がありました。

先日の1年生のJRC防災教室でのことです。

 

講師の工藤さんに、赤十字及び青少年赤十字について講話をいただき、

竹下さんには、救急法の講習をしていただきました。

救急法では、三角巾のいろいろな使い方を

実際に手に取りながら教えていただきました。

三角巾を扱うのは、初めての生徒がほとんどで、

興味深そうに活動していました。


さて、その活動が終わった後、

竹下さんが

「誰か三角巾を集めてくれますか」

と言われました。


すると、一人の生徒がすぐに立ち上がって、

竹下さんから大きなビニール袋を受け取って

みんなのところを回り出しました。


他のみんなは、その中にきちんとたたんだ三角巾を入れていきました。

あっという間に、全員分の三角巾を集め終わりました。


小さな光景ですが、

その立ち上がった生徒の様子が

とてもかっこよかったですね。

次の日に、

あれは前から係として言ってあったの?

と尋ねてみましたが、

そういうことはなくて、

自分からその場ですすんで行動したのだそうです。


JRC委員の彼女は、三角巾の救急法もとても勉強になって楽しかった、と言っていました。


「気づき・考え・実行する」

子どもの姿はとてもかっこよく、

ある時は微笑ましく、

こちらの気持ちもスカッとするものです。

 

「何も言わないわよ」さわやかな会議について

今日は、昨日のさわやかな質問の話の続編です。

さわやかな会議についてです。

東洋経済オンラインの記事

 アマゾンで最高の会議は「一言も話さない」会議

 「意思決定の質と速さ」は事前準備で9割決まる

https://toyokeizai.net/articles/-/373330

を参考にしています。

 

皆さんご存知のアマゾンでは、

意思決定をするための会議では、

普通の会議とちょっと違う方法を取っているそうです。

 

以下引用*****

まず、目の前にある会議資料を各自で黙読するのです。

事前に資料をメールで送付した場合でも、

15分間くらい必ず読むための時間をとります。
そしてこのときに重要なのが、沈黙を保つこと。

一通り目を通してもらう間、質問は一切受け付けません。

 (中略)

15分経過したら、全員が資料の内容を一通り理解したという前提で

すぐに議論を始めて構わないのです。

(中略)

黙って資料を読み終えたところで、

「何か疑問点がありますか」と参加者に尋ね、

疑問や懸念がなければ、

沈黙のまま会議は「これでいきましょう」ということで終わりです。

*****

このように、アマゾンで考えられる最高の会議は、

「沈黙のままに終わる会議」なのだそうです。

疑問や懸念が何も出ずに、沈黙が続いた場合、

会議のメンバーは顔を見合わせて、

黙ったまま誰からともなく拍手をして、

解散するという話も聞きました。

 

いかがでしょうか。

さわやかですね!

かっこいいですね。coolですよね。

記事のタイトルにあるように

まさに「意思決定の質と速さ」は事前準備で9割決まる

事前準備のレベルの高さが、

仕事のレベルとスピードを決めるのだと思います。

 

簡単にはいかないでしょうが、

本校でも、このようなさわやかな会議をして、

拍手で会議を終わりたいと思いました。

 

アマゾンの会議についての元ネタはこの本に詳しいそうです。

amazonのすごい会議 ジェフ・ベゾスが生んだマネジメントの技法

 

「ずばりきくわよ」さわやかな質問について

昨日の朝日新聞デジタルに

 

「10秒で話して」米大統領選討論会、女性司会役に称賛

 

という見出しの記事がありました。

少し引用してみます。

 

*****

米大統領選に向け22日にあった、

共和党のトランプ大統領と

民主党のバイデン前副大統領による2回目のテレビ討論会は、

初回と打って変わって、議論がスムーズに進んだ。

相手候補の発言中にマイクのスイッチを切る措置と合わせ、

司会役だったNBCテレビのアンカー、クリステン・ウェルカー氏による

質問や進行が効果的だったと、称賛する声が上がった。

*****

 

では、どんな司会ぶりだったのでしょうか。

 

*****

両氏が自由に発言できる部分でも、

脱線しそうになるとウェルカー氏は

「10秒で話して」

「次の議題に移ります」などと進め、

発言の妨害は大幅に減った。

*****

 

いいですね。

ウェルカー氏は「質問を鋭く切り出し、議論を深めた」とも評価されています。

 

例えば、人種差別問題に関しては、

「どうして黒人の親たちが子どもを心配するか理解しているか」

バイデン氏の次男の過去の問題については、

「振り返れば、不適切か非倫理的だったと思うか」

と、端的に、短く答えざるを得ない鋭い質問をしたそうです。

他の記事でもあったのですが、

討論会の最後の質問は

「当選した場合、就任式で、自身に投票しなかった人に何と言うか」だったそうです。

これも候補者の姿勢を問う、さわやかな質問ですね。

 「ずばりきくわよ」ということですね。

(ちなみに、この質問に対して、

赤いネクタイの人は「彼はみんなの税金を上げようとしている」

青いネクタイの人は「『投票した人でも、反対した人でも、私は皆さんを代表する米国の大統領だ』と言うだろう」

と答えたそうです。)

 

 

ずばり質問するには、本質的な問題は何か、

頭の中が整理整頓されていなければ、できないでしょう。

まして、テレビの司会者であれば、

テレビの前の視聴者が何を知りたいのかも

把握しておかなくてはならないでしょう。 

 

上手な質問といえば、

私自身も、上手に質問をされているうちに、

答える中でこちらの頭が整理されていった、

という経験を何度もしました。

そのような上手な質問の手法は、

「コーチング」とも言われますね。

 

核心をつくさわやかな質問、

相手を目覚めさせるコーチングの質問

 

上手な質問をする力を身に付けたいものです。

 

 

ハイヤの練習を見学されたお客様と

昨日、牛深総合センターの西嶋館長さんから、お電話をいただきました。

西嶋さんには、いつもハイヤの練習で太鼓の指導もしていただいています。

また、今年の文化発表会を総合センターで開催するにあたっても、

いろいろとご協力をいただいています。

お電話の内容は、

「総合センターに、全国の民謡を勉強されているお客様が見えて

ハイヤ節のことを熱心に聞いておられます。

今日、ちょうど東中の練習に行くことを伝えたら、

ぜひ見学させてほしいということだが、

構わないでしょうか」

ということでした。

私は、西嶋さんのご紹介なので、

感染症対策にご協力いただければ、

一向に構いません、とお答えしました。

私は、趣味か何かで民謡を調べておられるのかな、ぐらいに考えていました。

 

その後、そのお客様がお越しになりました。

藤原さんと杉本さんとおっしゃるお二人です。

びっくりしたのは、お二人は会社を経営されていて、

邦楽などのステージをプロデュースされているそうです。

牛深ハイヤ節をはじめとした

全国のハイヤ系の民謡を訪ねて演奏していく

キャラバン・ツアーの企画、準備をされているということでした。

そのキャラバンの出発点として、

牛深を選ばれたそうです。

このコロナ禍の中、

日本の民謡のパワーやよさを

広く発信していきたいというお話でした。

 

体育館にご案内すると、皆さんの牛深ハイヤ節を見て、感激されていたようです。

女性の藤原さんは、以前阿波踊りを学んでおられたそうで、

ハイヤのリズムが最高で大好きとのことでした。

全国民謡について、ネットで調べていた時に、

YouTubeでハイヤ節に出会われて、

感動し、それ以来のファンとおっしゃっていました。

社内での会議用にということで、

練習の様子を記録され、

「涙が出そうなぐらい」とおっしゃるほど喜んでいただきました。

学校としてこのように時間をかけて、

地域の方々の応援を得ながら

伝統を引き継ぐために取り組んでいることは、

子どもたち自身にとっても有意義な経験になるでしょうと

感想をお聞きしたところです。

お二人には、練習の最後に、感想や励ましの言葉をいただきました。

 

また、印象に残ったのは、

お二人のお話の後にあいさつに立った3年生の篠山さんが、

「たくさん褒めていただきましたが、まだまだだと思いますので、頑張りましょう」

と気合いを入れていたことです。

本校生徒の頼もしさを今さらながらに感じました。

お二人も笑顔で本校を後にされました。

この後、天草市役所に向かわれるということでした。

聴雨「日日是好日」から

今朝の牛深は久しぶりに雨模様となりました。

ずっと爽やかな秋晴れの日が続き、

午後には気温が上がって、まるで春のような日和の日もあったのですが、

今日はしとしとと静かに雨が降っています。

 

雨で思い起こしたのが、映画「日日是好日」です。

田中先生オススメの映画「あん」を観た後、

同じ樹木希林さんが出演されているということで、以前視聴したのでした。

 

茶道の先生(樹木さん)の姿や言葉をとおした、ものの見方、感じ方、

お弟子さんの一人の娘さんの成長の様子が描かれていました。

 

その映画の中で、

娘さんが茶道の「聴雨」

という言葉の意味に気づく場面があります。

*****

雨の日は、雨を聴く。

五感を使って全身でその瞬間を味わう。

雪の日は、雪を見て。

夏には、夏の暑さを。

冬は、身の切れるような寒さを。

毎日がよい日、

そういうことだったのか。

*****

タイトルにもなっている

「日日是好日 」ということに気づくのです。

 

また、こういう言葉も続きます。

*****

味わう。

…どんな日も、その日を思う存分に味わう。

…豊かに生きるとはこういうことなのだろう

*****

 

たまには、雨の音に耳を澄ますぐらいの

余裕を持ちたいと思ったところです。

 

一休さんの遺言とかけてレーガン大統領暗殺未遂事件と解く

とんち話やアニメで有名な「一休さん」の有名な話です。

 

*****

一休和尚が臨終の時、

「仏教が滅びるか、寺が潰れるかというような一大事が生じたら、この箱を開けなさい」

と遺言を述べて、一つの箱を弟子たちに手渡しました。

 

弟子たちは和尚からいただいたその箱を、大切に保管しました。

 

それから長い歳月が経った頃、

大徳寺の存続に関わる重大な問題が起きてしまいました。

もうどうしようもなくなった時、

弟子たちは和尚の遺言を思い出しました。

「今こそ、あの箱を開けさせていただく時だ」

 

そこで、僧侶全員が集まって厳かに箱を開けることにしました。

 

ところが、開けてみると中に入っていたのは、一枚の紙でした。

その紙にはこう書かれていました。

 

「なるようになる。心配するな」

*****

 

皆さんはこの話を読んで、どう思われますか。

私は、弟子たちは

「和尚さんらしいな」と顔を見合わせて笑ったのではないかと思います。

そして、たとえ深刻な事態でも、みんなで知恵を出し合って、

乗り越えたのではないかと思うのです。

 

お話をもう一つ。

*****

アメリカでは大統領選挙の話題がたけなわですが、

昔、共和党のレーガン大統領は暗殺未遂事件に遭遇しました。

狙撃された直後に運び込まれた病院で、

重傷を負っていたにもかかわらず

意識がはっきりしていたレーガン大統領は、

胸から弾丸を取り除く手術の前に、

執刀するドクターに、

「あなた方がみな共和党員だといいんだがねぇ」

とジョークを言ったそうです。

ドクターは民主党員でしたが、

「大統領、今日一日われわれはみんな共和党員です」

と答え、レーガンを喜ばせたといいます。

*****

 

たとえ、窮地に立っても、笑いを忘れないでいたいなぁと思います。

運命の神様も笑ってくれそうです。

◯◯ペイのポイント1 %について

私も遅まきながら、◯◯ペイを使い始めました。

withコロナの昨今、

レジで小銭やカードの受け渡しをしなくていいですね。

また、運転の休憩時に

コンビニでコーヒーを買う時に、

スマホとキーを持って降りればよくて、

財布はバッグの中にしまっておいていいのが

少し便利な感じがします。

 

私の◯◯ペイは、チャージする時に1%、

支払った時に0.5%のポイントが付く仕組みです。

ポイントがたまるのも、庶民のささやかな楽しみであります。

 

(写真は日経新聞から)

 

さて、わずか1%といっても、

今日の10,000円に1%が付くと

明日は10,100円。

それにまた1%が付くと

明後日は10,201円になります。

仮にこうやって増やしていくと、

これが365日後、つまり1年後には

377,800円になります。

ところが、逆に

毎日1%ずつ減っていったらどうでしょうか。

10,000円が明日は9,900円、

明後日は9,801円。

計算してみると、1年後には260円になってしまうようです。

(合っていると思います!)

 

毎日、1%だけ余計に努力していくのと、

逆に1%手を抜いていくのとでは、

1年後には.

377,800円と260円の差がついてしまうわけです。

 

生徒の皆さん、どちらの道を選びますか。

毎日少しずつでもいいから、

余計にポイントを貯めて(頑張って)みませんか。

 

「グッジョブ!カード」

 今日は、この「グッジョブ!カード」をご紹介します。

本校生徒のいいところ、頑張りを認めていこう、ということで

生徒にプレゼントするカードです。

 

7月の豪雨の際にお見舞いを送ってくれた、

倉敷市立西中学校などで取り組んでおられる試みです。

 

どんなときに渡すかというと、今回は「あいさつ」に関することにしました。

 

生活体育委員会が「立ち止まってあいさつ」「自分から先にあいさつ」について、

意識調査をしたり、呼びかけてくれているだけあって、

ずいぶん本校生徒のあいさつについての意識が高まってきています。

それを私も応援できればと思って、取り組んでみました。

「明るく」「先に」「立ち止まって」など、

「東中生らしいあいさつ」をしてくれた人に、

この「グッジョブ!カード」をプレゼントすることにしたのです。

 

今回は、5日間でなんと!120枚を完「配」しました。

後からでも明るく声をかけてあいさつをしてくれる人や、

立ち止まって丁寧にあいさつしてくれる人、

笑顔であいさつしてくれる人などが増えてきて、

朝からとても気持ちが明るくなり、元気が出ます。

 

これを機に、「東中生らしいあいさつ」が一層定着するといいなと思います。

 

また、「グッジョブ!カード」をたくさん準備しておきます。

皆さん、次回の「グッジョブ!カード」企画をお楽しみに!

MICAさんとお会いしました

今年度の文化発表会は、 初めて牛深総合センターで開催します。

西嶋館長さんはじめ、牛深総合センターの皆さんのご協力で、

会場、機器を無償で使わせていただき、

贅沢なステージでの発表になります。

今年度これまで発表の機会がなかった

2、3年生の牛深ハイヤ節

吹奏楽部の演奏

をご披露できます。

1年生はリズム・パーカッションを演奏します。

声を使わないで、拍手や打楽器などを使っての表現です。

withコロナの文化発表会にふさわしい演奏になりますので、

楽しみにされてください。

 

1年リズムアンサンブル(2020/10/6) 動画50"

そして、発表会の最後には、

シンガーソングライターのMICAさんのライブ&トーク

"特別授業「100点満点」"

を行っていただけることになりました。

 

皆さんご存じのとおり、MICAさんは天草出身で、

コンサートはもちろん、TVCMでもご活躍ですね。

いろいろなライブでもその歌声を生でお聴きになった方も多いかと思います。

学校などでのコンサートもたくさん行っておられます。

 

出演いただくにあたり、前PTA会長の濱﨑さん、マネージャーの木村さんと一緒に、

打合せを兼ねてお会いすることができました。

本校の生徒たちの様子や

コロナ禍の中で開催する

今年度の文化発表会に込めた意義など

お話ししました。

また、MICAさんの子どもたちや教育への熱い思いも

たくさんお聞きできました。

そうして、その場で今回のタイトルを

"特別授業「100点満点」"

とすることになりました。

「100点満点」とは、

MICAさんのシングル曲のタイトルです。

ご存じの方も多いかと思いますが、

MICAさんの歌声を、ぜひ一度聴いてみてください。

 

 

お話を伺うと、

本校2年生の中には、

久玉保育園の卒園式で歌を聴いた人たちもいるそうですね。

MICAさんも成長した皆さんとの再会を楽しみにしておられました。

私自身も、文化発表会当日がとても楽しみになりました。

保護者の皆さん、制限のある中ですが、たくさんのご来場をお待ちしております。

 

 

後悔と反省

今朝、ニュースを見ていましたら、今週のニュースのまとめがあっていました。

3日で退院して選挙運動をしているトランプ大統領の診断書?の画像が出ていて、

「negative」(陰性)

とありました。

ネガティブとは消極的とかマイナス思考の意味で使っていますが、

陰性というのもネガティブというのか、と英語の勉強になりました。

(ちなみに、ご想像のとおり「陽性」はポジティブだそうです!)

 

ところで、以前放送されていたテレビドラマに、

「監獄のお姫さま」というのがありました。

脚本は「あまちゃん」「いだてん」の宮藤官九郎さんで、

主演は小泉今日子さんでした。

そのドラマの中で、看守さん役の満島ひかりさんが小泉さんにこんな意味のことを言う場面がありました。

「あの時はよかったな、あの時に戻りたいと思うのは、後悔。

今がどうあれ、現実を受け入れるのが反省」

後悔はネガティブですが、反省はポジティブ、前向きですね。

 

後悔というと、

「トム・ソーヤーの冒険」のマーク・トウェインにこういう言葉があるそうです。

*****

今から20年後、

君はやったことよりも、

やらなかったことに大きく失望するだろう。

自分を縛っている紐をすぐに解け。

その一歩を前に踏み出せ。

そして自分の可能性を信じろ。

探検せよ、夢を見ろ、そして発見を楽しむのだ。

*****

生徒の皆さんは、20年後は30代前半ですかね。

(ちなみに、綾瀬はるかさん、上戸彩さんは35歳になられるそうです)

ううむ、私は20年前には何をしていたかなぁと思いました。

私は「あの時に戻りたい」と思ったでしょうか?

この場合の銀の裏地は?

日中は気温が上がるものの、

涼しく過ごしやすい日が続いています。

今朝は少し曇り空でした。

曇り空を見ながら思い出したのは、

 

Every cloud has a silver lining.

 

という西洋のことわざです。


直訳すると、「どの雲にも銀の裏地がついている」という意味ですが、

どんな雲でも、反対側は太陽が明るく照らしていて銀色をしていますからね。

 

そこで、このことわざは

「どんなによくない状況でも、何かよい面がある」

「物事を楽観的に考えよう」

という意味のようです。

 

実は、私はこのことわざを

子どもが小さいときにいっしょに見に行った映画「スチュワート・リトル2」で知りました。

主人公のネズミさんは、トラブルに遭遇するたびに

「この場合の銀の裏地は?」と自問自答しながら切り抜けます。

彼は、たとえ窮地に立っても、何かしらの活路を見いだしていくのです。

 

Every cloud has a silver lining.

 

いいことわざだなあと思います。

 

曲名当てクイズからの「〇〇のハンカチーフ」

昨日は今年度初めての東輪会!

文化放送委員会のおかげで、本校生徒のよさがあふれる縦割りでの活動ができました。

交響曲第5番〇〇調 東輪会で曲名当てクイズ(2020/10/14)

 

さて、先日、昭和を代表する歌謡曲の作曲家、

筒美京平さんの訃報が伝えられていました。

私などはドンピシャの年代なのですが、

筒美さんの記事で、代表曲としてどんな曲があげられているか

調べてみました。(朝日・読売・毎日新聞、yahooニュースの4社のニュースから)

 

第1位 また逢う日まで 4社

第2位 ブルー・ライト・ヨコハマ 3社 

第3位 サザエさんの主題歌 17才 スニーカーぶる~す 〇〇のハンカチーフ 各2社

第7位 真夏の出来事 仮面舞踏会 男の子女の子 なんてったってアイドル 魅せられて 各1社

ご存知の歌があるでしょうか。

昔のレコード大賞を受賞した曲や、今も活躍する歌手の懐かしい曲などがあげられているようです。

第1位、第2位の曲などは、昭和の時代を色濃く思い出させる流行歌なのでしょう。

しかし、第7位の5曲は、多分に記者の方の好みが、選曲に反映されているのではないでしょうか。

(少年隊、郷ひろみ、小泉今日子とは!?)

第3位の曲はどうでしょう。

おなじみの曲ばかりかもしれまでんが、私の好きな曲を〇〇を入れてみました。

「〇〇のハンカチーフ」

なんという曲でしょう。

→正解は

「木綿のハンカチーフ」でした。

先日テレビで作詞者の松本隆さんが、

「木綿という響きのいい言葉が消えてしまわないように、使いました」

とおっしゃっていました。

たしかに、「木綿」と「コットン」では受ける感じが違いますね。

私がなぜこの歌が印象に残っているかというと、

女性と東京に行ってしまう恋人の男性の手紙?のやりとりが

交互に出てくるという歌詞の構成が、斬新だったからです。

 

恋人同士のやりとりの歌というと、万葉集の相聞歌などが有名です。

*「相聞歌」とは

恋の歌。恋人同士の間で詠みかわされた歌。(ことバンク から抜粋)

 

なかでも有名な歌は

恋人額田王の歌

  あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る

と、それに大海人皇子(後の天武天皇)が応えて歌ったという、

  紫のにほへる妹を憎くあらば人妻故に我れ恋ひめやも

ではないでしょうか。

この歌の背景は、元カノの額田王(今は自分の兄・天智天皇=中大兄皇子の妻)が

「紫草の生えるこの御料地を行きながら、あなたさまが私に袖を振っているところを、野守に見られてしまいますよ」

と言うのに対して、大海人皇子が

「紫の花のように美しく匂うお前を、もし憎いと思うのなら、人妻であるお前をこれほど恋うることがあろうか」

と返すというメロドラマのような展開です。

 

「木綿のハンカチーフ」は万葉集の伝統に則って(?)、恋人同士の気持ちを手紙文だけで表してあります。

説明や描写はありません。一度、聴いてみてください。

崎津集落を歩いて(河浦中の皆さん、ありがとう)

昨日は、1年生の世界遺産学の見学でした。

雲ひとつない秋空に恵まれました。

「学校生活」のページでお知らせしたとおり、

河浦中の3年生のボランティアの皆さんに、案内をしていただきました。

河浦中の皆さんは、一般の観光客の方を相手に

もう10回ほど案内をしているということでした。

さすがベテランのボランティアらしく、ハキハキとわかりやすく説明してくれました。

また、おそらく、崎津集落の歴史や人々の暮らしについて、

中学生の視点から詳しく調べてまとめてきたのでしょう、

とても興味深い内容がたくさんありました。

私は一昨年に続いて2度目の訪問でしたが、

いくつか質問させてもらい、詳しく教えてもらいました。

 

特に今回印象に残ったのは、

崎津集落独特の人々の暮らしの様子を伝える

「トーヤ」と「かけ」のことです。

「トーヤ」は、家と家のあいだを、海辺と続く細い通り道でした。

とても幅の狭い通路ですが、生活に欠かせない道で、

そこを隔てて、隣家と会話をしたりしていたそうです。

また、「かけ」は、家の裏手、庭から海上へと張り出したスペースで、

網を干したり、修理したりする有益なスペースだったそうです。

現代で言えば海辺のウッドデッキでして、

「ここでヒオウギ貝のバーベキューをしたら、気持ちよくて、おいしいだろうね」と

生徒たちと話したところです。

案内してもらった網元さんの広い庭の「かけ」に立つと、

とても海風が気持ちよかったです。

 

1年生には、いつか河浦中の生徒さんに牛深に来てもらって、

久玉神宮の歴史 とか

牛深ハイヤの起こり とか

説明できるといいね、と言いましたら

「えー」と言っていました。

1年生には、崎津に関する知識だけでなく、

河浦中生の皆さんの堂々とした案内の態度を含めて、

学んだことを今後に生かしていってほしいと思います。

キンモクセイの香り

今朝、いつものように

スクールバスの乗降場まで歩いていましたら、

いい香りがしてきました。

ああ、そんな季節かと思って見上げると、

校長住宅の前のキンモクセイが

小さなオレンジ色の花を付けて、

香っていました。

 

ある文章で読んだのですが、

キンモクセイは、自然には生えないもので、

必ず人が植えた木だそうです。

秋のこの香りが好きな人が、きっと植えたのでしょうね。

自然の香りで季節を感じる、いい風物詩です。

 

また、ある人の文章では

幼い頃、キンモクセイの香る朝に

妹さんが誕生されたそうです。

幼心に、その時の喜びと、わくわくした気持ちと、キンモクセイの香りが

一つに合わさって、とてもいい思い出になっているそうです。

今でも、キンモクセイの香りがすると、

幼いその朝のことを思い出すという、いいお話でした。

 

以前勤務していた甲佐町には、

大きなキンモクセイ(天然記念物)があって、

緑川の向こうから学校まで、

とてもいい香りが香ってきていたのを思い出します。

 

登校してきた生徒たちにこの話をしても、

マスクをしている生徒は、

今年は香りに気付かない人もいました。

ちょっとさびしいですね。

「江夏の21球」を知っていますか

本校野球部が味岡旗県大会で快進撃を続けています。

各郡市代表の強敵相手に、好ゲームを展開して頑張っていることは、

とても嬉しいことです。

 

さて、皆さんは「江夏の21球」を知っていますか。

「江夏の21球」とは、山際淳司による短いノンフィクションで、

『スローカーブを、もう一球』に収録されています。

NHKの『NHK特集・スポーツドキュメント「江夏の21球」』としても知られているものです。

 

山際淳司さんはこの作品などで、ノンフィクション作家としての地位を築き、

一時は「アサヒ スーパードライ」というビールのCMにも出演しておられたほどです。

 スローカーブを、もう一球 

 

では、「江夏の21球」とはどんな内容なのか、ウィキペディアから引用します。

*****

題材となったのは、1979年11月4日に大阪球場[1]で行われたプロ野球日本シリーズ第7戦、

近鉄バファローズ(以下近鉄)対広島東洋カープ(以下広島)の9回裏の攻防である。

両チーム3勝3敗で迎えた第7戦は、小雨が降る中で試合が進み、

7回表を終了した時点で4対3と広島がリードしていた。

広島・古葉竹識監督は万全を期すため、

絶対的なリリーフエース、江夏豊を7回裏からマウンドへ送っていた。

迎えた9回裏、近鉄の攻撃。この回を抑えれば広島は優勝、球団史上初の日本一となる。

ところが、同じく初の日本一を目指す近鉄もただでは終わらなかった。

先頭の6番打者・羽田耕一が初球に安打を放って出塁し、にわかに場面は緊迫する。

以下は、この回に江夏が投じた全21球とそれに伴う試合の様子である。

*****

 

テレビで解説をされている野村克也さんが

「プロ野球は半世紀が流れていますけど、これ程の場面に出くわしたことはない。

おそらくこれからも出るか出ないか分からないと思う。

それぐらいの名場面が1979年の広島VS近鉄の日本シリーズじゃなかったかと思います」

と話したそうです。(ウィキペディアから)

 

ノンフィクションの詳細はここでは省きますが、

この21球のクライマックスは、

スクイズを「カーブで」外したとされる19球目の状況や各選手の心理、述懐と言われています。

 

しかし、私は次の場面が印象に残っています。

以下、ウィキペディアの記述から引用します。

*****

(6球目の後)古葉監督はブルペンに北別府学を派遣。

この時ブルペンでは既に池谷公二郎も投球練習をしていた。

ブルペンが動くとは思っていなかった江夏は、これを見て

「オレはまだ完全に信頼されてるわけじゃないのか」と内心で憤り、

「ここで代えられるくらいならユニフォームを脱いでもいい」とまで思った。

*****

(ちなみに、この時1塁の代走に出た吹石選手は、今や歌手・福山雅治さんの義理のお父さんですね。)

後に、この場面と関連して、チームメートの衣笠選手が江夏投手に声をかける場面があります。

 

*****

15球目を投じる前、一塁を守っていた衣笠祥雄が江夏のもとに向かい、

「オレもお前と同じ気持ちだ。ベンチやブルペンのことなんて気にするな」と声を掛けた。

江夏はこれについて、

自分が打たれて衣笠が辞めるのは「考えてみればバカバカしい」としつつも、

自分と同じ考えを持つチームメイトがいたことに「うれしかった」「心強かった」とし、

心のもやもやが晴れ、平静さと集中力を取り戻した。

*****

 

一流のプロ野球選手のプライド、動揺、

そしてチームメートの信頼関係など、

緊迫した中で各選手の証言からよく描かれています。

 

スポーツには、勝った・負けた、だけでなく、ドラマがあるものだと改めて思います。

 

半沢直樹の名言からの両さんの名言

日曜日の夕方になると

「お魚くわえたどら猫」という歌が聞こえて来て、

その明るいメロディとは裏腹に、

「あ〜日曜も終わりか」

「明日からまた仕事か」

とプチ憂うつになることを

「サザエさん症候群」と言ったりしました。

私も大人になってから、日曜朝の「関口宏のサンデーモーニング」のBGMを聞くと

なんかがっかりしていた時期もあります。

 

それが最近は様相が変わり、

ドラマ「半沢直樹」を見て、

日曜夜に元気をもらっていた人も多いのではないでしょうか。

ただ、そんな人の中にもドラマが終了して、「直樹ロス」になっている人もいるかもしれません、

私はどちらかというと、「大和田ロス」です。

(ちなみに先日、ある人から「校長先生は大和田常務に感じが似てますね」と言われ、ずいぶんショックを受けましたが)

 

 『半沢直樹』の名言ランキング、大和田の「おしまいDEATH!」を超えて1位に輝いたのは?

という記事がありましたので、見てみましょう。

第3位:「大事なのは感謝と恩返しだ」(半沢直樹)

今回のシリーズのキーワードの一つかもしれませんね。

 

第2位:「君はもう、おしまいです。お、し、ま、い、DEATH!」(大和田暁)

われらが大和田さんの言葉がランクイン。

重要なのは、言い方ですけど。

 

では、第1位は…。

第1位 :「生きていれば何とかなる。生きていれば、何とかね」(半沢花)

顔芸があふれる中で、最終回にほっとするような言葉でした。

記事でも

*****

暗いニュースが多い昨今、深い意味を読み取って感動した方も多いはずです。

絶体絶命のピンチでも、

こうして励ましてくれる家族がいる半沢は、「敵なし」かもしれませんね。

*****

 とありました。

 

ここで、私の手元に持っていた、

 マンガ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の一場面をご紹介します。

 

 

両さんの

「今に見ておれ」と

「悩んだらまず「生きる」モードに切り換えてからスタートだ!」

の名言は、忘れないようにします。

アントニオ猪木対大木金太郎戦(1974/10/10)に学ぶ

アントニオ猪木選手はプロレスラー人生の中で、数多くの試合をされたと思いますが、

私はそのうちの3つの試合から、多くを学びました。

 

【2020/6/26】校長室ブログ 格闘技世界一決定戦(1976/6/26)に学ぶ

 

今回はその2試合目、1974年10月10日の対大木金太郎戦です。

 

この年1974年(昭和49年)は、猪木31歳、多くの名勝負を残しています。
3月19日にはストロング小林との日本人同士の対決(昭和の巌流島)をジャーマン・スープレックスで制しました。
6月26日には、タイガー・ジェット・シンとの「腕折り」試合。
そして、この10月10日のNWF世界ヘビー級選手権試合では、大木金太郎と対戦、13分13秒でバックドロップからフォール勝ちをしています。

 

この試合の時、私は中学2年生でした。

この試合での技らしい技といえば、

大木選手の頭突きと猪木選手の右パンチ、

そして最後のバックドロップぐらいしかない試合です。

試合時間もわずか13 分余りです。

そんな試合に何があったのでしょうか。

 

この試合では、途中から

大木選手が頭突きをして、それを受けた猪木選手がよろめき、後退して、膝をつく

という場面が続きます。

一発頭突きをすると、大木選手は敢えてそこから追い詰めず、

膝をついた猪木選手と対峙したまま、

間を取るという展開です。

観客は

行け!大木

立て!猪木

と二人の対峙を見つめます。

このまま大木は伝家の宝刀頭突き一本で勝負するのか、

猪木は大木の頭突きを受け続けて倒れてしまうのか、

返し技で逃れないのか、

そもそも頭突きでくるとわかってるだろう、なんで逃げないのか。

 

すると、ある時点で何か吹っ切れた?のか、

猪木は立ち上がると、

頭突きを叩きこまれ続けている

自分の額を指差して

口の動きで分かるのですが、

明らかに「来い、この野郎」と挑発するのです。

は?

逃げるんじゃなく、

額を差し出す?

大木も意地になって頭突き以外の技はしません。

頭突きで来いと言われた額に、

やっぱり何度も思い切り頭突きを叩き込みます。

さすがに痛いのでしょうか、その度に猪木は後退、膝をつきます。

意地と意地の張り合いで、

冷静になって見れば、

頭突きをする、もう一度頭突きで来い、と言うやりとりに過ぎません。

 

ただそれだけですが

昭和のプロレスでは、しびれる展開であります。

 

私がこの単調な試合から学んだことは、

「開き直り」

です。

困難な状況とか予期せぬ出来事があり、

八方ふさがりのように見えても、

 

「もう、いいや」

「考えたってしょうがない」

「やれるもんならやってみろ」

 

まぁつまり

「来い、この野郎」と

肚を決めて開き直ることの

ある意味潔さ、

折れない気持ち

を学びました。

人生なんとかなるものではないのか

と思うことです。

 

試合は、一瞬攻めあぐねた大木のスキをとらえて、

猪木が右パンチを返し(これは反則ですが)、

形のきれいなバックドロップで勝つのです。

 

人生はそんなきれいな一発逆転はないでしょうが、胸のすく昭和のプロレスでした。

 

誰も皆哀しみを抱えてる

だけど素敵な明日を願ってる

(ミスターチルドレン「HANABI」)

「すぐにやろう」がいいだろう

以前、「1分間ルール」ということをお話したと思います。

「1分以内でできることは、その時やる」という簡単なことで、

例えば「使ったハサミはすぐしまう」というようなことです。

これができそうでなかなかできません。

ちょっとしたことだからこそ、後でいいや後でいいやと

先延ばしにしていると、

それが積もり積もって身辺が散らかってしまいます。

身辺が散らかると、それが心のどこかに引っかかって、

気持ちも散らかってしまい、集中力も散漫になってしまうわけです。

 

似たようなことを、

メンタリストDAIGOさんのこの本にも書いてあるようです。

自分を操る超集中力 

(↑本の紹介)

Amazonに注文しましたが、まだ届かないので、

今回はそのプレビューから紹介します。

 

*****

 「シンクに洗い物をためると集中力ダウン」

集中力を高めるために実施すべき良い習慣、改善すべき悪い習慣が紹介されている。
悪い習慣の一例としてあげられているのが、

シンクに洗い物をためてしまうことである。
「いつ洗おうか」などとといった思考が働き、

集中力を低下させるのだ。
それに対しDaigoは、シンクにお皿を持って行ったら即、

洗うようにすることを提唱している。

*****

 

片付けなきゃなぁ、片付けなきゃなぁと毎日毎日部屋を眺めている私には、耳の痛い指摘でした。

 

また、こんなレビューもあります。

*****

「一歩目のハードルを下げる」

集中力をあげる為の具体的なノウハウが書いてあり、非常に実践しやすい。
中でも、一歩目のハードルを下げるというやり方は、かなり役にたっている。

無理に目標を立てるから、やらない→やらなかったことへの自己嫌悪→もっとやらない、といった負の連鎖が起こる。
であればハードルを最初からめちゃくちゃ低くして、
例えば参考書2pだけ読むとかにすれば疲れていても続けられる。

しかも2p読んだら、勢いがつけば10p進むこともある。

毎日2pだけでも続ければ、自信がつく→やる気でる→はかどるという好循環が生まれます。
一週間に一回10p勉強よりも、

毎日2pで一週間14pの方が進捗もはやいということです。

*****

 

このようなことは、生徒の皆さんが家庭学習に取り組む際にも参考になるのではないでしょうか。

私でも、デスクワークをする時には、

まず短時間でできる、比較的簡単に済む確認作業などから取りかかります。

一歩目のハードルを下げるわけです。

そして、それをステップとして、少し調子が出てきてから、

次に、じっくり考えていくような仕事をします。

 

集中力をつける、発揮するということは

同じ時間でも有効に使うことです。

「あとでやろう」は〇〇野郎 という少々乱暴な言葉もありますが、

「すぐにやろう」がいいだろう と思います。

身の回りのことを少し見直してみてはどうかなと思いました。

 

かぐや姫現わる

1年生が竹取物語を学習しています。


さて、ももたろうのお話では、

主人公ももたろうはどうやって登場するでしょう?


子どもたちにこう尋ねると


むかしむかし、あるところに

おじいさんとおばあさんがおりました。

おじいさんは山へ柴刈りに

おばあさんは川に洗濯に行きました。

おばあさんが洗濯をしていると、

大きな桃が

どんぶらこどんぶらこ、と

流れてきました。

おばあさんが桃を持って帰って、

おじいさんと桃を割ってみると、

桃の中から

元気な男の子が出てきました。

 

 

だいたい、ほとんどの子どもがこのように

お話をしてくれます。

いえ、

一か所だけ異論を唱える子どもがいて、こう言うことがあります。

「先生、どんぶらこどんぶらこ、ではなくて、

どんぶらこっこすっこっこ、です。」

「え〜」ということになって、

ここで激論が戦わされることになるのです。

どんぶらこどんぶらこは、桃が大きい様子がつたわりますが、

どんぶらこっこすっこっこは、

川の流れが早く、流れる桃のスピード感に

変化がありますね。

などとその違いを確認したりします。


そうこうしているうちに、

「では、かぐや姫のお話はどんな出だしかな?」

と聞くと、見事なまでにみんな記憶がバラバラなのがわかります。


ああじゃない、こうじゃないと盛り上がったところで、

「実は、かぐや姫のお話は、ももたろうと違って、文字に残った原作があります」

「ほんとの出だしはどうなっているのか、原作を見るとわかるのですが、読んでみたいかな?」


と言って、教科書を開けましょう。

 

今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。

野山にまじりて竹を取りつつ、

よろづのことに使ひけり。

名をば、さかきの造となむいひける。


その竹の中に、

もと光る竹なむ一筋ありける。

あやしがりて寄りて見るに、

筒の中光りたり。

それを見れば、

三寸ばかりなる人、

いとうつくしうてゐたり。


(現代語訳)

今となっては昔のことだが、竹取の翁という者がいたということだ。

野山に分け入って竹を取っては、種々の(道具を作る)ことに使用していた。

名を、さかきの造といったそうだ。


(ある日、)その竹の中に根もとの光る竹が一本あった。

不思議に思って近寄って見ると、筒の中が光っている。

それを見ると、三寸ほどの人が、たいそうかわいらしい様子ですわっている。


なんと原作では、おじいさんの名前も明示してある!

しかも、見つかった時のかぐや姫姫の身長まで明示してある!


という発見が楽しいです。

 

この映画では、

科捜研の方が、かぐや姫に扮していらっしゃっいました。

らすとでは、すごいUFO?がかぐや姫をお迎えに来ます。

 

 

寺元先生の書道教室に学ぶ

昨日から、寺元先生に書写の授業をお世話になっています。

東小時代からご指導いただいた生徒も多いと思います。

地域学校協働本部の宇良田コーディネーターのお世話で、

今年度から本校でも授業していただけるようになりました。

 

東小に伺ったときに、教室や廊下に掲示してある書写の作品を見て、

どうやったらこんなに上手になるんだろう??

と思っていましたので、私自身も楽しみにしていました。


昨日、実際に授業の様子を参観させていただきました。

やはり、たいへん勉強になった点がありました。

その中から、3つお話しします。


1 教材の準備。

寺元先生は、教科書のお手本を使って、

条幅の原寸大のお手本をつくり、

全生徒の名前を行書でお手本を書いて、準備してきていただきました。

授業の最初にお手本が配られた時、

自分の名前が行書でかっこよく書いてあるのを見て、

びっくりしている生徒もいました。

とても手間がかかる事前準備だと思いますが、

こんな見やすい自分だけのお手本が手元にあれば

意欲もわくし、いいなと思いました。

とてもありがたいことです。


2 丁寧なスモールステップ

文字の一画一画について、

筆の入りの向き、方向、太さ、筆の抜き方など、丁寧に書き方を指導されています。

清書を書かせられる時も、

一画一画、ポイントを押さえながら、じっくり大切に書かせておられました。

その丁寧なスモールステップの指導で、

生徒たちの集中力も持続して取り組めたと思います。


3 声かけ

先生ご自身も「声かけが大事だと思っています」とおっしゃっていました。

たとえば、上手に書くためのポイントを指示される時の声かけ。

筆で書く部分の線の角度や太さだけでなく、「白い三角形を作る」ように筆を運ぶなど、

視点を変えて指示されていました。

また、個人個人を指導される時も

できているところを一つ一つ褒めておられました。

次の活動への意欲を引き出しておられました。


生徒たちだけでなく、松下先生と私にとっても、たいへん勉強になりました。


急造の書道教室(多目的教室)での連続2時間の授業でしてが、

中身の濃い充実した授業でした。

寺元先生、今後の授業も引き続き、どうぞよろしくお願いします。

特別講師 寺元先生の書写の授業がスタートしました(2020/10/6)

 

ボディランゲージが人を作る

 昨日に続いて、今日もTEDの中でも有名なプレゼンからご紹介します。


TED日本語 - エイミー・カディ: ボディランゲージが人を作る

心理学者・エイミー・カディさんのプレゼンです。

 

 (21'03'' 日本語訳の字幕が見やすく、英語の勉強にもなります)

以下は、TEDのホームページの説明です。

*****
ボディランゲージは、人が私たちをどう見るかに影響します。

しかし、私たち自身にも影響を与えるかもしれないのです。

社会心理学者のエイミー・カディは

「パワー・ポージング」(自信のある姿勢をとること、たとえ自信がないときでも)が

脳内のテストステロンとコルチゾールのレベルに作用し、

成功するチャンスに強い影響を与えることもあることを見せてくれます。

*****

カディさんは、たった2分、パワーポーズ(自信満々っぽい姿勢)をとることで、

人生が変わり得る、ということを科学的に説明しています。

パワーのある人は、スペースをいっぱい使って、腕をあげたりしてからだを広げ、自分を大きく見せる姿勢をとります。

パワーのない人、自信のない人は、反対に背中を丸めたり、うつむいたりして、からだを小さくします。

これは動物でも人間でも同じだそうです。

陸上競技のレースでも、

1位でゴールインする人は、多くの人が両手を上げてゴールしますね。

これは、他人がそうしているところを見たことがなくても、

ほとんどの人がそうするものだそうです。

不思議な感じがしますね。



そこで、彼女は、もし自信のない生徒にわざと自信があるように振る舞ってもらったら、

もっと授業に参加するだろうか、という疑問を持ちました。

そして、「ふりをすること」で結果が変わるのか実験をしました。

 

「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しくなるのだ」

という言葉を聞いたことがおありでしょうか。

それが単に気持ちのことだけでなく、

「パワー」についても同じことが言えるのか調べてみたというのです。

 

被験者にパワーポーズと、パワーのないポーズを2分間ずつとってもらうと、

リスクに対する耐性(ギャンブルをする気持ち)も大きく差が出たし、

脳内の化学物質の分泌が変わり、より自信を持てたそうです。

 

その場を切り抜けるために「ふり」をするのではなく、

その「ふり」が本物になるまで続けてほしいということです。

彼女はこう言われます。

「小さなことが大きな変化を起こします。

今度何か、ストレスのある場面にのぞむとき、

エレベーターやトイレの中や個室で、パワーポーズをとってください。

そして、ぜひほかの人にこのことを伝えてください。

すごく簡単です。

リソースや、技術、ステータスがない人にもっとも役立ちます。

必要なのは自分の体と1人になれる2分間だけ。

それが、人生を大きく変えます」
 

プレゼンの後半では、自分自身の過去の辛い体験を通して、

このボディ・ランゲージの大切さについて話されています。

よかったらご覧になってください。

 

ストレスは友達

ストレスは、ない方がいいですね。

私もそう思います。

しかし、ケリー・マクゴニガルさん(スタンフォード大学・心理学者)によると、

ストレスを友達に変えることができるそうです。

 このプレゼンテーションで、彼女が語っています。

TED日本語 - ケリー・マクゴニガル: ストレスと友達になる方法

 

(14'28'' 日本語訳が見やすい字幕で付いています)

 

このプレゼンでは、まずある調査研究について語られます。

それは、「前の年に強いストレスを経験した」と回答した人たちのグループで、

ストレスが健康に「害を及ぼすと信じていた人」の死亡リスクは、

ストレスが健康に「害を及ぼさないと考えた人」より、43%も高かったというものです。

 

また、強いストレスを経験しても、

「ストレスが無害だと思う人」の死亡リスクは高まるどころか、

ストレスがほとんどなかったグループとともに、参加者の中で最も低い死亡率でした。

この研究から、死を早める原因は、ストレスではなく、

「ストレスが体に悪いと信じること」だと分かったというのです。

「気は持ちよう」と言いますが、ストレスの有無ではなく、考え方次第なのでしょうか。

 

続いて、このような実験も紹介されます。

ストレス下の緊張感、ストレスに対する身体の反応について、

マイナスに考えずに、

「これは、体に活力を与え、与えられた挑戦に立ち向かえるように、身体と精神が準備をしているのだ」

と考えたらどうなるか、というものです。

例えば高鳴る心臓の鼓動は、「次に始まる行動に備えて準備をしている」のだし、

呼吸が速くなっても、「脳に、より多くの酸素を送り込んでいる」と思うように訓練したのです。

このように「ストレス反応は能力を発揮できる助けだ」と、とらえるようになった人は、

ストレスや不安が少なくなり、自信を持てるようになったそうです。

 

また、驚いたことに、ストレスに対する身体的反応も変わったそうです。

一般にストレス反応では、心拍数が増えて血管は収縮し、常にこんな状態でいるのは健康によくありません。

しかし「ストレスは新たな事態に対して有用だ」と教えられると、

血管はリラックスしたままになったそうです。

心拍数は高くなりましたが、血管が柔軟な状態であれば健康状態です。

「喜びや勇気を感じながら新たな挑戦に立ち向かう高揚した状態」に似ているということです。

 

このプレゼンの中で、マクゴニガルさんはこのように話を続けています。

 

「今後は、あなたの心臓がストレスで高鳴ったら、

自分の身体と心が新たな挑戦に立ち向かうために、自分を助けていると言い聞かせてください。

このような見方をすれば、

ストレス反応は、人生で避けることができない新たな挑戦、

新たな環境への適応などに成功するために必要な緊張感だと分かってきます。」

 

私はこの話を聞いて、少し腑に落ちるところがありました。

私はどうも、時間に余裕があって、のんびりしているときの方が調子が悪く、

忙しくて、ちょっと難題を抱えたぐらいの時の方が、体調がいいのです。

なぜかは分かりませんが、

長年の生活でそうなってしまったのかなと思います。

 

また、プレゼンを終えた後、マクゴニガルさんに司会者が質問をしています。

「ストレスに対する見方が、寿命の長さに、ごれ程までに関わっているとは驚きました。

こんな場合にはどうアドバイスされますか?

もし誰かが生き方の選択をするとして、

ストレスの多い仕事とストレスのない仕事と

どちらを選ぶかで、何か違いがあるでしょうか?

ある意味では、自分でやれると信じてる限り

ストレスのある仕事を選ぶのも賢明な事でしょうか」

 

この質問に明確に答えた彼女の言葉がかっこいいです。

「はっきり言える事は、

意義ある事を求める方が、ただ不快感をを避けようとするより、

健康には良いということです。

これが一番いい決め方です。

そして、人生の意味が見い出せるものを追求して、

そこで経験するストレスに対応できると、自分を信じる事です」

 

いいですね。

このマクゴニガルさんのプレゼンは、

内容はもちろん、話し方も素晴らしく説得力のあるもので、参考になると思いますので、

興味のある方は一度ご覧になってはどうでしょうか。

プロの自転車屋さんの話から

先日、このような投稿を読みました。

 

*****

自転車屋さんでブレーキ調整してもらうのに¥1,300払ったんだけど

作業自体は5分で終わって、

一瞬5分でこの値段か……と思った

*****

 

たしかに、私でも高いと思うかもしれませんね。

側で見ていたら、簡単そうに見えたかもしれませんから。

しかし、文章はこう続きます。

 

***** 

けど、よく考えたら

「自分が知識と技術を身につけて

道具を手に入れて

手を汚しながら作業するのにかかる時間」

をたったこれだけの値段で

5分に短縮できたんだと思うと感激した。

*****

 

この投稿を目にして、私も

プロの人に対して、お客さんが払う対価

というものの意味に、考えさせられました。

 

ちょっとニュアンスは違いますが、

自動車の定期点検などでも、

点検シートに項目がずらりとあって、

「異常なし」「異常なし」が並んでいることがあります。

私などはしみったれているので、

「なんだ、どうもないってことが分かっただけだな」

と安くはない点検費用に対して、

あっけなく(物足りなく?)思ってしまうことがありましたが、

自動車の細部まで見て

安全を診断してくれる専門家の技能は、

きっと高い水準でしょう。

 

人の仕事の見える部分はそう大きくなくても、

そこに至るまでに水面下に蓄積された技能や経験などは、

分厚いものがあるのでしょう。

仕事を裏打ちする努力もあったはずです。

 

自分は毎日仕事をしていますが、

他の人にないプロの技術って何かあるかなと考えてみました。

 

「プロ」ということについて少し考えた休日でした。

 

NHK プロフェッショナル 仕事の流儀

SF映画の話

一昨日は十五夜、

昨夜は十六夜というのでしょうか。

写真は、宇土半島を帰宅中に見た昨夜のお月様です。

 

帰宅すると、テレビで映画「E,T,」が放送されていました。

この映画にもきれいなお月様が出てくるようですね。

懐かしい映画ですが、私はいまだに見たことはありません。

もう少し早く帰り着けば見られたかなとも思ったことでした。

 

 

さて、私はあまりSF映画は見ないのですが、

見たSF映画の中で衝撃的だったのは、

「猿の惑星」でした。

1968年の古い映画なので、皆さんご存知ないかもしれませんが、

有名な映画だと思います。

私の記憶では、中学生の時にテレビの「月曜ロードショー」で、

お茶の間で見たのでした。

CMをはさみながら2時間ほど放映されますので、

生来注意力のない私は、

宿題をしたり、マンガを読んだりしながら、

横目でちらちら見ていたと思います。

しかし、たしか「コーネリアス」という猿の名前が珍しかったのが印象的?でした。

そして、なんといってもラストシーンには、びっくりして、

家族といっしょに

「え〜」「あらー」と言ったのを覚えています。

 

 

他にSF映画といえば……とちょっと考えてみて、すぐ思い浮かんだのは、

「オデッセイ」

という2015年のマット・デイモン主演の映画です。

簡単に言えば、

無人島に漂着した有名な物語「ロビンソン・クルーソー」の火星版です。

(原題は The Martian  火星の人)

予期せぬ事故がきっかけで、

死んだと思われたマットさんが実は生存していて、

火星に置き去りにされてしまった。

さあ、今日からどうやって一人で生活しよう、という話です。

 

この映画の好きなところは、

主人公ののんき?とも言えるポジティブさと、

世界中の科学の知恵を結集して、

彼を救おうとする人たちの姿です。

彼を救う作戦遂行のために動き出す場面で、

デヴィッド・ボウイの「Starman」という曲が流れるところがいいです。

この曲は「あれ、オズの魔法使いの歌かな?」と思うくらい、

「虹の向こうに」という曲に似ていますが、

なんか無邪気で夢のあるような曲で、

この映画のストーリーによく合っております。

そこが好きで、iTunes でこの映画を購入したぐらいです。

 

「死中に活」とはこの映画のことでしょうね。

のんきさとポジティブさとあきらめないことを教えてくれるSF映画です。

 

 

 

桜は何を語る

ニュースでもあっていましたが、

あちこちで桜の開花が報告されているようですね。

本校のバス発着場そばの桜並木も

かわいい花を付けています。

昨日の朝の桜の木です。

実は向こうに小ーさく赤い彼岸花も見えます。

よく見ると…

桜の花が咲いていますね。

 

登校中の生徒にそのことを話すと、

今週初めには生徒たちは気付いていたそうです。

何でだろうね、と聞くと、

「台風が行った後だから」と答えるので、

私はまさかそんなことがあるのかなと思っていましたが、

専門家の方の話では、どうもそれが正解のようです。

何も知らなかった私はびっくりしました。

昨日の熊日新聞の記事でも、そう書いてありました。

調べてみると、2年前の記事ですが

ウェザーニュースにわかりやすい記事がありました。

「塩害や強風による落葉が原因」

今年度の入学式で桜の花のことはお話しし、

前にもこの欄で触れましたが、

【2020/5/26】校長室ブログ 葉桜の気持ち

自然のメカニズムとは不思議なものです。

今咲いていても、桜は来春にもちゃんと花開くそうです。

体育大会が終わり、秋風とともに半年咲いた桜の花、

頑張っている本校生徒へのご褒美のようでもありました。

新たなる神話 AMABEAST アマビースト の覚醒

昔むかし、M78星雲の彼方のある惑星を

ある疫病が席巻しました。

しかし、謎の妖怪「あまび笑さま」が海中から現れ、

人々を悩ませた疫病を退散させました。

(伝説の妖怪「あまび笑さま」 drawn by 3年村田くん)

 

その後、世には平穏な日々が訪れ、

人々は笑顔の暮らしを取り戻していきました。

 

ところが、それから宇宙歴三千年後、

再びこの惑星に、

冷たい太陽の姿を借りた疫病の影が忍び寄り、

平和を乱し始めました。

 

それを知った

藍色の海と空を守る二人の神

GONGEN (ゴンゲン)と Rock-law-Z(ロクロウジ) は、

疫病を今度こそ

この惑星から消し去るために、

あまび笑さまの力を復活させようと考えました。

 

そして、

GONGENとRock-law-Z は

三千年のパワーを呼び起こし、

東の天空高くから

紫色の光と深緑色の風を呼び起こしました。

 

紫色の閃光は、この惑星を72回まぶしく照らし、

深緑色の疾風は、この惑星を72周吹き渡りました。

そしてそれらは、あまび笑さまの眠る大地を揺り動かしました。

 

やがて、ついにあまび笑さまは、人々にパワーと笑顔をもたらすため

三千年の時を経て覚醒したのでした。

 

この瞬間、

あまび笑(AMABIE)さまに

GONGEN と Rock-law-Z の起こした

神秘の風 EAST によって、

生命が吹き込まれたのです。

 

こうして、後世まで伝説として語り継がれる

あまび笑さまの最終形態

AMABEAST アマビースト

が誕生したのであります。

 AMABEAST (drawn by 2年江良さん)

牛深東にまつわる?昭和の風景2つ

今日は本校にまつわる昭和の風景を紹介してみます。

まず、校長室にかかる1枚の写真です。

昭和53年3月の本校の前身・久玉中の様子です。

懐かしい方もいらっしゃるかも知れません。

校舎は木造2階建てが2棟、テニスコートはありません。

体育館は正門横、現在のブルペン、駐車場付近にあったようです。

 

その後、校舎は改築されました。

昭和54年5月の鉄筋4階建て校舎の偉容です。

左下にはまだ体育館への渡り廊下が見えます。

白亜の校舎は築41年ということになります。

先日の台風にもびくともせず、頑張ってくれています。

 

昭和の風景をもう一つ。

バス発着場所の前の川にある、簡易水道?です。

小さな橋の上流から、パイプで取水し

橋の下流に出してきて

ここで流れ出します。

水道?の流れ出るところを橋の方から見ると

道路から階段を降りていって、水道が使えるようになっているのが

よく分かりますね。

収穫した野菜などの洗い物を洗っておられた

名残でしょうか。

7月の豪雨の後は一時不通でしたが、

その後修復され、今日もきれいな川の水が

水道を通って使えるように流れ続けています。

ちょっとローマ時代の水道を思わせるような、

ロマンあふれるミニ水道でした。

両国国技館の思い出

熊本県宇土市出身の正代関が秋場所で念願の優勝を果たし、

見事大関昇進を決めました。

熊本県出身力士の幕内優勝は史上初、

大関誕生も、深海の英雄・栃光関以来ということで、熊本のファンも大喜びです。

【2020/5/8】校長室ブログ 深海が産んだ名大関 栃光関

 

正代優勝、盛り上がった熊本「水害受けた県民、元気に」(朝日新聞デジタル)

正代、熊本の応援「背中を押してもらった」一夜明け(日刊スポーツ)

インタビューの様子などを見ても、とても誠実で好感の持てるお相撲さんのようですね。

(全国大会に出た小5の正代くん)

 

大相撲と言えば、私は一度だけ両国国技館で観戦したことがあります。

調べてみたら、平成15年1月場所とありますから、もうずいぶん昔のことです。

暖房が効いていて、汗ばんだことと、

屋根の下の土俵が案外小さく、力士が2人上がると狭ーく見えたのが印象的でした。

 

ちょうどその日(8日目)は、横綱貴乃花にとって最後の土俵になりました。

当時の貴乃花は、長期の休場や相次ぐケガで、

誰の目にも引退間近な印象でした。

貴乃花と言えば、稽古熱心で、片脚を高く上げる美しい四股が有名でしたが、

当日の彼は、私が見ても、大きくなりすぎた上半身を持て余したような感じで、

いくら相撲とは言っても、スポーツをする人には見えませんでした。

取組では、貴乃花を応援する国技館いっぱいの大歓声が起きましたが、

格下の相手にあえなく敗れたのでした。

貴乃花があっけなく負けたとき、

「キャー」という大きな悲鳴がいくつも上がったのも覚えています。

国技館を出る人混みの中で、

見知らぬ人たちが何人も

「もうだめだな」「終わりだね」などと話しているのが聞こえました。

 

その日の夜、スポーツニュースでこの一番と

国技館のファンへのインタビューが放送されていました。

ある貴乃花ファンというおばさんが「貴乃花がかわいそう」

と言っておられました。

私は、あの悲鳴の一人はこの人かな、などと思いながら見ていたのですが、

番組の解説者の人がこれを見て

「横綱がかわいそうなどと言われたら、もうおしまいだ」と言っていて、

勝負の世界は厳しいものだなとも思いました。

 

横綱は力が衰えたり、追い越されたりしても降格はなく、引退しかありませんね。

頂点に立つ華やかな栄光と、さびしい末路が

いつも背中合わせなのだなと思いました。

 

貴乃花 最後の優勝(平成13年 夏場所)「痛みに耐えてよく頑張った。感動した」

イエスタディ

「イエスタディ」という映画を見ました。

 

「売れないシンガーソングライターが交通事故に遭い、

目が覚めるとそこは、自分以外だれもビートルズを知らない世界だった」

というストーリーで、

誰も知らないことをいいことに、

ビートルズの曲を自分がつくったことにして歌っては、

スターになっていきます。

 

ストーリーはさておき、

私の印象に残ったのは、

ビートルズの曲の美しさです。

ビートルズが活躍していたのは私が小学生の頃でしたが、

それこそ先日この欄で登場した

岩田屋伊勢丹のレコード店で、

「let it be」のシングルレコードを買った記憶があります。

 

映画のタイトルにもなっている

「yesterday」はもちろん名曲ですが、

メロディだけでなく、歌詞もよく読んでみると心にしみるようです。

 

*****

Yesterday, all my troubles seemed so far away

Now it looks as though they're here to stay

oh, I believe in yesterday


昨日は、悩みなんて遥か遠くにいたのに

今はここにいるかのようで

Oh, まだ昨日のような日を信じてる

*****

 

ちょっと演歌調でもあるように思います。

 

*****

Yesterday love was such an easy game to play

Now I need a place to hide away

Oh, I believe in yesterday.


昨日までは 愛なんて簡単なゲームだったのに

今はもう どこか隠れてしまう場所が欲しいんだ

Oh, まだ昨日のような日を信じてる

*****

 

この部分など、to不定詞の例文として覚えるのにいいみたいですが、

宮﨑先生、いかがでしょうか。

 

 

本校の先生たちの中で英語が一番堪能なのは、もちろん宮﨑先生ですが、

二番手は美術の大田先生に間違いありません。

よくブレフィニ先生と歓談されていて、うらやましいです。

私が、英語ができる人がうらやましいのは、特に、英語の歌や映画のセリフがよくわかることです。

音楽や映画の楽しみが何倍も広がると思うからです。

(しかし、知人の英語の先生が、レディー・ガガの「born this way」は英語の先生にとっても歌うのは難しいとおっしゃっていました)

退職したら、英語の勉強を始めようかと思っています。

 

そんな私が中学時代に

バス旅行の貸切バスの中で歌った歌があります。

カーペンターズの

「yesterday once more」という曲です。

 

*****

When I was young I’d listen to the radio

Waiting for my favorite songs

When they played I’d sing along

It made me smile

私が若かった頃は、ラジオを聴いて

好きな曲が流れるのを待っていた

その曲が流れると、一緒に口ずさんで

笑顔になれた

*****

と始まる曲です。

今でもカラオケで気合が入ると歌うことがあります。

 

生徒の皆さんも、英語の曲を英語で覚えて歌ってみると、

もっと英語が好きになるかもしれませんよ。

  

言葉は時代とともに

先日、「国語に関する世論調査」の結果について、文化庁が発表していました。

私は以前国語を教えていましたので、この調査の記事などは興味があります。

よく授業やテスト問題でも使わせていただきましたが、

今回も、本来の意味とは違って(誤解して?)使われている言葉について、質問がされています。

ちょっとチャレンジしてみてください。

 

次の言葉の本来の意味は、ア、イのどちらでしょうか?

①手をこまねく

 ア 準備して待ち構える  イ 何もせずに傍観している

②敷居が高い

 ア 高級過ぎたり、上品過ぎたりして、入りにくい  イ 相手に不義理などをしてしまい、行きにくい

③浮足立つ

 ア 喜びや期待を感じ、落ち着かずそわそわしている  イ 恐れや不安を感じ、落ち着かずそわそわしている

 

本来、次の意味で使われる言葉はア、イのどちらでしょうか?

④「今までのことを改め、最初から始めること」

 ア 新規巻き返し  イ 新規巻き直し

⑤「前に負けた相手に勝つこと」

 ア 雪辱を晴らす  イ 雪辱を果たす

 

いかがでしょうか。

正解は

すべて、イでした。

調査による正解率は順に

①37.2%  ②29.0%  ③26.1%  ④42.7%  ⑤38.3% とのことです。

私は②③④は、よくわかりませんでした。

調査でも③浮足立つ には苦戦したようで、4人に1人しか本来の意味が答えられなかったようです。

(朝日新聞デジタル から)

 

ただ、言葉の意味や使い方は時代の流れによって変わっていくものなので、

一概に、正しい・誤りだ、良い・悪い、とは言えないものだと思います。

 

また、最近よく「◯活」、「◯◯ハラ」という言葉がどんどん増えているようです。

どちらの言葉も5割以上の人が「自分は使う」として答えていて、一般に浸透していることがわかったそうです。

 新しい言葉も増えているのですね。

 

「SNSの普及で寛容に? 国語「乱れていない」30.2% 調査開始以来最も高く」という記事によると、

*****

 今回の調査では、国語が乱れているかどうかについての認識も尋ねた。

ほぼ5年置きに設けられる質問だが、「乱れていると思う」は前回の2014年度と比べて7・1ポイント減の66・1%まで減少し、

逆に「乱れていないと思う」は6・7ポイント増の30・2%と調査開始以来最も高くなった。

*****

ということです。

このことについて、同記事では

*****

文化庁の担当者は

「SNS(ネット交流サービス)の広がりによって誰もが表現する時代になり、

多様な言葉に触れることで新しい使い方に寛容になってきているのではないか」

と推測している。

*****

と締めくくっています。

確かにSNSの普及で、以前にも増して文章を書いたり(打ったり?)、

読んだりする機会はむしろ増えてきています。

多様な言葉の「新しい使い方」に寛容になることは、

悪いことではないかもしれませんが、

言葉の感覚が雑になったり、

心を込めなくなったりしないならいいな、と思いました。

避難する時に

昨日は、天草市に届いた「爆破予告」のため、

市教育委員会の指示を受けて、一時避難をしました。

予告時刻をはさんで給食後の45分間、屋外で避難、待機しました。

 

前日から私たちは対応の準備に取りかかりました。

まず、給食センターと連携しながら、当日の特別日課を協議しました。

給食センターのご協力で、通常より1時間以上早い給食実施としました。

 

翌日試合に参加する部活動もあるので、部活動の時間は確保し、

万一に備えて、日没前にスクールバスでも下校できる日課としました。

 

避難場所については、一時避難とはいえ、45分間の長い避難であり、苦慮しました。

職員の車も校舎周辺には駐車できません。

校舎から離れた場所として、野球部のブルペン付近を想定しました。

前日は雨天でしたので、当日午前に天候、グラウンドの状態などを考慮して、最終決定することとしました。

 

45分間の待機の仕方については、全校生徒の健康状態を最優先する必要があり、

また、天候や気温のことも配慮しなくてはなりません。

 

当日朝まで職員からいくつかの意見がありましたが、最終的には、屋外で座って待機することとしました。

 

急な対応を迫られ、職員の協議の時間も十分には取れませんでしてが、先生たちも本当によく協力してくれました。

 

その中で、

「どうせ大したことはないだろう」

「自分たちの学校に限って」

という「正常性バイアス」を働かせることなく、

危機対応をどうすべきか真剣に考え、

生徒たちと共にやってみようと先生たちが言ってくれ、共通理解することができました。

 

当日朝、避難の際には帽子と水筒を必ず持つようにと、確認をしていた時です。

 

朝の会で連絡を終えた先生から、相談がありました。

「自分の大事なものを持って避難したい、と生徒から申し出がありましたがいいでしょうか」

その大事なものとは何か尋ねると、

 

「野球のグローブです」

 

ということです。

 

命と安全を守るために避難するのですが、

「日頃から大切にしているものを校舎に残して行きたくない」

という気持ちは、とてもよくわかるものです。

 

私は、ハッとしました。

日課や避難場所など全体的な動きのことばかりに考えが行き、

一人の人として差し迫った危機から自分を守るという

「自分ごと」としての思いが足りなかったのではないかと思いました。

生徒の「気づく力」のおかげで、

危機対応に当たってとても大事なことを学びました。

 

「自分の管理の元、持ち出したいものは持って避難してもよい」

給食の時間に放送で連絡をしてもらいました。

 

ブルペン付近に避難・点呼の後、

校長住宅脇の階段に腰を下ろして、生徒たちは整然と待機してくれました。

持ち出したグローブをはめて、

じっと見つめている生徒の姿もありました。

45分間の屋外での避難、待機は短いものではありませんでしたが、

この経験も、決して徒労ではなかったと思ったことでした。

 

保護者の皆さんにはご心配をおかけしましたが、

急な日課の変更などの対応にご理解をいただき、ありがとうございました。

 

 

「体育大会川柳」から

水曜日の東天の時間、応援団、ダンス、パネルのリーダーたちは

それぞれ集まって振り返りをしました。

そのリーダー以外の1、2年生は、

体育大会の思い出を川柳(五七五)に託してみました。

 

掲示板に掲示してあったので、ご紹介します。

 

練習から 全力出した 体育大会 (1年 田中さん)

忘れない 全力出した 十種目 (1年 松山さん)

今回は練習時間が短い中、全員で頑張りました。

また、プログラムも10種目に減らして行いました。

1年生らしい頑張りが「全力出した」に込められていますね。

 

演奏を 一生けん命 やりとげる (1年 戸塚さん)

1、2年生だけの吹奏楽部、各コンクール等が中止になる中で、

素晴らしいデビューをしました。

堂々たる演奏でした。

 

唯一の団体競技、長縄跳びでは本番ですごい新記録が連発しました。

あきらめず 心を一つに 長縄跳び (1年 梅川くん)

長縄を みんな頑張って 新記録 (2年 小田くん)

なわとびで 五十五回跳んで 新記録 (2年 岩本くん)

どの学年も、すごい跳躍で、その団結力に目を見張りました。

 

声出して みんなで一つ 体育大会 (2年 横手くん)

大空に みんなの歌声 鳴り響く (1年 吉田(梨)さん)

生徒たちの元気なかけ声や応援、感動の校歌の歌声も思い出に残ります。

 

また、全校生徒で心を一つにしたことを、五七五に込めてくれました。

体育大会 あせを流して つくりあげる (2年 冨永くん)

団結力 感染症も 吹き飛ばす (2年 榎田(遙)さん)

 

1年生は体力的にきついこともあったでしょうが、楽しかったと言ってくれています。

体育大会 たのしい一日 またやりたい (1年 西さん)

 

最後に、「才能あり」をあげてもいいような

思い出の情景を表現してくれた作品です。

曇り空 紅白燃えて ひかりさす (2年 江良さん)

 

全部は紹介しきれませんでしたが、皆さん、ありがとうございました。

 

体育大会を支え、応援していただいたスナップ集

 体育大会を終え、保護者の方や地域の方から、

たくさんのご感想やご意見をいただいています。

「ダンスや応援団、特に3年生のいきいきした笑顔がよかった」

「150m走で2年生が大きな声で返事をしていて気持ちよかった」

「1年生の姿から、小学校の時にも増して一生懸命さが伝わりました」

「入場行進、胸を張って立派でした」

「毎年ですが、最後の校歌には胸を打たれました」

 など、私もいくつかの声を直接お聞きしました。

「半日でしたが、その分子どもたちが競技に集中している姿がよかった」

という声もありました。

涼しい天候やグラウンドの状態にも恵まれたことも、体育大会の成功の理由かとも思います。

また、それにも増して、保護者の皆さんをはじめ、

体育大会を支え、応援していただいたおかげだと思います。

重ねてありがとうございました。

競技、演技以外のいくつかのスナップをご紹介します。

 

朝6:00のグラウンドです。爆竹を鳴らした後、先生たちがラインを引き始めました。

大会スローガンを掲示しました。

高さの調節の影にはご苦労がありました。

7:30過ぎ、一般受付のテントにはPTA体育委員さんがスタンバイいただきました。

来賓受付もスタートしました。PTA執行部の皆さんです。

地域の来賓の皆さんも続々とお越しいただきました。

写真が撮れませんでしたが、

駐車場整理は、PTA美化安全委員の皆さんに早朝からお世話になりました。

ありがとうございました。

 

カメラマンコーナーは大盛況でした。

お互い譲り合っていただいていました。

閉会後の片付けを保護者の方々が手伝っていただき、

予定よりずいぶん早く終わりました。

ありがとうございました。

片付けが早く終わった分、解団式や写真撮影の時間に余裕ができました。

最後まで、たくさんの方が残っておられました。

百貨店と世の中について

昨日、このような記事が目に止まりました。


日本百貨店協会によると、99年末にピークの311店あった百貨店の店舗数は、10年末に261店、今年7月末は203店。

8月だけで、昭和期に開店した井筒屋黒崎店(北九州市)や西武大津店(大津市)をはじめ、計8店が閉じた。

百貨店の強みは? 空白県次々、50年ぶり200店割れ(朝日新聞デジタル)」

(写真は同記事から)


全国的に百貨店(デパート)が営業不振で、閉店が相次いでいるという記事です。

百貨店のない「空白県」も山形県、徳島県の2県となったそうです。


熊本県も、今あるのは、は鶴屋百貨店だけでしょうか。

私の小さな時は、鶴屋に加えて、大洋、銀丁がありました。

昭和40年ごろ(!)でしょうか、鶴屋の上の方の階の催事場(?)で「ひょっこりひょうたん島」の人形劇(?)を見た覚えがあります。

銀丁の食堂では、お子様ランチを食べていましたし、ソフトクリームは銀色のソフトクリーム立て?に立てて出てきていました。

かわいい銀丁饅頭も好きでした。

大洋には記念切手のお店のコーナーがあったので、小学生の頃には友達と行っていました。

屋上で50円のラーメンをよく食べていました。

エスカレーターを上ったところに、映画「エルビス・オン・ステージ」のポスターが張ってあったのを覚えているのはなぜでしょう。

屋上といえば、鶴屋の屋上は遊園地だったと思います。

さらに、小学生の頃には岩田屋伊勢丹という都会的なデパートもできました。

当時珍しかったシースルー・エレベーターにびっくりしたものです。

二十歳の時に初めてスリーピースを買ったのは、そこでした。

今では、跡地が SAKURA MACHI Kumamoto になっていますね。


まあ、大昔の話はどうでもいいかもしれませんが、

そうでなくても天草の子供たちには百貨店は馴染みのないものでしょうね。

 

数年前、ある都市の百貨店に立ち寄ったことがあります。

小学生の頃に親戚に連れていってもらった記憶があった百貨店でした。

その当時は垢抜けた都会のデパートという感じで、

熊本にはない人出で賑わっていました。

フィンガー5の「個人授業」が店内を流れていたのを覚えています。

その百貨店を40年ぶりぐらいに訪れてみました。休日の夕方でした。

デパート名(経営者)は別のものに変わっていました。

建物こそ昔のように、立派で堂々としていましたが、

人影はまばらで、地下の食料品売り場には高そうなフルーツがきれいに並べてありました。

そのほかは、ほとんどお客さんは見当たりません。

特に若いお客さんには会いませんでした。

制服を着た店員さんがぽつぽつと立ち話をしていました。

私が買い物をするように見えなかったのかも知れませんが、

「いらっしゃいませ」ともあんまり言われませんでした。

上の方の階のレストランは閉鎖してあり、代わりに100円ショップが入っていました。

以前、百貨店は、子どもから大人まで、

そこにおしゃれをして着ていく服を買うために、おしゃれして行くところで、

私たち子どもにとっては、おもちゃをおねだりし、屋上で遊ぶところでした。

特別な場所だったと思います。

いつから過去のものになったのでしょう。

 

そういう私も、ユニクロも無印良品もないと、あんまり買いたいものはありませんでした。

一昔前、一世を風靡したスーパーのダイエーが経営不振になったとき、

「なんでもあるが、ほしいものがない」と言われていたのを思い出しました。

 

有名百貨店の包装紙がブランド力を発揮し、

「お中元、お歳暮は〇〇百貨店で」と思っていましたが、今もそうなのでしょうか。

 

なにか寂しい魯迅のような気持ちで、輝いていた頃に見た百貨店を後にしたのでした。

 

ここで、私が何を言いたいのかといいますと、

そこまで来ているかもしれない、アフターコロナ、withコロナの時代に

学校はどうあるのがいいのか、考えているからです。

学校と時代との「ズレ」が今まで以上に生まれないかな、と考えています。

集団での対面授業、大勢集まっての学校行事や修学旅行。

テーブルクロスもない教室の机での生徒による給食の配膳と食事。

養護の先生はいらっしゃいますが、

何百人も子どもが生活する学校でも、医療スタッフは一人もいません。

 

この生徒たちが保護者になる頃、学校はどうなっているかな、と思ったことでした。

(外壁にリボンが掛けてあった、おしゃれな岩田屋伊勢丹)

封じ手について

昨日、このようなニュースが流れました。

 

7~8月に藤井聡太棋聖(18)と木村一基王位(47)=肩書はいずれも当時=が対戦した将棋の王位戦7番勝負の「封じ手用紙」を出品したインターネットチャリティーオークションが20日午後9時に締め切られた。

最高入札額は藤井棋聖が封じた第4局で、1500万円となった。

藤井聡太2冠の「封じ手」最高1500万円!チャリティーオークションで入札締め切り

 

益金は、7月の九州豪雨被災地への救援金に当てられるそうですが、

それにしても1500万円とは高額ですね。

 

「封じ手」とは「2日制の対局で第1日を終えた時点の手番棋士が指し手を指定用紙に記入するもの」(同記事から)です。

つまり、49手目を先手が指した後、後手が50手目を考えている時に定刻がくると、

後手は、次の50手目を指したことにして紙に記入します。

そして、その紙の内容(50手目)は誰にも知らされず、立会人によって封筒に入れて金庫にしまわれるのです。

つまり、世の中の人は全員、49手目までは知っていますが、

50手目がどう指されたのかは、世界中で紙に記入した後手本人しか分からないまま、

翌日の対局再開まで、一晩を過ごすわけです。

 

後手の人が1手多く局面を知っているわけで、得するようですが、

私なら一晩過ごすうちに、

「あれー、やっぱりああ指すんじゃなかったかなー」とか

「金庫を開けて書き直せないかなー」とか考えそうです。

たしか、ドラマ古畑任三郎とか、いくつかの推理小説にも封じ手は登場するようです。

 

さて、9月19日の体育大会では、生徒たちは本当によく頑張って、

「東継皆進」のテーマのとおり、東中の伝統を輝かせてくれました。

また、保護者の皆さん、地域の方々の支えの大きさを改めて感じたところでもあります。

 

この連休を挟んで、明日から東中は令和2年度の後半戦に入ります。

われわれは、9月、10月と作戦(!)も用意しているところです。

 

自信を持って、封じ手の開封を待っているような気持ちになっています。

今後の東中にも応援をよろしくお願いします。

「幸せはいつも今ここにある」

今日も素晴らしい秋空が広がっていますね。

 

今日は、「幸せはいつも今ここにある」という詩をご紹介します。

 

ただし、(  )①〜⑩に当てはまる言葉を考えながら読んでみてください。

 

「楽(①)道」を選べば

見える景色はいつも同じ

「楽(②)道」を選べば

見える景色はいつも変わる

「他人」に期待すれば

(③)する方へ流され、

「自分」に期待すれば

(④).する方へ導かれる。

「自分は(⑤)」と考えれば

未来は暗い方へ流され、

「自分の(⑥)」と考えれば

未来は明るい方へ導かれる

「できない」と思えば

(⑦)が 形作られ、

「できる」と思えば

(⑧)が 形作られる。

「不満」ばかり数えれば

(⑨)を引っ張る人になり

「感謝」ばかり数えれば

(⑩)を引っ張る人になる。

「幸せはいつも今ここにある」

    

 

 

 

解答例

 

①な

②しい

③イライラ

④ワクワク

⑤ダメ

⑥タメ

⑦限界

⑧可能性

⑨足

⑩手

      

「幸せはいつも今ここにある」

いい言葉ですね。

 

「なんで」を考えること

先日、ちょっと考えさせられるツイッターの記事を目にしました。

*****以下引用

食事中によく食べ物をこぼす子。

親は「なんでこぼすの!」と叱っていたが、あるとき「本当になんでこの子はこぼすのか?」と冷静に観察してみた。

すると、食器の縁の形に問題があることや椅子が高すぎることなどの原因が見つかり、それを改善したらこぼさなくなった。

「なんで」は親が考えることなのだ。

*****

………「なんで」は親が考えることなのだ。

というのは、教師も一緒のことだと思います。

私もよく「なんでできないのか」とか、言ってきました。

バスケット部の指導をしていた時も、

試合中に

「なんでそのシュートを決めないのか!」

とか言っていた気がします。

今思えば恥ずかしい限りです。

指導にも何にもなっていませんでした。

「もう少しひじを上げて」

とか、

「もっとひざを曲げて」

とか、焦点化してアドバイスすべきだと、後から学びました。

 

子どもが頑張ってもうまくいかないでいる時、

本人も「なんで」と思っているかもしれません。

それを解決できるように、

一緒に考えていかねばと改めて思いました。

 

体育大会 校長あいさつ(抜粋・改)

(本番では予定と全く違ったあいさつをしましたので、修正します)

今年度は、新型コロナウイルスの感染防止のため、

規模と時間を縮小しての体育大会です。

東中らしい体育大会を9月に実施するという決定をして、

計画・準備を進める中で、

まず最初にカットしようと職員で話し合ったのが

ただいまご覧いただいた入場行進でした。

しかし、練習を進める中で、

後迫実行委員長・生徒会長と役員たちから

「入場行進をさせてほしい」という要望があがりました。

「入場行進で東中全員の団結を見てもらいたい」

という意見でした。

 しかし、練習時間はないので、1時間だけ生徒会に時間を任せよう、と職員で話し合いました。

「先生たちは何も言わないので、自分たちでやれるだけやってみなさい」

と生徒に伝えてもらいました。

そして、先日、休憩をはさんで40分ほど、

生徒会、リーダーを中心に練習をしました。

今日がその時以来、2回目の行進でした。

生徒たちの入場行進は、いかがだったでしょうか。

 

今回の大会スローガンは、「東継皆進 今しかない やるしかない」です。

東中の伝統を受け継いで、72名の全校生徒で進んでいこうという、

生徒会の思いがこもったスローガンです。

私は今日の入場行進を見て、大会スローガンそのものの光景を目にしたように思います。

この光景を目に焼き付けておきたいと思います。

 

ご来場の皆様、生徒たちのこのこの思いを受け止めて、

最後まで応援をよろしくお願いします。

生徒の皆さんの健闘を祈ります。

校長室ブログ 予定になかった入場行進を練習したわけ(2020/9/16)

101本目の矢

明日はいよいよ体育大会です。

後迫実行委員長、脇﨑赤団団長、山下白団団長を中心に

短い時間で制約も多い中、生徒たちは練習・準備を頑張ってきました。

 

的を射抜く
矢の1本1本が

的を外した
100本の矢の
成果なんだ

 

これは、ロビン・シャーマ(カナダの作家)の言葉です。

 

これまでのプロセスの中で、

うまくいかないことや意見の衝突、

時には悩んだこともあったと思いますが、

明日多くの人たちの前で、

東中生の実力を発揮してくれることを期待しています。

保護者の皆さん、地域の皆さん、どうぞよろしくお願いします。

Uber Eatsと出前の思い出

Uber Eats という、食べ物の配達サービスが

熊本にも登場したそうですね。

美味しいレストランの味を自宅でも!などという触れ込みのようです。

withコロナの新しい生活習慣の中では、

こういったサービスの需要はますます増えてくるかもしれません。

 

さて、いわゆる出前というと、思い出があります。

私が小学生のころ、近所に二軒のラーメン屋さんがありました。

うちでも時々ラーメンの出前を取ることがありました。

たまに出前を取ると、なんかワクワクしたものです。

しかし、よく覚えていることがあります。

出前のラーメンどんぶりに、冷めない(あるいはスープがこぼれない)ように、

ラップがかけてあったのですが、

そのラップには、どんぶりの直径にちょうどハマるような大きさのゴムが仕込まれていたのでした。


私はそのラップを上手に外すことができずに、

ゴムがバチっといって外してしまうので、

その反動でちゃぶ台の上や手に、スープがかかってしまっていました。

手にとんこつのにおいが付いてしまっていたのがなつかしいです。

 

もう一つ、印象に残っているのは、この二軒のラーメン屋さんの出前には、

ちょっとした違いがあったことです。

 

それはこういうことです。

一軒のラーメン屋さんは出前を取ると、ラーメン代と別に、出前の手間賃を10円取っていました。

お店の方は、前述のどんぶり用ラップの代金と言われたようですが、

時間と手間、バイクのガソリン代などと思えば、無理からぬことのような気もします。

 

ただ、もう一軒の別のラーメン屋さんは違っていました。

そのラーメン屋さんは、出前を届けると、

逆に10円を置いて帰っていかれるのでした。

聞くと、「電話代です」ということだったと思います。

私の親と話しているのを横から聞いたのですが、

「何軒もラーメン屋がある中で、うちに電話してもらったんだから」

と配達に来たご主人が言っていたのを覚えています。

 

子ども心に、同じようにラーメンを頼んでも違うもんだなぁ、と不思議な感じがしたのを覚えています。

 

さて当時、うちはどちらのラーメン屋さんに多く出前を頼むようになったでしょうか。

皆さんならどうでしょう。

どちらのラーメン屋さんが繁盛したと思われますか。

 

感謝の気持ちが心の底にあるかどうかは、大切な気がします。

予定になかった入場行進を練習したわけ

今回の体育大会は、新型コロナの対策のため、午前中半日で実施します。

そのために、競技のプログラムや練習日程をどうするか、

早くから職員で協議してきました。

 

そのプログラムの検討の中で、最初に削ったのは入場行進でした。

おそらく、これまでは生徒と職員で、こんな入場行進をしたいという意識に多少の隔たりがあったのかもしれません。

昨年も練習時間をけっこう長時間費やしても、なかなか成果が出にくい面がありました。

また、せっかく練習しても、例年、開会式前の入場行進の時には

観覧の皆さんが思いのほか少ないこともありました。

このような理由で、プログラムのスリム化に当たって、最初にカットして

後の計画を進めていきました。

 

ところが、体育大会の練習が進む中で、

生徒会役員から「入場行進をさせてほしい」という要望があがりました。

 

私も話を聞きました。

「生徒全員で行う競技が少なくなった中で、

入場行進で東中全員の団結を見てもらいたい」

「全校生徒の一体感を味わいたい」

「生徒会のリーダーシップを発揮したい」

というような率直な生徒たちの意見を聞きました。

 

やるからには東中生らしい入場行進をつくりあげなくてはならないというのは、

生徒も職員も同じ思いです。

しかし、もともと少ない練習時間が、台風10号による臨時休校によりさらに短くなりましたし、

生徒会に練習時間を任せるにしても、最大50分ではないかということを伝えました。

生徒会が呼びかけて練習を指揮し、

50分以内で、納得のいく行進ができあがらなかったら、そこまで。

練習の延長や追加はできない、ということも伝えました。

 

生徒会長からは、それでいいので、やってみたいという強い気持ちを聞きました。

小多先生を中心に、職員で話し合い、

「全体練習の一コマ50分を、入場行進の練習の時間として生徒会に託そう」

ということにしました。

 

それが、昨日の5時間目でした。

以下は昨日の「学校生活」の記事の引用です。

*****

予定外の入場行進の練習(2020/9/15)

今週も秋風の中、体育大会の練習です。

今回の体育大会では、練習時間やプログラムの短縮で、

入場行進は行わない予定でしたが、

後迫生徒会長たちの

「入場行進で東中の団結した姿を見せたい」という思いで、

今日1時間だけ練習の時間を取りました。

 

昨日、野球部と陸上部が整備に協力してくれたおかげで、

体育大会の会場としてのグラウンド準備が整いました。

後迫会長が体育大会と入場行進への思いを訴えました。

練習の指示も会長です。

生徒会、各団リーダーを先頭に練習です。

1回目の練習を終わりました。

会長が「もっとできますよね」と気合いを入れました。

 

この後、各団で話し合いながら練習をしました。

もう本番まで練習はしません。

当日、どんな入場行進になるか、楽しみにされてください。

*****

練習は給水タイムをはさんで、予定より10分ほど早く終わりました。

まだまだ課題はあるでしょうが、

「気づき・考え・実行する 日本一の生徒会」らしい練習でした。

放課後に、会長さんと話をしましたが、

「やっと体育大会という感じがしてきました」

と笑っていました。

保護者、地域の皆さん、体育大会当日は、入場行進もぜひご覧になってください。

どうぞよろしくお願いします。

大坂なおみ選手の成長

日曜日のスポーツニュースで、

テニスの大坂なおみ選手の全米オープン2度目の優勝が伝えられていました。

 

そのプレーの素晴らしさはもちろんですが、

人種差別に反対する意思を、

差別で犠牲になった方の名前を記したマスクを着用して

試合会場に入ることで示していたことにも、注目を集めました。

一人一人の名前というのも、犠牲になった方の家族の思いなどを思い起こさせました。

 

「決勝まで進んで、7枚のマスクを全部着けたい」とも言っておられましたが、

それだけでもプレッシャーになりそうです。

 

表彰式のインタビューでは、

「7つの試合、7つのマスク、7つの名前、

これらであなたは何を伝えたかったのですか」と質問されました。

大坂選手は、

「質問を返しますが、あなたは、どんなことを受け取りましたか。

みんなが考えるきっかけになればと思います」

というようなことを答えていました。

 

翌日の記者会見でも同様の主旨の質問に

「よく同じような質問を受けますが、

このことが多くとりあげられることが、私の願いでもありました」

という意味のこともおっしゃっていました。

 

 

私は自分の言葉で自分の考えを明瞭に言う姿勢が素晴らしいなと思いました。

テニスをすることの意味が、

大坂選手の心の中で少しずつ変わってきたように思われます。

前回の優勝の時と違って、

大きな影響力を持ちながらプレーしている彼女は、

心身共に第一人者になってこられたなと思います。


8/28今日の東天「人権の尊重は 命の尊重」

YAHOO!ニュース 全米オープンで大坂なおみが手にした、もう一つの勝利

 

菅さん式人生相談の練習(後編)

新聞の「人生相談」の「答え」の方を隠して「相談者」の相談内容の方だけを読み、

「自分ならどう答えるだろう」と考えるという、

菅官房長官の「人生相談の練習」の実践・後編です。

 

どんな相談かは、昨日のこの欄をご覧ください。

菅さん式人生相談の練習(前編)

 

「片時もスマホを手放さない高校生の娘」という相談内容でした。

皆さんなら、どう答えられますか?

 

まず、私の考えてみた回答です。

家庭内でルールを作っても効果がないのであれば、実力行使?も辞さずではどうでしょう。

充電器はお茶の間に固定して、22時以降はスマホをそこに置くようにするとかはどうでしょう。

「親のお金で買ったスマホを、あなたに使わせてあげてるのだからね」

「電気もWi-Fiも親の働いたお金で使ってるのよね」とか。

(ちょっとギスギスしますでしょうか)

 

あるいは、スマホの使いすぎが眼や脳に悪い影響を与える、医学的根拠を示して、

子供部屋の壁に張るというのはどうでしょう。

(これもちょっとどうかな感がありますか)

 

幼児の視力低下が心配!テレビやスマホ、タブレットを長時間見ると近視になる? ベネッセ教育情報サイト

 

では、この記事の回答者、玉置さんの回答です。

【玉置妙憂の心に寄りそう人生相談】片時もスマホを手放さない高校生の娘

***** 以下引用 *****

うーん……四六時中スマホ。母としてご心配のあまり奥さまがイライラするお気持ち、察するに余りあります。

そして、間に立ってなんとかみんなが幸せになれる効果的な方法はないかとお考えになっているあなたさまのご心労、いかばかりか。

我が家にも娘さんと同じ年ごろの愚息がおりますが、やっぱり息をするように一日中スマホをいじっています。


ただ、それは、時代が完全に変わったからだと私は思うのです。

あなたさまも電車に乗ったときご覧になったことがあるでしょう。

箱の中の9割の人間がスマホを見ています。

良い悪いではなく、そういう時代になったのです。


ひと世代前の私たちとしては、なかなかその変化に対応できない。

朝から晩までスマホをいじっていることを真っ向から否定したくなります。

なぜなら、自分の中にその文化が無いから。

そこには、事の良し悪しの公平な判断ではなく、やみくもに自分の持っている文化を相手に押し付けようとしているところがないでしょうか。


当然のことながら、共通の基盤を持たない者がつくった「ルール」というのは、得てして守られないものです。


まずは、お嬢さんが身を置いている時代の波に私たちも乗ってみませんか。「すごいね。面白そうだね。何をやっているのか教えてよ」と。

そうして、あなたの文化を認めているよ、共有したいと思っているんだということを伝えます。


次に、「あなたはスマホばっかりいじって!」という言葉を「私は一日中スマホをいじっているあなたが心配なの」と言い換えて、お話をしてみてください。

ポイントは「あなたは」を「私は」にすることです。「あなたは!」は相手に防御態勢をとらせてしまいます。まずは「私は」で壁を壊してこちらの思いが相手に届くようにしましょう。


そして、ぜひ娘さんに、電源さえ落とせばあなたが見ている世界からいつでも離れることができると、脱出ルートを教えてあげておいてください。

*****

いかがでしょうか。

さすがに説得力のある回答だと思いました。

 

私はまず、

「当然のことながら、共通の基盤を持たない者がつくった「ルール」というのは、得てして守られないものです」

というところがなるほどと思いました。

自分のことを理解してくれている人の言葉しか、人の心には入っていかないかもしれないからです。

そもそも、この玉置さんの回答自体が、相談者の方の気持ちに共感して優しい語り口ですね。

あなただけではなくて、うちもそうです、と言われると、

相談者もそれだけで少しホッとするかもしれません。

 

そして、その方針で子どもの立場や認識を共有して、

その後、「あなたは」を「私は」にしていわゆる「I メッセージ」で、

押し付けがましくならないように語りかけるのは、

子ども自身に考える力を育てる意味もあると思いました。

 

私自身、菅さん式の練習をやってみて、勉強になりました。

 

写真は ケータイやスマホを親子コミュニケーションのきっかけに ベネッセ教育情報サイト から

菅さん式人生相談の練習(前編)

先日、菅官房長官のことについて、この欄でもふれましたが、

同じ元秘書の方のお話で、

菅さんは新聞の「人生相談」の「答え」の方を隠して

「相談者」の相談内容の方だけを読み、

「自分ならどう答えるだろう」と考える練習をされているということでした。

 

私も、似たようなことを時々やってみていて、なるほどなぁという回答はメモしておいたりします。

朝日新聞の人生相談での、上野千鶴子さんや美輪明宏さんの回答は感心することも多いです。

 

さて、最近の記事を使って、人生相談の練習をしてみましょう。

 

***** 以下引用 *****

【玉置妙憂の心に寄りそう人生相談】片時もスマホを手放さない高校生の娘  9/4(金) 17:31

 

【今回の相談内容】

次女のスマホの使い過ぎをやめさせることができません。

高校生の娘は本当に四六時中、スマホを片手に持っていて、トイレに行くときもお風呂に入るときも、スマホを手放すことができません。

みかねて「我が家のスマホルール」を作ったのですが、守ってくれることはほとんどなく、友人家族のやり方を参考にしたり、インターネットで調べた方法を試したりもしましたが、まったく効果はありませんでした。

この状況に妻はかなりイライラしているようで、私たちの目を盗んで娘がスマホを使っていることに気づくと、露骨に口数が減り、家の中がギクシャクします。

ただ、娘にとってスマホが大事なコミュニケーションツールということもわかっているので、思春期の娘の気持ちもないがしろにしたくないと思っています。

みんなが幸せになれる効果的な方法はないのでしょうか。(49歳・男性・会社員)

*****

 

どこの家庭でもあるような相談内容ですね。

皆さんならどうお答えになりますか。

ちょっと考えてみてください。

私の考えた回答と、本物の回答者 玉置さんの回答は、明日のこの欄でご紹介します。

タカラヅカの伝統、本校の伝統

宝塚、「伝統」の一対一指導廃止

という記事が。今朝の朝日新聞に掲載されていました。


「タカラジェンヌを養成する宝塚音楽学校(兵庫県宝塚市)が、生徒間に受け継がれてきた不文律をなくした」

ということです。


記事を読むと、この不文律にはいろいろあるようです。

 

(先輩が乗ってるかもしれない?宝塚の親会社の)阪急電車を見たらお辞儀をするとか、

先輩の前ではみけんにしわを寄せて口をへの字にする「予科顔」をするとかいくつかは、

ちょっと独特のルールですね。

いくら永い伝統とはいえ、

ハラスメントに敏感な今の時代にはそぐわないものもあったように思えます。

 

この伝統については、創始者・小林一三の

「華やかな世界だからこそ、規律正しく生きるべきだという価値観」

が根底にあるという識者の指摘もあるようです。


OGのタカラジェンヌの方のインタビューでは、「人として大切な姿勢も教えてもらった」

という反面、

「理不尽なことに耐える精神力は鍛えられましたが、もう二度と戻りたくありません」

 ともおっしゃっています。

 

宝塚音楽学校OG、本科生の指導「ハラスメントだった」

宝塚音楽学校(朝日新聞デジタルから)


さて、そこで今朝は本校の伝統についてはどうだろうと考えてみました。

 

数ある本校の伝統の中でも、私は真っ先に誇るべきものは、

学年縦割りの生徒会組織、東輪会だと思います。

今年度はコロナの影響もあり、恒例のレクレーションは実施できていませんが、

この欄でも何度も紹介している毎日の黙働掃除には、パワーアップしながら取り組んでいます。

 

どんなに昼休みに汗びっしょりになって、グラウンドで遊んでいても、

掃除開始5分前には、生徒たちは潮が引くように掃除場所に集合します。

(本校ではチャイムは鳴らしません)


まず、定刻を待ちきれないように、14時少し前に

班長を中心に、始めの会で今日の目標などを出し合います。

昨日の反省に基づいた発表と拍手が、校内のあちこちで聞こえはじめます。

その後、各自が担当場所に付き、時間いっぱい「気づき掃除」をします。

もちろん、無言で黙々と行います。

そして、終わりの会では、今日の反省や気づきを発表して、拍手で終わります。

 

この間、先生たちに気づきを促す指示やアドバイスはあっても、大きな声はありません。

原則、先生たちも一緒に黙って掃除されます。

この「気づき・考え・実行する黙働掃除」で、本校生徒は毎日PDCAの練習をしているのです。


私はこの黙働掃除は、日本一の生徒会ならではの素晴らしい伝統になったと思います。

本校生徒は卒業しても、この黙働掃除で培った力を生かしてくれるでしょうし、

黙々と取り組んだ気づき掃除をなつかしく思い出すことでしょう。


保護者、地域の皆さんにも、機会があったら生徒たちの掃除している様子を

また見ていただけるようになったらと思っています。

『ホンマでっか!?TV』からの「プロセスを振り返る」

 

先日、テレビをつけてみたら、さんまさんのバラエティ番組があっていました。

いわゆる「方向音痴」のタレントの人が何人か出ていて、

「方向音痴」にまつわるエピソードをトークするというものでした。

 

ニュースが始まる時間までと思って見ていたら、

「目的地まで行くのはいいが、帰り道がわからなくなる」という人がいて、

話が進んでいました。

???

これはまったく私のことです。

よく困るのは、大きな駐車場に車を停めるのはいいけれど、

帰りに自分の車を見つけるのに苦労することです。

 

一例を挙げると、ゆめタウンの立体駐車場で、停めたところを「緑の6G」と記憶して、

「よし、緑のエスカレーターで上ってきて、こちらに出てこっちの緑の6Gだな」と確認していったのに、

買い物を済ませて戻ってくると、どうしても車に行き着かず絶望的になったこともあります。

 

その時は20分ほど迷ったあげく、

もしかしたら、立体駐車場の階数を間違えていて、

もう1階上のフロアの「緑の6G」だったのではないかと気づきました。

案の定、上に行ってみると、車がありました。

私が帰ってくるのを愛車が行儀良く待っているのを見つけた時は、とてもうれしかったです。

 

さて、番組でも私のようなタレントさんがいて、

その人には「後ろの風景を思い浮かべながら進むと、帰り道で迷わなくなる」という

アドバイスがされていました。

 

 『ホンマでっか!?TV』から

 

実は私も、(思い出したときは)

駐車場のエスカレーターに乗る前に、もう一度車の方を振り返って確認したり、

旅行などで慣れない場所に行ったときは、

周りの様子も含めて、駐車場所の写真を撮ったりするように心がけているところです。

 

また、このことについて、さんまさんが

「カーナビのなかった頃は、どんなに知らないところにも、自分で地図を見てたどりついていた。

そのせいか、帰り道に迷うことなんかなかった」

と言われていました。

なるほど、他の人やモノに頼るのも考えものです。

 

このことを、日常生活で考えてみると、どうでしょう。

 

先のことばかりに目を奪われるのではなく、

ちょっと立ち止まって振り返ったり、

ここまでのプロセスを確認したりすることが、

後々のために大切ということではないでしょうか。

また、他の人に頼らずに、自分の頭で考え、判断することも大事なようです。

 

そのことが本校の「先見」の参考になるのかもしれません。

家政夫のナギサさんからの「人は見たいものしか見ようとしない」

できるところだけじゃなくて、できないところも見てあげてください。 (ナギサさん)

 

9月8日付けの朝日新聞「折々のことば」に、こんな言葉が紹介されていました。

テレビドラマ「私の家政夫ナギサさん」3話の中でのセリフだそうです。

火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』|TBSテレビ

 

家政夫ナギサさんが、主人公のメイさん(娘)に大きな期待をかけているお母さんに、

言ったセリフだそうです。


お母さんが「あなたは何でもできる」と娘に夢を託し、「娘もそれに懸命に応えてきた」というメイさんのきつさに気づいて言った言葉とのことです。


なるほど、人を見る時、ある一つの見方に囚われてしまっては、

なかなか本質を見て取ることは難しいのかもしれません。

このコラムの筆者は

「人は見たいものしか見ようとしない」

とコラムを締めくくっています。


一方、私が先生たちによくお話ししているのは、

「子どもたちのできないところを指摘するよりも、

できているところを認めて、そこを増やしていきましょう」

ということです。

 


「人は見たいものしか見ようとしない」のだとしたら、

意図的に「できているところ、いいところを見てやろう」と努めてはどうでしょう。

 

たとえば授業中に、20分経って集中が切れてしまってから叱るよりも、

18分経過した頃に、

「集中してるね。いいぞ、その調子」と認めて褒めようという、

「先手必笑」の精神です。

 

また、「ぐずぐずしない」と注意することも時に必要でしょうが、

「慎重にやってるね。こうやると少し速くできるよ」

と、プラスの言葉でリフレーミング(とらえ直し)して、

そのうえで、どうしたらいいのか、プラスのアドバイスができたらいいなと思います。

 

かく言う私自身もなかなかそういうことはできずにいますが、

もっともっと前向きに生徒たちを見守っていきたいと思います。

 

校区の大判ハザードマップをつくりました

7月の集中豪雨、今回の台風9号、10号と、防災の備えの大切さを痛感しました。

そこで、前から懸案だった、校区の大判ハザードマップを作成しました。

といっても、天草市【牛深地域版】の総合防災マップ(皆さんのお宅にも配布されたと思います)を

バラバラにして、つなぎ合わせたものです。

事務室の野中先生にもお手伝いいただいて、

ラミネートしたものを、ジグソーパズルのように貼り合わせました。

今回使用したのは、「土砂崩れ、洪水」のハザードマップですが、

生徒たちの自宅周辺には、注意が必要な区域も多いようでした。

また、スクールバスの路線をマジックでたどってみましたが、

校区の広さを今さらながらに実感しました。

校内に掲示して、防災教育に役立てたいと思います。

台風10号の新聞記事 各紙を比べてみた

台風10号の影響でお亡くなりになった方、被災された方には、心からお見舞い申し上げます。

 

さて、今朝の新聞の1面には台風の記事が多かったようです。

 

NIE(教育に新聞を)活動というものがあります。

新聞を活用して、情報収集力や読解力、社会的な見方・考え方を育もうという取組です。

本校は今年度、NIE(教育に新聞を)活動の実践校に指定をいただいています。

毎日、数紙の新聞が配達されてくるのですが、

3Fへ行く階段の手前に、その新聞の中から記事をピックアップして紹介しています。

毎日、あまび笑さまのコメント付きです。

昼の放送では、文化・放送委員がこの記事を紹介し、自分の考えたコメントも放送しています。

 

NIEの学習の観点から、今朝届いた新聞6紙の1面に掲載された、

台風10号を扱った記事を全部掲示してみました。

(右端は9/4金曜の「猛烈台風迫る」と警戒を訴えていた記事です)

ちょっと見てみます。

まず熊日新聞です。「爪痕」の文字が痛々しいです。死亡者、不明者の数を取り上げています。

地元紙だけあって、人通りの少ない下通アーケードが大きく掲載されています。

 

朝日新聞です。停電、避難の数を大きく見出しにして、写真は宮崎県の大きな土砂崩れの写真です。

 

読売新聞です。こちらは死亡者とけが人の数です。写真はやはり宮崎県の土砂崩れです。

 

産経新聞です。ふだんはなかなか目にしない新聞です。

九州以外に読者が多いためか、尖閣諸島の問題の方が大きく扱われていますね。

 

日経新聞は経済専門紙ということもあって、

おわかりでしょうか、台風の記事は、小さい扱い(中央下の方)です。

 

さて、私が興味を持ったのは、毎日新聞です。

被害の記事の横に大きく、

「9号影響で発達抑制 海かき混ぜ水温低下」

と、10号が予想より発達しなかったのは、

直前に同じように東シナ海を北上した9号が原因と、

科学的に説明してありました。

台風については、中学2年生の理科で学習しますが、たいへん参考になる記事だと思いました。

9号も各地で大きな被害をもたらしましたが、

それが10号を抑える働きにもなるとは、自然とは不思議だと思いました。

あまび笑さまもこうコメントしていました。

今後も生徒たちには、新聞記事を紹介していきます。

 

台風10号が過ぎて、青空が

台風10号が通り過ぎました。

被害に遭われた皆様に、心からお見舞い申し上げます。

 

幸い、本校校舎及び施設には被害はありません。

校舎4Fなどは強風の心配をしましたが、

生徒の皆さん、先生方が事前の備えをしてくれたおかげで、

風雨に負けず、大丈夫でした。

古く小さな体育倉庫、農具倉庫も頑張ってくれて、異状ありませんでした。

踏ん張ってくれた校舎には、「頑張ってくれてありがとう」となでてあげたいぐらいです。

 

施設の被害と共に心配したのは、

停電、断水等のライフラインの寸断や

通学路、スクールバス経路の被害でした。

生徒のお宅では、停電が長時間にわたったお宅もあり、大変かと思いますが、

学校や給食センターでは、停電、断水等のライフラインは大丈夫でした。

また、通学路、スクールバス経路も、

一部波が打ち上げた冠水や、折れた樹木の倒れ込み等はありましたが、

明日は支障がなさそうです。

午前中に、東小の田﨑校長先生と回ってみましたが、

消防団の方が懸命に整備をされていました。

おかげさまで車が通れました。

 

明日は、スクールバス運行、給食、部活動を含め、通常通りの授業ができそうです。

 

道路の安全確保をしていただいていた消防団の方をはじめ、

先週金曜日から食材等を周到に準備いただいていた給食センターの皆さん、

停電、断水の被害が最小限になるよう、

台風接近前から準備・対応いただいた電気・水道関係の皆さんの努力のおかげも

大きいかと思います。

ライフラインの影響が最小限で済んだのは、偶然ではないと思います。

 

7月の豪雨の折りに、熊本地震の時の体験をこの欄で書きましたが、

(校長室ブログ(2020/7/7) 白みはじめた空と電柱の思い出)

普通に生活できることのありがたさ、

そのために頑張っていただいている方のいることのありがたさを、また今回も感じたところです。

 

9時半頃、久玉の南の空に青空が見えたときは、

ほっとして、うれしくなりました。

生徒の皆さん、明日は元気に会いましょう。

保護者の皆様、たいへんだったと思いますし、まだたいへんな地域もあるかと思いますが、

お疲れ様でした。ありがとうございました。

 

今日は「2週間ルール」について

皆さん、台風への備えはお済みでしょうか。

日本中で被害が最小限ですむことを祈っています。

皆さん、どうぞお気をつけください。

 

さて、昨日は身辺整理のための「1分ルール」についてお話ししました。

今日の話は「2週間ルール」です。

といっても、片付けの話ではありません。

この記事を参考にしています。

本気で目標を達成したいなら「2週間ルール」に従うべし

 

この記事では、

ある目標に向かって努力をし始めても、数日のうちに思ったような結果が出ないとなると、

人はすぐに諦めてしまう傾向があると言います。

 

そこで「2週間ルール」の登場です。

まず2週間、やるべきことを全力で取り組むことだ、というのです。

 

「なぜ2週間かって? 2週間ならどんなことだってできるからです。

(できないと言うなら、おそらくその目標はあなたにとってあまり重要ではないのでしょう)」

 

 

この「2週間ルール」は、遠くの目標に向かってスタートする、最初の2週間の大切さを主張しているのです。

たとえば、進路実現のために気合が入った3年生、

部活で新人戦優勝や自己ベスト記録突破などの目標に燃える人たち、

まず2週間徹底して頑張ってみてはどうでしょう。

 

また前述の部分に続いて、こういうことも述べられています。

2週間全力で実践するとどうなるかというと、

「2週間後、あなたは確実に何らかの達成を味わっているはずです。

進歩や努力の成果を実感しているということです。

そのことが何よりも重要です。」

 

体育大会まで2週間を切りました。

全校生徒で、「今しかない、やるしかない」の意気で

2週間徹底して取り組んでみましょう。

1分ルール

台風10号の接近が心配される今日です。

昨日は本校でも、掃除の時間や放課後に全校でできるだけの備えをしました。

 

校長室も、窓の補強をしました。

また、窓際をはじめあちこちに

万一の時、濡れたり吹き飛んだりしては困る物がありますので、

片付けをしました。

 

片付けをしながら、いかにムダな物や未整理の物が多いかを、目の当たりにしました。

 

先日、「1分ルール」というものを知りました。

どういうルールかと言いますと、

「1分以内でできることは今すぐやってしまう」

という、ごくシンプルなものです。

 

プリントや書類をファイルに綴じる

不要になったノートや資料を処分する

使わなくなって引き出しに眠っているペンを処分する

デスクトップに置いたままのデータをフォルダに整理する

干したままにしていたウインドブレーカーをロッカーにしまう

 

自分で書き出しながら、

なんと簡単なことが日頃できていないのか、恥ずかしい限りです。

 

元々片付けが下手な私ですが、身の回りは

「まあ、このぐらいいいか、あとで」

と後回し、先延ばしにしていることの山です。

完結していない作業や未整理の物品、雑然としたデスク周りは

それだけで頭の中もスッキリしませんし、ストレッサーかもしれません。

 

今回を機に、

「簡単なこと=1分以内でできること」

は、その時すぐにやる習慣をつけようと思います。

 

台風の備えで大変な時に失礼しました。

皆さん、台風にどうぞお気をつけください。

 

やっぱりだれか見ててくれるんだ

(つづき)

引用:萩本欽一著『ダメなときほど運はたまる』廣済堂新書 から

 

高校の三年間は

いくつものアルバイトをしてたんですが

いちばんうれしい思いをしたのは

京橋の洋食屋さん

なにがうれしいかって食べ物屋さんですから

食材があまると

アルバイトにも食事を出してくれたんです

ここでアルバイトをしたのは

高校二年の夏休み

僕と同時にあと二人

学生が雇われたんですが

女主人はまず僕を見てこう聞きました

「仕事は3つあるの。

キャベツを切ったりカツを揚げる仕事

配達、皿洗い。どれにする?」

迷わず言いましたよ

「僕、皿洗いにします」

ほんとはカツを揚げたかったけど

だれでもこれを選びそうでしょ

だからあとの二人と険悪にならないよう

いちばん人がやりたくない

皿洗いを選んだんです

店の主人にいいとこ見せよう

という気持ちもちょっとはありましたけどね

で、皿洗いを始めたら、鍋底がみんな真っ黒

店にあるタワシじゃぜんぜん落ちないの

自分から選んだ仕事だったから、これを

どうにか落としてピッカピカにしたくてね

自分で20円だして金属のタワシまで買って

いつもお皿と鍋をきれいにしてました

このバイトは夏休みいっぱいの約束で

最後の日に

バイト仲間3人で帰ろうとしていたら

「萩本君、ちょっと」

って店主が奥から僕を呼びとめました

行ってみたら、こう言われたんです

「萩本君、よかったら卒業するまで

 うちで働いてくれないかい?」

ちゃんと僕のこと見ててくれたんだ

って思いましたね

自分から損したり、一生懸命やってれば

やっぱりだれか見ててくれるんだって

やけにうれしかったな

自慢話みたいでいやだけど、でも

「損から入って一生懸命やろう」

ってこのとき思ったのね

どんなちっちゃなことでも

損から入るといいですよ

人のために自分の時間や知恵やお金を使うと「睡眠時間が減る」とか「頭が痛い」

「心が痛い」「ふところが寒い」などなど

いろいろな不都合があると思うのね

でも、それぐらいは我慢しちゃうと

あとで運になります

損のままで終わる人生ってないんです

*****

昨日お話しした菅さんも、欽ちゃんも

「一生懸命やってれば やっぱりだれか見ててくれるんだって やけにうれしかったな」

という体験が、その後の人生に大きな影響を与えているのだと思います。

菅さんの会見から

自民党の総裁選の話題がニュースを賑わせています。

昨日は菅官房長官が出馬会見をされていました。

あるテレビ番組でも、菅さんのプロフィールを取り上げていました。

菅さんは秋田県の農家の生まれで、お父さんはイチゴの栽培で成功された方だそうです。

「冬の出稼ぎをしなくていいように、イチゴの品種改良をして冬に栽培し、

クリスマスケーキに初めてイチゴを乗せた」方だそうです。

本当でしょうか!

 

すが義偉ホームページ「すが義偉物語」

菅さんは国会議員二世とかではなく、いわゆるたたき上げであることを

昨日の出馬会見でも言われていました。

努力してこられた人だけに、座右の銘は「意志あれば道あり」だそうです。

その番組の中で、菅さんの元秘書で、現在横浜市議という人が出演されていて、

菅さんは

「努力をすれば、たとえ黙っていても誰かが必ず見ていてくれて、努力は必ず報われる」という意味のことをよく言われていたそうです。

 

その言葉を聞いて、思い出した話がありますので、長くなりますが引用します。

 

コメディアンの萩本欽一さんの若い時の話です。

引用:萩本欽一著『ダメなときほど運はたまる』廣済堂新書 から

ダメなときほど運はたまる 

 

*****

ほとんどの人は「損をしたくない」

と思って生きていますよね

だけど、そういう生き方をしていると

自分でも気がつかないうちにずるくなったり

意地悪になったりしやすいと思うの

だって今の世の中がそうでしょ?

みんなで得しましょう

損をしたい人は勝手に苦労してなさい

っていう仕組みになってますよね

幸運もお金も

人のあいだをぐるぐる回ってるんだから

すべての人が一緒に得をするなんて

ありえないんですよ

幸せになりたいと思うなら

進んで損をしたほうがいいの

人とつき合うときは

率先して損な役回りをすると

だれかが幸運を持ってきてくれます

自分のために損をしてくれた人がいたら

うれしくなるでしょ

だから人間関係が円滑になるし

一緒に仕事をするときも

信頼関係が早く結べるんです

かといってなにか見返りを求めて損をしたり

相手にとって負担になるような

極端なことをしちゃダメ

このあたりはバランスを考えて行動しないと運にならない

僕の場合、なにか事を興(おこ)すときは

必ず損から入ります

これを覚えたのは、高校時代でした

(つづく)

運命が変わる 人生が変わる

昨日のこの欄では、「行動すれば脳のスイッチが入る」という話をしました。

少し似たような言葉で、こういうものがあります。

 

心が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。

 

心理学者ウイリアム・ジェイムズの言葉とされています。

この言葉は、野球の松井秀喜選手の高校時代の恩師・山下監督から学んだ言葉として、次の本でも紹介されています。

「心が変われば 山下智茂・松井秀喜を創った男」

 心が変われば 山下智茂・松井秀喜を創った男

 

 

また、サッカーの中村俊輔選手の「夢をかなえるサッカーノート」という本でも紹介されているようです。

 

 夢をかなえるサッカーノート 

 

それほど、有名な言葉なのですね。

 

一方では、野球の野村克也監督の「野村ノート」という本では、

ヒンズー教の教えとして、次の言葉が登場するようです。

心 が変われば 態度が変わる。
態度 が変われば 行動 が変わる。
行動 が変われば 習慣 が変わる。
習慣 が変われば 人格 が変わる。
人格 が変われば 運命 が変わる。
運命 が変われば 人生 が変わる。

野村ノート 

 

ウイリアム・ジェイムズさんの言葉の原典はここにあるのかも知れません。

どちらも言っていることは、

日頃の心がけや態度が運命や人生を左右するのだ、ということではないでしょうか。

 

「今できなくても、いざとなったらやれるので、これでいいのだ」

といくら口では言っても、日々だらだらしていては、

やっぱり、だらだらしたそれだけの人生しか送れないのでしょう。

以前、日頃あいさつをあまりしなくても

「しようと思ったら、ちゃんとあいさつはできます」と言っていた生徒がいました。

しかし、高校入試の面接の練習をしてみると、やっぱりあいさつや礼儀は下手でした。

その場だけの付け焼き刃では、社会は通用しません。

「私はやればできる子なので」ではいけないでしょうね。

 

これもまた、似たような印象の言葉ですが、

マザーテレサもこんな言葉を残しています。

 

思考に気をつけなさい、
それはいつか言葉になるから。

言葉に気をつけなさい、
それはいつか行動になるから。

行動に気をつけなさい、
それはいつか習慣になるから。

習慣に気をつけなさい、
それはいつか性格になるから。

性格に気をつけなさい、
それはいつか運命になるから。

 

私は特に、

「思考に気をつけなさい、
それはいつか言葉になるから。

言葉に気をつけなさい、
それはいつか行動になるから。」

という部分にドキッとします。

いくら、つい言ってしまった言葉や、うっかりしてしまった行動でも、

思いもしないことは言葉に出ませんし、行動にも出ないのでしょう。

そこから運命につながって、自分に返ってくるのだと、自分を戒めています。

〇〇すれば脳のスイッチが入る

薬学博士で東京大学薬学部教授の池谷 裕二さん

(テレビ「新・情報7daysニュースキャスタ-」にも安住アナやたけしさんといっしょに出られています)

が、 糸井重里さんとの対談で話されていました。

 

池谷裕二のホームページ


「脳にスイッチを入れるには」という話です。

 

池谷さんは、

身体を動かす事実が起こると、そこにあとから脳がついて行く、

ということをおっしゃっています。

 *****以下引用*****

糸井    それを知ってるだけで、 ずいぶんいろんなことがやりやすくなりますよね。

池谷    たとえば、朝、 眠いのに起きなきゃいけないとかね、

 そういう葛藤もなくなるんです。

 横になってたらいつまで経っても眠いんです。

 体のスイッチが入ったら、脳は追随する。 つまり起きる。

 そうすると目が覚めるじゃないですか。

 そういうことで、面倒なことが だいぶ楽になるんですよね。

 やる気にならなくても、

やりはじめればそのうち気分乗ってやるでしょ、 みたいな感じを持ってると、

 たぶんすごく楽になるんです。

 *****引用ここまで*****

 

池谷さんは「けっきょく、身体しか スイッチはない」とおっしゃっています。

 

身体を動かす・行動することで、脳のスイッチが入り、

めんどうなことがめんどうでなくなり、

きつそうなことも案外楽に進められる、ということですね。

 

確かに、私も仕事に手を付けてしまえば、半分ぐらいは終わったようなもので、

後はなんとか、なっていきます。

坂の上から岩を転がすとき、最初は重い岩を「うーん」と力を入れて動かしますが、

いったん動き出したら、

ごろん   ごろん  ごろ ごろごろごろ………と自然に加速して転がり出すのと似ています。

(これは先日、3年生が理科の実験で学習していました)

 

今朝、苓南タイムに教室を回っていましたら、

2年Bの教室(4F)にこんな言葉が掲示してありました。

 まず、具体的な行動を変えると、脳(意識)にスイッチが入って、

姿勢、発言などの習慣も変えられるでしょう。

 

「行動すれば脳のスイッチが入る」のです。

 パパは脳研究者 ~子どもを育てる脳科学~ 

変化のチャンス…マスクをしたまま食事するレストラン

昨日のニュース番組で、「食事ができて、会話もできるマスク」という話題が上っていて、目を止めました。


ファミリーレストランチェーン、サイゼリヤの試みの話題です。

 

サイゼリヤといえば、安くておいしい庶民的なレストランで、私も以前、299円とかのピザを食べたことがあります。

 

番組では、堀埜一成社長のインタビューがあっていました。


「コロナ以前には戻らないと言う前提で改革を進める」

「コロナ前の売り上げに戻すというのではなく、売り上げが8割でも利益を出すという工夫をする」

とか、なかなかのリーダーシップがうかがわれました。

具体的には、

前述の食事用マスク「しゃべれるくん」、

これは普通のナプキンを折りたたんで自分のマスクにはさみ込んで簡単に使うもののようです。

それに、釣り銭を減らすためのメニュー価格の1円値上げ、

従業員の動きや歩数を計算して効率化したキッチンづくりなどが紹介されました。

 

これは後述のNHKニュースでしゃべれるくんを使いながら食事をしている、堀埜さんです。


堀埜さんは「今は変化するチャンス。楽しいですよ」ともおっしゃっていました。

 昨日この欄で

F.コヴィーの「人は変わらざる中心がなければ、変化に耐えることができない」という言葉に触れました。

変化に対応できた者だけが、進化の過程で生き残る、とも言われます。

変化への対応を躊躇すべきではないのかなと思いました。


以前のNHKニュースの記事です。

サイゼリヤ “食事用マスク”と“1円値上げ”のねらいとは

 

選択の難しさについて

「1つの課題には、必ず解決法が2つ以上ある。

2つ見つからないのは、自分の視野が狭くなっているから」

とは、ある小学校の校長先生の言葉ですが、困難な状況でなくとも、

2つの選択肢で悩むことは、日常でたびたびあるのではないでしょうか。

 

昨日は29日「肉(29)の日」ということで、割引サービスのある店が2軒あったのですが、

夕食をとんかつ店にするか、ハンバーグ店にするか、しばし悩みました。

結局、とんかつ店に行ったのですが、

キャベツは千切りかざく切りか、ご飯は白ご飯か麦ご飯か、お味噌汁は貝汁か野菜汁か、

注文の時に丁寧に尋ねられました。

その度に的確に?お答えしたところです。

 

さて、先日「YOUは何しにニッポンへ?」というテレビ番組を見ていましたら、

ある外国人女性が日本の神社に興味がある人で、

ある重大な選択を神社のおみくじで決めるために、日本に来たということでした。

その選択というのは、就職先に関することで、

「給料の高い大企業(なんとMicrosoft!)」にするか、「給料はそうでもないがやりがいのあるベンチャー企業」にするか、という問題でした。

彼女は神社に行くまで、将来性のあるベンチャー企業の魅力について語っていて、迷っているながらも、心が傾いているようにも見えました。

どっちにしろ、今日中に内定への返事をどちらかにしなくてはならないそうです。

 

目的の愛宕神社で、「出世の石段」と言われる急な石段を登った彼女は、いよいよおみくじを引きました。

これはMicrosoftの分、これはベンチャー企業の分と決めて、

2つのおみくじを引いたのです。

結果は、ベンチャー企業の方が大吉、Microsoftの方が小吉でした。

そのおみくじをしばし見つめていた彼女は、意を決して内定を受けるメールを打ち始めました。

「決まったね、おめでとう!」

取材スタッフがメールの送信画面を見せてもらうと、

なんと宛先はMicrosoftの担当者でした。

 

せっかく日本まで来ておみくじを引いたのに、

彼女は最後にその結果と裏腹の判断をしたのでした。

「うーん、やっぱりMicrosoftのお給料はいいのよね」

と笑っていました。

司会のバナナマンはズッコケていました。

 

しかし、こういうことはよくあることのようで、

「どうしても判断に迷うことがあったら、最後はコインを投げてその裏表で決めてしまいなさい」

というアドバイスを聞いたことがあります。

コインの結果が出て、「よし、これでいいや」と思ったらそのままでいいし、

「う〜ん、でもやっぱりな〜」と納得いかないようなら、逆の選択にすればよいというものです。

今回の彼女の選択は、まさにそういうことでした。

 

F.コヴィーは

「人は変わらざる中心がなければ、変化に耐えることができない。

変化に対応する能力を高めるには、自分は誰なのか、何を大切にしているのかを明確に意識することである」

と言っています。

「変わらざる中心」をコヴィーは大海を行く船と北極星にたとえたりしていますが、

そういう自分の価値観に則って選択、判断することが大切に思います。

 

『YOUは何しに』就職先をおみくじに委ねた結果… まさかの展開に唖然

ちょうどいい

安倍首相が辞意を表明されました。

安倍首相の会見というと、2月27日の、全国一斉の臨時休校の時のものを思い出してしまいます。

もうあれから半年が経ったのですね。

長かったような、短かったような、一種の感慨があります。

今日のニュースや新聞では、安倍政権についていろいろな論評がされていますが、

私は安倍首相が(内容はともかく)いつもキッパリと断言されるようなところが、

長期政権を維持した理由の一つのような気がします。

 

それはさておき、「引き際」というものについて、

印象に残っている詩(言葉)があります。

 

この詩は、良寛さんの言葉と紹介されていることもあるようですが、

実は石川県のお坊さんが作られて、お寺からのおたよりに載せられたものが、

一部言葉を変えて広まったのだそうです。

 

 丁度よい

お前はお前で丁度よい

顔も体も名前も姓も

お前にそれは丁度よい

貧も富も親も子も

息子の嫁もその孫も

それはお前に丁度よい

幸も不幸もよろこびも

悲しみさえも丁度よい

歩いたお前の人生は

悪くもなければ良くもない

お前にとって丁度よい

地獄へ行こうと極楽へ行こうと

行ったところが丁度よい

うぬぼれる要もなく卑下する要もない

上もなければ下もない

死ぬ月日さえも丁度よい

 

私も年齢を重ねてきましたので、

この詩を読むと

目先のことにあくせくせず、心が落ち着くような気がしました。

 

「人権の尊重は 命の尊重」

今日のタイトルの

人権の尊重は 命の尊重 

は、2年濵元(紅)さん作の人権標語です。

県の「心のきずなを深める」ための標語作品に、学校から応募したものです。

 

人権を傷つける言動は、命を傷つけることを同じことだという、

日頃の人権教育での学びが生かされた標語だと思います。

 

他の応募作品には、

ほら見てよ いわんこっちゃない 傷ついた (3年袋田さん)

という身近な場面の会話のような、親しみやすいものもあり、

子どもたち 力をあわせ ウキウキだ (1年西さん)

のように、かわいいものもありました。

 

さて、昨日、次のようなニュースがありました。

大坂なおみが準決勝ボイコット 黒人男性銃撃に「怒り」

 

テニスの大坂なおみ選手(日清食品)が、

米ウィスコンシン州で黒人男性が警官に背後から銃撃された事件などに抗議し、

テニス大会の準決勝を棄権すると表明したのでした。

記事によると

「大坂選手はツイッターなどに

『私はアスリートである前に、一人の黒人の女性です。

私のテニスを見てもらうよりも、今は注目しなければいけない大切な問題がある。

相次いで起きている警官による黒人の虐殺を見ていて、腹の底から怒りがわく』

などと訴えた。」

とあります。

他にも、NBAやメジャーリーグでも、試合の延期やボイコットが行われているそうです。

 

私は、大坂選手がまず「一人の黒人の女性です。」と言われていることに、

少しドキッとしました。

大坂選手はお父さんがハイチ系のアメリカ人、お母さんが日本人ですが、

今回の問題を切実にとらえ、大事な試合のボイコットという行動を取られることは、

よほどの気持ちなのだろうと思いました。

さいわい、今朝のニュースでは、大会主催者の試合延期投の対応により、

大坂選手は試合に出場されることになったとのことで、ほっとしています。

 

私たちはよく「差別はいけません。みんな同じ人間なのですから」と言いますが、

何年か前に、海外では

「差別はいけません。みんな違う人間なのですから」と教えられると聞いて、

はっとしたことがあります。

みんな一人一人違った個性を持って生きているということを、改めて考えさせられました。

 

変えてやろう 見ているだけの いやな自分 (1年 田中さん)

 

意識、行動を見直して変えていくことが大事だと、生徒たちの標語から学びました。

(写真は ニュースサイト THE ANSWER から)

毎日86,400円もらえたら

毎日86,400円をもらえるとします。

毎日、毎日です。

そのお金は、あなたが自由に使うことができます。

その日に全部使ってしまうのも、貯めるのも自由です。

しかし、たとえ使い切ってしまっても、

翌日にはまだ86,400円もらえるのだから、使っちゃいましょうか。

何に使いましょう。想像してみてください。

私なら、毎日服を洗濯をせずにドライクリーニングに出すという

ぜいたく(?) をするかもしれません。

 

ここでこれを時間に置き換えてみます。

86,400秒を自由に使う。

1日は86,400秒です。

世界中の人みんなが平等に、毎日、毎日86,400秒をもらっています。

 

時間なので、貯金はできませんね。

あなたはどう使っていますか。

私はちょっとムダに使っている気がします。

それも毎日習慣になって、同じムダを繰り返しているような気がします。

 

昨日はイチロー選手のルーティンの話をしました。

そこでも書きましたが、

誰でも「自分自身のルーティン」をつくる自由があります。

毎日もらえる86,400秒の使い道をちょっと立ち止まって見直してみてはどうでしょう。

 

 

勝つために準備する意欲

 「勝つ意欲」はたいして重要ではない。

そんなものは、誰でも持ちあわせている。

重要なのは、「勝つために準備する意欲」である。

 

昨日見つけて、心に残った言葉です。

これは、米国大学男子バスケットボールのコーチ、ボビー・ナイトの言葉だそうです。

たしかに、誰でも勝ちたい、勝ちたいという気持ちはあっても、

勝つために準備したい、準備したいと思う人は少ないかも知れません。

 

結果を残すための準備と言って、思い浮かぶのは、大リーグで活躍したイチロー選手です。

「ファンの方はなかなか見られないと思うが、毎日試合に臨むにあたっての準備、試合中に打席に入るための準備をあそこまで徹底されているのは、イチローさんしか見たことがない」(ヤンキースでチームメイトだった田中将大選手の話)

ということも言われています。

 

股割のようなストレッチや「初動負荷トレーニング」など、練習方法はもちろんのこと、

マリナーズ時代に毎朝カレーを食べていたという話など、

その生活ぶりや練習熱心さも多くの本などで紹介されていますので、皆さんご存知のことも多いかと思います。

 

私が感心していたのは、睡眠時間を毎日8時間取っていることです。

ある調査では、日本人の平均睡眠時間は7時間14分ですが、アスリート110人は平均して8時間4分睡眠を取っているそうです。

これはケガをしない身体の状態を作るためだそうです。

 

また、道具を大事にするのも、心の整理持ち方の点でも、プレーへの準備でしょう。

イチロー選手は、毎試合後のロッカールームで、チームメートがビールを飲んだりしている中に、黙々とグローブを時間をかけて磨いていたそうです。

また、バットは除湿剤の入ったジェラルミンケースに入れて持ち運んだそうですし、バットを横にして置くときは、

グローブを芝生の上に広げてその上にバットを置き、

ボールをとらえるヘッドの部分はグローブの中に大事に包み込むようにして置いていたそうです。

 

また、イチロー選手のバット製作を長く手がけていた担当者の久保田さんによると、オリックス時代にはこんなこともあったそうです。

「イチローさんは一度だけバットを地面に投げつけてしまったことがあるそうです。

するとオリックス担当のミズノの社員から『申し訳なかった。久保田さんにお詫びを伝えておいて欲しい』と言っていたと聞きました。

そこまで大切にされていたのかと嬉しくなりました」

 

さらに、遠征先のホテルの部屋の照明が自分には暗いので、明るい電球に替えておいてほしいとお願いもしていたそうです。
イチロー選手は「視力はボールを見るためだけに、老化しないように温存しておきたい」と言って、

極力、活字もテレビも見ず、メールなども妻の弓子さんが口頭で伝えていたという話もあります。

 

『イチロー思考』(東邦出版刊)の著者で臨床スポーツ心理学者・児玉光雄氏は、
「イチロー選手は昔から本番の試合よりも、それまでにいかに準備したかということを大事にしています。

終始一貫、自分の決めたことをきっちりとこなすことが成果を出すカギであると信じてやり続けたのです」

 と言われています。

 

十分に睡眠を取る規則正しい生活、

愛用する道具を大切にすること、

健康はもちろん、その中でも眼を大切にすること、

そして、自分で決めたことをやり続ける意志の強さ。

野球を仕事にしているプロ野球選手と、私たちでは同じようにはいかないかもしれませんが、

勝つため、結果を残すために「準備する意欲」という点では、

見習うべき点もあるのではないでしょうか。

 

誰でも「自分自身のルーティン」をつくる自由があるのですから。

参考記事… 

イチロー「驚異のルーティーン」に学ぶ

イチローのルーティンの内容とは? これを知ればあなたもイチローに!? ...

体育大会結団式での話

結団式の日が来ました。

いよいよだと張り切っている人、きついだろうなと不安な人と様々な気持ちだと思います。

今年度の体育大会をどうするか話し合う中で、

本校の体育大会は、生徒の皆さんが「なりたい自分になる」「なくてはならない人になる」ために

欠かせない大事な学校行事と考えました。

そして、たとえ時間がなくても、暑くても、東中生ならきっと素晴らしい体育大会にできると考え、

このような日程で実施することとしました。

 

体育大会に向けて、2つのことをお願いしたいと思います。

1つめは、「気づき・考え・実行する」ということです。

人から言われてから行動していたのでは、体育大会は完成しません。

いつもにも増して「気づき・考え・実行する」ことが大事です。

 

2つめは、「全校で一致団結する」ということです。

今から大会当日までの4週間、

自分のことより、団のこと、学校全体のことを優先して行動してください。

そのために、今から4週間は

他人の悪口や陰口を言わない、不平不満を言わないでください。

もめていたり、傷つけ合っている暇はありません。

気づきがあったら、その気づきに合わせて、プラスの言葉を言ってください。

たとえば、

「集中できてないよ」にプラスして「あと1回、気合いを入れてやろう」と言うことです。

そのことで体育大会のレベルが高まっていきます。

 

「気づき・考え・実行する」

「悪口や不満を言わずに、一致団結する」

この2つの行動をとって、4週間後の体育大会が終わったときに、

自分がどんな気持ちになるか、試してみてください。

期待しています。