校長室から(ブログ)

2026年1月の記事一覧

学校保健委員会で睡眠について考えました

 1月30日 学校保健委員会を開きました。今回の学校保健委員会には、株式会社ムーンムーン代表竹田浩一様に「睡眠について」のご講話をしていただきました。そして、学校薬剤師の狩野様をはじめ、山鹿市役所の保健師やPTA役員の皆さまにもご参加いただき、生徒の代表とともに睡眠の改善のためにできることを協議しました。
 竹田様のご講話を紹介しますと、睡眠時間が5時間に満たない人の脳は、アルコールを飲んだ後のほろ酔い状態になっているそうです。確かに、睡眠不足の日は、正しく判断することができなかったり、深く思考することができなかったりして、集中できずに失敗をくり返したり、何をしても脳がクリアにならなかったりするのを感じたことがあります。
 OECDの睡眠に関する調査報告(2025年版)でも、日本人は世界で最も睡眠時間が短い国民だそうです。大人を含め子供たちは、良質な睡眠が十分にとれずに生活をしている現代社会において、睡眠の改善は本当に必要なのだと感じました。
 また、情報化社会の中で私たちは、好むと好まざるにかかわらず、一日に大量の情報を脳に入っています。脳は入ってきた情報を睡眠している間に整理したり、記憶したりするのですが、情報過多(脳のオーバーワーク)になると、脳に過剰な負担がかかり、脳の機能が一時的に低下してしまう脳疲労の状態になります。脳疲労になると心身が慢性的なストレスを感じたり、脳の緊張状態が続いて睡眠障害を起こすことにもなります。寝たのに疲れがとれないのは、こうしたことが一つの原因になっているようです。
 脳疲労を減らし、質の良い睡眠をとるためにできることは、スマホやタブレットPC等のメディアから離れ、年齢に応じた必要な睡眠時間を確保することだそうです。理想的な睡眠時間の目安は、10歳が約9時間、15歳が約8時間だそうですから、中学生は、一日約8時間ぐっすり寝る時間をとることが、体にも心にもよいということになります。
 現在学校では、子供たちがメディアコントロールを進めていますが、メディアコントロールをすることの大切さは、科学的な根拠にもとづいています。例えば、毎年4月に3年生が受ける全国学力・学習状況調査の結果からも、スマホとの接触時間が1時間未満の集団は、学力は高くなる傾向にあり、2~3時間メディア接触をしている集団との差は大きくなことが分かっています。また、佐々木麟太郎さんが、花巻東高校から進学したアメリカの大学(SU)のバスケットボール部員を使った研究で、睡眠時間の差が、運動パフォーマンスにどのような影響をもたらすかを調査した結果でも、一日10時間の睡眠をとる集団は、運動のパフォーマンスが驚異的に向上するとの研究結果を紹介していただきました。
 この他にも睡眠と太陽光の関係や目覚ましのスヌーズ機能が及ぼす影響や寝床と寝返りの関係など、睡眠を改善するための様々なヒントをいただきました。
 人は寝ている間に、脳が整理されたり、体が修復され、疲れが回復されたりしますので、良質な睡眠は、心と体の成長にとってとても重要であることを改めて知ることができました。睡眠がなぜ大事なのかを子供たちが理解し、学校や家庭で一人一人の課題解決に役立てることを願っています。

 学校保健委員会の運営を保健委員会と生徒会執行部が担当し、立派に進めることができました。