校長室から(ブログ)

3年生の実力テスト

 6月27日 3年生が実力テストを受けました。3年生は、これから冬にかけ、進路選択を真剣に、そして、深く考えていくことになりますが、その選択をするまでの途中途中に羅針盤となる実力テストが数回あります。
 テストは、自分の理解の深まりを試すことが目的ですから、テスト受けてみて今の自分を知ることがとても大切になります。そして、その結果に向き合い、どこができていて、どこが分かっていないかをふり返り、自分の課題を見つけ、その解決をしていくことが大事になります。
 昔から、自分のことを知り、課題を発見し、その課題解決をすることが、自分をよりよくする方法とされていますが、春秋時代の孫子は、勝ちを知る道として五つの方策あげながら、「彼を知り己を知れば、百戦あやうからず(謀功扁)」と、言い残しています。
 これは、戦いに(入試やテストに)臨む前に、相手がどんな力をもっていのるか(どんなことが問われるのか)を知ることと、自分の今の力はどんな状態なのかをよく分析して知ることを同時に行っていれば、百回戦って、百回勝つことができるということを示したものです。が、これを実践することは、安全で安心できる戦い方・進路選択になり得るので、3年生でも活かすことができると思います。
 3年生にとって「彼を知る」とは、志望する学校・職場は、どんなところで、どんな人物を求めているのか。どのような生活ができるのか。どうやって通勤・通学するのか。

 めざす学科で何が学べるのか。望む職場でどんな仕事ができるのか。どんな力をつけておく必要があるのか。将来の夢や希望を叶えることができるのか等々も知ることが大切になります。
 また、「己を知る」とは、私は将来、何をして、どんな生き方をしたいのか。私の強みやよさはどこにあるのか。私の弱さや改善点は何なのか。今、どんな準備ができているか。進んだ先でやっていくことが私にはできるのか。高等学校ならば、3年間学び続けることが私にできるのか、その覚悟はあるのか等々を知ることが大事になります。
 これから、3年生が、「彼を知り己を知れば、百戦あやうからず」の体験者になることを期待しています。また、2年生・1年生もこれからのテストに備え、「彼を知り己を知れば、勝ちすなわちあやうからず」となることを願っています。

「千里の道も一歩から」始まります。初めの一歩を強く大きく激しく踏み出しましょう。応援してます。