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2020年9月の記事一覧

牛深東にまつわる?昭和の風景2つ

今日は本校にまつわる昭和の風景を紹介してみます。

まず、校長室にかかる1枚の写真です。

昭和53年3月の本校の前身・久玉中の様子です。

懐かしい方もいらっしゃるかも知れません。

校舎は木造2階建てが2棟、テニスコートはありません。

体育館は正門横、現在のブルペン、駐車場付近にあったようです。

 

その後、校舎は改築されました。

昭和54年5月の鉄筋4階建て校舎の偉容です。

左下にはまだ体育館への渡り廊下が見えます。

白亜の校舎は築41年ということになります。

先日の台風にもびくともせず、頑張ってくれています。

 

昭和の風景をもう一つ。

バス発着場所の前の川にある、簡易水道?です。

小さな橋の上流から、パイプで取水し

橋の下流に出してきて

ここで流れ出します。

水道?の流れ出るところを橋の方から見ると

道路から階段を降りていって、水道が使えるようになっているのが

よく分かりますね。

収穫した野菜などの洗い物を洗っておられた

名残でしょうか。

7月の豪雨の後は一時不通でしたが、

その後修復され、今日もきれいな川の水が

水道を通って使えるように流れ続けています。

ちょっとローマ時代の水道を思わせるような、

ロマンあふれるミニ水道でした。

両国国技館の思い出

熊本県宇土市出身の正代関が秋場所で念願の優勝を果たし、

見事大関昇進を決めました。

熊本県出身力士の幕内優勝は史上初、

大関誕生も、深海の英雄・栃光関以来ということで、熊本のファンも大喜びです。

【2020/5/8】校長室ブログ 深海が産んだ名大関 栃光関

 

正代優勝、盛り上がった熊本「水害受けた県民、元気に」(朝日新聞デジタル)

正代、熊本の応援「背中を押してもらった」一夜明け(日刊スポーツ)

インタビューの様子などを見ても、とても誠実で好感の持てるお相撲さんのようですね。

(全国大会に出た小5の正代くん)

 

大相撲と言えば、私は一度だけ両国国技館で観戦したことがあります。

調べてみたら、平成15年1月場所とありますから、もうずいぶん昔のことです。

暖房が効いていて、汗ばんだことと、

屋根の下の土俵が案外小さく、力士が2人上がると狭ーく見えたのが印象的でした。

 

ちょうどその日(8日目)は、横綱貴乃花にとって最後の土俵になりました。

当時の貴乃花は、長期の休場や相次ぐケガで、

誰の目にも引退間近な印象でした。

貴乃花と言えば、稽古熱心で、片脚を高く上げる美しい四股が有名でしたが、

当日の彼は、私が見ても、大きくなりすぎた上半身を持て余したような感じで、

いくら相撲とは言っても、スポーツをする人には見えませんでした。

取組では、貴乃花を応援する国技館いっぱいの大歓声が起きましたが、

格下の相手にあえなく敗れたのでした。

貴乃花があっけなく負けたとき、

「キャー」という大きな悲鳴がいくつも上がったのも覚えています。

国技館を出る人混みの中で、

見知らぬ人たちが何人も

「もうだめだな」「終わりだね」などと話しているのが聞こえました。

 

その日の夜、スポーツニュースでこの一番と

国技館のファンへのインタビューが放送されていました。

ある貴乃花ファンというおばさんが「貴乃花がかわいそう」

と言っておられました。

私は、あの悲鳴の一人はこの人かな、などと思いながら見ていたのですが、

番組の解説者の人がこれを見て

「横綱がかわいそうなどと言われたら、もうおしまいだ」と言っていて、

勝負の世界は厳しいものだなとも思いました。

 

横綱は力が衰えたり、追い越されたりしても降格はなく、引退しかありませんね。

頂点に立つ華やかな栄光と、さびしい末路が

いつも背中合わせなのだなと思いました。

 

貴乃花 最後の優勝(平成13年 夏場所)「痛みに耐えてよく頑張った。感動した」

イエスタディ

「イエスタディ」という映画を見ました。

 

「売れないシンガーソングライターが交通事故に遭い、

目が覚めるとそこは、自分以外だれもビートルズを知らない世界だった」

というストーリーで、

誰も知らないことをいいことに、

ビートルズの曲を自分がつくったことにして歌っては、

スターになっていきます。

 

ストーリーはさておき、

私の印象に残ったのは、

ビートルズの曲の美しさです。

ビートルズが活躍していたのは私が小学生の頃でしたが、

それこそ先日この欄で登場した

岩田屋伊勢丹のレコード店で、

「let it be」のシングルレコードを買った記憶があります。

 

映画のタイトルにもなっている

「yesterday」はもちろん名曲ですが、

メロディだけでなく、歌詞もよく読んでみると心にしみるようです。

 

*****

Yesterday, all my troubles seemed so far away

Now it looks as though they're here to stay

oh, I believe in yesterday


昨日は、悩みなんて遥か遠くにいたのに

今はここにいるかのようで

Oh, まだ昨日のような日を信じてる

*****

 

ちょっと演歌調でもあるように思います。

 

*****

Yesterday love was such an easy game to play

Now I need a place to hide away

Oh, I believe in yesterday.


昨日までは 愛なんて簡単なゲームだったのに

今はもう どこか隠れてしまう場所が欲しいんだ

Oh, まだ昨日のような日を信じてる

*****

 

この部分など、to不定詞の例文として覚えるのにいいみたいですが、

宮﨑先生、いかがでしょうか。

 

 

本校の先生たちの中で英語が一番堪能なのは、もちろん宮﨑先生ですが、

二番手は美術の大田先生に間違いありません。

よくブレフィニ先生と歓談されていて、うらやましいです。

私が、英語ができる人がうらやましいのは、特に、英語の歌や映画のセリフがよくわかることです。

音楽や映画の楽しみが何倍も広がると思うからです。

(しかし、知人の英語の先生が、レディー・ガガの「born this way」は英語の先生にとっても歌うのは難しいとおっしゃっていました)

退職したら、英語の勉強を始めようかと思っています。

 

そんな私が中学時代に

バス旅行の貸切バスの中で歌った歌があります。

カーペンターズの

「yesterday once more」という曲です。

 

*****

When I was young I’d listen to the radio

Waiting for my favorite songs

When they played I’d sing along

It made me smile

私が若かった頃は、ラジオを聴いて

好きな曲が流れるのを待っていた

その曲が流れると、一緒に口ずさんで

笑顔になれた

*****

と始まる曲です。

今でもカラオケで気合が入ると歌うことがあります。

 

生徒の皆さんも、英語の曲を英語で覚えて歌ってみると、

もっと英語が好きになるかもしれませんよ。

  

言葉は時代とともに

先日、「国語に関する世論調査」の結果について、文化庁が発表していました。

私は以前国語を教えていましたので、この調査の記事などは興味があります。

よく授業やテスト問題でも使わせていただきましたが、

今回も、本来の意味とは違って(誤解して?)使われている言葉について、質問がされています。

ちょっとチャレンジしてみてください。

 

次の言葉の本来の意味は、ア、イのどちらでしょうか?

①手をこまねく

 ア 準備して待ち構える  イ 何もせずに傍観している

②敷居が高い

 ア 高級過ぎたり、上品過ぎたりして、入りにくい  イ 相手に不義理などをしてしまい、行きにくい

③浮足立つ

 ア 喜びや期待を感じ、落ち着かずそわそわしている  イ 恐れや不安を感じ、落ち着かずそわそわしている

 

本来、次の意味で使われる言葉はア、イのどちらでしょうか?

④「今までのことを改め、最初から始めること」

 ア 新規巻き返し  イ 新規巻き直し

⑤「前に負けた相手に勝つこと」

 ア 雪辱を晴らす  イ 雪辱を果たす

 

いかがでしょうか。

正解は

すべて、イでした。

調査による正解率は順に

①37.2%  ②29.0%  ③26.1%  ④42.7%  ⑤38.3% とのことです。

私は②③④は、よくわかりませんでした。

調査でも③浮足立つ には苦戦したようで、4人に1人しか本来の意味が答えられなかったようです。

(朝日新聞デジタル から)

 

ただ、言葉の意味や使い方は時代の流れによって変わっていくものなので、

一概に、正しい・誤りだ、良い・悪い、とは言えないものだと思います。

 

また、最近よく「◯活」、「◯◯ハラ」という言葉がどんどん増えているようです。

どちらの言葉も5割以上の人が「自分は使う」として答えていて、一般に浸透していることがわかったそうです。

 新しい言葉も増えているのですね。

 

「SNSの普及で寛容に? 国語「乱れていない」30.2% 調査開始以来最も高く」という記事によると、

*****

 今回の調査では、国語が乱れているかどうかについての認識も尋ねた。

ほぼ5年置きに設けられる質問だが、「乱れていると思う」は前回の2014年度と比べて7・1ポイント減の66・1%まで減少し、

逆に「乱れていないと思う」は6・7ポイント増の30・2%と調査開始以来最も高くなった。

*****

ということです。

このことについて、同記事では

*****

文化庁の担当者は

「SNS(ネット交流サービス)の広がりによって誰もが表現する時代になり、

多様な言葉に触れることで新しい使い方に寛容になってきているのではないか」

と推測している。

*****

と締めくくっています。

確かにSNSの普及で、以前にも増して文章を書いたり(打ったり?)、

読んだりする機会はむしろ増えてきています。

多様な言葉の「新しい使い方」に寛容になることは、

悪いことではないかもしれませんが、

言葉の感覚が雑になったり、

心を込めなくなったりしないならいいな、と思いました。

避難する時に

昨日は、天草市に届いた「爆破予告」のため、

市教育委員会の指示を受けて、一時避難をしました。

予告時刻をはさんで給食後の45分間、屋外で避難、待機しました。

 

前日から私たちは対応の準備に取りかかりました。

まず、給食センターと連携しながら、当日の特別日課を協議しました。

給食センターのご協力で、通常より1時間以上早い給食実施としました。

 

翌日試合に参加する部活動もあるので、部活動の時間は確保し、

万一に備えて、日没前にスクールバスでも下校できる日課としました。

 

避難場所については、一時避難とはいえ、45分間の長い避難であり、苦慮しました。

職員の車も校舎周辺には駐車できません。

校舎から離れた場所として、野球部のブルペン付近を想定しました。

前日は雨天でしたので、当日午前に天候、グラウンドの状態などを考慮して、最終決定することとしました。

 

45分間の待機の仕方については、全校生徒の健康状態を最優先する必要があり、

また、天候や気温のことも配慮しなくてはなりません。

 

当日朝まで職員からいくつかの意見がありましたが、最終的には、屋外で座って待機することとしました。

 

急な対応を迫られ、職員の協議の時間も十分には取れませんでしてが、先生たちも本当によく協力してくれました。

 

その中で、

「どうせ大したことはないだろう」

「自分たちの学校に限って」

という「正常性バイアス」を働かせることなく、

危機対応をどうすべきか真剣に考え、

生徒たちと共にやってみようと先生たちが言ってくれ、共通理解することができました。

 

当日朝、避難の際には帽子と水筒を必ず持つようにと、確認をしていた時です。

 

朝の会で連絡を終えた先生から、相談がありました。

「自分の大事なものを持って避難したい、と生徒から申し出がありましたがいいでしょうか」

その大事なものとは何か尋ねると、

 

「野球のグローブです」

 

ということです。

 

命と安全を守るために避難するのですが、

「日頃から大切にしているものを校舎に残して行きたくない」

という気持ちは、とてもよくわかるものです。

 

私は、ハッとしました。

日課や避難場所など全体的な動きのことばかりに考えが行き、

一人の人として差し迫った危機から自分を守るという

「自分ごと」としての思いが足りなかったのではないかと思いました。

生徒の「気づく力」のおかげで、

危機対応に当たってとても大事なことを学びました。

 

「自分の管理の元、持ち出したいものは持って避難してもよい」

給食の時間に放送で連絡をしてもらいました。

 

ブルペン付近に避難・点呼の後、

校長住宅脇の階段に腰を下ろして、生徒たちは整然と待機してくれました。

持ち出したグローブをはめて、

じっと見つめている生徒の姿もありました。

45分間の屋外での避難、待機は短いものではありませんでしたが、

この経験も、決して徒労ではなかったと思ったことでした。

 

保護者の皆さんにはご心配をおかけしましたが、

急な日課の変更などの対応にご理解をいただき、ありがとうございました。