「マラソンと限界と先見」3学期始業式での話(要旨)
皆さんの登校時の笑顔、元気なあいさつにふれて、嬉しくなりました。
また、先程の代表の新学期の抱負を聞いて、さすが牛深東中生、頼もしく思いました。
さて、今年も箱根駅伝が行われました。
病気を克服して大健闘した選手の姿や最終区での逆転劇など、
本気で取り組むところに本当の感動があるのだと、改めて感じたところです。
さて、以前、長距離走に取り組んでいる方から聞いた話です。
その人は最初、ハーフマラソンに出場しました。
約21キロを走ってゴールインすると、力尽きて倒れ込んだそうです。
やがて、フルマラソンに出場したそうです。
今度は、42.195キロを完走し、またゴールで倒れ込んだそうです。
そして、次には100キロマラソンに挑戦しました。
練習のかいあって、100キロを走り抜き、ゴールで倒れ込んだそうです。
その人は振り返って、こう言われました。
「ハーフマラソンの時は、約20キロで力尽きて倒れ込んだ。
しかし、フルマラソンを走り終えた時に気づいた。
20キロ地点を平気で走り抜けてきたのだ。
フルマラソンでは、42.195キロで力尽きた。
しかし、100キロマラソンを走り終えてみると、
20キロ地点も42.195キロ地点も当たり前のように通過していた。
不思議な感じがした」
という意味のことです。
皆さん、この話を聞いて、どう思いますか。
私は、この話から2つのことを考えました。
1つめは、限界を自分で決めてしまってはいないか、ということです。
自分の力の限界はここまで、と思い込んでしまうことがないか、ということです。
高い目標を持てば、そこまでたどり着くこともできるのではないでしょうか。
2つめは、先を見通していると、途中は乗り越えていけるのではないか、ということです。
20キロ地点でバタッと倒れてから、もう一度立ち上がって42.195キロのゴールを目指して走り出すのは、
至難の業でしょう。
100キロ先のゴールを見据えていれば、20キロ、42.195キロの通過の仕方も想定でき、
距離も短く感じるかも知れません。
3学期だけでなく、進学、進級後のこと、この夏の中体連、何年か先の進路など、
東中生の得意な先見を生かしてみてはどうでしょう。
東京など首都圏で緊急事態宣言が出される模様ですが、
私たち東中はこれまでと変わらず、
「体も心もコロナに負けない東中生」として、自分とみんなの命を守っていきましょう。
そして、「気づき・考え・実行する東中生」の活躍を期待しています。