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校長室ブログ 今日の東天

みぞか号の思い出

成人の日に、ニュースを見ていましたら、

成人の皆さんが生まれた、20年前の出来事が紹介されていました。

BSデジタル放送開始、2000円札発行、シドニー五輪など、懐かしい映像が出てきました。

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(SMAP らいおんハート 2000年8月30日発売)

熊本県内の出来事としては、

潮谷県知事誕生と共に、

天草空港開港と天草エアラインの就航が紹介されました。

天草と福岡を35分で結ぶ空の足の誕生は、画期的なことだったと思います。

 天草エアラインの個性豊かなATR42-600塗装機「みぞか号」に乗ってみた(搭乗記/天草-福岡)

 

さて、本校では、今まで2回にわたって修学旅行で天草エアラインを利用しました。

天草に空港とエアラインをつくった故郷の先輩たちの思いや努力を知ることも修学旅行の学びの一環になると考えて、天草エアラインや天草市のご理解とご協力を得て実現しました。

天草市などからの補助金もいただくことができ、大変ありがたいことでした。

 

1回目の旅で、大阪伊丹空港に着く前に、山本機長さんから

「皆さん、将来天草エアラインでいっしょに働きましょう」

と声をかけていただき、生徒たちの励みになったことでした。

2回目の旅に当たって、ぜひ機長さんは、前年と同じ方にお願いしたところ、ご好意で実現しました。

そしてその時も、山本機長さんに機内放送で生徒に話しかけていただきました。

特に印象に残っているのは、次のお話です。

*****

「壁にぶち当たり、悩むこともあるかも知れません。

その時、自分に居場所がない、

nowhere

と感じてしまうこともあるかも知れません。

しかし、

now here

今、ここにあなたがいることが大切なのです。

*****

 

というお話でした。

現役のパイロットの方に、心に残るお話をいただき、

修学旅行の最初の良い思い出となったことが忘れられません。

本当にありがとうございました。

また、天草エアラインでお会いできる日を楽しみにしています。

 

山本機長さんの言葉は、今も3F廊下に掲示しています。

あいさつに、スランプなし

「あいさつに、スランプなし」

 

タレントの松村邦洋さんの言葉だと紹介されていました。

 しくじり先生】松村邦洋の現在と病気は?年収や結婚の情報も! | ☆カラフル通信☆

あいさつは、必ずうまくいくということでしょう。

たしかに、あいさつをして、失敗することや不調になることはないような気がします。

 

緊張するテストや試合のときも、いつもどおりの明るいあいさつをすることで、

自分のペースをつかめるでしょう。

ちょっと怖そうな初対面の人に、いつもどおり元気なあいさつをすることで、

コミュニケーションをとりやすくなるかもしれません。

 

「あいさつに、スランプなし」

 

強気で、振り切っていて、いい言葉に思えます。

東中生の皆さんも、あいさつという得意技を磨いていきましょう。

ピンチの時に思い出すこと・・・ 長島はヒーローだった! 長島茂雄の豪快な三振シーン(思い出)からの学び - インディ中西 公式サイト

 310三振の権藤博氏が一つも奪えず 長嶋茂雄の打撃技術語る|野球|日刊ゲンダイDIGITAL

NHK「7年ごとの記録」を見て

「7年ごとの記録 35歳になりました」

 年末にNHKで放送されたドキュメンタリー番組です。

ご覧になった方もいらっしゃるでしょうが、とにかく深く考えさせられた番組でした。

 

NHKオンデマンドのHPから引用します。

……1992年、バブル経済の名残が残る日本各地で始まった7歳の子どもたちの取材。

その後、14歳、21歳、28歳と7年ごとに訪れ、家族や生活、そして将来の夢について話を聞いてきた。

長期シリーズ第5弾「35歳」。

英国BBCが同じような番組を制作しているそうですが、日本版のこの番組もとてもよかったです。

取材・制作には、当の出演者(普通の子供たちです。歌舞伎の尾上松也さんを除けば)の理解と協力をはじめ、スタッフの努力が不可欠だったと思います。

 

35才になって社会で活躍する人、子育てをしている人、夢を追い続けている人、悩んでいる人など、様々な人たちの現実が描かれていました。

(たとえば私が覚えているだけですが)

子育て中の雑誌編集者

沖縄の基地のある町で育った人

中国で生まれ育って東京に移り住んだ人

韓国にルーツを持ちプロ野球選手の夢を追った人

亡父の遺志を継いでいる歌舞伎役者

祖父と祖父の故郷・北方領土を見つめながら育った人

小さい頃から習い事に追われながら目標のCAになった人

宮城県の農業後継者

佐賀県の窯元の後継者

離島で育ち早く島を出たいと語っていた人……

など様々でした。

 

インタビューや取材で描き出されているものは、


無邪気な思い

思春期の思い

社会に出る希望や悩み

社会に出て味わう苦労

結婚のしあわせや子育て

人生を振り返る余裕

大切なものを見つける

歳を重ねた家族のこと

夢の実現と挫折

人生の思いの変化……

 

等々これも様々で、とてもここで言い尽くせるものではありません。

 

一人のエピソードを紹介すると、上記の「小さい頃から習い事に追われながら目標のCAになった人」は、

7歳のインタビューで、毎日いくつもの習い事をして忙しいことを話していました。

今ほしいものは、という質問に

「もう一人の自分がほしい」と言っていました。

なぜかというと、

「もう一人の自分に宿題をしてもらって、自分はその間に友達と遊びたい」

というようなことを、あどけない笑顔で答えていました。

その女性が努力を重ねて、夢だったCAになって活躍する28歳の時の様子が紹介されているのですが、

35歳の今回の取材では、CAを辞めて、子育てに専念されていました。

インタビューに答えて、

「30歳の時、お正月にフライトが入って、また今年も家族と一緒に過ごせないな、

と気づいて、急に辞めたいと思った」

という意味のことを言っていました。

7歳の時のあどけない笑顔と、母親になった今の笑顔とを見て、

私は

「夢」「努力」「家族」

と、いろいろなことを考えさせられました。

 

私は35歳どころか、もっと年上ですが、この番組を見て、

自分の幼少期、少年期、青年期と振り返ってみる機会になりました。

 

もし再放送など機会があれば、ぜひご家族で見られることをおすすめします。

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「サイフを盗まれたら、募金箱にお金を入れる」

「投げかけたものは返ってくる」という詩(?)がありました。

 

恨めば、恨まれる

憎めば、憎まれる……

 

と始まり、以下のように続きます。

 

愛せば、愛される

与えれば、与えられる……

 

そして、最後に

 

しかも、倍になって

 

で終わります。

「倍返し」というわけでしょうか。

ドラマ「モダン・ラブ」の1-3を見れば躁鬱病のことが分かる? | アーリーテックス

 

ああ、自分に返ってくるもんなあ、と自分を戒めて読んだところですが、

先日、ある海外ドラマを観ていたら、うろ覚えですが、このようなセリフがありました。

 

「小さい頃、お母さんからよく教えられたの。

悪いことが起きたら、その真逆のことをやってみればいいってね。

車で無理矢理割り込まれたら、

次は優しい気持ちで誰かに道を譲ってあげる。

サイフを盗まれたら、募金箱にお金を入れる。

そうすると、今度は自分にいいことが巡ってくるのよ」

 

さっきの「恨めば 、恨まれる」という状況で、

「恨む」のをやめておくだけはなく、

逆に「与えれば、与えられる」サイクルに持っていく、

ということでしょうか。

 

「仕返し」、「倍返し」を超越していますね。

この発想なら、「今日はツイてないな」というストレスを感じずに、

前向きに過ごせそうだと思いました。

 

半沢直樹」の「感謝と恩返し」 | 山形牧師の部屋

ならば ここに 花を植えよう

降雪、積雪による被害に遭われた皆さんに、お見舞い申し上げます。

 

昨日、雪の中を野中先生はじめ、先生たちが

プランターの小さな花の苗の雪を払い、雪から守る作業をしてくださいました。

以前、渡辺 和子さんの「置かれた場所で咲きなさい」という本や言葉についてふれましたが、

私は先生たちの姿をありがたく見ながら、

この冬に見つけた、工藤直子さんの「花」という詩を思い出しました。

 

  花   工藤直子

わたしは

わたしの人生から

出ていくことはできない

 

ならば ここに

花を植えよう

 

これだけの短い詩ですが、印象に残っています。

「出ていくことはできない」「ならば ここに」

簡明な言葉ですが、深く心にしみました。

 

そして、「花を植えよう」は能動的な感じがします。

ささやかでも強い意思を感じます。

 

できることなら今からでも、私は私の花を植えようと思いました。

 

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