学校生活

教師修養 ~綱吉の政治は、社会によい影響を与えたと言えるのか?~

 16日(金)、熊本大学教育学部附属中学校からT教諭をお招きして、2年生の社会科で研究授業を行いました。授業者はM教諭。本校の研究主任です。本時のめあては、「綱吉の政治は、社会によい影響を与えたと言えるのか?」。徳川綱吉の政治の特色を理解し、文学や浮世絵の作品などから、この時期の文化の特色を理解することが目標です。また、協働学習の学習方法としてジクソー法を取り入れました。

 

 

 

 

 

 

 3つの資料(資料A「朱子学の奨励・生類憐れみの令」、資料B「貨幣の改鋳」、資料C「元禄文化の発展」)の中から調べるものを選択し、読み取った政治や文化の特色から「社会によい影響を与えたと言えるのか?」判断していきます。まずは、エキスパート活動。同じ資料を調べる他の班の生徒と一緒に新しい班をつくり、特色を読み取ります。

資料A:主従関係や上下関係を重視する朱子学が広く学ばれた。人々に慈悲の心をもたせるために、極端な政策が行われた。
資料B:綱吉は貨幣の質を落とし、手量を増やし財政を改善しようとした。
資料C:近松門左衛門は、町人社会の義理人情を題材にした脚本を書き、人々の共感を呼んだ。歌舞伎は庶民の演劇として発展した。

 読み取った後は、他の資料を調べている生徒への説明をどのように行うのか、確認し合います。学習者用タブレット端末を活用したリモートでの参加もみられました。

 

 

 

 

 


 続いて、ジクソー活動。最初の班に戻り、エキスパート活動で読み取ったことを説明していきます。

 

 

 

 

 

 

 最後に、他の特色も参考にして自分の考えをまとめまていきました。

社会によい影響を与えたと言える ・・・荒々しい気風を正そうとしたから
            言えない・・・経済が混乱したから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 生徒たちは、自分で調べた特色を根拠に、自信をもって自分の考えを主張しました。主体的な姿勢で、対話を通しながら学びを深めていく授業でした。 (^_^)
 授業研究会では、「意図的な学び合いとなる教師のファシリテート力と単元デザインの設定」について、先生方も主体的に協議(対話)を行い、学びを深めていきました。

 

 

 

 

 

 

 熊本大学教育学部附属中学校のT教諭からは、①研究テーマとの関連、②社会科教育の視点から
良かった点として
・子どもたちの学ぶ意欲がとても高い
・教師の支援者としての姿
・ICTだけでなくワークシートも活用(生徒の家庭学習にも効果的)
・単元の課題を見通して、本時の授業を構想しようとしている(よく教材研究している)
検討したい点
・本時の授業内容は個人学習でもできるのではないか(大きな意見の変容がない)
・単元の課題を少し変更した方が、より江戸幕府の政策に目が向く
・元禄文化の取り扱いは、別の授業でもよいのではないか
・今回の授業の場合、「めあて」と「課題」はどちらか一方でもよいのではないか
等、多くの指導助言をいただきました。
 今年度の小・中合同研究テーマ「主体的に学び、自分の思いや考えを伝え合いながら、確かな学力を身につけた児童生徒の育成」を目指し、職員一丸となって授業改善を行っていきます。T先生、ご自身の研究授業と熊本市中体連に向けてのご指導で非常にお忙しい日々をお過ごしの中、本校へのご指導・ご助言ありがとうございました。 m(_ _)m

 追伸:T先生のお義母様が氷川町に住まわれており、M先生のお母さまととても仲がよいとのことでした!しかも、東陽中出身!!不思議なご縁に驚きました・・・。